IS インフィニット・ストラトス ~よくある転生のお話~   作:ホワイト・フェザー

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「やあみんな! 僕は世界最強のアクアビットマンだ! どんな
 敵でもかかってこいや!!」

<ども、アンサラーです。とりあえず高濃度コジマ粒子出しますね。

<耐コジマ特殊ノーマルだ。今プラントから粒子漏れてるけどちょっとB7まで顔出せ、な?

「すみませんでしたー!!」



なんてどうでもいいことを仕事中に考えていました。


第24話:トーナメント2

Side 三人称

 

「ぐっ、ああああああああああああああああ!!!!!!!!」

 

ボーデヴィッヒが凄まじい悲鳴をあげるのをウィリアムは面白そうに、リリウムは

びっくりしながら見ていた。そしてボーデヴィッヒのISがドロドロに溶けていき、

黒い人型に―ISを知っている人なら誰でも知っている姿に変形した。

 

「どうみても『暮桜』です、本当にありがとうございました、ってか?」

 

ウィリアムはのんきに軽口を叩きながら、固定砲台モードからいつものトーラスマン

モードに切り替えた。リリウムもすぐに援護位置に移動する。

 

 自分の教え子のISが、かつて自身が操っていたISそっくりに変化するのを見た

千冬は、持っていたコーヒーカップを握り潰して隣にいた真耶を涙目にさせた。

また一夏も、一緒に試合を見ていた鈴とセシリアを驚かせるほど怒っていた。彼が

白式を起動してアリーナに入ろうとするのをシャルロットが止めた。

 

「あいつ…許さねぇ!! どいてくれ!!」

 

「駄目だよ、一夏。今はまだお兄ちゃんの試合中だよ?」

 

「そんなことどうでもいいだろ!? あれだけは俺が絶対に叩き潰す!!」

 

「どうでもいい、だって?」

 

気がつくと一夏は首筋にパイルバンカーを押し付けられていた。電光石火という言葉が

ふさわしい速度であった。

 

「お兄ちゃんの試合なんだよ? それをどうでもいいって…舐めてんの?」

 

「な、何してんのよ!?」

 

「シャルロットさん、そんな物騒なものしまってくださいな!」

 

鈴とセシリアがシャルロットを止めようとしたが完全に無視された。

 

「一夏、あの黒い人形が織斑先生が使っていたISにそっくりだからって、君が乱入

 していい理由にはならない。それにね、心配なんかいらないよ?」

 

シャルロットは愛する兄を見つめながらきっぱりと言い切った。

 

「だって僕のお兄ちゃんがあんな雑魚に負けるわけがないもん」

 

「心配とかそういう問題じゃねぇんだよ…あれは千冬姉そっくりの紛い物だ。あれを

 放っておくのは弟として許せねぇ!」

 

だが一夏はシャルロットの隙を見つけてISを起動してアリーナに向かった。

 

 

 

 

 

「リリウム、援護してくれ!!」

 

「わかりました!」

 

ウィリアムはマシンガンとカノサワを放ちながら背中のグレネードを放った。が、

敵は銃弾とレーザーを難なく回避した上、グレネード弾を真っ二つに斬り裂いた。

リリウムも援護射撃をするがなかなかダメージを与えられない。

 

「マジかよ! これがVTシステムの力か…ドイツのクソッタレ共め、やり過ぎだ。

 1939年の”フランス旅行”の時もそうじゃねえか」

 

「ですが敵の武装はあの剣だけですよ」

 

「わかってるよリリウム。にしてもあそこまで機動性に優れているとはな」

 

そうこうしているうちに敵がウィリアムに突撃する。咄嗟にウィリアムは右腕に

出した『02-DRAGONSLAYER』で受け止めようとしたが、敵のブレードにこちらの

刀身が触れた瞬間、こちらの刀身が消えてしまった。

 

「何っ!?」

 

ウィリアムが驚いている間に敵のブレードがプライマルアーマーに接触して弾いた。

その際、展開中のプライマルアーマーの出力が異常に低下したのを見てウィリアムは

嫌な予感がしていた。そしてその予感は的中する。

 

『警告。敵ISの単一仕様能力(ワンオフ・アビリティー)の起動を確認』

 

「クソ、そこまでコピーすんなよ…」

 

つまり敵は『暮桜』と同じく、エネルギー性質のものであればそれが何であれ無効化

もしくは消滅させる単一仕様能力、零落白夜(れいらくびゃくや)を使用しているのだ。あれはプライマル

アーマーをも無効化するので、企業連のネクスト、そしてウィリアム、リリウム、そして

シャルロットのISに対抗できる唯一の手段とも言える。

 

「リリウム! プライマルアーマーを切って後方に退避していろ! あいつの獲物はあの

 ブレードだけだ! 近寄られない限り攻撃はされん! 後方から援護射撃を続けてくれ!」

 

「了か…きゃあっ!!」

 

返事をしようとしていたリリウムは、敵ISの攻撃に反応しきれずにプライマルアーマーを

無効化されてしまった。装甲に軽い傷が付いた程度で済んだが、敵の速さに驚いていた。

また、熟練のリンクス相手にここまで戦えるとは実に恐ろしいシステムだ、とリリウムは

思った。

 

「クソッタレが!!」

 

ウィリアムはそう言い捨てると、オーメル製コジマブレード『KB-O004』片手に突っ込んで

いった。敵もブレードを振りかざして突撃する。このままぶつかる、と誰もが思った瞬間、

ウィリアムのコジマブレードが起動し、敵の背中(・・)で大規模コジマ爆発が発生した。

何故真後ろから攻撃を食らったのかわからないまま、敵は吹き飛ぶ。

 

「一夏、後は任せたぜ」

 

「おう! うおおおおおおお!!!!!」

 

そこに一夏がやってきてボロボロの敵を切り裂き、黒い暮桜の中からボーデヴィッヒが

ズルリと出てきた。一夏がボーデヴィッヒを受け止めるのを見て、

 

「ミッション完了、試合は俺とリリウムの勝ちだな」

 

と、ウィリアムは言った。こうして事件はとりあえず終結したのであった。

 

 

 

 

 

 ピットに戻るとまず一夏が千冬の出席簿攻撃を受けた。理由はもちろん無許可でIS

起動したからである。次の千冬の関心はウィリアムに向いた。

 

「ロンバート兄、最後の攻撃の時だが…あれはどうやった? 互いに突撃していたのに

 どうやったら真後ろから攻撃ができる?」

 

「確かにあれは不思議でしたねぇ~…まるで瞬間移動したような…」

 

真耶も首を傾げながら呟く。ウィリアムはため息をつきながら説明した。

 

「あれが私のIS『コスモス』の単一仕様能力(ワンオフ・アビリティー)、『スロー・モー』の力です」

 

『スロー・モー?』

 

「スローモーションを略してスロー・モーと呼んでいます。操縦者の反射神経を極限まで

 研ぎ澄ませることで、自分以外の全ての物体の動きを遅くすることができるのです。

 皆さんには私が瞬間移動したように見えるかも知れませんが、私から見れば敵がとても

 遅く動いているように見えるんですよ」

 

「すげぇ力だな…欠点とかあるのか?」

 

一夏の質問にリリウムが答える。

 

「欠点は1つだけ、長時間の使用ができない点です。連続起動時間が最大で5分程だった

 かと。まあ時間が経てば再び使用可能になりますけどね」

 

「さすが企業連ですねぇ…」

 

真耶は感心していたが千冬はそうは思っていないようだった。

 

「ロンバート妹とウォルコットの単一仕様能力(ワンオフ・アビリティー)はどんなものなんだ?」

 

それに対する2人の返事は全く同じであった。

 

「「「貴方には、その質問を行う権限がありません」」

 

「…そのセリフ、前にも使っていなかったか?」

 

一夏の呟きにウィリアムは肩をすくめる。

 

「そう言うしか無いだろ? 無闇矢鱈に企業連の機密情報を話す理由なんか無いんだからな。

 さっき俺が単一仕様能力(ワンオフ・アビリティー)の事を話した理由はただ1つ、話したい気分になったからだ。

 基本的にこちらから説明しない限り、俺達のISに関する事は何1つ教えないよ」

 

「…そうか、それなら仕方ないな」

 

「すまんな、色々と話せないことが多くて」

 

「気にすんなって! さて、シャワー浴びた後にみんなで飯食おうぜ!」

 

実に一夏は単純な奴だな、とウィリアムは考えつつ自室に戻っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お兄ちゃんも人が悪いねぇ」

 

「何だよシャル、藪から棒に」

 

「もう、わかっているくせに…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 何であんな()をついたの?」

 

「ああでも言っておかないと納得しないだろ。それに完全な嘘じゃないしな」

 

「7割5分は嘘でしたよ、ウィリアムお兄様」

 

「だから残りの2割5分は本当の事じゃないか。なんて優しいんだろう、俺って」

 

「や、優しいって…『あいむしんかーとぅーとぅーとぅーとぅとぅー』あ、メールだ…

 お兄ちゃん」

 

「ん?」

 

「メルツェルさんからの報告で、オールドキングさんがドイツの仕事を終わらせたってさ」

 

「そうか、ご苦労様って伝えておいてくれ」

 

「了解」

 

「はぁ…」

 

「どしたリリウム?」

 

「いえ…昔オールドキング様と仕事の後に食事に行った時の事を思い出しまして…」

 

「ああ聞いたよそれ。確かハギス食べさせられたんでしょ?」

 

※ハギス:羊の内臓を羊の胃袋に詰めて茹でたスコットランドの伝統料理

 

「はい…2度と一緒に食事には行きたくないです…」

 

「俺もあれは嫌いだな…まあいい、飯食いに行こうぜ」

 

「「はーい!」」

 

Side out

 

 

 

 

 

続く…




~ウィリアムの部屋~
なのウィ「スロー・モーねぇ…確かにチートみたいな力だけど…微妙じゃね?」
ゼロウィ「でも7割5分は嘘だって言ってたじゃん」
作者「福音戦の時にシャルかリリウムのを、その後に残りの詳細でも書きますかね」
ISウィ「シャルのはトリガーハッピーに関する系でいいんじゃね」
作者「いや、皆さんよくご存知の能力にします。ヒントは『ウィリアムはチート』」
ゼロウィ「まさか…他の作品の能力を追加するのか?」
なのウィ「スロー・モーの時点で予測はしていたけどな」
作者「まあまあ。次回は嫁宣言とその他の話でも。ではまた!」
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