IS インフィニット・ストラトス ~よくある転生のお話~   作:ホワイト・フェザー

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今回も前書きで何かやると思った?
残念! 何もありません!



ちなみにアクアビット社の社訓は

『no Kojima, no life』

ですが何か?


第29話:だいたい掃除のせい

「はぁ…」

 

俺は思わずため息をついてしまった。きっとシャルとリリウムも心の中でため息を

ついているだろうな。だってさ、いきなり専用機持ち全員集められたと思ったら、

 

『アメリカとイスラエルが共同開発した軍用ISが暴走したからお前ら止めて来い』

 

ってブリュンヒルデで言われてみ? 普通じゃあり得ないよね。それは大人の問題で

あってIS学園の生徒には何の関係もないのでは? 攻撃されているのならともかく、

ただ暴走してるだけなら自分で始末つけろよ全く。

 

「ロンバート兄妹とウォルコット、お前達のISは福音に追いつける速度は出せるか?」

 

…まあこれくらいなら言ってもいいだろ。

 

「朝飯前ですよ。あんなトロトロ(・・・・)飛んでいるようではね」

 

「と、トロトロって時速2,000km超えているんですけど…」

 

山田先生がなんか呟いているが無視。

 

「織斑先生、私達3人に任せていただければ短時間で福音を無力化することが可能

 ですが…いかがでしょうか?」

 

「…確かにリンクスであれば高速高機戦にも慣れているだろうしな」

 

ブリュンヒルデは少し考えた後俺達の方を向いた。

 

「いいだろう。では作戦はお前達3人で『待った待ったぁ~!!!』…束か」

 

はい出ました空気を読めない残念な兎が。

 

「帰れ束。お前に用はない」

 

「聞いてよ~! ここは断然…」

 

兎が自慢げに自分の作品の説明をしている。へ~紅椿ってそんな機能があるんだ~すご~い。

 

「…てなわけでいっくんと箒ちゃんに任せなよ!」

 

「自殺行為だな」

 

「同感だね」

 

「信じられません」

 

それぞれ感想を言ってあげると兎がこっちを睨んできた。

 

「…何でそう思うのかな?」

 

「機体の性能は確かに素晴らしい。これは間違い無い事実だよ」

 

シャルは箒を見て言う。

 

「でもその高スペックの機体を動かす人間があれじゃあねぇ…」

 

「何だと! 私が弱いというのか!?」

 

「うん。だって弱いじゃん」

 

「ぐっ…」

 

リリウムにこの前タッグマッチでフルボッコにされた人間が何言ってんだかな。

 

「それに高機動戦もやったことないんでしょ? そんな素人を作戦に出したら確実に

 失敗するね。篠ノ之博士、あんたの元に妹だったもの(・・・・・・)が詰まった棺桶が届くのが

 オチだよ」

 

シャルに続いてリリウムも発言をする。

 

「それに一夏さんの単一仕様能力であれば福音を一撃で無力化することが可能かも

 しれませんが…燃費の悪い『白式』なのでエネルギーが切れたらそこで終了です」

 

「確かにそれはそうだけど…」

 

その辺は一夏もわかっているので顔をしかめる。

 

「ま、作戦をどうするか決めるのはあなただ、織斑先生。好きにしてくださいな」

 

ただし、と俺はブリュンヒルデの目を真っ直ぐ見て宣言した。

 

「我々3人は企業連の命令を最優先として行動するのでよろしく」

 

「…いいだろう。では作戦は織斑、篠ノ之、そしてロンバート兄に任せることにする。

 ロンバート兄は2人が福音と戦っている間、周辺の警戒に当たれ。いいな?」

 

そうきたか…まあいいか。

 

「了解」

 

 

 

 

 

浜辺で俺と一夏、掃除がISを起動する。ちなみに俺のアセンは…

 

「お兄ちゃん…それはないよ」

 

「福音をおちょくっているんですか?」

 

「え? そんなこたぁないぞ」

 

そんなに変じゃないぞ? 両背中に破壊天使砲だけどな! 頭と胴体はビットマンで

両腕は武器腕の1種でBFFが新たに開発した『偵察・電子戦用腕』。空中をずっと漂う

予定なので脚部はフロートにした。これで福音をバッチリ撮ってくるぜ!

 

「ほんじゃまぁいっちょブワーッっと行きますか! 一夏、気合入れていけよ!」

 

「おう!」

 

 

 

 

 

「行っちゃったね…」

 

「はい…」

 

僕とリリウムはお兄ちゃん(とおまけ2人)を見送った後、すぐにナノマシン通信で

とある場所に連絡を入れた。お兄ちゃんがやられるわけがないのはわかっている。

けどまあ、万が一の場合の保険はかけておくべきだよね?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『一夏、聞こえるな? 俺はお前らを邪魔する輩が出てきたら即効で潰すから安心

 して福音を倒せ。ケツは俺が守ってやるから派手にやれ!』

 

『オッケー! 助かるぜ、ウィル! 行くぞ箒!』

 

『ああ!』

 

仮設本部となっている旅館の部屋では千冬と山田先生、そして残りの専用機持ちが

戦闘をモニターしていた。

 

「福音と戦闘状態に入りました!」

 

「さてどうなるかな…」

 

後ろの方でラウラがシャルに声をかけた。

 

「なあシャル。何故兄上は後方支援なんだ? 兄上ならあんな出来損ないを瞬殺

 できるだろ?」

 

「僕も同意見だよ。でも作戦の指揮は織斑先生が執ってるし…」

 

「ふむ…教官は一体何を考えているんだ?」

 

 

 

その時だった。ウィリアムからの通信が入ったのは。

 

『コスモスより本部。未確認の船舶を目視した。確認願いたい』

 

「なんで船なんかいるのよ!」

 

鈴がそういうのも無理は無い。今回の作戦では周辺海域を教師陣が封鎖しているはず

なのだから。

 

「山田君!」

 

「はい、確認中です…ってこれは密漁船ですよ! 我が国の海上保安庁が数カ月前から

 追いかけているロシア船籍の密漁船です!」

 

「ロシアのクソッタレ共め…」

 

シャルのそんな呟きはウィリアムの声に消された。

 

『未確認船舶の乗組員は重火器で武装している。敵性と判断し、攻撃を開始する』

 

 

 

 

 

『一夏! 何故犯罪者なんかを守るんだ!』

 

『箒…そんな事言うなよ…例え犯罪者でも同じ人間だぞ? 見殺しにできない!』

 

「いや、篠ノ之の言うことの方が正しいぞ、一夏」

 

ウィリアムの目には、密漁船の乗組員がRPG-7やAK47を持っているのが見えた。

これはいわゆるQボートというやつなのだろうか? だがこれで攻撃できる。

 

「あばよ露助! ウォッカ天国がお前らを待っているぞ! あの世で同志達と

 思いっきり飲みまくれ!」

 

『ウィル!? や、やめろぉぉぉぉぉ!!!』

 

「もう遅いわ」

 

破壊天使砲―オーメル製の『EC-O307AB』―から高威力のレーザーが放たれた。6本の

青い色のレーザーは飛散粒子をまき散らしながら飛んでいき、密漁船をいとも簡単に

貫き爆発した。あっという間に船は海の中に消え、生存者の姿は確認できなかった。

 

「一夏、障害物は排除した。作戦を続行せよ」

 

『ウィル! なんで殺したんだ!?』

 

「何でって…武装した密漁船だからだよ。それ以外に理由なんかいらんだろ。それに

 あいつらは犯罪者だぜ? あいつらが死んで悲しむ奴が一体何処にいるってんだ?」

 

『だけどそれは…』

 

『一夏! 後ろだ!!』

 

『しまった!!』

 

 

 

結果、一夏は撃墜されて水没。一夏が撃墜されて呆然としていた掃除も墜落した。

 

「話にもならんな…」

 

ウィリアムは海を漂う2人を冷ややかな目で見てから、まだそこにいた福音の方を

向いた。だが福音は踵を返して飛び去ってしまった。

 

「まいっか。とりあえず戻るかね。ブリュンヒルデに話もあるしな。コスモスより

 本部へ。白式と紅椿は墜落、福音は逃亡。何処かの誰かさんが考えたお粗末な

 作戦(笑)は完璧に失敗したと判断し帰還する。早めに救出部隊を送ったほうが

 良いのでは?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

宿に帰還した俺は例によって鈴とセシリアに詰め寄られた。

 

「「何で一夏(さん)を助けなかったの(んですの)!?」」

 

「だって…俺の任務はただの周辺警戒(・・・・)だったからさぁ~。いやぁ俺も攻撃部隊として

 任務についていたなら全力で一夏を助けていたんだけどな」

 

そう言った後、俺はブリュンヒルデ…の後ろにいる山田先生に声をかけた。

 

「山田先生、そろそろ来ますよ」

 

「え? 何がですか、ロンバート君?」

 

それと同時にピピピッ、という音がした。山田先生がモニターを見ると通信が入っていた。

 

「はい…はい…しょ、少々お待ち下さい! 織斑先生、学園からです」

 

「学園から?」

 

ヘッドセットを借りて話し始めたブリュンヒルデは、しばらくしてから通信を終えた。

 

「…ロンバート兄、今からこの作戦の指揮権はお前に譲る。それでいいな?」

 

「大変結構」

 

「ど、どういうことですの、織斑先生!?」

 

セシリアの質問に、ブリュンヒルデは頭を抱えながら説明する。

 

「学園にアメリカ及びイスラエル政府から連絡があってな、作戦が失敗したのは

 お宅の教師の責任、つまり私の責任だと言ってきた。それで両政府は作戦を

 企業連に依頼したというわけだ」

 

(だがなんで両政府は作戦の内容と、失敗したことを知っている? いや、きっと

 ロンバートが報告したのだろう)

 

 

 

「それで兄上が作戦の指揮をするというわけですね」

 

「そういうことだ。ラウラは物分かりがいいな。えらいえらい」

 

「な、ナデナデしないでくだひゃい!」

 

ラウラをしばらく可愛がっている間に一夏と掃除が帰ってきた。一夏はそのまま

死んだように寝てる。掃除は意識はあるものの、ガックシして一夏の側でぐずって

いるので無視。

 

「さて、それじゃあ改めて作戦を説明する」

 

俺は福音の現在位置をモニターに出した。人工衛星からのリアルタイムの映像だ。

 

「さっきのようにいきなり出向いて行って攻撃ってのはあまりよろしくない。なので

 まずは福音の攻撃範囲外から攻撃をしてある程度ダメージを与えようと思う」

 

「ですが兄上、そんな長距離攻撃が可能な兵器があるのですか?」

 

「あるんだな、これが。シャル」

 

「うん」

 

シャルがコンソールを操作すると、モニターの福音にロックオンマーカーが表示された。

 

「えっ?」

 

鈴がそんな声を上げた瞬間、福音にどデカいレーザー光線が直撃した。

 

「な、なんですの今のは!?」

 

「インテリオル製の対地攻撃用人工衛星からの攻撃だ。超大型のロングレンジハイレーザーを

 搭載したこの人工衛星ならば、あれくらい高速で飛んでいる物体にも確実に命中

 させることが可能なのさ。それに」

 

爆風の中からボロボロになった福音が出てきた。フラフラしながらも飛んでいる。

 

「威力も素晴らしい。あと1発くらいで大破するだろうな」

 

「だがロンバート兄、この人工衛星は宇宙条約に違反するのではないか?」

 

ブリュンヒルデが言う宇宙条約というのは、『月その他の天体を含む宇宙空間の探査

及び利用における国家活動を律する原則に関する条約』のことであり、その主な内容の

中に『平和利用の原則』というのがある。恐らくそれのことを言ってるんだろう。

 

「問題ありません。核兵器など大量破壊兵器を運ぶ物体、例えばミサイル衛星等を地球を

 回る軌道に乗せたり、宇宙空間に配備してはならない、と書いてありますけど、この

 人工衛星はただのレーザー砲しか載せていない、つまり大量破壊兵器ではありません。

 なので違反はしていません」

 

「ちなみにインテリオルはこれを衛星軌道上に腐るほど展開しているって()だよ」

 

『な、なんだってー!?』

 

シャルの言葉に皆が驚く。こんな威力のレーザー衛星が腐るほどなんて…というところ

だろう。常に光学迷彩をかけているので、他の国の連中にはどこにいるか調べられない。

インテリオルもいい兵器を開発したねぇ。

 

「シャル、もう1発お見舞いしてやれ」

 

「りょーかい! ポチッとな」

 

再び福音にレーザーが突き刺さった。回避運動をしようとしても無駄だ、レーザーの

弾速は1番遅い設定でも第2宇宙速度並だからな。大破した福音は失速して海にドボン。

 

「ね、ねぇ…あんなに攻撃して操縦者死なないの?」

 

「え、そんなの知らんよ」

 

『は?』

 

鈴の質問にそう返すと皆が唖然とした。

 

「俺が、いや企業連がアメリカ・イスラエル両政府から受けた依頼は、『暴走している

 軍用ISを無力化して欲しい。必要であれば破壊してくれて構わない。なお操縦者の

 生死は問わない』って内容だった。だから操縦者が死んでも気にしないってわけだ。

 よーし、専用機持ち諸君。水没した福音を回収しに行くぞ~」

 

 

 

 

 

ウィリアム達が宿から出撃していくのを束は遠くから見ていた。

 

「…面白くない。なら面白くしちゃおう!」

 

 

 

 

 

続く…




~ウィリアムの部屋~
なのウィ「福音戦簡略化しすぎじゃね?」
ゼロウィ「いいじゃん、こういうのも。わかりやすくてよろしい」
作者「決して私が手を抜いたからではありませんよ、ええ」
ISウィ「福音弱っ」
ゼロウィ「あの対地攻撃レーザー衛星が強すぎるんだよ!」
なのウィ「弾速早すぎてチートだろ」
作者「アサルトセルって対地攻撃できないのでは?なら別の攻撃衛星作ろう!と思いまして」
なのウィ「なーるほど。てか天使砲は4のを使ってんだな」
ISウィ「あっちのほうが派手でかっこいいんだもん」
作者「次回も福音だよ! 何やら兎が企んでいるみたいだけど…」
ISウィ「リリウムがついにその単一仕様能力を発動する!?」
なのウィ「え、マジで!?」
ゼロウィ「早く見たい! てかシャルのも出してくれ!」
作者「考えとく。ではまた!」
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