IS インフィニット・ストラトス ~よくある転生のお話~   作:ホワイト・フェザー

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第33話:消える国家

 企業連の宣戦布告から1週間。あれから世界各国は戦火に包まれた。まず陥落

した大国はフランスとドイツであった。ドイツはローゼンタール社があっという

間に制圧してしまった。その後隣国フランスへ企業連が攻め込み、フランスは

降伏した。ネクストとアームズフォートには勝てなかったのだ。ただ、ドイツ

軍のIS配備特殊部隊「シュヴァルツェ・ハーゼ」は、ドイツ政府の最後の命令で、

今まで溜め込んでいた企業連の機密情報を持ち、日本のIS学園へ向かった。

 

 イギリスは例によって兵糧攻め状態に陥った。なにせBFF艦隊がイギリス本島を

完全に包囲している上、アイルランド島から長距離攻撃をし続けているからだ。

アイルランド共和国政府はBFFに寝返ったせいでこのような状況になった。しかも

旧フランスのカレーからアームズフォート『スピリット・オブ・マザーウィル』が

超長距離実弾砲とミサイルの雨をロンドンに降らせている。結果ロンドンは瓦礫の

山と化した。第二次世界大戦時のロンドン大空襲、通称『ザ・ブリッツ』よりも

ひどい被害を被ったのは言うまでもない。

 

 オーメル社は地中海を完全に制圧し、その矛先をアフリカ大陸へと向けていた。

既に中東諸国は全て陥落していた。南アフリカに対してオーメルのAC空挺部隊が

夜間攻撃を仕掛けて橋頭堡を築いた。

 

 アルゼブラ社は東南アジア諸国を飲み込んでいった。1週間たった今残っている

国は既に数カ国しか無い。陥落も時間の問題だろうと企業連は考えている。ロシア

の方ではテクノクラート社が大暴れしていた。モスクワはロケット弾で丸焼けに

なっており、政府軍は毎日敗走を続けざるを得ない。頼みの冬将軍は数カ月先に

ならないと来ない。

 

 そしてアクアビット社はスウェーデンでついにあの兵器、ソルディオスを使用

して戦争を始めた。そのせいでスウェーデン政府軍は2日で壊滅した。今は隣国

デンマークとノルウェーを侵攻中である。

 

 南米と中米では、GA社の大部隊がアームズフォート「ギガベース」を使って

アルゼンチン、ブラジル、ベネズエラ、ペルー、グアテマラ、キューバに対して

同時上陸作戦を敢行、見事成功した。1週間後には他の国も陥落するであろう。

 

 そしてアメリカ合衆国ではGAとアメリカ軍が熾烈な戦闘を繰り返している。GAは

アームズフォート「ランドクラブ」やネクスト、可変戦闘機で、アメリカ軍はISで

戦いを続けている。GAの切り札であるアームズフォート「グレートウォール」は

まだ使っていない。しかし太平洋でアメリカ海軍第7艦隊が壊滅した。南米に物資を

運んでいたインテリオルのアームズフォート「スティグロ」の通り道に運悪くいた

のが原因であった。

 

 

 

 世界中がめちゃくちゃの状況下で我らが主人公、ウィリアム・ロンバートは妹の

シャル、幼馴染のリリウムと共に旧スイス共和国にあるトーラス社のナーデルホルン

要塞にいた。

 

「いやー、スイスの人達が話のわかる人達でよかったよ」

 

「スムーズに終わったからねぇ」

 

「全くだ。キャロライン、我々は何処までいった?」

 

側にいたキャロラインがすぐに報告する。

 

「我が社の部隊は現在ブルガリア軍及びギリシャ軍と交戦中です。途中にあった

 国家は全て降伏済みです。オーメルとテクノクラートの部隊との合流を図るべく、

 先の2カ国は早急に排除します。またイタリア軍残存部隊の殲滅も実行中です」

 

「大変結構。主任、あれはどうだ?」

 

「いつでもいけるぜ! ていうかすぐにいこうぜ!」

 

「まあ待て、あれはタイミングが非常に重要だろ?」

 

「確かに…じゃあそれまでは俺が前線で暴れようかね! アハハハハハ!!」

 

主任は高笑いしながら格納庫に向かっていった。おそらくイタリアに行くのだろう。

その後ウィリアムは3人の男とナノマシン通信をした。

 

〈いよいよだ諸君。頼んだぞ〉

 

〈わかっております、社長。必ずや成功させます〉

 

〈奴らの警戒網は穴だらけですから特に問題はありませんでしたよ〉

 

〈データも入力済みであとはスイッチを入れるだけですから〉

 

〈そうか、幸運を祈る!〉

 

ウィリアムは通信を終えると立ち上がり、主任が行った格納庫とは別の格納庫へと

向かった。そこにある兵器がこの戦争を終わらせるものなのだ。

 

「さて、そろそろ準備しようかね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

同時刻、IS学園。

 

「何でこんなことになったんだろうな?」

 

「わかんないよ、一夏…」

 

一夏と鈴は学園の屋上に座って空を眺めていた。上空を海上自衛隊の哨戒機P-3Cが

ゆっくりと通過していった。学園はひっそりとしていた。それもそのはず、各国から

来ていた生徒がそれぞれの国へ帰ったからである。しかし帰る祖国が既に無かった

生徒はここにいる。鈴もその1人である。既に統一中華連邦は存在しない。セシリアは

イギリスで今も戦っている。ラウラはこの学園に逃げてきた自分の部隊と共に生活

している。

 

「日本はどうなるんだろう? この国は戦争アレルギーだからな…」

 

今日本政府は有澤重工との全面戦争に備えている。何故かというと有澤重工が、

 

『不意打ちは好きじゃないのでそっちの準備が整うまで我が社は攻撃しない』

 

という声明を出したのだ。これを受けて日本政府は憲法第9条の廃止を国民投票で

決め、現在軍備を整えているところだ。

 

「セシリアは大丈夫かな…」

 

「ねえ一夏」

 

物思いに耽る一夏に鈴が何かを覚悟した表情で話しかけた。

 

「何だ、鈴?」

 

「あのね、こんな時に言うのはなんだけどさ…」

 

「だからなんだよ? お前らしくないぞ、はっきり言えって」

 

「あーもう!! ならそうしてやるわよ!!」

 

そう言うと鈴はいきなり一夏に抱きついて唇を奪った。

 

「っ!?」

 

一夏は頭が真っ白になった。鈴は真っ赤っ赤に。しばらくしてキスを終える。

 

「鈴、なんで…」

 

「なんで? これが私の気持ちなの! 昔からずっと好きだったの! だから

 キスしたのよ! 好きでもない人にキスなんかしないでしょ普通!」

 

一夏にはモジモジしながらそう言う鈴が凄く可愛く見えた。そして自分も鈴に

対して自分の想いをぶつけることにした。

 

「鈴…」

 

「っ!?」

 

今度は一夏から鈴にキスをした。しかも長々と。

 

「鈴…俺もお前の事が好きだったみたいだ。今まで自分の気持ちに気付けなかった」

 

「…その言葉を待っていたのよ、一夏」

 

涙ぐむ鈴を一夏は優しく、包み込むように抱きしめる。

 

「これからはずっと一緒にいてくれ。この戦争がどうなるかわからないけど…」

 

「うん…大好きだよ、一夏…」

 

「俺もだ、鈴…」

 

2人はずっと抱き合っていた…見られているとも知らずに。

 

「嫁ェ………」

 

「隊長、大丈夫です。略奪愛というのもありますし…」

 

 

 

 

 

続く…

 




~ウィリアムの部屋~
なのウィ「一夏×鈴…いいね! 掃除は帰れ」
ゼロウィ「同感だね。まともな子とできていいじゃないか!」
なのウィ「おとなしい鈴ほど可愛いものは居ない!」
ISウィ「シャルとリリウムが1番、異論は認めない」
作者「次回はある大国が消えますので」
ISウィ「ていうかラウラカワイソスwwwクラリッサ自重しろ」
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