IS インフィニット・ストラトス ~よくある転生のお話~   作:ホワイト・フェザー

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第35話:開戦! 日本軍vs有澤重工軍

 日本政府は有澤重工との戦いに備え、元自衛隊、現日本軍全ての兵力を増強していた。

30歳未満の男性は強制的に軍に入れられ、軍隊のイロハや最新鋭の兵器の使用法などを

超短期間で教えこまれた。ニートやフリーターが大量にいたので日本政府はホッとして

いた。

 

 だがそこに悪いニュースが飛び込んできた。トーラスの超大型アームズフォートが

日本に向けて飛んでくると言うのだ。これに慌てた日本政府は予定よりも早く有澤重工

との戦争を開始した。

 

 

 

「撃てっ!!」

 

日本陸軍が誇る最新鋭戦車『10式戦車』の120mm滑腔砲が火を吹いた。徹甲弾が高速で

飛んでいき、あっという間に有澤重工製戦車『摩周』の前部装甲板にぶち当たった。

それと同時に87式対戦車誘導弾、通称『中MAT』や、96式多目的誘導弾システムから

発射された対戦車ミサイルが次々と『摩周』の群れに襲いかかる。それを見た戦車

兵達は勝ったと思った。

 

「やったかっ!?」

 

「…………いえ、敵戦車健在!!」

 

「馬鹿なっ!?」

 

 しかし、大量の爆煙の中から傷一つない『摩周』が堂々と姿を表し、155mm榴弾砲が

10式戦車2輌を木っ端微塵に吹き飛ばしたのを見て愕然とした。この『摩周』、外観は

ドイツ製PzH2000自走榴弾砲にそっくりだが、有澤重工最高の(変態)技術陣が開発を

した結果、速度は時速75kmに、行動距離は650kmに、装甲は8インチ砲弾の直撃にも

耐えることができ、さらに主砲は60口径155mm砲に強化された。砲弾はもちろん全て

グレネード弾。有澤重工はそれ以外の砲弾を載せることを許さなかった。

 

 そして後方に展開していた有澤重工の開発した威力強化型254mm自走榴弾砲の一斉

射撃で、そこらじゅうクレーターだらけになった。後に残ったのは戦車の破片と人

だったものの残骸だけだった。

 

 

 

 空の戦いでも同じような事が起きていた。日本空軍のF-2支援戦闘機、F-15J戦闘機

から発射されたAIM-9 サイドワインダー、04式空対空誘導弾、99式空対空誘導弾の

直撃を物ともせずにいるのは有澤重工製多用途戦闘機『角神』。対ネクスト用にも

使える空対空近接信管ミサイルをばらまくと同時に、固定武装であり主砲でもある

37mmガトリング砲2門による攻撃を開始した。アメリカ空軍のA-10攻撃機の主砲で

あるGAU-8アヴェンジャー30mmガトリング砲を上回る威力なので、当然F-2やF-15Jは

爆散していった。

 

 

 

だが1番ひどい目にあったのは海の連中だった…

 

 

 

 

 

 元海上自衛隊第1護衛隊群、現日本海軍第1艦隊は横須賀基地を出港して、静岡県

御前崎沖、南に150km地点にある有澤重工の研究用メガフロートを破壊せよ、との

命令を受けた。旗艦はF-35の運用も可能になった改ひゅうが型軽空母『ひゅうが』。

そして大規模な改修を受けた改こんごう型駆逐艦『こんごう』、はたかぜ型駆逐艦

『しまかぜ』、むらさめ型駆逐艦『むらさめ』『いかづち』『あけぼの』、あさぎり

型駆逐艦『さわぎり』、あきづき型駆逐艦『あきづき』の8隻に加え、第11駆逐艦隊の

3隻も加わった合計11隻の大艦隊となっていた。

 

 研究用メガフロートへの攻撃は見事成功し、次の目標―コジマ実験炉を搭載している

武装メガフロートへの攻撃へと向かっていた第1艦隊。だがその前に有澤重工が世界に

誇る新型兵器が立ちはだかった。それを最初に見つけたのは、不運なことに艦隊の

先頭にいた『むらさめ』であった。

 

「艦長! ソナーに感あり! ですがこれは…」

 

「どうした? 正確に報告したまえ」

 

「はい、正面の海底に大型反応あり。鋼鉄製で大きさは…1,800mを超えています!!」

 

「何だと!?」

 

「っ!? ブロー音を確認! 高速で浮上してきます!!」

 

「企業連の新兵器に違いない! 攻撃を開始しろ!」

 

駆逐艦のVLSから一斉に07式垂直発射魚雷投射ロケットが発射された。弾頭には新型の

12式短魚雷が搭載されており、未確認目標の手前で海に飛び込んだ。すぐに閉サイクル

機関によるポンプジェット推進が起動し、誘導システムが目標をソナーとセンサーで

探した。しばらくして『むらさめ』の前方で大きな水柱がいくつも上がった。

 

「魚雷、敵に全弾命中!」

 

「よし、よくやった」

 

「…待ってください! 敵は健在、なおも浮上中! 艦長、このままでは衝突コースです!」

 

艦長はソナー画面を見て一瞬動かなくなった。だがすぐに再起動した。

 

「なんてこった! 両舷緊急前進! 面舵最大!」

 

だが、遅かった。

 

 

 

 『むらさめ』の後ろにいた『しまかぜ』は、突然『むらさめ』が海から浮き上がったのを

目の当たりにした。そしてその下からとてつもなく大きな鉄の塊が浮上してきたのも。有澤

重工海戦用船舶型アームズフォート『竜王』が、日本海軍を海の底に引きずり込むべく浮上

してきたのであった。『むらさめ』に体当たりしながら浮上した『竜王』は、その巨体で

『むらさめ』を真っ二つにした。そして船体の7割が海面に出たところで、『しまかぜ』に

向かって落ちてきた。回避する暇もなく『しまかぜ』は潰れた。

 

「なんだあの大きさは…」

 

「大砲もでかいぞ!」

 

「くそっ、反撃しろ!」

 

日本海軍もやられっぱなしではなかった。すぐさま『ひゅうが』からF-35Bが飛び立ち、

他の駆逐艦からは5インチ砲やハープーン対艦ミサイルが発射された。空に舞い上がった

F-35Bも、主翼下のNSM対艦ミサイルを発射し、さらにAGM-65Eマーベリックもお見舞いした。

あんなでかい図体だ、どうせ機動性は最悪だろう。日本海軍の連中はそう思っていた。

 

 そんな愚かなことを考えている連中に、『竜王』は現実を教えてやることにした。

一気に時速300kmまで加速しながら、飛来するミサイルを対空砲と対空ミサイルで迎撃

しつつ、主砲である60cm連装グレネード砲と副砲の25.4cm連装グレネード速射砲を撃ち

始めた。『こんごう』は60cmのグレネードを喰らって文字通り消滅した。『いかづち』に

至っては、25.4cmグレネード弾によって艦橋構造物はもちろん、5インチ速射砲、煙突

などが吹き飛ばされてしまった。運良く生き残ったのは機関室にいた連中だけであった。

 

 5分もしないうちに、海面には救命ボートと遺体がぷかぷか浮かんでいた。そして

『竜王』の他にまだ浮かんでいる艦は『ひゅうが』のみであった。もっとも、艦載機は

全て撃墜され、他の兵器も破壊されているため戦闘能力は皆無であるが。

 

「化け物め…なんて兵器だ…」

 

飛行甲板の火災のせいで若干煤けている艦橋にいた艦隊指揮官が毒づいた。そんな彼を

尻目に『竜王』は素早く、そして静かに海中へと姿を消した。『ひゅうが』のソナーに

『竜王』は全く反応しなかった。最初に『むらさめ』はソナーで『竜王』を見つけた。

なのに今は反応がない。つまり敵はわざとこちらのソナーに反応するよう、対ソナー装置

のようなもののスイッチを切っていたのだろう、と指揮官は考えた。実際その通りだった。

『竜王』はステルス航行システムを切っていたのだった。

 

 そして第2、第3、第4艦隊もまた、他の『竜王』によって殲滅させられた。これにより

日本海軍の水上艦艇は事実上なくなった。横須賀基地の第2潜水艦隊はとっくの昔に全艦

撃沈されていたが、呉基地の第1潜水艦隊は今だ健在であり、現在室戸岬にある極秘の

潜水艦基地に向かっていた。

 

 

 

 

 

 首相官邸の地下司令部では各地で撃破され続けている自軍の報告を受けていた。そこに

さらに悪いニュースが飛び込んできた。

 

「北海道に超大型のタンク型ACだと!?」

 

「はい、ですが大きさが半端なく大きいんです。高さはスカイツリーよりも大きくて…」

 

「それはACじゃなくてどう考えてもアームズフォートじゃないか! それで?」

 

「はい。入手した情報によれば、新型アームズフォートは『隼』と呼ばれています。

 武装は背中の超々大型グレネードキャノン、両腕の超大型グレネードランチャー、

 各所に設置されているOIGAMI50門、それと対空砲と対空ミサイルです」

 

防衛大臣はすぐに壊滅した北部方面隊に代わり、東北方面隊に攻撃を命令した。

 

 

 

1時間後…

 

「総理…たった今第9師団が壊滅しました…敵アームズフォートの攻撃です」

 

「何だと!? だが第9師団には戦車も…」

 

「10式戦車ではかすり傷も付けられなかったそうです。逆に背中の超々大型グレネード

 キャノンの攻撃で青森駐屯地、八戸駐屯地、弘前駐屯地が消滅しました。茨城空港で

 修理をしていたグローバルホークに偵察を行わせましたが、無人機管制員曰く、

 

『地図を書き換える必要がある程威力のあるグレネードを撃ったみたいだ』

 

 とのことです…」

 

日本空軍は、航空自衛隊時代にアメリカから5機のRQ-4グローバルホークを購入しており、

そのうちの1機が茨城空港でエンジンの修理を受けていたのだった。運が良いのか悪いのか、

開戦前日に訓練飛行中エンジントラブルを引き起こし、1番近い茨城空港に緊急着陸した

のであった。それはともかく、無人機のパイロットが見たのは、スイスチーズよろしく

穴だらけになった89式装甲戦闘車の残骸や、ぺちゃんこになった10式戦車、手足の無い

兵士の死体、そして半径5kmの地域と共に消滅した各駐屯地の跡であった。

 

「アームズフォート…恐ろしい兵器だ。勝てる気がしない…」

 

「総理、1つよろしいですか?」

 

その時防衛大臣が立ち上がった。

 

「技術研究本部特殊兵器研究所の開発した新兵器についてご説明致します。これは戦局を

 ひっくり返すことが可能な兵器であると私は確信しております」

 

元陸上自衛隊中央即応集団司令官は不敵な笑みを他の閣僚に見せつけた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その頃ナーデルホルン要塞から出撃した超大型アームズフォートは誰にも邪魔される

こと無くIS学園への飛行を続けていた。以上。

 

「おい!! 俺達の出番なしかよ!?」

 

「リリウムは悲しいです!」

 

「お兄ちゃん、ちょっと何とかしてよ!」

 

「無茶言うな!」

 

 

 

 

 

続く…




~ウィリアムの部屋~
なのウィ「日本も苦戦しとるのお」
ゼロウィ「もう終わっていないか?」
ISウィ「でも防衛大臣の台詞が気になるな…」
作者「仕事忙しい仕事忙しい仕事忙しい仕事忙しい仕事忙しい…」
ゼロウィ「作者が壊れかけている件について」
ISウィ「早く更新しろよ!」
作者「新人やめすぎだろ。補充要員も来ないしマジないわ」
なのウィ「まあ仕方ないね」
ISウィ「ともあれ、次回こそIS学園とバトルぜ!」
作者「ではまた次回!」
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