IS インフィニット・ストラトス ~よくある転生のお話~   作:ホワイト・フェザー

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よく来てくれた。残念だが前書きなど、はじめからない。
だまして悪いが、仕事(が忙しくて作者が死にそう)なんでな。
(本文を)読んでもらおう。




第37話:IS学園の終焉 その1

 ウィリアム達がIS学園への攻撃を開始する少し前、イギリスが降伏した。主な理由は

2つある。1つ目は、イギリス本島を包囲しているBFF艦隊に対し、イギリス海軍の残存

艦隊が最後の攻撃を実施、壊滅したからだ。イギリス艦隊は改45型駆逐艦4隻、改42型

駆逐艦(バッチ3)1隻、23型フリゲート8隻、アスチュート級原子力潜水艦3隻、そして

イギリス艦隊旗艦のクイーン・エリザベス級(艦橋が2つもあるDTPNな)航空母艦1隻で構成されていた。

 

 駆逐艦とフリゲートは主砲である4.5インチ55口径マーク8艦砲を取り払い、代わりに

レーザー砲塔を装備し強化されていたのだが、魔改造されたBFF艦隊の旗艦、超戦艦

クイーンズランスの主砲である3連装コジマショックカノン3基9門の攻撃で、護衛艦は

全て北海に沈んだ。コジマショックカノンとは、従来型のコジマキャノンの進化系とも

言える最新鋭のコジマ兵装であり、有効射程や威力もコジマキャノンを遙かに上回る

ものになっている。事実、コジマショックカノンの一斉射撃でクイーン・エリザベス級

空母の土手っ腹を貫通して隣にいた駆逐艦2隻を蒸発させた。空母は真っ二つになって

轟沈した。

 

 沈没寸前の空母から出撃した22機のIS部隊も奮戦したが、クイーンズランスに乗って

いた2機のネクスト―メアリー・シェリー、王小龍―と、BFF海軍のナイトソード級正規

空母(あまりにも使えなかった046AC1180の後継艦)8隻に乗り込んでいた、無敵砲台こと

リチャード・マクミラン率いるサイレント・アバランチによる長距離狙撃や、ユージン

&フランシスカ・ウォルコットによる攻撃で壊滅した。

 

ちなみにアンシールは持っていた狙撃砲が暴発して死んだが誰も気付かなかった。

 

 

 

 2つ目の理由は誰もが唖然とするような理由であった。イギリス艦隊を殲滅したネクスト

4機がとある倉庫を包囲し、イギリス政府に対して次のような文章を送った。

 

『今からこの住所の倉庫に火を付けるぞ。それでもいいのか? え?』

 

最初政府は何のことだがさっぱりわからなかったが、女王がその住所を知ると悲鳴を上げて

卒倒した。しばらくして首相や閣僚、軍人達はこの住所に何があるかを思い出した。

 

 この倉庫の地下には1955年に造られた古い核シェルターがあった。そしてその中には

大量の紅茶が保管されていたのであった。実は、1954年から1956年のイギリス有事対策

会議の議事録において、

 

『核戦争が起きたら、政府は紅茶不足について(・・・・・・・)最も憂慮すべきである』

 

とし、核による放射能汚染自身の被害よりも、紅茶が不足することに対して、非常に深刻な

事態に陥ると考えていたのだ。数十年経った今でもその考えは受け継がれており、女王命令で

極秘裏に紅茶の保管が続けられていたのであった。

 

 そんな超重要施設に火を付けられたら…女王と政府の人間は真っ青になった。そして

すぐに降服することが決定されたのであった。毎日スピリット・オブ・マザーウィルから

砲弾やミサイルが飛んできているが、そんなこと些細なこと(・・・・・)よりも紅茶を燃やされる

方がイギリス人にとって恐ろしいことなのであった。

 

 イギリスで戦っていたセシリアは、祖国が降伏すると同時に自身も投降した。死刑に

でもなるのかと考えていた彼女だったが、専用機であるブルー・ティアーズを取り上げ

られた後すぐに解放された。ポカンとしながらもセシリアは実家に戻り、幼馴染であり

専属メイドでもあるチェルシー・ブランケットと無事に再会した。

 

 

 

 

 

 さて、場所は戻って日本。超大型アームズフォート下部のハードポイントにくっついて

いた2機のネクストが切り離された。即座に改良型VOBが起動し、時速4,500kmでIS学園に

向かった。同時にウィリアム達3人もISを展開してネクストと共に行動を開始した。ただ、

新型無人戦闘機は発進せず、アームズフォートと共にのんびりとIS学園に向かっていた。

 

 2機のネクストと3機のISの前に立ちはだかるのは、世界中から集った残存ISチーム。

その数何と121。そして55機の無人ISもまたチームに加わっていた。それは何故か?

話は3日前に遡る。

 

 

 

 3日前、突然専用機持ち以外の生徒の居ない閑散としたIS学園に人参が降ってきた。

もちろん中に乗っていたのは天災科学者こと篠ノ之束であった。千冬達が驚いていると、

人参の後ろから大量の無人ISが金魚のフンよろしく付いてくるのが見えて更に驚いた。

その数55。人参から降り立った束は千冬に向かって走ってきた。

 

「ちーちゃん!!」

 

「束! これは一体…」

 

「いやぁ~、束さんが大事なニュースを教えてあげるよん! 3日後にここにトーラスの

 飛行型アームズフォートがやってくるんだ!」

 

それを聞いた千冬、後ろにいた一夏、鈴、箒、ラウラ、その他の生徒達は顔を強張らせた。

飛行型アームズフォート、しかもトーラス製。どう考えても嫌な予感しかしない。

 

「でねでね、ここって貧弱な防御体制じゃん? だから優しい束さんがゴーレムちゃんを

 プレゼントしてあげる! この子達は完全自立作戦行動が可能で、しかも展開装甲も

 装備している最新型のゴーレムちゃんなんだよ!」

 

つまりこれらの無人ISは第4世代型と同性能ということになる。そんな高性能なISをタダで

くれるというのだ。少しでも戦力が欲しいIS学園にとって最高のプレゼントだった。

 

「束…感謝する」

 

「ありがとう、姉さん!」

 

「なっはっは! ちーちゃんといっくんと可愛い妹のためならなんだってするよ!」

 

 

 

 さらにその1時間後、突然IS学園の近くの海から1隻の大型潜水艦が浮上にした。どう見ても

企業連の潜水艦ではないが、一応警戒しながら教師陣が近づいていくと、中からある生徒が

出てきた。

 

「あ、山田先生。只今戻りました」

 

「さ、更識さん!?」

 

ロシアの国家代表でありIS学園生徒会長の更識楯無であった。国家解体戦争勃発後、妹が

居なくなってずっと泣いていた彼女だったが、ロシアから

 

『助けてプリーズ!』

 

と泣きつかれたためロシアに行ってテクノクラート社主力の企業連軍と戦っていたのだ。

しかし超大型ロケット弾の直撃を受けて、更識は冷たいオホーツク海に沈んで行方不明に

なっていたのだ。

 

「で、あの潜水艦は? 見た感じロシアのタイフーン型のようだが…」

 

「それがですね…」

 

千冬が聞くと更識は口ごもる。不思議に思った千冬が潜水艦を見ると、中から3人の女性が

出てきた。そしてISを起動してこっちに飛んできた。

 

「どうも初めまして、織斑千冬さん。私達は…そうね、貴方達が亡国機業と呼んでいる

 組織の一員よ。私のことはスコールって呼んでちょうだい」

 

「あたしはオータムだ。で、このちっこいのが…」

 

「…エム」

 

千冬が呆然としていると後ろにいたラウラがあることに気付いた。

 

「おい、それはアメリカが盗まれたって言っていた『アラクネ』じゃないか! それに

 そっちはイギリスの『サイレント・ゼフィルス』!」

 

「気にするな」

 

「いやでも…」

 

「気にしたら負けよ、ラウラちゃん。さて千冬さん」

 

スコールは千冬に向き直った。

 

「あなたの生徒さんを治療してここまで運んできてあげたんだから、当然私達を捕まえる

 なんて言わないわよね?」

 

「…そうだな」

 

「先生!?」

 

「うちの生徒を助けてくれたうえ、ここまで連れてきてくれたんだ…感謝する」

 

「いいのよ。あと1つお願いがあるんだけど…」

 

「なんだ?」

 

スコールは真面目な顔でこう言った。

 

「私達3人も貴方達と共に企業連軍と戦わせて欲しいの」

 

 

 

 話を聞くと、亡国機業の本部は既に壊滅し、最後の隠れ家―ロシアのサハ共和国にある

ノヴォルシビスク諸島コテリヌイ島も、インテリオルの最新型アームズフォートである

『メガスティグロ』に島ごと吹き飛ばされたそうだ。這々の体でスコール達は、島の地下

ドックにあった改タイフーン型原子力潜水艦に乗って逃げてきた。このタイフーン型は

元々ロシア海軍所属艦であり、既に除籍・解体されたはずの艦番号TK-12『シンビルスク』

だった。亡国機業はどうやったか知らないがこれを手に入れ、弾道ミサイルとその装備を

全部取り払い、代わりにISを運用できる設備を設置した。要は移動式のIS搭載潜水艦に

なったのであった。

 

「…で、この潜水艦で企業連軍から逃げている時に、彼女が落ちてきたから拾って治療

 してここまでやってきたってわけよ」

 

屋内の会議室に場所を移して話をしたスコール達。

 

「なるほど…お前らも企業連に追い回されていたのか」

 

「戦争前からな。全く勘弁して欲しいぜ」

 

オータムがため息をつく。

 

「いつだったかあんたの弟を誘拐した時もすぐに追いかけてきやがって…部下は皆殺しに

 されたし、同僚は踏み潰されるし…」

 

「何だって!?」

 

一夏が素っ頓狂な声を上げた。

 

「俺を誘拐したって?」

 

「ん? ああ、お前があの時のガキか。大きくなったなぁ!」

 

「ええお陰様で…ってそうじゃなくて! あんたが俺を誘拐したのか?」

 

「正確にはあたしの部下がな。なぜか知らんがお前を誘拐しろって言われてな」

 

「……………」

 

鈴に叩かれるまで一夏は呆然としていた。同じく千冬もエムを見て驚いていた。

何故なら自分の幼少期と瓜二つだったのだ。

 

「エムと言ったな? お前は一体…」

 

「私はお前だ、織斑千冬…いや、姉さん」

 

「は?」

 

「つまりクローンってわけよ」

 

 

 

 何はともあれ強力な助っ人が来てくれたおかげでIS学園の守りは鉄壁のものと

なった。これで何とか敵の攻撃を食い止める事ができる…学園の生徒と教師は

そう考えていた。しかしウィリアム達は、ただISがたくさんいるだけであり、

そんなに苦労はしないだろうと考えていた。

 

 

 

そして、IS部隊と企業連との戦闘が始まった。

 

 

 

 

 

 IS学園の地下司令部では、千冬達教師達が指揮をとっていた―もちろんすぐに

自分達も出撃できるようにISを身に着けて。

 

『敵ネクスト発見! 交戦開…きゃああああ!!!』

 

『なんて数のミサイルなの!? 全機、回避に集中して!』

 

『言われなくてもガハッ!!』

 

『7番機がやられた! あれでは即死ね…』

 

『ちくしょう!!』

 

「なんだあのネクストは…」

 

千冬が驚くのも無理は無い。2機いるネクストのうち、1機はマイクロミサイルと

連射型プラズマキャノンで、もう1機は巨大な中華包丁でISを倒しているのだ。

 

『全機、互いに連携して戦え! 決して1人になるな!』

 

そう言った女性は1秒もしないうちにプラズマキャノンの直撃を受け、上半身を

吹き飛ばされた。他のISにもミサイルが飛んでいき、次々と撃ち落としていった。

絶対防御とは一体何だったのか、千冬はそう思わざるを得なかった。

 

 

 

 戦闘開始から30分後には、無人IS部隊は全機撃墜され、121いたISも既に半数

以上が撃墜されていた。そして敵アームズフォートが遂に動き出した。今まで

高度3,000mを維持していたのだが、急に高度を上げ始めた。それと同時に新型

無人戦闘機を切り離した。胴体下のハードポイントには、あの恐ろしい威力を

持つグングニル巡航ミサイル(空中発射型)を1基装備していた。無人戦闘機は

すぐさま光学迷彩をかけて何処かへ飛び去っていった。

 

「まずい…あの巡航ミサイルを撃たれたら終わりだ!」

 

IS学園上空で待機していたラウラが絶望的な声を上げた。あのアメリカ軍でさえ

迎撃に成功したのはたった1基だけなのだ。

 

「隊長! 敵アームズフォートが速度を上げました! このままではあと50分で

 IS学園上空に到達します!」

 

副官のクラリッサ・ハルフォーフが報告する。地下司令部ではやっと敵アームズ

フォートの姿を確認した。

 

「あれは…イクリプスだな?」

 

「いや、それにしては大き過ぎないか? それに3連装ロングレンジハイレーザーも

 無いじゃないか」

 

「本当だ…それにコジマキャノンもないぞ」

 

「じゃああれは一体何なんだ?」

 

イクリプスに似た謎のアームズフォートは速度を上げ続けながらIS学園へと向かって

いった。当然ISが迎撃を行ったが、大型高速近接信管式高機動ミサイルの攻撃によって

ISは蒸発した。

 

 

 

アームズフォートがIS学園上空に到達するまで、残り45分…

 

 

 

 

 

続く…




やあ (´・ω・`)
ようこそ、ウィリアムの部屋へ。
このコジマ粒子はサービスだから、まず飲んで落ち着いて欲しい。

うん、「コジマ」なんだ。済まない。
仏の顔もって言うしね、謝って許してもらおうとも思っていない。

でも、このコジマを見たとき、君は、きっと言葉では言い表せない
「逆流」みたいなものを感じてくれたと思う。
殺伐とした世の中で、そういう気持ちを忘れないで欲しい
そう思って、この文章を書いたんだ。

じゃあ、AMSから光が逆流する…! ギャァァァァァッ!
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