IS インフィニット・ストラトス ~よくある転生のお話~   作:ホワイト・フェザー

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雰囲気変えてお馬鹿の回です。


閑話:酒は…まずい…

IS学園崩壊後の企業連本部、”アライアンス”にて。

 

 

 

『総員戦闘配置! これは訓練にあらず! アライアンス戦術部隊は直ちに出撃!』

 

「まさかここを襲撃する馬鹿がいるとはな…笑わせる」

 

自信満々にそう言うのは、アライアンス戦術部隊隊長、エヴァンジェである。彼が自信満々

なのも無理は無い。このアライアンスはまさに”難攻不落”なのだから。戦術部隊以外にも、

キャロラインが遠隔操作する無人化ハイエンドノーマル部隊に、無人化”アレサ”部隊、

最新鋭の可変戦闘機部隊、数種類のアームズフォート、さらに切り札として、企業連内で

”赤いACっぽいなにか”、”赤い悪夢”などと呼ばれているナインボール=セラフがある。

通常であればどんな敵でも即座に殲滅できるのである。

 

問題は、今回の敵が通常ではない、ということなのだ。

 

 

 

『こちらデルタ4! 敵は既に施設内部にいる! 直ちに増援を…う、うわあああああ!!』

 

「デルタ4、応答しろ! くそっ!!」

 

『ホテル7よりオラクルへ! 敵、いや目標はネクストACに乗っている! しかしあれは…?』

 

「オラクルよりホテル7へ、正確に報告しろ。どんなネクストACに乗っているんだ?」

 

『あー、重量四脚型で…両腕にはBFFが試験開発中とか言ってたガトリングレーザー砲を装備

 していやがる! あと背中に小型コジマショックカノンだと!? 動く要塞じゃねえか!!

 勝てる要素が何処にもねぇ!!』

 

「なんてことだ…一体何処の馬鹿野郎が乗っているんだ!?」

 

『こちら第4格納庫整備班です! 乗っているのは…』

 

「な、何だとぉ!?」

 

エヴァンジェは乗っている人物の名前を聞いて驚いた。

 

 

 

 

 

「にゃはは~♪ 気分じょ~じょ~♪ なんかぽかぽかですぅ~♪」

 

その”馬鹿野郎”ことリリウム・ウォルコットは酔っ払いながらネクストを動かしていた。

その証拠に時々壁にぶつかったり、何もない場所ですっ転んだりしている。どうしてこう

なったのか。

 

 

 

30分前。

 

『王大人、このチョコもらっていいですか?』

 

『ん? ああ、構わんぞ。確か有澤のところからもらった高級チョコだったかな』

 

『ん~♡ とっても美味しいです!』

 

『リリウム嬢はいつも可愛いな。ファンクラブが出来るのも納得できる』

 

『ジャック、その話、詳しく聞かせろ。ちょっとファンクラブ潰してくる』

 

『ファンクラブの一員として、認めるわけにはいかんな』

 

『あー、美味しかった。こっちも貰いますね!』

 

『いかん! そいつには手を出すな!』

 

『ジャック!?』

 

『それはエヴァンジェが私に送ってきたウイスキーボンボンだ! あとで食べようと思って

 持ってきたのだ!』

 

『リリウム、食べる…な…よ?』

 

『うっふふ~♪ あれれ~、わんた~れん、ちょっとしかいがぐるぐるしてます~♪』

 

『遅かったか…』

 

『ちょっとネクストのってきますね~♪』

 

『『って待てい!!』』

 

 

 

結局王小龍とジャック・Oをアルコールパワーで振り切り、第4格納庫で整備中だった

ストリクスクアドロを強奪して施設内で暴れ始めたのであった。

 

「現在ストリクスクアドロは第23区画で…あ、こけた」

 

「どうやったら四脚でこけれるんだ?」

 

「それは言えてる…あ、立ち上がって塗料保管庫に入りました」

 

「あそこにはカメラがないから監視できんな…」

 

「お、出てきたぞ…って!」

 

「うわー、ピンクになってる。塗料缶引っ掛けたな」

 

「リリウム…あまり私に恥をかかせるな」

 

アライアンス司令部ではオペレーター達が報告し、王小龍が頭を抱えていた。エヴァンジェ

率いる戦術部隊が必死に止めようとしているのだが、ガトリングレーザー砲の前に吹き飛び、

挙句の果てに小型コジマショックカノンまで撃ってくる始末。誰に求められない状態であった。

 

「ウィルとシャルロット嬢はまだなのか?」

 

「あと10分ほどで到着するとのことです。それまで何とか持ちこたえろ、と」

 

「無茶言うな…」

 

 

 

 天井に設置されている侵入者迎撃システム―155mm連装速射砲が火を吹いた。通路の向こう側

からやって来るACも、ミサイルやバズーカなどを発射した。が、全てプライマルアーマーに

よって弾かれる。そしてストリクスクアドロの反撃によって、速射砲は爆散し、ACも逃げた。

 

「あじけないです~♪ もっとつよいひとはいないんですか~♪」

 

「なら私が相手になってやろう。これ以上部下をやられるわけにはいかんのでな」

 

ストリクスクアドロの前にオラクルが飛び出た。

 

(あと少しでウィルとシャルロット嬢が来る、それまで持ちこたえることができればいい!)

 

エヴァンジェはそう思いながらリニアキャノンとリニアライフルを撃ち始めた。

 

 

 

10分後、ウィルとシャルがISに乗ってすっ飛んできた。

 

「リリウムが酔っ払って暴れてるって?」

 

「お兄ちゃん、あそこ!」

 

「見つけた! 王小龍、悪いがあんたのネクスト、ちょっと壊すぞ!」

 

『やむを得ん。だが程々にな』

 

「シャル、ネクストの前面装甲版を破壊しろ! リリウムに怪我が無いようにな!」

 

「わかった! きゅっとしてドカーン!!」

 

「程々って言っただろおおお!!!」

 

ストリクスクアドロは胸の装甲板と、ウィルが放ったカノサワによって脚を破壊されて

動けなくなった。すぐにウィルが近づき、装甲板の間からコクピットにいたリリウムを

ひきずり出した。

 

「あれ~うぃりあむおにいさま~♪」

 

「そうだ俺だ。ごめんな、今は寝てくれ」

 

「あうん…zzz」

 

首に麻酔注射をされたリリウムは夢の中に飛び込んだ。

 

 

 

「なんとか終わったか…」

 

ボロボロのオラクルの中でエヴァンジェはホッと息をついた。

 

『隊長、大丈夫です…か……』

 

『すぐに修理班を………』

 

「ん、どうした?」

 

エヴァンジェのモニターには、部下のAC2体が近づいてきて、途中でその足を止めている

姿が映っていた。

 

『隊長…ご武運を!!』

 

『きっと隊長なら生きて戻ってこれます! では!』

 

「え?」

 

あっという間に逃げていった部下。首を傾げるエヴァンジェは、ふとレーダーを見た。

 

「後ろにネクスト?」

 

振り返ると、そこにはネクストに乗り換えたシャル、愛機であるフォックス・アイに乗った

ジャック・O、そして超重量二脚”ビッグトーラスマン”に乗ったウィリアムであった。

 

『エヴァンジェ、お前が送ったウイスキーボンボンが原因でリリウムが酔っ払った』

 

「ええ!? だがジャック、それはお前の管理責任では…」

 

『かもしれんが、お前がジャックに送らなければ今回の事件は起きなかった』

 

「ウィル、それはそうだが…」

 

『とりあえず、エヴァンジェさんはお仕置きね♪』

 

「しゃ、シャルロット嬢まで!?」

 

『さあ、ビッグトーラスマンによる”コジマ流星群”攻撃だ!! くらえ!!!』

 

「ひぎゃあああああああああああああ!!!!!」

 

 

 

 

 

 こうしてリリウム暴走事件は集結した。本部施設の一部と戦術部隊の半数、ストリクス

クアドロの大破、主な被害はこれくらいであった。エヴァンジェは、ウィリアムによる

コジマ系兵器の猛攻撃を受けて、シャルによる実弾兵器の嵐をくらい、ジャックに掘られた。

 

 

 

 

 

続く…




~ウィリアムの部屋~
なのウィ「アーッ!!」
ゼロウィ「でもジャックはゲイヴンだろ? なんでリリウムのファンクラブに?」
ISウィ「リリウムの可愛さの前にはゲイヴンの百合ンクスも関係ないってわけだ」
作者「その通り!」
ゼロウィ「なるほど。で次回は本編に戻るんだろ? 戻るって言ってももうすぐで終わりそうだが」
作者「戻るよ。次回は行方不明になった一夏と箒のその後でも書こうかね」
ISウィ「ではまた次回!」
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