IS インフィニット・ストラトス ~よくある転生のお話~ 作:ホワイト・フェザー
今日で後進に道を譲ってもらうz
作者「ヘイヤレ、ロトティーヤ」
ウッ! クルシ…!!
旧スイス連邦、トーラス社ナーデルホルン要塞の外。
「ほぉぉぉぉぉぉぉきちゃぁぁぁぁぁぁぁぁんっっっっっ!!!!!!」
「よぉぉぉぉぉぉぉめぇぇぇぇぇぇぇぇぇっっっっっ!!!!!!」
「「はぁ………」」
「「「うわぁ…」」」
わざわざ書く必要はないのだが、一応上から束、ラウラ、千冬&クラリッサ、そしてスコール
&オータム&マドカである。なぜスイスにいるのかというと、海で巡航ミサイル攻撃を受けた
直後に入ったウィリアムからの通信が原因だった。
『実は皆さんに耳寄りな情報があります。なんと篠ノ之箒の居場所で~す!』
「どこ!! 箒ちゃんは何処にいるの!?」
すぐさま束はパソコンのスピーカーを掴んで振り回した。
「落ち着け束!」
『ま、俺は優しいから特別に箒ちゃんの声を聞かせてあげようじゃないか! ほら、話せるぞ』
すると弱々しい声が聞こえてきた。
『…ね、姉…さん……』
「箒ちゃん! 私だよ! 天災科学者の束さんだよ!!」
必死に呼びかける束。それに対して箒は。
『…た…………て……』
「え、箒ちゃん?」
『…た‥す…けて………』
息も絶え絶えに必死に助けを求める声を聞いた束は、近くにあった空き缶(スチール)を一瞬で
握りつぶした。それには千冬もびっくり。そして涙を拭いてから束は何とか声を振り絞った。
「…大丈夫だよ。すぐに助けに行くからね!」
『はいしゅーりょー。で、居場所だけど…じゃじゃん! あのナーデルホルン要塞でーす!
もし助けたいならかかってきな。でも急いだほうがいいかもよ? 実は箒ちゃんったら
かなーり重症だったんだよね。手術は成功したけど、日に日に弱る一方なんだなこれが。
てなわけで、待ってるからね~』
ブツッという音と共に通信が切られた。束は雑音を奏でるスピーカーをギュッと抱きしめた。
「待っててね、箒ちゃん…」
そしてすぐにくーちゃんに通信をつないだ。
「くーちゃん、残っているゴーレムちゃんはどれくらい?」
『第4世代型ゴーレムのストックが21機、第3世代型が68機、あとは最後の拠点の防衛用が5機
のみとなります。今からでは大した数も作れません…』
「これは総力戦だよ、くーちゃん。防衛用以外全部出して。試作兵器も全部乗っけてね」
『了解しました、束様。そちらの指定するランデブーポイントに時間通りにお届けします』
そして今束達はナーデルホルン要塞への攻撃をしているところである。
『あっちの丘のコジマキャノン砲台は潰した!』
『博士、さらに5機の可変戦闘機が接近中!』
『束、このままでは!』
「わかっているよ…あ、これだ!」
自らISに乗りながら戦う束は、ついに要塞の主要トンネルを発見した。
「みんな、ここに突入するよ!」
『了解!』
7機のISは煙幕をばら撒きながらトンネルに入る。それがトーラスの罠だと知らずに…
その頃要塞の反対側の地下飛行場から1機のビジネスジェットと、4機の護衛可変戦闘機が
静かに飛び立った。乗っているのは…
「会いたかったよ、鈴!」
「あたしもよ、一夏!」
抱き合っている一夏と鈴、そしてその光景を笑顔で見つめる鈴の両親であった。
「怪我は大丈夫なのかい?」
「ええ、トーラスの医療班が完璧に治療してくれました。でもなんでだろ?」
「まあ、健康になったんならそれでいいじゃん!」
「だな。あ、そうだ手紙手紙…」
「手紙?」
一夏はウィリアムに渡された大きな旅行用のバッグ―数日分の着替えや食料、500万円の小切手
などが入っている―から、1通の手紙を取り出した。
「なんかウィルの奴が飛行機の中で読めって…」
「何が書いているのやら…」
4人は手紙を読み始めた…
一方その頃一夏が要塞から居なくなったことを知らない束一行は、トンネルを進む。だが…
『博士、妙だ…静か過ぎる』
『クラリッサの言う通りだ。ハイパーセンサーには反応はないのだが…』
軍人2人の指摘を受けて一行は足を止めた。その時、トンネルの各所に設置されている大型の
スピーカーからシャルロットの声が聞こえてきた。
『ようこそ敗残兵の皆さん! 随分と調子良さそうですね!』
一行は、ここまで来るのにコジマミサイルやコジマキャノンの雨をくぐり抜けてきた。なので
とても調子が良いとはいえない状態である。それを知っていてシャルロットはそう言ったのだ。
「シャルロット…!」
『ラウラ、元気そうだね! 騙されたとも知らずに…ふふふ』
「何だと?」
するとシャルロットは声を張り上げた。
『要塞にいる全ての兵士諸君! 皆はトーラスを愛しているか!?』
『『『トーラスッ! トーラスッ! トーラスッ!』』』
『素晴らしきコジマ粒子、そしてコジマ兵器を愛しているか!?』
『『『コジマッ! コジマッ! コジマッ!』』』
『僕とリリウムの事を愛しているか!?』
『『『シャルちゃんとリリウムちゃん可愛いです!!』』』
『よーし、ならみんなのアイドルの名前を呼んでみよう! ナーデルホルン要塞中央トンネル、
通称”ギアトンネル”のアイドル! せーのっ!』
『『『ウルスラグナた~ん!!!』』』
つ´・ω・)つ『は~い!』
「えっ」
ラウラは見た。トンネルの奥から轟音と共に走ってくるナニカを。トンネルを埋め尽くす程の
巨大な列車に二つの太いアームを持ち、茶色の塗装が施されていた。ラウラ達には見えないが、
4つのPA展開機を内蔵している。そのナニカ、ウルスラグナは何故か可愛らしい女の子の声を
出しながら、コジマキャノンのチャージ開始しつつ、パルスキャノンとマシンガンの弾幕射撃を
開始した。
つ´・ω・)つ『いっきま~す!』
「来るなぁぁぁぁぁぁ!!!!」
7人は全力で逃げた。が。
つ´・ω・)つ『待ってよ~!』
「嘘だろ!?」
マドカが驚くのも無理は無い。このアクアビット製のウルスラグナ、トーラスがちょこっと
改造して、オーバードブーストをつけているのであった。なのでトンネル内を時速2,000kmと
いう尋常ではないスピードで、7人を追いかけているのだ。
つ´・ω・)つ『チャージかんりょ~! うて~!』
「まずいわ! 全員回避!!」
スコールの叫びと共に、大口径コジマキャノンが火を吹いた。何とか7人とも回避に成功した。
だが別の問題が発生した。外れたコジマキャノンがトンネルの天井に命中して、大量の瓦礫が
7人に向かって降ってきたのだ。
「ひええええええ!!!」
いつもよりも甲高い声で悲鳴をあげながら、オータムはISに搭載されている全火器を使い、
瓦礫を破壊しつつ何とか逃げた。振り返ると他の6人もいた。
つ´・ω・)つ『うぇぇぇぇ~ん、通れなくなっちゃったよぉ~』
トンネルは完全に崩れてしまい、瓦礫の向こうからウルスラグナが泣いていた。
「…結局のところさ」
落ち着いたところでオータムが言う。
「あの声は誰なんだ? あんなガキがあんなデカイの動かすとは思えないんだが」
「多分戦闘用AIの声じゃないかな? あのウルスラグナ、だっけ? きっとあれも無人化
されていて、そのAIが何故か幼女の声をだしているんだよ。ここまで来る時に倒した
ノーマル部隊も無人だったじゃん」
束は近くにあった強化扉をISで壊しながら説明した。
「なるほど…ていうかなんでガキの声なんだよ。どんだけ変態なんだ…」
「それ連中に言ってみ? 『我々の会社では褒め言葉です』って言われるから」
「うわぁ…」
「こらー! トンネル壊せなんて命令出してないぞ!」
つ´・ω・)つ『ごめんなさ~い』
その会社のトップであるウィリアムは、要塞司令部でウルスラグナを叱っていた。モニター
には破壊した強化扉から中に入る7人が映っていた。
「さてと、一夏は脱出済みだし…あいつもあと数分で移送準備が完了するか…なら俺がやる
べきことは…主任!」
『あいよ! こっちも準備完了だぜぇ!』
『お任せください、社長』
「よし、頼んだぞ!」
トンネルから逃げてきた7人は迷路のように入り組んだ要塞の中を進撃していた。
「で、ここはどこだ?」
「…さぁ?」
…訂正、絶賛迷子中であった。
「まさか敵の要塞で迷子になるとは思わなかったわ…」
「同感です…」
スコールとクラリッサが頭を抱えている。マドカは最初に目に入った部屋に飛び込んだ。
しかしすぐに飛び出してきた。そして扉をしっかりと閉めて開かないようにした。
「どうした、マドカ?」
「じ、Gが…大量のGが…」
『G?』
オータムが扉に近づくと…
カサカサカサ…………
「ん?」
カサカサカサカサカサカサカサ………
「…行こうか、マドカ」
「…ああ」
2人は何も聞かなかったことにして先に進んだ。
しばらくすると壁に案内板がかかっているのが見えた。
←地下演習場 第9格納庫→
「どっちへ行こうか?」
「格納庫に何があるか、だよな…」
千冬は迷ったが、クラリッサとマドカに格納庫を見てくるように言った。残った5人は地下
演習場に向かった。ゲートをくぐると、広大な演習場があった。
「地下にこれだけの施設を作るとは…さすが企業連だな」
『褒めてくれてありがとよ!』
「っ!?」
5人は演習場の真ん中にいる1機のネクストを見た。いや、それはネクストなのだろうか。
通常のネクストより一回り大きく、左腕には改造されたヒュージキャノン、右腕にはマス
ブレードを装備している。
『俺はトーラスのコジマ兵器開発部の主任だ! この「ハングドマン」でお前らぶっ殺す!』
「箒ちゃんは何処だ!」
「一夏を返せ!」
「嫁は何処だ!」
束と千冬、ラウラが尋ねる。
『だぁー! 一気に聞いてくるんじゃねえ! えっと、一夏ってガキは彼女と帰ったぞ。
で、牛乳女はどっかにいったな、うん。場所は知らん。最後に嫁って誰のことだ?』
「彼女…凰か!」
「牛乳言うな! でも大きいよねぇ…」
「一夏のことに決まっている」
『嬢ちゃん、嫁は女の事を言うだろ。それを言うなら婿じゃん。まあそんなことはどうでも
いいとして』
主任はヒュージキャノンのチャージを開始した。
『ホントは好きじゃないんだ、こういうマジな勝負ってのは…オレのキャラじゃないしね。
まあ、やるんなら本気でやろうか! その方が楽しいだろ! ハハハッ!!』
続く…