IS インフィニット・ストラトス ~よくある転生のお話~   作:ホワイト・フェザー

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フランパパ「よく読みにきて来てくれた。感謝するぞ」
主任「アハハハハッ!! いいじゃん! 盛り上がってきたねぇ!」



第43話:要塞襲撃作戦(笑)その2

 主任と千冬達が戦闘を開始した頃、第9格納庫のクラリッサとマドカは武器弾薬、補給物資

などが大量に積まれている超大型輸送機を発見した。運が良いことに、警備の人間は誰も

いなかった。

 

「大きい…アメリカ空軍のC-5より遥かに巨大だ…」

 

その昔ドイツで行ったアメリカ軍との合同軍事演習の時に、クラリッサはC-5の大きさに驚いて

いた。だが今目の前にある輸送機はそれを遥かに上回る大きさであった。

 

「IS用の武装はないか…まあ当たり前だな。だがいざとなったらこいつで脱出するのもありだな」

 

マドカは機内を物色しつつ、このコジマ製ハリネズミ要塞からの脱出方法を考えていた。ISで

逃げることができなくなった時にどう逃げるか。敵の航空機を奪って逃走するのが最善の

方法である、と千冬達は考えていた。幸い、オータムとマドカ、クラリッサは航空機の操縦が

できる。

 

「でも輸送機は遅いんだよな…他に速そうな飛行機はないか?」

 

「企業連製の輸送機なんだ、きっと足も早いだろう」

 

クラリッサの言う通りであった。この超大型輸送機は4基の大型コジマエンジン―元々コジマ

ミサイル用に開発されたもの―を主翼パイロンに搭載しており、最大離陸重量は800t、積載

量は760t、最大速度は1,836km/h(マッハ1.5)、巡航速度は1,591km/h(マッハ1.3)と

いう性能なのだ。

 

「さて、そろそろ隊長達のところに戻ろうか」

 

クラリッサがそう言った途端、大きな揺れと共に地下演習場の方から断続的な爆音が聞こえてきた。

 

「行くぞ!」

 

「おう!」

 

だが入り口が突然閉鎖された。分厚い強化扉で有澤重工のマークが書かれている。つまり…

 

「「壊せない…orz」」

 

ということである。2人ががっくりしているとアナウンスが流れた。

 

『まもなく無人貨物列車が到着します。次は地下演習場格納庫に停車します』

 

「「これに乗ろう!」」

 

運が良い、と2人は思って線路に近づいたが、嫌な事というものは立て続けに起きるもので

ある。

 

『こちらバルダー。間もなく停s…敵ISを発見、攻撃します』

 

「「うわああああ!!!」」

 

なんと無人貨物列車を引っ張っていた先頭の2両は装甲列車だったのだ。2人を見つけた瞬間、

4連装マシンガン砲台と3連装速射砲台による攻撃を開始した。

 

「なんで要塞の中を装甲列車が走ってんだよ!?」

 

「私に聞くな!!」

 

列車用のトンネルに逃げ込んだ2人は大急ぎで地下演習場に向かった。その後ろを装甲列車が

追いかけていった。

 

 

 

 

 

その頃演習場では勝敗の決着が付きそうだった。

 

「ハ…ハハッ! まさかこれほどとはね…」

 

主任の操る『ハングドマン』の機体は既にボロボロで、ヒュージキャノンも破壊されていた。

マスブレードはさっき起動状態で敵に投げつけたのでもうない。ネクストとはいえ、5機の

ISによる攻撃には勝てなかったのだ。

 

『主任、大丈夫ですか?』

 

「何言ってんだよキャロりん。盛り上がってきたところじゃないか」

 

『しかし機体のダメージが…』

 

「ちょっと手加減してたらあっという間にこれだよ。楽しいからいいんだけどね、ハハハッ!!」

 

主任は4人の敵ISに向き直る。先程のマスブレード投げでオータムの下半身をISごとちょん

切ったものの、彼我兵力差は4対1である。しかも機体は既にボロボロ。

 

「降伏しろ。その機体ではもう戦えないだろう」

 

千冬は近接用ブレードを主任に向ける。隣で束もレーザー砲を構えていた。

 

「おとなしく箒ちゃんの居場所を教えろ! さもないと撃つぞ!」

 

「オータムの…愛する彼女の仇をとらせてもらう…」

 

スコールは恋人を真っ二つにされたので殺す気満々。それを見てラウラは、

 

(なるほど、これがクラリッサの言っていたガチレズというやつだな)

 

と、本当にどうでもいい事を考えていた。

 

 

 

「だから言ってんだろ、あのホルスタインば何処に行ったかなんて知らねぇって!」

 

主任はまだ機能している外部スピーカーを使って返事をする。

 

(ま、本当は知ってるけど、いい年こいてウサ耳付けて似合わない服着てるキチガイ女に教えたく

 ないんだよね、アハハッ!」

 

「貴様………」

 

「あれ、声に出てた?」

 

『思いっきり出てましたよ、主任』

 

「(ノ∀`)アチャー」

 

次の瞬間キレた束の攻撃を受けて『ハングドマン』は爆発・炎上した。

 

 

 

「ふん! このウサ耳はただのウサ耳じゃないんだよ!」

 

束を除く3人は、プンスカ! という擬音が聞こえたような気がした。

 

「束、それはどうでもいい。寧ろこれからどうするか、だ」

 

「オータムの仇は取った。あの糞野郎は死んだ…とりあえずマドカ達と合流しましょう」

 

4人が出口に向かおうとすると、キャロルの声がスピーカーから聞こえてきた。

 

『浅はかな、誰が死んだというのです?』

 

「何だと? さっきの攻撃で…」

 

ラウラが振り返り、燃えているネクストを見る。すると突然動くはずがないネクストが動き

始めた。

 

「嘘…でしょ?」

 

スコールが驚く。燃えていたネクストは、その機体を変え始めた。それも機械的―例えば可変

戦闘機が戦闘機モードから格闘モードに変化するような変化ではなく、生物的な変化をし始めた。

破壊されていた装甲板が自然に元通りになり、火災もすぐに消えた。挙句の果てに背中から翼の

ようなものまで生える始末。僅か数十秒足らずで、ネクストACだったものは、全長20mを超す

大きさの機動兵器となった。

 

「束…あれはいったいなんだ?」

 

「わけわからない…何で装甲板が元に戻るわけ?」

 

 

 

「これだから面白いんだ、人間ってヤツは…いや、1人はウサギだったな」

 

『トーラスのナノマシン強化兵に使われている自己再生ナノマシン。まさかこれを人間以外にも

 使えるようにするとは…社長は恐ろしい人です』

 

「ウィルにはいつも驚かされるぜ。穴の開いた鉄板が元に戻るのはすげぇな!」

 

『全くです…主任、「ハングドマン」、エクスシア・ブラックバードへの移行完了しました』

 

千冬達4人は宙に浮くエクスシアを呆然と見つめる。すると演習場の天井がゆっくりと左右に

開いていった。同時に地面も上に上がっていく。千冬達は知らなかったが、この地下演習場は

地上とつながっているのだ。ちなみに演習場だけではなく、量産型イクリプスの工場も地下に

あり、完成したら1機ずつ超大型のエレベーターで上に運ばれるのだ。

 

 地上に出ると吹雪のないきれいな空が広がっていた。人工吹雪装置が停止していたからである。

残念ながら4人にナーデルホルンの美しい景色を楽しむ時間はなかった。

 

「第2ラウンドといこうじゃないか。茶番はもう終わりだ」

 

「茶番だと!? 今まで本気じゃなかったということか!」

 

エクスシア・ブラックバードの周囲に赤いプライマルアーマーが展開される。この特殊な

プライマルアーマーは、強度が尋常ではない。レーザーだろうがミサイルだろうがコジマ

キャノンだろうが全て無効化するのだ。

 

「赤い…だと?」

 

「プライマルアーマーって緑色じゃないの?」

 

「スコールっていったっけ、君? そんなに驚くことじゃないだろ? 食紅使って青いカレー

 とか作れるんだから、赤いプライマルアーマーを作ることだって十分可能なことだぞ」

 

『主任、そんな簡単に言わないほうが良いかと。ウサギが混乱してます』

 

「束さんには無理束さんには無理束さんには無理束さんには無理…」

 

「落ち着け束!」

 

主任は翼と腕を大きく広げた。よく見るとパルスキャノンの砲門がいくつも見える。

 

「ずっと昔からある持論があるんだ。『戦いこそが人間の可能性なのかもしれん』ってな。

 それを今から証明して見せよう」

 

『というわけです。ご健闘をお祈りします。それでは』

 

第2ラウンドが始まった。

 

 

 

 

 

続く…




RD「読み終わったら終わりっす、何もかも」
干「読み終わっているようだな、尻を貸そう」
RD「ムリムリムリッ!! オレ絶対イヤですからねっ!!」
≦「離脱…駄目だ、やらせてくれ」
RD「話が…違うっすよ……」


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