IS インフィニット・ストラトス ~よくある転生のお話~   作:ホワイト・フェザー

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第8話:the complete collapse of the …

Side ウィリアム

 

~アライアンス、大会議場~

 

 ボリスビッチ社長と会ってから2日後。俺は親父とシャルと共にここにいた。

参加メンバーはいつもの4人以外にも存在した。カラードのリンクス、その上位

9名、そしてグローバル・コーテックス所属の凄腕レイヴン15名、新設された

スカイマスターズ所属の可変戦闘機のパイロット30名もまた参加していた。

 

 これだけの面子が揃えられたということは、それ相応の問題が発生したと

いうことに全員が気付いているはずだ。と思っていたのだが…

 

「ウィリアムお兄様、いつ見てもかっこいいです。リリウムはずっとお会いした

 かったです(それではリリウムが司会を執らせて頂きます)」

 

しょっぱなからリリウムが暴走を開始。みんながド◯フよろしくずっこける。

 

「うん俺も会いたかったけど考えている事と言いたい事が逆転しとるぞ、リリウム」

 

「本当ですか! リリウムも会えてとても嬉しいです!!(まさかそんなわけない

 ですよ、ウィリアムお兄様)」

 

「聞いてねえし…」

 

「リリウム…あまり私に恥をかかせるな」

 

ほら見ろ、王小龍(ワンシャオロン)が頭を抱えちまった。

 

「それで? 老人達が一体何の用だ? こんなにリンクスとレイヴン、可変戦闘機の

 操縦者を集めて、どこかの国を潰す気か? ま、それも構わんがな」

 

カラードランク1、オッツダルヴァがタバコをふかしながらのたまった。

 

「どう思う、ウィンディー?」

 

「確かにこの戦力ならばどんな国でも瞬殺できるだろうな。ていうか離れろロイ。

 暑苦しいだろうが。それに場所を考えて…」

 

「つれないな、ウィンディー。俺とお前の仲じゃないか」

 

こんな空気の中でもいちゃついているのはランク3、ウィン・D・ファンションと

その彼氏、ランク7のロイ・ザーランドである。いつの間に付き合い始めたのやら。

とりあえずリア充爆発しろ。

 

「そこのカップルは放っておくとして、さっさと本題に入ってくれないか?」

 

コーヒーを飲みながら、ランク5のジェラルド・ジェンドリンはリラックスした

姿勢を保っている。彼の師匠であり、現ローゼンタール社社長、レオハルトは

親父の旧友だとか。

 

「では状況を始めようか。まずはウィリアム君に説明をしてもらおう」

 

「ほいほい」

 

レヴィンソンさんに言われたので俺がマイクを握る。

 

「どうも皆さん。いつの間にか”老人達”の一員になっていたウィリアムです」

 

「とても老人には見えないわね」

 

ランク6のスティレットさんじゅうはっさいがなんか言ってたけど無視。

 

「2日前の事ですが、我がトーラスグループの一員であるテクノクラート社に

 おいて、レベルDクラスの事案が発生しました。具体的には兵器情報の流出

 です」

 

『な、なんだって!?』

 

会議場は騒然としたがリリウムがすぐに静かにしてくれた。

 

「ありがと、リリウム。それで、ボリスビッチ社長に事情を聞いたところ、兵器

 開発部の研究員の1人が紙媒体にした兵器情報を社外に持ち出し、そのまま

 逃亡したとのことです」

 

企業連では基本的に情報をデータ化している。キャロラインのお陰で某クソ兎等の

ハッカーによるクラッキングの心配がなくなったためである。わざわざ紙媒体に

して持ちだしたのはそれが理由だろう。

 

「その研究員は捕まえたのか?」

 

「もちろんです、テミルジさん。ウクライナ国境を超える前に身柄を確保しました。

 が、紙媒体の情報は残念ながら既に国外に…」

 

「ううむ…その研究員から情報を引き出せたか?」

 

ブラックさんの質問に俺はニヤリとした。

 

「ええ。ボリスビッチ社長曰く、

 

『カザフスタン流のO☆HA☆NA☆SHIをしてみたら、彼は全部話してくれたぜ!』

 

 だそうです。それによりますと、件の研究員はある国に雇われた人物であると

 いうことです。雇用時の身分チェックが甘かったと言わざるを得ません」

 

「責任の所在は後回しだ。で、どの国に雇われたんだ?」

 

「皆さんが大好きな中華人民共和国です」

 

『ま た 中 国 か』

 

会議室全員の声がハモった瞬間であった。実を言うと、以前から中国からの

サイバー攻撃や兵器情報を持ちだそうとする、などの事件が多発していた。

 

<あいつら、他人の宿題をのぞき見すること以外にやることはないのかよ!!

 

<他にやることって言ったらあれだ、川を七色に染め上げたりしてるじゃん!

 

<それに輸出用食品に農薬を混ぜて、他国を攻撃するという重要な仕事があるだろ?

 

「はいはい、話を逸らさない。で続きですけど、アルゼブラ社の諜報機関に問い合わせ

 てみたところ、どうやら中国政府はISに載せる武器の開発が遅れているようです。

 だからお得意の『他人からパクる』という手段を使ったのではないかと」

 

自分で考えないで人のアイデアばっか使っているから頭が悪いままなんだ。全く

本当にどうしようもない連中だ。欲しいなら売ってやるのに。超ふっかけるけどな!

 

「…理由はどうであれ」

 

王小龍は静かに呟く。

 

「ルールを守れないのであれば静かに退場してもらう他はない。それが国連常任理事国

 であれ、核兵器保有国であれ…」

 

「仰るとおりです。ですが今回の場合は”静かに”やる気は全くありません」

 

「ほう…ではどうするのかな?」

 

「詳細はこの資料を…」

 

この日から企業連全体が戦闘態勢を整え始めることになった。中国を叩きのめすこと

のみを考えながら。みんなウキウキしながら仕事をしているけど無理も無い。

ここにいる全員が同じ事を考えているからだ。そう、

 

『中国をずたずたにできる時が来るとは…楽しくて仕方がない!!』

 

とね。

 

~Side out

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あれ、中国って王大人(ワンターレン)の祖国ですよね? よろしいのですか?」

 

「構わんよ、リリウム。むしろ消えてなくなればいい。私の親、兄弟、そして多くの

 友人が紅衛兵どもに殺されてしまった。忘れもしない1966年、あの忌々しい文化

 大革命のせいでな…」

 

「そうだったのですか…」

 

「リリウム、私は見ての通り年寄りだ。1人では戦えん。私と共に戦ってくれ」

 

「王大人、リリウムはもとよりそのつもりです。この命、喜んで捧げます」

 

 

 

 

 

「主力となるのはアルゼブラ社の部隊になります。サーダナ社長は既に部隊編成を

 開始しております。彼自身もネクストで参戦したいとの要請が来ておりますが…」

 

「許可しておけ。もし拒否ってみろ、蜘蛛女に風穴を山ほど開けられるぞ?」

 

「そ、それは御免被ります…」

 

「まあシャミアとド・スも参戦するだろうな。あいつら揃って戦闘狂だし」

 

 

 

 

 

「おーい、ボリスビッチのネクスト『バガモール』を所定のポイントに配置したぞ」

 

「よし、誰にも見つからんように厳重に警備しておけ。あとボリスビッチ社長には

 そのまま待機を命じておいてくれ。彼は大暴れしたいだろうが、今はまだその時

 ではない」

 

「りょーかい」

 

 

 

 

 

「彼らは我々の提案を喜んで受け入れてくれました。これでうまくいきそうですね」

 

「そりゃそうさ。彼らにとってもこれが最後の、そして絶好のチャンスなんだ。

 見逃す理由などどこにも存在せんよ」

 

「確かに。誰だって故郷に帰れないのは辛いでしょうしね。それも半世紀以上も」

 

 

 

 

 

「そういえばホワイト・グリントの奴、会議の時いたか?」

 

「いや、見てないぞ? 休みなんじゃないか?」

 

「それはおかしいな…ランク9まで呼んであるから絶対に来ているはずなんだが…」

 

「か、彼はネクストに乗ってない時は存在感薄いですからね…」

 

「いきなり出てこないでくださいよ、セラノさん! びっくりした…」

 

「……………………」

 

「だ、大丈夫よ! 戦場に出ればみんなあなたの活躍を見てくれるわ!」

 

「……………………」

 

「本当よ! 自信を持って!(もうちょっとメンタル面も強くなって欲しいわ…)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Side 三人称

 

~数年後、中華人民共和国、福建省~

 

「はぁっ……はぁっ……はぁっ……」

 

その兵士は命からがら全力で走っていた。持っていた無線機や武器はとうの

昔に泥の中に捨てていた。そうでもしなければ死んでしまうからだ。

 

「くそっ! なんで…なんで奴らが! 話が違うじゃないか!!」

 

悪態をつきつつ、彼は足を止めずに走る。そして岩肌が目立つ場所までたどり

着いた。足を止めて周囲を隈なくチェックする。小さな洞窟を見つけた彼は

そこに飛び込み、大の字に寝っ転がった。

 

「はぁ………ここならしばらくやり過ごせる……」

 

だがそんな彼の希望は脆くも打ち砕かれた。突然地面が大きく揺れ、洞窟の

入り口から猛烈な土とホコリが吹き込んできた。

 

「ゴホッゴホッ! 一体何がっ…!」

 

その後の言葉が口から出ることはなかった。目の前に敵がいて、こちらに

武器を向けていたのだから。兵士は絶望し、怒り狂った。彼は喉が壊れる

かと思うくらいの大声を出した。

 

「なんで……なんでお前等がいるんだぁぁぁぁ!!!」

 

そんな彼の質問に、敵―――アルゼブラ社精鋭ハイエンドノーマルAC部隊

『バーラッド部隊』の元隊長であり、現カラードランク14のリンクス、

イルビス・オーンスタインは、自機である『マロース』のライフルで

返事をした。

 

「傭兵が戦場にいる理由など1つしかないだろうに…本当に中国人は馬鹿

 だな。そういうゲス共は追い詰めて肥溜めにぶち込んでやる!!」

 

決め台詞を決めた彼は再び戦闘に戻っていった。

 

 

 

 

 

 話は2年前に遡る。事の発端は広東省と湖南省で発生した大規模市民抵抗

運動だった。彼ら市民の目的は、地元出身の役人を現在の無能な役人と交代

させること、そして中央政府の独裁体制の打倒という大それたものだった。

当然のごとく、中央政府は市民運動を鎮圧するべく現地の人民解放軍部隊に

命令を下した。が、現地の駐留軍のほとんどが市民側に寝返った。時を同じく

して雲南省、四川省、貴州省の人民解放軍もまた市民の側に付いた。さらに

その翌日、”中国国家再統一軍”と自称する組織が表面に出た。反乱軍の

指導部である。彼らは反乱軍の支配下にある地域の臨時政府の役割を担い、

世界に向けてこう宣言した。

 

『現在の腐った政府を打倒し、新たな中国を我々が作り上げる!!』

 

と。

 

 反乱はそこから中国全土に広がっていった。海軍と空軍部隊は中央政府側に

つき、人民武装警察の大多数も同様だった。その一方、人民解放軍の現地部隊

及び民兵は総じて反乱軍についた。その結果、双方は戦略的に膠着状態に陥った。

中国国家再統一軍は数で勝り、中国政府軍は機動性と火力で勝っていた。なので

各地の戦線はここ半年の間は散発した戦闘のみにとどまっていた。

 

 

 

 しかし1週間前に台湾軍が福建省に上陸を開始したことで状況は一変した。

長らく祖国に戻れなかった台湾の人々。彼らは実に忍耐強かったが、それにも

限度があった。1週間の早朝に開始された航空攻撃と巡航ミサイル攻撃、さらに

再統一軍の工作員達が政府軍内部で起こした大規模な内部破壊工作のお陰で、

福建省全体の防空網が1時間もしないうちに崩壊した。

 

 日が昇るまでに台湾軍は福建省全域の戦術制空権を握り、海兵隊2個師団を

晋江に上陸させた。ついで大隊規模の空挺部隊及び空中機動部隊が続々と

上陸。中国政府軍の背後には台湾軍特殊部隊がパラシュート降下を行った。

福建省に配備されていた中国政府軍からも大規模な脱走や破壊工作が発生した。

明らかに台湾の侵攻作戦に合わせた反乱軍のこの動きを見て、中国政府は

 

『まさか台湾の国民党員の奴らと反乱軍が手を組んでいるとは…』

 

と驚いた。そんなことを考えているところに、さらに悪いニュースが飛び

込んできた。福建省の政府軍部隊から、

 

『敵は”見たこともない戦闘機”と”アーマードコア”を保有している模様』

 

という報告が届いたのだ。それが意味することはたった1つ。反乱軍共と

国民党員共はあの企業連と手を組んだ、ということだ。

 

 

 

 実際のところ、”手を組んだ”という表現は間違っている。企業連の組織で

あるグローバル・コーテックス、カラード、そしてスカイマスターズと台湾政府が

”契約をした”という表現が正しい。任務内容は敵である中国政府軍の殲滅。

報酬は後払いではあるが、再統一軍が政権をとった後に企業連に対して多くの

公共事業を回すことなど魅力ある内容。契約に基づき企業連は行動を開始した。

アルゼブラ社は『バーラッド部隊』を中心とした部隊を福建省に展開、台湾軍

及び再統一軍と共同して中国政府軍をなんなく踏みつぶした。この戦いには

サーダナとその妻シャミア、そしてド・スの3人のリンクスの活躍があった。

また、航跡も消せる新型光学迷彩を使用して日本海に展開したBFF第8艦隊は、

中国海軍艦隊を文字通り殲滅。中国空軍もたった30機の可変戦闘機によって

呆気無く壊滅した。

 

 これらのニュースだけでも充分絶望したのだが、中国政府の上層部をさらに

愕然とさせる出来事が起きた。中国にある自治区のうち、新疆ウィグル自治区、

チベット自治区、内モンゴル自治区が一斉に中国からの独立を宣言し、中国

政府に対して宣戦布告(広西チワン族自治区は最初から再統一軍と共同で宣戦

布告済み)、さらに同自治区から3機ずつネクストACが出撃して中国政府軍に

対して攻撃を開始したのだ。内モンゴル自治区から出撃したボリスビッチは、

自社製品であるロケットを好きなだけ乱射して中国軍を木っ端微塵に粉砕した。

その時彼は世界最高級ウォッカ『ベルーガ』を飲みつつ、大笑いしながら敵と

戦っていたそうだ。そして同時刻、中華人民共和国の直轄市である上海市に、

海から真っ白な機体のネクスト、『ホワイト・グリント』が出現した。瀋陽以南で

最大規模の航空基地、ドック、鉄道操作場、軍事物資の備蓄倉庫等があっという間に

破壊された。

 

 この時こっそり出撃しようとしていた中国海軍の092型原子力潜水艦(同国初の

弾道ミサイル搭載原子力潜水艦。NATOコードネームは夏級原子力潜水艦)もまた、

ホワイト・グリントによって破壊された。この潜水艦は台湾本土及び広東・香港

地域への核攻撃命令を受けていた。また遼寧省大連市及び葫芦島市に配備されて

いた新型の094型原子力潜水艦(NATOコードネームは晋級原子力潜水艦)は攻撃を

察知して逃げようとしたが、待ち構えていたBFF第8艦隊の潜水艦がトーラス製

コジマ弾頭魚雷『PHOSPHORUS(原子番号15の元素、リンの英語読み)』を発射、

2隻の094型原子力潜水艦はコジマの光の中に消えた。

 

 

 

 そしてやけっぱちになった中国政府は保有しているISのうち、約3分の2を

戦線に投入したが、出撃したIS全てが撃墜されて泣いた。オッツダルヴァが4機、

リリウム・ウォルコットが3機、ウィン・D・ファンションが2機、そしてトーラス社

社長の息子、ウィリアム・ロンバートも4機のISを撃墜した。本来ウィリアムでは

なく、ランク6、スティレットが戦うはずだったが、彼女がぎっくり腰になったため

作戦に参加できなくなり、代わりにウィリアムが参戦したというわけだ。

 

 ”撃墜”と言ってもコアまで破壊したわけではない。これらのコアは新生中国の

ためにとっておかなければならないのだ。ただし操縦者は別だ。容赦無く殺した。

彼女達は政府直轄の部隊であり、皆現政権に忠実な犬なので、説得しても無駄だし、

降伏勧告も無視されたのでやむなく殺した。

 

 

 

「イヤッホォォォォォ!!!」

 

そのウィリアムは天安門広場にネクストでやってきた。乗っているネクストは

アルギュロスベースの『コスモス』である。なぜ彼の専用機と同じ名前なのか、

それは、

 

『新しく名前をつけるのが面倒だったから』

 

である。武装だが、右腕にインテリオル製ハイレーザーライフル「HLR01-CANOPUS」、

通称「カノサワ」、左腕にトーラス製プラズマキャノン「FLUORITE」、右背中に

トーラス製コジマミサイル「ZINC」、そして左背中に有澤重工製グレネードキャノン

「YAMAGA」である。ゲームだと完全に積載量オーバーであるが、ウィリアムは

チートを使って武器の重さを軽くしたので普通に動けるのであった。また試験的に

アサルトアーマーとその増幅装置「P-MARROW」を装備している。北京を攻め落とす

際に使用したのだが、威力が微妙だったため改良が必要だとウィリアムは感じていた。

 

『周囲1km圏内に敵反応ありません』

 

「了解、キャロライン。さてと…」

 

ウィリアムは天安門の正面に飾ってある毛沢東の肖像画に向き直り、

 

「初めまして毛ちゃん。そしてさようなら。あんたの作った中国はこれで終わりだ」

 

カノサワを放って一瞬で肖像画を吹き飛ばした。その砲声は市民が逃げ出した後の

街に悲しげに響き渡った。ウィリアムのはその音が実に心地よく聞こえた。

 

『こちらアンビエント。兵器情報の回収を完了しました。これより帰投します』

 

『ステイシスだ。皖南基地を制圧した。ミサイル発射機及び核弾頭は無力化したぞ』

 

『マイブリスより全機へ。任務目標を達成した。帰還する』

 

「もう終わったのか…さすがだな。こちらコスモス。任務完了。帰投する」

 

(ふう、毛ちゃんをぶっ飛ばしたことだし、とっとと帰りますかね)

 

ウィリアムは空に舞い上がり、オーバードブーストを使って北京を後にした。

 

 

 

 

 

 複数のネクストと可変戦闘機の参戦により、中国政府軍の士気は完全に崩壊。

手札を全て失った中国政府上層部は降伏を決断。ここに第二次中国内戦は終結した。

中華人民共和国は崩壊し、台湾政府及び再統一軍のもと『統一中華連邦』として

生まれ変わった。連邦に加盟しているのは領土を拡大した中華民国、念願の独立を

果たした新疆ウィグル共和国、チベット王国、内モンゴル共和国、広西チワン民国

である。

 

 そして統一中華連邦は、過去に中華人民共和国が行った非道を関係各国に詫びた。

日本に対しては尖閣諸島問題と東シナ海ガス田問題について、またフィリピン、

ベトナム、マレーシア、ブルネイに対しては南沙諸島問題について、きちんと

謝罪し、自らの罪を認めた。最初国民は謝罪の必要なしと言っていたが、連邦

政府が今までの経緯をきちんと説明したところ国民は、

 

『自分達はなんてひどいことをしてきたのだろう』

 

と心から悔やんだ。今まで彼ら国民は、政府上層部によって、日本などの国を嫌う

ように教えられてきた。そして事実と食い違う事を国民に伝え、都合が悪い部分は

検閲でなかったことにしていたのだ。中国国民は本当に起きたことを知らされて

いなかった、だから海外から批判されると、

 

『え、何それ、知らないんだけど。てか言いがかりよせよwww』

 

と謝罪をしなかったのだ。全ては政府が悪かった。だがこれからは違う。統一

中華連邦は民主主義国家として再スタートを切ったのだから。

 

     ※     ※     ※     ※     ※     ※

 

 ちなみに前政権の上層部及び共産党幹部達は”戦闘中行方不明”とされている。

北京攻略戦の際にどこに行ったのかわからなくなったのだ。新政権は彼らを

”戦争犯罪人”として行方を追っている―――表向きは。本当は既に身柄を拘束

して、前政権の残した海外の隠し口座等の資産の在り処を聴きだした後に、

全員銃殺刑に処されていた。

 

     ※     ※     ※     ※     ※     ※

 

 さらに統一中華連邦は、1961年に朝鮮民主主義人民共和国と結んだ条約、

”中朝友好協力相互援助条約”を一方的に破棄。その理由として、

 

『北朝鮮の核開発問題、拉致事件などを考慮した結果のことである』

 

と説明。直ちに核開発の中止、及び拉致したとされる人々の解放と謝罪を

強く求めた。再び世界はびっくり仰天したが、

 

『だったらお前が持ってる核兵器を先にゴミ箱に捨てろ。話はそれからだ』

 

と北朝鮮政府は反論した。すると1週間後、統一中華連邦政府は声明を発表。

 

『現在我が連邦が保有している全ての核兵器の解体作業を、技術的に信頼出来る

 アメリカ合衆国に依頼したい。また統一中華連邦は今後一切核兵器関連の開発を

 しないことをここに宣言する。さて北朝鮮政府よ、我々はゴミ箱に捨てたぞ?

 今度はそちらの番だ』

 

これにより統一中華連邦は世界で最初に核兵器の全廃棄を成し遂げた超大国と

なった。世界各国はこの働きを大絶賛し、北朝鮮に核開発の中止を求めた。

が、北朝鮮政府は難癖をつけてそれを拒否した。

 

 すると今度は北朝鮮でクーデターが発生した。軍の大多数が一気に蜂起、政府

上層部全てを殺害した。これにより北朝鮮もまた民主国家として生まれ変わった。

まず行ったことは核関連開発の即時中止、拉致事件被害国・被害者家族への謝罪、

さらに休戦状態であった朝鮮戦争を完全に終わらせるべく韓国との国交の正常化で

あった。韓国は喜んでそれを受け入れ、朝鮮戦争はついに終戦した。世界中の人々は

 

『世界平和へまた一歩大きく踏み出した』

 

と喜んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 しかし世界中の人々は知らなかった。企業連の手によって第二次中国内戦が

意図的に起こされたという事を。北朝鮮のクーデターもまた、企業連の手に

よって発生したという事を。そして両国の政府内に企業連の手先が数多く存在

しているという事を…

 

Side out

 

 

 

 

 

続く…

 

 

 




~ウィリアムの部屋~
なのウィ「中国オワタ\(^o^)/」
ゼロウィ「台湾大勝利!!」
作者「私は中国と台湾に行ったことがありますけど、やはり台湾の人々は優しくて良い人ばかり
   でした。それに比べて中国は…いや、連中を台湾の方々と比べるのは失礼ですね」
ISウィ「どんだけだよ。てか時系列どうなってんだ?」
なのウィ「その辺は次回だろ。もうそろそろIS学園に入学するらしいし」
作者「IS学園編に入る前に人物紹介や世界設定なども書かないと!」
ゼロウィ「それは必要だな。で次回は?」
ISウィ「次回はIS学園入学前の話だったか? 原作キャラも登場するとか」
なのウィ「生まれ故郷がめちゃくちゃな凰鈴音ちゃんはどうすんだよ」
作者「その辺も全部ひっくるめて、次回『入学準備』をお楽しみに!」
ISウィ「その次辺りで人物紹介や世界設定やるよ!」
ゼロウィ「早くアームズフォートが見たいぜ!」
なのウィ「俺は可変戦闘機が気になるところだな」
ISウィ「期待してくれ! ではアンニョンヒ ケセヨ!!」
ゼロウィ「ハングルかよ…」
作者「私韓国嫌いニダ!!」
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