光の国に飛ばされた筈なんだけど目の前に輪っかがある   作:ウルトラネオン

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連続投稿です!


スレ78

◇ビランキ

 

「で、ここがその家なのね」

 

「はい、ここが恐らく太平風土記の原本を持っているっていう岸根教授の家らしいです」

 

岸根教授―――有名大学の考古学を専門とした教授だとジェッタが教えてくれたのだが学問の先生だからか住んでいる家も大きい。マガタノオロチが現れた場所から近すぎず遠すぎずの距離だがまだ倒壊していたりはしていなかった。

 

「ジェッタ君、もしかしらもう家に誰もいないかも…」

 

「だよねキャップ…。下手したら不法侵入になるかもしれないけどここは背に腹は代えられな―――」

 

「あら、まだ居ますわよ」

 

ピシャッ、と玄関の引き戸から年老いた女性が現れた。

驚いた、てっきり避難していると思ったが…。

 

「貴方達、付いてきなさい」

 

そう言って、家の中へと消えていった。ここにいても仕方ないので取り敢えず中に入る事にした。家の中は振動もあってか物が倒れていたりして散らかっていたが割といい感じな家のようで、平時ならさぞ綺麗な場所だっただろう。

 

通路を渡るとお婆さんが部屋に手招きし、それに続いて私達もその部屋に入る。そこには簡素なテーブルに座布団、部屋の端には仏壇が鎮座していたが1つだけ気になる物があった。

 

テーブルの上に置かれている古臭そうな…けれども埃1つも被っていないそれなりに大きい箱がそこにあった。私達全員が部屋に入ると、全員を見回して少し頷き出す。そして置いてある箱を開け、中から丁寧に包装された一冊の本が取り出さ

れた。

 

「あの〜…ここに岸根教授がいると伺いして…」

 

「あら、知らないの?主人は先月亡くなったわよ」

 

「え…」

 

どうやらこのお婆さんの主人…岸根教授は既にこの世を去っていた。だがこのお婆さんは岸根教授が亡くなる前に、来たるべき時にこの古びた本―――太平風土記をSSPの3人に託すようにと言われていたらしい。

 

「えと…なんで僕達の事を」

 

「あら、年寄を舐めるんじゃないわよ」

 

と、PCを取り出すと少し操作して画面を私達に見せてくれた。その画面に映ってるのは私もよく覗いている動画サイトだった。

 

「これ俺達のサイト…!」

 

「あら、お婆さんも見てたのねそのサイト」

 

「"も"って…え!?ビランキさんも見てたの!?ていうか知ってたの!?」

 

「最初の方はアレだったけど最近はよく見てたわよ。怪獣とかそういうの配信してくれてたしね貴方達」

 

「そこのお嬢さんの言う通り、最近は多少マシになったかしら。―――時間がないわ、さっと行きなさい」

 

自分達のサイトを見てくれていたという事実にナオミ、ジェッタ、シンの3人は感動していた。お婆さんに促され、大きい声で返事をすると部屋を出ていった。

 

そんなに感動するものなのか、と少し思ったが部屋を出ようとする私をお婆さんは呼び止めた。

 

「貴方、大切な人はいるかしら?」

 

「いるわよ、とっても…とっても大切な人が」

 

「なら死んでも手を離さないようにしなさい。それがその人の助けになるわ」

 

「―――無論、そのつもりよ。絶対離したりなんかするもんですか」

 

「そう…。呼び止めて悪かったわ、お行きなさい」

 

「お婆さんはどうするの?」

 

「私も逃げる準備をするわ。主人を置いて行けないですもの」

 

お婆さんは少し悲しそうに仏壇の方へと向く。その声に一体どれだけの感情が乗っているのだろう、なんて思いつつ私は部屋を出る。心に感謝の想いを浮かべながら。

 

 

家を出ようとした瞬間、ズドンと大きな音が立った。どうやらまた瓦礫が降ってきたらしく、見てみるとSSPの車が瓦礫に踏み潰されていた。

 

「ああ…僕達の車が…」

 

「ローンまだあったのに…」

 

気にする所はそこか、とナオミに疑問を浮かべるがともかくを失ったというならば仕方ない。

 

「3人共、私の車に乗りなさい!急いで行くわよ!」

 

「え…あ、分かったわ!行くよ2人共!」

 

「「りょ、了解!」」

 

私が運転席に乗り、ナオミは助手席。ジェッタとシンには後ろに乗って貰った。エンジンをかけ、アクセルを一気に踏んだ事で車は勢いよく走り出した。

 

あまりの衝撃に3人とも絶叫に近い悲鳴を上げていたが、

 

「私の運転は少し荒いわよ!口を閉じて舌噛まないようにしなさいな!」

 

「「「〜〜〜〜!!??」」」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

      スレッドが更新されました

 

 

1:名無しがお送りします

久々にスレが更新されたな

 

2:名無しがお送りします

しかしどうするよ?

太平風土記を探すにしたってな…

 

3:ウルトラマン(仮)

>>2

もしかして遠い所にあるとか?

 

4:小さな男の子募集

>>3

そういう訳じゃないわ

ある場所は知ってるのだけどその場所が何処にあるのかがね…

 

5:ウルトラマン(仮)

そうか…

 

『ガイさん、どうしましょうか…』

 

『正直な話、すぐにでもトーアの元へ駆けつけたいがこのあり様じゃな…』

 

『……上手くいかないものなんですかね』

 

『カケル…?』

 

『すいません、ちょっとナイーブになってます。せっかく蘇ったのにまたこうしてピンチになって負けちゃって…それで今はトーアに助けて貰ってる状態です。全然変わってない自分が…なんだかモヤッとしてます』

 

6:名無しがお送りします

イッチ…

 

7:名無しがお送りします

気持ちは分からんでもないけどね…

 

8:名無しがお送りします

言うてイッチ復活してから2日くらいしか経ってないで?

そんなすぐに変わるもんかね

 

9:ウルトラマン(仮)

>>8

トーアも凄く成長してるし、ビランキちゃんだってなんだかんだ変わってるから…そんな姿見てるとなんかね

 

『気持ちは分かる。けどなカケル、そうじゃないんだ』

 

『そうじゃない…とは?』

 

『お前は今も昔も変わらない、けどそこがお前のいい所なんだ』

 

『…そうですかね』

 

『ああ、お前は昔も今もジャグラーをしっかり繋ぎ止めようとしている。俺は最後の最後にようやくジャグラーを救うという決心がついた。この違いが分かるか?』

 

『…………』

 

『お前が変わらなかったから、ジャグラーはあそこまで思い詰めていた。そしてトーアはお前の変わらない優しさであそこまで成長し、ビランキも変わった。俺だってそうだ、お前の変わらなかったその姿があったからジャグラーを救うという決心がついた』

 

『そう…なんですか?』

 

『ああ。ずっーと悩んでたんだ、アイツを許すか許さないかを。理由はどうあれジャグラーはお前を殺した。けど…このカードに込められたお前の想いが俺の決意を固めた』

 

『これ…俺の…』

 

10:名無しがお送りします

そうか、だからあの時ジャグラーを救うって言ってたんやな

 

11:名無しがお送りします

はえ〜…ガイさんのインナースペース内でそういう決意があったんやな

 

12:ウルトラマン(仮)

 

『変わらない、ですか。でも俺―――』

 

『お前が届かない所は俺が……いや、俺達がお前を助けるさ。お前がそうしてきたようにな』

 

『ガイさん……』

 

『困ったら仲間を頼れ。トーアやビランキ…ナオミ、ジェッタ、シンでもいいさ』

 

『ジャグラーさんも、ですか?』

 

『…どうだろうな。アイツ素直じゃないから』

 

『ですね。―――ありがとうございます、ガイさん。少し気が楽になりました』

 

『そっか。ならいいさ』

 

13:名無しがお送りします

このガイって人、面倒見が凄く良いんですね

 

14:名付け親

>>13

そらイッチの先輩ですしおすし

 

15:名無しがお送りします

実際、本編でも次回作のジードに対しても面倒見良かったしな

助言してあげてたし

 

16:ウルトラマン(仮)

いやホントガイさん偉大ですわ…

ん?なんか人来てね?

 

『おーーい!ガイくーーん!』

 

『渋川のおやっさん!?なんでこんな所に!?』

 

『ハァッ…ハァッ…疲れた〜…。いやね、俺防衛隊よ?民間人の避難や救助をするのは当たり前でしょ。ていうかそのセリフはこっちのだよ』

 

『ガイさん、知り合いですか?』

 

『ああ、渋川のおやっさんだ。ナオミの叔父だそうだ』

 

『そうなんですね。初めまして、日空カケルです』

 

『あら、ご丁寧にどうも。じゃなくて!!2人とも今すぐ避難―――』

 

『プップー』

 

おん?車のクラクション?

 

17:説明ニキ

あの車ビランキのじゃないかな?

 

18:名無しがお送りします

あ、ホンマやビランキ…だけじゃないなSSPの3人も一緒だわ

 

19:ウルトラマン(仮)

 

『お、おいおいナオミちゃん!それにお前らもなんで避難してな……えとどちら様でしょうか…?』

 

『叔父さん今はそれどころじゃないの!これ見てよ!』

 

『ん?……何だこれ』

 

『これは太平風土記と言うんですが、これは僕の推測ですと古代の人が未来を予知して記した物なのだと思います。その証拠にここ!』

 

『…なんて読むんだ?』

 

古代文字なのか知らんけど読めん

 

20:小さな男の子募集

 

任せなさい

 

空に波紋浮かびし時、悪しき気を求めて神釖 天目亜牙(カミソリデマーガ)現れん

 

て書かれてるわ

 

21:名無しがお送りします

>>20

なんで読めるんだよ

 

22:小さな男の子募集

>>21

嗜みよ

 

23:ウルトラマン(仮)

ホントかなぁ〜?

『空に波紋浮かびし時、悪しき気を求めて神釖天目亜牙現れん。と書かれてます。波紋と言えば…』

 

『最初に現れたあの怪獣!確かに空に波紋が浮かんでたよね!』

 

『正解ですジェッタ君!そしてその続きが…これ!悪しき気を持ちし獣、無数の蛇に食われし時、禍岐大蛇(マガタノオロチ)蘇らん。と書かれてます!これはあの怪獣、マガタノオロチが現れる直前の事を指してるんです!』

 

まじかよショタコンホモニキすげえな

 

24:名無しがお送りします

まじかよカミソリデマーガ規定路線だったのかよ

 

25:名無しがお送りします

悪しき気をって事はあの飛散した魔王獣のエネルギーよな?確かに食ってたし取り込んでたな

つまり説明ニキの推察は当たってたと

 

26:説明ニキ

という事はその続きにマガタノオロチ攻略方法が書かれてる筈

 

27:ウルトラマン(仮)

 

『それじゃその続きにマガタノオロチの何が書かれてるのか?』

 

『なんですけど…』

 

『?どうしたのシン君』

 

『こればかりは僕にも分からないんです。続きはこう書かれてます。星喰う大蛇、光を宿らせし時、混沌の光によって討ち滅ぼされん。と書かれていて…誰か分かりませんかね』

 

どいうこっちゃ

 

28:名無しがお送りします

やっぱり攻略方法違うな

 

29:名無しがお送りします

俺にはさっぱりや

説明ニキとかショタコンホモニキ分かる?

 

30:小さな男の子募集

…混沌の光なら多分だけどオリジウムギャラクシスの事だと思うわ

 

31:説明ニキ

>>30

私もそう思う

けど光を宿らせしってどういう事なの…?

光は恐らくウルトラマンだとして宿されし…同化させるとか…?怪獣相手にそれ成立するの…?

 

32:ウルトラマン(仮)

悩みどころ……ん?この気配…

 

『私達も考えてたんだけど何が何だか…』

 

『私もこればかりは分からないわ。カケル、ガイ何か分からないかしら?』

 

『…………ガイさん』

 

『ああ気づいてるさ。―――出てこいよ、ジャグラー』

 

33:名無しがお送りします

え?ジャグラー…?

 

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