光の国に飛ばされた筈なんだけど目の前に輪っかがある 作:ウルトラネオン
「ゴガガガガガガガッ!!」
「ゴギャゴギャゴギャッ!」
デアボリックとザイゴーグ。
決して並び立つ事がない筈の怪獣がギンガとビクトリーに立ちはだかる。追撃されないように2人のウルトラマンは気合で立ち直るが、先手を撃ってきたのはザイゴーグだった。
「ゴガガガガガガガッ」
「くっ!?」
ザイゴーグの口から放たれる破壊光線、ブラディフラッディングがギンガとビクトリーに襲いかかる。
まるで地獄の血の池にも似た怪奇な破壊光線には腐食効果も含まれている。
仮にウルトラマンがその破壊光線を受けてしまえば、ウルトラマン側の変身アイテムそのものが腐食し、変身が不可能になってしまうと言う凶悪な技だ。
かつてエックスがいた地球に現れた時も、この光線を受けたエックスは敗北し、変身アイテムであるエクスデバイザーを腐食させて一時期は変身不可能になっていた。
それに単純な威力も高い。
「ッ!!」
「フッ!!」
互いのウルトラマンはすぐさま横転し、ブラディフラッディングを避ける。このままでは不利と考えた2人は、すぐさま次の手を撃った。
『ウルトランス! シェパードン セイバー!』
「ギンガスパークランスッ!」
ギンガは自らの変身を模した長槍を、ビクトリーは相棒だった聖獣シェパードンの力が込められた剣を握りしめ2体の怪獣に立ち向かう。
「ゴガガガガガガガッ!!」
「ショウラッ!!」
ギンガの持っている武器はリーチが長い。
その長さを活かして、大振りにギンガスパークランスを振るう。
遠心力を活かしたその攻撃は流石のザイゴーグといえどもただでは済まなく、エックスでも手を焼いていたその皮膚に強力なダメージを与えた。
続け様に縦、横と振りかぶるが3振り目にもなると流石に見切られたのかザイゴーグの最も硬い部分でもある右腕で防がれ、空いていた左腕でギンガの胸部分に拳を叩き込んだ。
「グッ!?」
「ゴガガガガッ!」
「甘いっ!ギンガファイアーボール!」
怯んだギンガに棍棒にも似た右腕が襲いかかるも、それをギンガスパークランスで防ぐ。その隙にクリスタルを赤く発光、ギンガの背から強力な火炎弾がザイゴーグに命中する。
5発、6発と命中させ、ザイゴーグは大きく仰け反る。
態勢を崩したザイゴーグに接近、右腕から出現させた光の剣―――ギンガセイバーでザイゴーグを切りつけていった。
場面は変わり、ギンガがザイゴーグを相手にしている間にビクトリーはデアボリックを相手取っている。
相も変わらぬビームやミサイルの弾幕を貼り続けているが、ビクトリーはシェパードンセイバーでそれらを叩き切る。
だが肝心の距離を詰める事が出来ない。
幾らビームやミサイルを捌いた所で剣のリーチに入らなければまともにダメージなんて与えれない。
それを分かっていたショウは、インナースペース内にて1つのスパークドールズを取り出し、ビクトリーランサーにリードさせた。
『ウルトランス! エレキング テイル!』
「オオオオォッ!」
「ゴギャゴギャ!?」
ビクトリーの能力、ウルトランスによって変化した右腕……エレキングの尻尾、エレキングテイルでシェパードンセイバーを掴む。
本来は相手に巻き付けて電撃を喰らわせる技だが、今に限っては伸びる腕として使う。シェパードンセイバーをしなる様に振るう事でリーチ問題を解消。デアボリックがシェパードンセイバーの刃で切り刻まれた。
「ゴギャゴギャゴギャゴギャ!?」
「ビクトリウムスラッシュ!」
すぐさま近づき、得意技のビクトリウムスラッシュを至近距離で撃ち込み、デアボリックにダメージを与えていく。
足のクリスタルから放たれる光弾は、ビクトリーの持つ技の中でも連射が効く。
至近距離で放たれ、大きく倒れるデアボリック。
今度こそ、ビクトリウムシュートで止めを刺そうとした時だった。
「ゴギャ」
「ッ!?」
盛大に倒れて、ジタバタと痛みで暴れていたデアボリックが急に上半身だけ起き上がって口を大きく開けた。
一体何だ―――そう思った瞬間、デアボリックの口から巨大な砲塔が出現した。
砲塔が輝き初め、銃口にエネルギーが急速に充填される。
その砲塔から巨大な光線が放たれたのは、ビクトリウムシュートが放たれたとほぼ同時だった。
「ゴギャゴギャゴギャゴギャッ!!」
「ぐっ……なんて威力だっ…!?」
デアボリック最大の技―――デアボリックキャノンがビクトリウムシュートを押し退けている。
ビクトリーとて全力で放っている……が、それでもデアボリックキャノンの威力は絶大だった。
そうして、デアボリックキャノンによってビクトリーは吹き飛ばされる。ビクトリウムシュートである程度威力が軽減されていたのか、倒れる程ではない。
しかし、
デアボリックキャノンは威力が減衰したものの、消滅はしていない。デアボリックキャノンの射線上にはザイゴーグと戦っているギンガがいる。
ここで真っ先に動いたのはザイゴーグだった。
放たれた巨大な光線に対して、自身の胸部部分から出る触手を使ってギンガを拘束。
そのままギンガを盾替わりとして使ったのだ。
「ぐあああああっ!?」
「ヒカルッ!?」
「ゴガガガガガガガ」
嘲笑うザイゴーグ。
盾替わりにしただけでなく、掴んだ触手からギンガのエネルギーを吸い上げる事も忘れずにする。
後年になって語られるニュージェネレーションと呼ばれる戦士の中でも最強と謳われるウルトラマンギンガと言えども、このコンボは流石にキツい。
膝から崩れ落ちるように倒れるギンガ。カラータイマーは鳴ってはいないものの、ダメージと疲労感が変身者でもあるヒカルにも影響していた。
と、そこでビクトリーの背後にいたデアボリックは既に立ち上がっていた。
「ゴギャゴギャゴギャゴギャ」
「チッ!」
咄嗟にバリアーを貼った事で何とか逃れるビクトリー。
しかしここで予想外の事態が起きていた。
「ッ!?ナオミ達!?」
そう、ショウが気がついたのはナオミ達の存在だ。戦いが始まる前には既に避難していた筈だが、デアボリックの弾幕による被害が大きい。今撒き散らしているビームやミサイルが街全体に広がり……そしてナオミ達がいる所にも襲いかかる。
バリアーを止めて急いで駆け寄るが…ビクトリーが近寄るよりもビームが着弾する方が早い。
一筋のビームがナオミ達を呑み込む―――
「シェアッ!!」
「ハァァァッ!!」
前に何者かによってそれは防がれた。
現れたのは……ウルトラマンオーブとジャグラス・ジャグラーの2人だった。
ヒッポリト星人「他者がいないと使えない必殺技なんて欠陥でしかないので強化しておきますね……」
デアボリック「やったぜ」