光の国に飛ばされた筈なんだけど目の前に輪っかがある 作:ウルトラネオン
じっくりゆっくり書いていたらあっと言う間に1年ですね申し訳ありません。
1カ月間くらいは毎日投稿出来るようにはストックを作ったので気長に見てくれれば幸いですm(_ _)m
「ジャグラーと…オーブか!」
「遅くなりました。―――行くぞ、ジャグラー」
「…フンッ」
オーブとジャグラーは、それぞれの武器であるオーブカリバーと蛇心剣を握りしめてビームやミサイルを放ち続けているデアボリックに立ち向かう。
オーブカリバーで円状のバリアーを展開、それに合わせてジャグラーはオーブの背に立つ。
両者共にデアボリックに前進していく。距離を詰めた瞬間、ジャグラーが横から蛇心剣でデアボリックを切り裂いた。
「オゥリャァッ!!」
「ゴギャゴギャ!?」
続けてオーブがデアボリックをオーブカリバーで切り裂くと、回転蹴りをしては距離を離す。デアボリックの右腕のレーザー照射装置が点滅していた為、何かあるだろうと思った事が功を奏した。
距離を置いた瞬間にレーザーが発射されたが態勢を崩したデアボリックのレーザーはあらぬ方向に撃たれていた。
「シッ!」
「ゴギャ!?」
今度はジャグラーが蛇心剣でデアボリックに真っ向切りすると飛び上がる。デアボリックは飛んだジャグラーに銃口を合わせたが、オーブがそれに割り込んでオーブカリバーで横に一閃。
勢い良く顔に命中した為、デアボリックは一回転しながら倒れるが悪あがきに全身からビームやミサイルが発射される。が、その尽くを2人の戦士は撃ち落とした。
「中々良いコンビネーションだな、あの2人」
「俺達も負けてられないな、ショウ!」
「ゴガガガガガガガッ!!」
ザイゴーグが胸から触手を伸ばしギンガとビクトリーに襲いかかる。だが、不意打ちでも無ければ奇襲でもないそれを避ける事は2人にとって造作もなく、逆にギンガとビクトリーは伸ばされた触手を簡単に掴み取る。
「ゴガッ!?」
「行くぜショウ!」
「ああ!」
「せーのっ!」
掛け声と共に、触手をおもいっきりに引っ張る。
引っ張られた衝撃でザイゴーグのバランスが崩れ、ギンガとビクトリーの方へ姿勢を傾けてしまった。
それとほぼ同時に、2人のウルトラマンの拳がザイゴーグの顔を殴りつけて大きく後ろに仰け反らした。
「ゴガッ!?」
「よっしゃ!一気に決めるぜっ!」
「行くぞヒカル!」
「「ウルトラタァァッチ!!」」
ヒカルがインナースペース内にて左腕に装着されたウルトラフュージョンブレスを起動。
2つのインナースペース同士が繋がり合い、ウルトラフュージョンブレスとビクトリーランサーが重なり合う。
「「ギンガビクトリーッ!!」」
ギンガとビクトリーが重なる。そこには、究極戦士ウルトラマンギンガビクトリーが膨大な光と共に現れた。
ザイゴーグはその戦士を見て緊張感が走る。あれは、己の存在を危ぶむ危険な存在だと。それに気づいてか自慢の右腕の棍棒を振り下ろすも……。
「「ショウラァッ!!」」
「ゴガッ!?」
ギンガビクトリーが、ザイゴーグの右腕を
ザイゴーグにとっても予想外の出来事だった。自身の右腕は強力な武器でもある。今までこの右腕を受けて倒れなかった者などいなかった。
だと言うのに……この戦士は片手で防いでいる。
つまりは単純な力差も、この時点で決定していた。
「「ハァッ!!」」
「ゴガッ!!??」
胸に拳が叩き込まれる。
先程の2人だった時と比べ、この融合した戦士の力はとてつもなく重い。
己にとって弱点でもなければ傷がついてる部位ではないというのにこの痛み……自分の直感は正しいのだと確信すると全力を出さないと勝てないと判断する。
背中の棘を急速に生やし、それぞれ側に発射する。
ザイゴーグの背中に生えている棘―――それは打ち出す事で閻魔怪獣を生み出し戦力として使えるという破格の能力だった。
出現させる怪獣は想像のまま、打ち出す棘も射程距離は地球の裏側にまで及ぶ。
5本。
ザイゴーグは、ギンガビクトリーに対して5本の棘を射出。
打ち出された棘は形を変えていき、ツルギデマーガの姿を形取った。
これだけの数を揃えれば奴にも対抗出来る筈―――。そう確信した時だった。
「「ウルトラマンマックスの力よ!」」
ギンガビクトリーの隣に浮かび上がる赤い戦士。ザイゴーグにとってウルトラマンの言葉は理解出来なかったが、浮かび上がった戦士は実態ではなく残像。
脅威ではないと判断するもそれがいけなかった。
浮かび上がった戦士は最強、最速と謳われ、数々の強敵を倒してきた戦士。
その戦士の力の片鱗をギンガビクトリーは行使する事が出来る。
空に手を掲げ、光を放つ。
すると、太陽のように輝く鳥がギンガビクトリーの右腕に収まる。
いや、正確には鳥ではなく武器。
マックスギャラクシーと呼ばれる武器に手を翳してエネルギーをチャージ。マックスギャラクシーの切っ先にエネルギーが溜まり、突き出すように放つウルトラマンマックス最大の必殺技―――
「「ギャラクシーカノン!!」」
『シィェアッ!!』
マックスギャラクシーから放たれた光線は、5体のツルギデマーガはおろか、ザイゴーグにまで放たれた。
複製とはいえ自身の力で創り出された怪獣達だ。並の強さではないと言うのに一瞬で蒸発し、ザイゴーグ自身も胸から左肩に掛けて抉るように吹き飛ばされていた。
「「これでトドメだ!ウルトラマンネクサスの力よっ!」」
再び浮かび上がったのは、輝きの銀色に真紅の体を身に纏ったウルトラマンネクサス。
ジュネッスと呼ばれるこの形態は、かつてデュナミストの1人である姫矢准が戦っていた姿だ。
腕をクロスさせる事でエネルギーをスパークさせ、腕をL字に構えた。
「「オーバーレイ・シュトロームッ!」」
『シェアッ!』
「ゴガァァァァァァ!!!」
ザイゴーグも負けじとブラディフラッディングを放つも、肉体がボロボロな上ダメージも大きい今の状態でまともに放てる訳もなく、いとも簡単にオーバーレイ・シュトロームに押し返される。
「ゴガ……ゴガガガッ」
オーバーレイ・シュトロームが直撃したザイゴーグに最早助かる術はなく。
その細胞を1片も残す事もなく消滅したのだった。
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「オゥラァッ!!」
「ゴギャゴギャ!?」
場面は変わり、デアボリックと戦っているオーブとジャグラー。
ビームやミサイル等の弾幕が濃いとは言え、その動きは単調だった。2人に放たれたビームやミサイルは既に見切られていて当たる事はない。
逆にオーブとジャグラーの攻撃は、デアボリックに見切られている訳ではなかった。
「動きが単調なんだよダルマ」
「ゴギャゴギャゴギャゴギャッ!」
ジャグラーがデアボリックを煽り、それにカチンときたデアボリックは……しかしながらオーブの攻撃を避ける事が出来なかった。
「余所見すんなぁ!」
「ゴギャ!?」
先程からこのような状態が幾度となく続き、デアボリックの肉体はあちこちに深い傷が出来ていた。
その状況に苛立って赤子の癇癪のように暴れ散らかしても的確に対処されてしまう。
痺れを切らしたデアボリックは、とうとう口に搭載されたデアボリックキャノンを展開する。この兵器はウルトラマンでも直撃すればただでは済まないとは分かっている。
「フンッ!!」
「ゴギャァァァ!?」
デアボリックキャノンの砲身をジャグラーが切り落とす。
明らかにヤバそうな物を見過ごす程ジャグラーは甘くはない。
デアボリックの持つ最大の攻撃手段が絶たれ、真っ正面を向かい合うとオーブは既に空に虹色の輪を作っていた。
「オーブスプリームカリバーッ!!」
大剣から放たれる極彩色の光線は、デアボリックの肉体に直撃。
巨大なエレメントエネルギーの塊は、デアボリックの隅々まで行き渡り内側から破壊と共に爆散し、デアボリックという個体をこの世から完全に消滅させていたのだった。
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「助かったぜオーブ」
「俺達2人じゃ、あの怪獣達を倒すのには厳しかった」
「こっちも話はジャグラーから聞いています。2人とも、ありがとう」
戦いが終わり、ウルトラマンの姿で合間見えた双方はまだ変身を解除していなかった。まだ襲撃の可能性が無くなった訳ではないのでこうしてまだウルトラマンで留まっている。
「しっかしあのヘンテコ怪獣といいザイゴーグといい、なんで急に現れたんだ?」
「恐らくダークリングの力だろうな」
「ダークリング、か…。俺達はあまり詳しくはないがそんな事も出来るのか?」
ダークリングについてはヒカルとショウは余り多くは知らない。
特別な力…それこそウルトラマン2人を宝石に変える力がある事ぐらいしか分かっていなかった。
「ダークリングは持ち主の力を増幅し、カード化した怪獣の力を扱える事が出来る代物だ」
「その上、宇宙で最も邪な心を持つ者の前に現れるという不規則な物。アレに何度手を煩わせたか…」
「ムルナウが俺達を宝石に変える事が出来たのもそれが原因か…」
「となると、やはりヒッポリト星人が―――」
『その通り』
ショウの声に答えるように、何もない所から声が聞こえてくる。
直後、空に暗雲が広がると1つの黒い暗雲がゆっくりと落ちてくる。
赤い閃光が瞬き、風が舞い上がると共に暗雲の中から怪しい光と共に宇宙人が現れる。
「我はヒッポリト星人。憎きウルトラマンを滅ぼす者だ」