光の国に飛ばされた筈なんだけど目の前に輪っかがある 作:ウルトラネオン
少しブラックキングの事について触れたいと思います
最初から小説パートなのでご注意を
◇ブラックキング
いつからここに居たのか………それは定かではないが多分幼き頃からだろう。
自分には両親がいた。黒い体表、手足には頑強で大きく生えた立派な爪。背に生えた数本の棘に頭には一族の証とも言える大きな角。
生存競争によって起こった争いの中で鍛え上げられた筋肉。
「ブラックキング」―――他の惑星の住人や種族達は自分達の一族をそう呼んでいた。
自分は幼き頃より両親に恵まれていた。
一族の中でも特に強いと謳われた両親の子供である自分はそれは大切に育てて貰っていた。
幼き頃とはいえ、両親から送られる愛情はとても心地良い物だった。父はブラックキングとして、男として生まれたのなら強くあれと。
母からは生まれてきてくれてありがとうという感謝や喜び、そして慈しみを送られて育った。
あの頃は本当にとても良かった。一族同士の争いもなく皆、平和で豊かな日々を送っていたものだ。幼き頃の自分でもこれはとても幸せな事だろうと思っていたのだ。
だが、それもある日を境に終わりを告げる事となった
突如として飛来してきた空を飛ぶ金属の塊。それが何を意味しているのかは幼き頃の自分には理解できなかったが両親や他の一族の者達は理解できていたのであろう。
そして金属の塊から一筋の光が照射されるとその光の中から2人、自分達とは違う種族が現れた。
「ほぉ…ここはいい場所じゃねえか!こんなにも強えブラックキング達が山ほどいやがる!兄貴、こりゃあ大儲けじゃねえか!?」
「そうだな弟。ここの惑星のブラックキングは育ちがいい。売れば高く付くし、調教すれば強力な戦力となる」
後に知ることになるこの2人、ラモン兄弟の兄と弟が自分達を値踏みするような目付きで一族達を見渡した。
一族に緊張感が走る―――こいつらは自分達の住むこの場所を侵略しに来たんだと。
当時、その状況を理解しきれていなかった自分は両親の背中に隠れる事しか出来なかった。
ラモン兄弟が談笑をしながらこちらを睨みつけていると、両親がラモン兄弟に向けて足を動かした。
ラモン兄弟に近づき、逞しくも荒々しいその両腕の爪で目の前のラモン兄弟を切り裂こうとするが虚しくもそれは叶わなかった。
両親が腕を振り下ろしたその爪はラモン兄弟達によって片腕で防がれ大したダメージを与えることすらなかった。
「ガウッ!?」
「悪いが確かにてめえらは強えが俺らの足元にも及ばないんだよぉ!!」
ラモン兄弟は掴んだその腕を勢い良く押し上げその反動で蹌踉めいた両親の腹部に強烈なキックを入れる。
たった一撃で自分の両親は膝をつき、傷ついたその腹を手で抑えていた。その様子を見たラモン兄弟達はほくそ笑み、続けて顔に拳を強く叩き込んだ。
「ガッ!?」
「てめえら生意気だな。なあ兄貴、こいつ等どうする?」
「使えそうな奴やこちらに従いそうな奴は捕えろ。反抗する奴は……皆殺しだ」
「オッケー」
会話が終わると顔に纏わりつく痛みに苦しんでいた両親の首を何の面白味もなさそうな顔をして切り落とした。
首を切り落とされた両親だった体はたちまち動かなくなりゆったりと地面に倒れた。
「さあブラックキング達よ!俺達に付くなら命は救ってやるが反抗するなら……分かるよな?」
その声を聞いた一族は一斉にラモン兄弟達に襲いかかった。
自分より少し年を重ねた者や年老いた者、果ては自分よりも年を重ねていない者までラモン兄弟達に立ち向かっていった。
自分は………あまりの事にその場から動く事ができなかった。
両親が死んだからだけではない、あの圧倒的な力に屈服してしまったのだ。
そして……一族達は全て殺され、残るは自分ただ一人だった。
「おいおいやりすぎたぞ弟」
「仕方ねえよ兄貴。こいつら生意気だからさ殺すしかねえんだわそれに…一体は残ってる」
あの2人が、一族を皆殺しにしたあの2人がこちらを睨みつけてくる。自分はどうする事も……足掻く事すらせず、あの2人に言われるがまま着いていくほか道はなかったのだ。
それからというものは酷い有様だった。調教と呼ばれる拷問、自分達の命令を聞かせるように痛みを自分に与えて徹底的に恐怖を教え込まされた。
自分はあのラモン兄弟に恐怖を感じ、そしてこの現状に絶望する他なかった。
意識が朧気ながらもなんとか耐える、そんな毎日の連続になりいつしかあの2人の命令を聞く自分になっていた。
そして―――
「おいブラックキング!この星に住む奴らを全て殺せ。そうすれば痛いのはやめてやるよ」
殺せ…?殺せばこの苦しみから開放されるのか…?
眼下には自分よりも小さき命達が怯えてこちらを見つめてくる。
自分がかつて幼き頃よりこのラモン兄弟に向けていた目だ。
その小さき命達を……ただ苦しみから開放されたいが為に容赦なく奪ったのだ。
それからは毎日のように命を奪っていった。命を奪えば痛みから逃れられる。そうする事だけが痛みから唯一逃げられる方法だった。
だが、自分の運命は1人の青い巨人によって変わる
――――――――――――――――――
77:名無しがお送りします
お、そろそろ着くね
78:名無しがお送りします
えーと
怪獣がコッヴ、レッドキング、グランゴン、アントラーの4体で宇宙人がナックル星人1人やな
79:名無しがお送りします
また癖が強い奴ばっかやな…
ていうかガイさんもう戦闘始めてるな
80:ウルトラマン(仮)
あ、あのクワガタみたいな奴背後からガイさんに攻撃しようとしてるな!させるか!
『光輪ラリアット!』
『グギュア!?』
『カケル!』
81:名無しがお送りします
アントラーの奴、イッチの奇襲に気づいたのかギリギリ避けよったな
82:名無しがお送りします
まあそれでも片腕持っていってるんですけどね!
黄緑色の血が飛び散ってるんだけどね!
83:名無しがお送りします
アントラーの中身ってあんな風になってたのね…
繊維やらなんやらが他の生物と違いすぎてグロいですの…
84:ウルトラマン(仮)
『ありがとう。助かった』
『いえいえどういたしまして』
『テメエがこの惑星に住むもう一人のウルトラマンって奴か!』
なんだあの白いブツブツした変な奴。なんか態度が偉そうですね…
85:名無しがお送りします
ナックル星人を変な奴呼ばわりは草
86:名無しがお送りします
恐らくそいつがラモン兄弟だわ
兄か弟かは分からないけどそれなりに名の知れた奴らだから気を抜かない事よイッチちゃん
87:名無しがお送りします
>>86
ようやく復活したかショタホモニキ
88:ウルトラマン(仮)
>>86
了解
『住んでるって訳じゃないけど一応そのウルトラマンだ。それがどうかしたか?』
『テメエのおかげで攫ってきて調教したブラックキングが台無しだ!この落とし前はきっちり付けさせて貰うぜ!やれぇ!怪獣共ォ!』
『来るぞカケル!』
『はい!』
89:名無しがお送りします
やっぱりあのブラックキング訳ありやったか
90:名無しがお送りします
あの言い方やと恐らく群れから攫ってきてそうやな
91:名無しがお送りします
何故ナックル星人には優しい奴があまりいないのか
いや実際良い奴もいたけどさ、相対比率で印象悪いのよ
93:ウルトラマン(仮)
なんやあのマグマみたいな怪獣…熱そうやな…
『触りたくないからチェーンソー光輪!』
『ゴガァァァァァァァァ!!??』
94:名無しがお送りします
いきなり脳天からぶっ刺す奴がどこにおるねん
マグマみたいな血吹き出しまくってるがな…
95:名無しがお送りします
oh…やはりレッドファイト…
てか後ろからアントラーが来てるでイッチ!
96:ウルトラマン(仮)
『グキュグギャ!』
『クワガタはこっち来んな!』
『グギュゴ!?』
97:名無しがお送りします
後ろ蹴りでアントラーを蹴飛ばしたけどグランゴンは頭にチェーンソー光輪刺さったままなんよ…
あ…グランゴンの目の光が…
98:名無しがお送りします
何気に好きな怪獣なのにこんなあっけなく終わるの…?
99:ウルトラマン(仮)
よし、マグマ野郎は死んだな!
『次はお前だよクワガタァ!』
『グゴッ!』
『うへ!?』
こいつ顎で俺の首切ろうとしてるんですけど!?しかも挟む力かなり強いぞ!?
100:名無しがお送りします
それでも両腕でなんとかアントラーの顎抑えてるね
101:名無しがお送りします
アントラーは顎パワーが凄いからね
102:ウルトラマン(仮)
『このっ!どけっ!』
『グッ!?』
『隙だらけだぞ青いの!』
103:名無しがお送りします
イッチ!後ろからナックル星人来てるで!!
104:名無しがお送りします
イッチさん危ない!!
105:ウルトラマン(仮)
『ぐふっ!?』
『オラオラさっきの勢いはどうした!!張り合いがねえな!』
んの野郎…卑怯な手を…
106:名無しがお送りします
あかんイッチが珍しくボコボコにされてるぅ!?
107:名無しがお送りします
超獣を倒したときの勢いはどうした
108:名無しがお送りします
>>107
いや言うてあれ上から超スピードでラリアットしまくってたただの蹂躪やからな…
くそ早いから遠距離攻撃全部避けてるし…
109:ウルトラマン(仮)
『おらよっ!次は顔に一発入れるぜぇ!!』
『んなこたぁ分かってんだよフィフティウムパンチ!!!』
『ぐおおああああ!!!??』
110:名無しがお送りします
紙一重で避けてカウンターを入れただと!?
やるやん
112:名無しがお送りします
見事にフィフティウムパンチが腹に当たって吹き飛びましたねナックル星人
あ!?イッチ後ろからアントラーがまた来てるで!!
113:ウルトラマン(仮)
まじか!?
『オーブフレイムカリバー!!』
『クギュグゴ!?』
『シェアッ!!』
え?何が起こったの?
114:名無しがお送りします
ガイさんがオーブフレイムカリバーでアントラーを倒してくれました
完
115:名無しがお送りします
あっそうかオーブカリバーもう使えるんでしたね
あれレッドキングとコッヴももう死んでるやん…
116︰ウルトラマン(仮)
『カケル、大丈夫か?』
『助かりました!というかガイさん、そのでっかい剣…』
『説明は後だ、来るぞ!』
117:名無しがお送りします
うわナックル星人が後先考えず突っ込んできたぞ
118:ウルトラマン(仮)
『うおおおおお!!!』
『『ハァッ!!』』
『ぐおおっ!?』
119:名無しがお送りします
オーブカリバーとチェーンソー光輪で同時斬撃が決まったぞ!
今回は少しかっこいいぞイッチ!
120:説明ニキ
うん…確かにいいよね
121:名無しがお送りします
ナックル星人バチバチにスパークしてるな
殺ったか?
123:ウルトラマン(仮)
手応えあったから殺りましたねぇ!
『ぐっ……たった2人にここまでやられるとな…!』
『諦めろ。これ以上は無意味だ』
『そーだぞ?それ以上無理に動いたらマジで死ぬからとっとと大人しく引いて母星にでも帰れよ。そしてもうこの星を狙うな』
『へっ…!お優しいこった…。だがよ、こっちの目的は既に達してるんだ。てめえらが見逃してくれるなら俺は早々に逃げるぜぇ?』
『目的…?一体何を!』
『ガァイ!カケルゥ!大変じゃぁぁ!!』
む?マシュー爺さん?どうしたんじゃ
124:名無しがお送りします
デカい声出すなマシュー爺さん…
125:名無しがお送りします
あんなハッスルしててオーブニカも吹けるとかある意味凄いよ
126:ウルトラマン(仮)
『カムラの集落が襲撃されてしまっておる!それでブラックキングが倒れたと!』
は?