とある墓地、復活を果たしたヴォルデモートはハリーに再度杖を拾わせ決闘を行おうとしていた。
ハリーが拾おうとした杖は棒と呼べるほど短く太かった。
そうまるでその棒の先から光の剣が出そうな丸い形もしていた。
これはハリーの友人が作ったものだ。
ある種の拡大呪文を使って内部に杖を包み込んでいるのだ。
「さてそのおもちゃを拾ったな、変ななりはしているがそれでも杖であろう、格式ある儀式は守らねばならぬのだ。さぁまずはお辞儀をするのだポッター!」
杖を構え、ハリーにただの魔法力による圧力でお辞儀をさせようとするヴォルデモート。
その言動の背後にあるのはハリーをいつでも殺せるという圧倒的な力、闇の帝王たる余裕、傲慢さだ。
だが、
「お前なんかに礼をするものか!」
ハリーはその魔法力の圧力に負けることはなかった。
「これがライトセイバーの力、フォースの力だ。そしてお前のたゆまぬ努力の力だ」という友のゆっくりとだが力強い、実はふざけてるだけの声が聞こえた気がしたがハリーはそれどころではない。
「おお、ポッター、そのおもちゃで余の魔法を防ぐか……だが」
「これはおもちゃなんかじゃない、僕の大事な友達が作ったものだ! 母さんや父さんを、セドリックを殺したお前を僕が殺してやる!」
そしてブゥン、という音と共についにハリーは己の魔法力を光る剣として顕現させた。
ハリーの心は怒りに染まっていた。
どこからか友の、暗黒面がどうのこうのというふざけたような声が聞こえた気がしたがハリーは気づかなかった。
「そうか、ポッター、ハリーポッター、威勢だけはいいのだな。余は失望した。失望したと言わざるおえない。礼儀も知らない混血が、猿の作ったおもちゃを使って魔法族の格式ある儀式に泥を塗り、余に抗うというのか! さぁ 来るがいい、ポッター。お前は今ここで…」
「はぁぁ!」
「死ぬのだ!」
駆け出すハリー、迎え撃つヴォルデモート。
渾身の呪文詠唱である。
「アバダケダブラ!」
「くぅ!はぁぁぁぁ! 」
「な、なんだと⁉︎」
稲妻のように放出され続けている防御不可能なはずのアバタケタブラをライトセイバーで受け止め、切り裂きながらハリーがヴォルデモートに迫る。
一歩一歩ゆっくりとハリーは進んでいく。
「終わりだヴォルデモート!」
「ふふっ、はっはっはっ! やるではないか!」
さらに魔法力を込めようとするヴォルデモート、ハリーはそれに打ち勝つことはできないだろう。
だが、その時ヴォルデモートの死の呪文に込められた魔法力とハリーの魔法力が魂の繋がりによって共鳴する!
「ほう?随分と楽しめたが、これまでか」
「ち、違う!これは」
そして死者達の出現で落ち着きを取り戻したハリーは優勝杯のポートキーでセドリックと共に逃げのびた。
ヴォルデモートとの戦いは次の機会を待つことになる。
だがこの物語はハリーポッターとヴォルデモートの、つまりは魔法界の光と闇の戦いはおまけである。
たとえハリーとヴォルデモートがライトセイバーをぶつけあったり、魔法の力で遠く離れたところからでも会話したりお互いの状況がわかってしまったりなんやかんやしたとしてもそれはおまけである。
これはハリーポッターの世界に転生した男が世界に慣れつつどうでも良いことを考えながら魔法の世界でジェダイ的な何かを目指す物語。