ハリーポッターとジェダイモドキ   作:7576

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独自解釈。


小火遁の術!

黒いローブを着たスキンヘッドの男ヴォルデモートと和服を着た40代ぐらいの2人の男女が、畳と障子のある和室で戦っている。

女性の背中には赤子が括り付けられていた。その赤子がこの物語の主人公である。戦いの影響か屋根は抜け落ち所々で火が燃えている。

 

「アバダケダブラ!」

 

「小火遁の術!」

 

「ば、ばぁぶぶ? (な、なんだ?)」

 

それが俺が意識を取り戻して初めて聞いた声だ。

 

「っ!ゔぉぉもぉと!(ヴォルデモート! んん?)」

 

何が何やらだが、これだけは気づいた。

 

黒いローブを着たスキンヘッドの男はヴォルデモートにそっくりだったのだ。

ハリーポッターという映画の悪役である。

 

そして、同時に自分が赤ん坊になっていることにも気づいた。

この場から遠ざかろうとしている人の背中に縛り付けられていることも。

めっちゃヴォルデモートと目が合ってるんですが……。

 

俺を背負っている背中の人も何やら手を動かして戦っているようで振動や爆発音が後ろからも聴こえて来る。

 

こうして離れようとしているのにヴォルデモートはただこちらをみて笑っていた。

俺はこのまま訳が分からぬままに今の現状を、戦っている男女が両親であることも知らずにただ眺めることになる。

 

「死の呪文を減速させた上に避けるか! 面白いものだな」

 

「無言呪文に変身術もあとついでに開心術も使ってこないなんて、なめられたものだな」

 

英語で何かを話しているがこの時の俺には当然わからなかった。

 

「ふっ、まさかまさか、そのようなものを使う必要はない。そのような高度な戦闘術は猿の曲芸師程度にみせてやるものではない。猿にはこちらの方が余の実力がよくわかるというものだろう」

 

互いに何かを話しながらも和装の男は腕全体を使って印のようなものを結び、まるで踊っているかのような動きで攻撃を続けるがヴォルデモートはただ杖を振るだけで攻撃を薙ぎ払っていた。

 

「ちっ、無言呪文つかうじゃねぇか。結局、その猿風情にお前は何回邪魔されたんだろうな。時代遅れの梅毒やろう。頭皮だけじゃなく脳も腐っていやがるんだろう? 鼻が抜け落ちるのも時間の問題だな」

 

「ふっふっふっ。覚えているぞ、よく覚えているとも。その度胸は賞賛に値する。だが惜しいものだ。そのせいで見なくても良かった、息子の死に際を見ることになるのだからな。いや、息子にお前の死に際を見せるよりかはいいものだな? アバダ……」

 

突然俺にヴォルデモートが杖を向けた。

 

よく分からんが怖い夢だ、早く覚めてくれ。

俺はこの時そう思っていた。

 

「くそっ! 響子!」

「行きなさい!」

 

ここだけは日本語だった。

キョウコと呼ばれた女の人、つまり俺を背中に括り付けてる人は大量の紙をヴォルデモートに放った。

紙は鳥の形に変わり、ヴォルデモートに突撃した。

 

「くだらぬ、まったくくだらぬ。杖を用いない魔法がこのようなものとは我らの猿真似でしかない。まぁ服従の呪文や開心術への備えだけは立派なものだが」

 

鳥たちはヴォルデモートが杖を振るうと全てが念力のような何かで落とされた。

 

「興が冷めた。このあたりでいいだろう、今夜は時間もないのだ、そろそろ死ね」

 

高速で振られたヴォルデモートの杖の先から出た緑の閃光が二人にあたると、二人は膝から倒れ、ピクリとも動かなくなった。

 

(あえて俺だけ残したのか?)

 

俺は空を見ることになった。

体を縛る縄もなぜか消えて無くなったが動く気は無かった。

 

ゆっくり近づいてきたヴォルデモートは俺に杖を向けた。

 

「ふんっ、アバダ…」

 

(綺麗な星空だなー、下敷きにならなくてよかった……。夢なら早く醒めてくれ)

 

とただぼけーっとヴォルデモートを眺めていたが、突然爆発音がし、体が何かの力に引き寄せられた。

と、さらに同時に爆発音が連続して響いた。

 

俺は引き寄せられた衝撃か爆発の衝撃かわからないがそこで気を失った。

 

 

そしてその後、目覚めてもまだ赤ん坊のまま、徐々に覚えられた英語を聞き取るに、俺はハリーポッターもどきの世界になぜか記憶を持ったまま生まれてしまったのだと次第に理解する事になる。

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