「ここは……?」
辺りを見渡すとサッカーのグラウンドだということは判る。確かフットボールフロンティアスタジアムだっけここ?
「お前がサッカーを奪われるに相応しい場所だ」
「これはどういうことなんだ」
「君たちにはこれから我々とサッカーをやって貰う。試合だ」
「試合?試合ってどういうことだよ」
会話を聞く限りどうやら、原作通り試合を行う方向に向かってる。ということは。
「円堂監督!……じゃなくて、円堂さん!」
キタキタキターー!!天馬ktkr
松風天馬。GO、クロノストーン、ギャラクシーの新三部作における主人公。そよかぜステップなど属性一致の風属性の必殺技をメインに使う。が、作品が進むごとに円堂みたく序盤は不一致か威力の低い技を多数覚え、化身やオーラは有るものの使い辛いのが印象に残っている。
「どうするの?この展開」
「勝たないと俺たちの人生が詰むのは確定だな」
「え~ウソ~」
アルファが来た時点で知っている俺たちはある程度の覚悟は完了していた。
負けたら記憶改竄なりされてサッカーが俺たちから失くなるだろう。しかし、この"イベント"は"負け"なければ大きなプラスとなる。時空共鳴によって本来は会得出来ていない必殺技、化身、そしてその先の境地である化身アームドが体感することが出来るかもしれない。
「まっ、なるようになるさ」
「そうよね。気楽に行きますか」
下手なプレーをしなければ勝てるんだ。不安よりも期待の方が勝っている。
なら、この状況を楽しむ他ない。
「ねぇ、君たち!」
「ん?」
おっ、なんだ。セカンドステージチルドレンのフェイくん。
俺個人としては序盤~中盤まで手を抜いてるから嫌いなんだよなコイツ。自分の化身が嫌いって何だよ、てめぇの分身だろ自己否定の塊かよ。
後、裏切って簡単に古巣に戻るのも信用できないし気に入らない。……黄菜子の子供なのが絶許。
「君たちも協力してくれる?」
「勿論(よ)!」
あくまで初対面。顔に出てなければいいが。
ということで、俺たちも試合に参加することが決まった。
ポジションは俺がCB、大空がFW。
俺たちに挑んだことを後悔させてやる。プロトコルオメガ。
***
『サッカーやろうぜ!』
円堂と俺の声と共に相手からのキックオフ。
始まって早々、フェイを囲みデュプリ目掛けてボールを蹴る。ボールが当たったことによりシンクロしているフェイが痛みで苦悶の表情を浮かべた。
やっぱり、こちらの戦力を削ぐためにフェイを潰しに来たか。
……だが、予想通りだ。
「大空!!」
「これ以上はやらせないよ!」
自陣に戻った大空が相手目掛けて走り。
「イナビカリ・ダッシュ!」
勢いに乗りながら相手に背を向けた上で飛んだと同時に相手からボールを奪いとった。
天馬編が終了して数年後に放映されたらしい、新しいイナイレアニメのキャラが使う必殺技とのこと。作品としての評価は低いらしいがやっぱり、カッコいいな。
「天馬くん!」
「はい!」
松風へとパスを繋げ、大空はフィールドを駆け上がる。
「よし……アグレッシブビート!」
相手を引き付けつつ必殺技でブロッカーを蹴散らす。
「お願いします!大空さん!」
フリーになった大空へパスを通した。
「やっちまえ大空!」
「わかってるわよ!はぁぁぁぁぁ!!」
あれ?何やら大空の背中から黒い物体が。それは次第に人のような形になってゆく。
「豊穣神セレス!」
「うそだろ……」
もう化身だせんのか!?幾ら何でも早すぎるぞ。
「ホーリーレイ」
上空へ飛び化身の力でエネルギーが集約されたボールをゴール目掛けて思いっきり蹴りこんだ。
「っ!」
キーパーは対応することが出来ず、そのままゴール。
テンマーズが一点先制。
俺たちは幸先のいいスタートを切ることになった。
とりあえずは次の話から試合の状況をサクサク進めたいと思っております