やっぱり時間を止めて歩けるなんて便利だな、それにしても紅魔館って本当に広いよな。これ東京ド◯ム並みの広さじゃないのか?けど、こんなところで働くことが出来るってのは嬉しいな。正直こっちに来てから行くあても無かったし拾ってくれたことには本当に感謝しないとな。あ、やっとついた。能力を解除してっと。
「本当に便利だなこの能力。」
そう呟いて自室の中に入った。
えーと、なにを持って行こうかな。着替えな•••んて?て、なにこれ何この黒いカバン!?
テーブルの上には大きなボストンバッグ一つ置いてあった。
とりあえす中身を確認してみよう。
ボストンバッグの中身を見てみると着替え10セットとジャージ5セットが入っていた。
すごい量だな。しかも全部揃ってる•••まさか神様?まぁ神様しかいないよな。あ、この服かっこいいな。明日着てみようかな。とりあえずこのボストンバッグに色々詰めよう。
鼻歌交じりにボストンバッグに温泉に必要なものを全て入れた。
さてと、準備できたし戻ろうかな。時間を止めてっと、よし、行こう。あ、温泉ってことは俺1人で男湯じゃん。まぁ、いっか。
優はボストンバッグを持って時間を止めて庭園まで歩いていった。
◇◇◇◇◇◇◇
優と別れ他の人を呼びに行っていた咲夜は、まずレミリアの居る所へと向かった。
今日は本当に疲れた•••優の体力を舐めていたわ•••それに恐らく才能もある。ふふふ、これからの成長が楽しみね。あぁ、汗がとても気持ち悪い、早く温泉に行きたいわ。
咲夜はレミリアの自室に着いた。
能力を解除。3回ノック。
「入っていいわよ。」
「失礼します。」
「あら咲夜じゃない。どうしたの?」
「今から優を連れて皆で紅魔館の近くにある温泉に行きませんか?」
「温泉?そうね、いいわよ。」
良かった。行かないと言われたらどうしようかと思ったわ。
「ありがとうございます。ではお嬢様は庭園にてお待ちください。」
「分かったわ。」
「では私はパチュ「待って咲夜。」はい、何でしょうか?」
お嬢様?
「誰も呼ばなくて良い、3人で行くわ。話さなければならない事があるの。」
お嬢様?それは一体どう言うことですか?
「話さなければならない事があるようでしたら尚更呼んだ方が良いのでは?」
「いいえ、この話はあの人からは他言無用と言われていたのだけど咲夜にだけなら話しても良いと言われたの。パチェと美鈴には悪いけど3人で行くわよ。」
何の話か聞いてみようかしら、いえ、今は何と無くだけど聞いても教えてくれない気がする•••やめておきましょう。
「•••分かりました。ではパチュリー様に今から外出すると伝えてきます。」
「よろしく頼むわ。」
「では、失礼しました。」
そう言って咲夜はレミリアがいる部屋から出て行き、今から外出してくる事を伝えるために時間を止めて歩き出した。
話って一体何なのかしら。3人だけで話さなければならないこと?もしかして優の事かしら•••。とりあえず、この事はまだ優に言わない方が良いわね。
咲夜はそう結論を出すと早歩きで歩いて行った。
◇◇◇◇◇◇◇
うぅ、寒い。咲夜さんたちまだかなー。う、汗が臭う・・・そもそもジーパンで運動しようと思った俺が馬鹿だった・・・。あー早く温泉入りたーい。あぁ、着替えあって良かったー。多分沙也加さんが用意してくれたんだろうなそれに紅魔館を案内された時に思ったんだけど、ここの・・・いやもしかして幻想郷全体の技術レベル自体が低いような気がする。厨房には見たこともない調理器具ばっかだったしなぁ・・・慣れるのに時間がかかりそうだな。あ、レミリアさんだ。
「あら優、咲夜はまだ来ていないの?」
「ええ、まだ来ていませんね。」
「そう。ここの人達とはもう仲良くなれたの?」
そりゃもう、今日会った人達は皆良い人だったよ。
「はい、明日から美鈴さんから武道、パチュリーさんから魔法を教えてくれることになったんですよ。それでさっきは咲夜さんから能力の使い方を教えてもらいました。咲夜さんの特訓ってきついですね。そのせいで汗がやばいですよ。あぁ早く咲夜さん来ないかなー。」
咲夜さん早く来てー温泉行きたいよー汗がやばいよー臭いよー。そういや、レミリアさんって何考えてるか全然分からないな。今何考えてるんだろ、全然わかんないや。
「すいません!少し遅れました!」
「あら咲夜、こういう時はいつも早いのに何かあったの?」
「パチュリー様が私も行くって言って聞かなかったんですよ。それで説得するのに少々時間がかかりました。」
「ふふ、なら仕方がないわね。次はパチュリーを連れて行きましょうか。」
あ、レミリアさんが笑うとこ初めて見たけどなんでパチュリーさんなんで連れてこなかったんだろ。
「あのレミリアさん。」
「ん、なに?優。」
「なんでパチュリーさん来ないんですか?」
「え、え?さ、さあ?な、なななななんででしょうねー・・・。」
あれ、なんかすごいキョドってる・・・。何かを隠したいらしいけど全然隠せてない・・・これはあんまり問い詰めないほうがいいかな・・・。
「そ、そうなんですか。じゃ、じゃあそろそろ行きましょうか。」
「え、ええそうね。い、行きましょうか。」
◇◇◇◇◇◇◇
門の前まで来たけど美鈴さん寝てるし・・・こんな警備で大丈夫なのだろうか。
「美鈴、起きなさい。まだ仕事中でしょ。」
あ、起きた。って、すごい眠たそうだな。
「あ、す、すいません咲夜さん!」
「今から温泉に行ってくるからちゃんと見張っておくのよ。」
「え、あ、はい。分かりました。」
美鈴さん、お仕事頑張。
◇◇◇◇◇◇◇
結構山奥にある温泉ってさぞ良い温泉なんだろうな。それに多分30分ぐらい歩いてる気がする。何処まで行くんだろうか。
「着いたわよ。」
「はぁ、やっとついたんで・・・え?」
「ん?どうしたの優?」
「これに今から入るんですか?」
「ええ、そうよ。」
「・・・この山奥の中にぽつんと佇んでいる半径3メートルぐらいしかないこの小さな温泉に入るんですか?」
「ええ、そうよ。」
「・・・。」
あぁ、えぇ、うん。これは目の錯覚だろうか。俺疲れてるのかな。うん、絶対疲れてる、これは錯覚だ、まちがいない。とりあえずほっぺをひねってみよう・・・うん痛い、現実だ・・・。あぁ、幻想郷の技術レベルについて考えていた時になんで温泉のことも考えなかったんだろう。まさか天然の温泉で混浴なんて・・・。いや、うん、嬉しいよ?嬉しいけどさ、なんか、うん・・・。レミリアさんなんで普通に受け答できるんですか。混浴ですよ?あ、やっぱり咲夜さんは恥ずかしそうにしてる。いや、今混浴ということを思い出したかのような顔だな。あ、咲夜さんって意外と天然?って今はそんなことどうでもいい。・・・けどまあ、一緒に入るしかないんだろうなぁ・・・。ちなみにこの間2秒。
「さ、入りましょう。」
レミリアさんすごいな、恥ずかしがらないなんて、あ、脱ぎだした。やばい、後ろを向かなくては。
「れ、レミリアさんと咲夜さん?も、勿論タオルは巻いてくれますよね?」
「あら、私達の一糸纏わぬ姿を見たくないのかしら」
「見なくていいです。本当に見なくていいです。お願いですからタオルを巻いてください。」
「あらそう、わかったわ。」
あぁ、レミリアさんと咲夜さんのキャッキャウフフな会話が辛い・・・。耐えろ、耐えろ俺!
「優、もうこっちを見ても大丈夫よ。」
頑張った、頑張ったよ俺・・・。よし振り向こう。
「分かりました。では俺も着替え・・・ていやなんで二人共目の前で突っ立ってるんですか。温泉に入らないんですか?」
おっと危ない。鼻血が出そうになった。あぁ咲夜さんそんな恥ずかしそうな顔でもじもじしないでください鼻血が吹き出しそうです。それに対してなんでレミリアさんは堂々としてるのだろうか。やっぱりまだ子供だからなのかな。
「あら何も感じないの?」
「えぇ、特になにも・・・。」
「そう、残念ね。」
危ない危ない、危うく変態だと間違われるところだった。もしもの時のために鍛えておいたポーカーフェイスが役に立った・・・。ってなんでレミリアさん少ししかめっ面なんですか。まあいいや、そんなことよりも着替えに行こう。
「じゃ、じゃあ着替えてきますね?」
「え、えぇ、わかったわ。」
はぁ、なんかもう疲れた。
◇◇◇◇◇◇◇
あぁ疲れた・・・早く温泉に入りたいなー。あ、ここの岩の裏とかいいな。よし着替えよう。・・・タオル巻いてバスタオル2枚タオル3枚持ってと、よし完璧さあ行こう!
温泉に歩いていこうとしたその時、優の肩が不意に叩かれた。
え?まさかあの二人付いてきたのか?
「あのーお二方?なんでつい・・・え?」
そこにいたのは人型ではない優よりもでかい妖怪だった。
は?妖怪?それになんか鋭い爪のような物が迫ってきてるような・・・って殺される!?時間!時間止まれ!!・・・はぁ、はぁ、最悪だ。俺まだ温泉に入ってないのになんで妖怪に襲われなきゃならないんだよ!・・・はぁ、とりあえず荷物を持ってレミリアさん達のところに行こう。
◇◇◇◇◇◇◇
咲夜とレミリアは温泉に浸かって疲れを癒していたのだが、ある時咲夜は何かを思い出したようにレミリアに話しかけた。
「・・・あ、レミリアお嬢様?妖怪が寄り付かないよう温泉に結界が張られている事を優に言いましたか?」
「・・・あ・・・ま、まあ優のことだから何かあっても大丈夫でしょう。」
お嬢様・・・。
◇◇◇◇◇◇◇
ふぅ、着いた。よし、能力解除。・・・さすがにもう追ってこないよな。あ、レミリアさんの表情が一瞬で変わった。凄いなレミリアさん。表情を一瞬で変えることができるなんて。あれ、今のを見て咲夜さんはなんでため息をついたんだろう。いやそんなことどうでもいい、妖怪に襲われた事を伝えねば。
「もしかして妖怪にでも襲われて荷物を持って逃げて来たのかしら。」
「•••はい、全くその通りです。」
「優、悪かったわね。これは私のミスよ。ここ一帯は妖怪が多いから道中と温泉には結界が張られているという事を言い忘れていたわ。本当に悪かったわ。」
レミリアさん•••。
「ま、まぁ気にしなくていいですよ。今こうして生きているんですし。では、俺も温泉に入らさせていただきますね。」
「そう、分かったわ。じゃあ優、取り敢えず隣に来なさい。」
「あ、はい。」
生まれてこのかた16年、初めて混浴を経験して尚且つ女の子の隣に座ることが出きる!!!のに鼻血がでそう。耐えれるだろうか。そうだ、レミリアさん達の方を見なければ大丈夫ではないか。よし、そうしよう。
「優、これから大事な話があるの。」
え?大事な話?告白なんてのはありえないし一体なんなんだ?
「大事な話ですか?分かりました。」
「東風谷早苗っていう人間を知っていかしら。」
東風谷早苗って確か高校2年生だった時に同じクラスメイトだったな。たまに話してたっけ。
「ええ、もちろん知っていますよ。同じクラスメイトでしたから。」
「その東風谷早苗が幻想郷に来たわ。」
•••え?幻想郷に来るって東風谷って忘れ去られたの?
「東風谷って忘れ去られたんですか?」
「いや、違うわ。優、あなたは東風谷早苗が守矢神社の巫女ということは知っているわよね?」
「ええ、知っていますよ。」
そういえばそんなこと言ってたっけかな
「じゃあ彼女が外の世界の学校でいじめられていたことは知っているかしら。」
「え?」
え?外の世界の学校でいじめ?そんな話は一回も噂すら聞いたことないぞ。それにそもそもなんでこの人が外の世界の、それも東風谷の事を知っているんだ?
「彼女は学校の影でいじめられていたのよ。」
・・・ええと、つまりどういうことだ。東風谷がいじめられていた?あの東風谷が?すごく明るかったあの東風谷が?いじめられていた?その前になんでレミリアさんがそんな事を知っているんだ?
「あの、東風谷がいじめられていたとして、なんでレミリアさんがそんなことを知っているんですか?」
「そう言えばまだ言っていなかったわね。私は運命を操る程度の能力を持っているの。この能力は他人の運命を見ることが出来ると同時に記憶も断片的にだけど見ることができるのよ。」
「そ、そうだったんですか。声を荒げてしまってすいませんでした。」
「あなたは悪くないわ。今日初めて会ったひとにそんなことを言われて声を荒げない人なんてむしろいないわ。私の方こそ不快な思いをさせて悪かったわ。」
「じゃ、じゃあおあいこということでいいですか?」
「そうね、それでいいわ。それでその能力を使って私は幾つもの運命を見ていたら、突然幻想郷全体を巻き込む程の強い運命が現れたの。その運命を持っていたのが東風谷早苗よ。なんでこんな運命を持っているのかを知るために記憶を見て、東風谷早苗が外の世界の学校でいじめられていた事を知った。この話は優がここにくる日1週間前の事だったわ。」
「・・・その話は本当なんですか?」
「えぇ、本当よ。」
東風谷っていじめられていたのか・・・教えてくれれば相談に乗ってやれたのに・・・。
「あなた、本当に彼女がいじめられていたことを知らなかったの?」
まぁ、いじめられていたなんて噂は聞いたことないしね。
「はい、本当ですよ?いじめられている様子なんて微塵も感じませんでしたね。」
「・・・そうだったのね・・・じゃあもしかしたらこれを止めるのは・・・。」
「は、はい???」
な、何をブツブツ言ってるんですかレミリアさん。少し怖いです。
「優、あなたがここに来た経緯と少しでもいいから東風谷早苗とどんな関係だったのかを教えてくれないかしら。」
「え、ええ、いいですよ。わかりました。」
ここに来た経緯を話すのそう言えば3回目だっけかな、いや4回目かな。まぁそんなことはどうでもいい、今は東風谷のことの方が重要だ。と言ってもたまに喋る程度の仲だったからな。なんと言えばいいのやら。
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