紅魔館の執事になりました   作:PCメガネ

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東風谷早苗の過去
第8話 最初の一週間 1日目


 

「ふあぁ〜。」

 

布団から変なあくびをして起きた東風谷早苗はとても眠そうだった。

 

「早苗〜早くご飯よ〜早く起きなさ〜い!」

 

なんだか神奈子様気合入ってますね。やはり今日は高校生の入学式だからですかね。私も気合を入れないといけませんね!

 

「神奈子様!様諏訪子様!おはようございます!!」

 

居間でいきなり大声で挨拶をされた2人はちょっとビックリしたようだったが、今日は高校の入学式で気合が入っているんだなと理解して、2人は早苗に激励の言葉を与えた。

 

「早苗は今日から高校生だね!頑張って彼氏ゲットしてね!」

 

「す、諏訪子様ぁ。今日は高校の入学式なのにな、何をいってるんですかぁ!」

 

諏訪子の一撃で顔を真っ赤に染めた早苗を目撃した2人はクククと笑いながら面白そうに見つめていた。

 

「早苗、今日から高校生ね。」

 

「はい、神奈子様!」

 

「彼氏作り頑張って。」

 

「か、神奈子様までな、何を言ってるんですかぁ・・・。」

 

神奈子にまで一撃を加えられた早苗は顔が今にも噴火しそうな程真っ赤に染まっていた。そんなこれから青春時代が始まる早苗を見た2人は声を荒げて笑っていた。

 

「も、もぅ皆さん私をあまりいじめないでください。泣いちゃいますよ?」

 

「悪い悪い。とりあえず朝ごはんを食べようか。」

 

「はい!」

 

「「「頂きます。」」」

 

 

 

 

◇◇◇◇◇◇◇

 

 

 

 

朝ごはんを食べ終えた3人は他愛もない世間話をしていたのだが、ある時神奈子が真剣な顔で重要な話を切り出した。

 

「なぁ早苗。」

 

「急に改まって一体なんなんですか?神奈子様。」

 

「私達が存在するのに必要な力が少しずつだが徐々に失ってきているのは早苗も知っているわね。」

 

「はい、知っていますよ?」

 

「ここ数年でその力の減りがとても早くなって来たんだ。」

 

「・・・え?だ、大丈夫なんですか!?まさかいなくなるなんて言いませんよね!?」

 

神奈子の一言で早苗は頭が混乱していた。なぜなら、今まで生まれた時からずっと一緒に生活していたとてもとても大事な家族がいなくなってしまうと感じたからだ。

 

そんな早苗を見た神奈子は優しい母親のような顔をして早苗の頭を撫でた。

 

「私は絶対に早苗から離れないわ。ずっと一緒よ。」

 

「そうだよ!ずっと一緒さ!」

 

「本当ですか?本当にずっと一緒にいてくれますか?」

 

「あぁ、本当だ。」

 

「本当だよ、約束する!」

 

何かが吹っ切れたのかいつしか早苗は2人の前で大声で号泣してしまっていた。

 

「全く・・手のかかる可愛い子供ね。おいで。」

 

神奈子がそう優しく言うと、早苗は神奈子の胸に飛び込んで幾ばくの間泣き続けた。

 

 

 

 

◇◇◇◇◇◇◇

 

 

 

 

 

幾ばくかの間泣き続けた早苗は落ち着いたのか神奈子の胸元でスヤスヤと寝息をたてながら寝てしまっていた。しかし、今日は高校の入学式だ。このまま寝かし続ければ遅刻してしまうので神奈子は優しい口調で早苗を起こした。

 

「早苗。寝ていたら今日の入学式に遅刻してしまうわよ?早く着替えて来なさい。」

 

「・・・あ、そうでした。すいませんでした神奈子様。早速着替えて来ますね!」

 

遅刻しては絶対にいけないと思った早苗は、早足で居間から出て行った。早苗が着替えに行き、居間には神奈子と諏訪子が残った。しばらくの静寂の後、諏訪子が話し始めた。

 

「とても速くなったってレベルじゃないよね?神奈子。」

 

「あぁ、原因は分からないのだがここ数十年で尋常ではないほどのスピードで神力が減って来ている。このままでは恐らくあと4、5年で存在することが出来なくなってしまうだろう。」

 

「だから幻想郷に移住しよう、か。早苗の意見は聞いたの?」

 

「いや、まだだ。いずれ話そうと思っているのだがなかなか踏ん切りがつかなくてな・・・。」

 

そう言うと神奈子は申し訳なさそうに顔を下に向けてしまった。

 

「神奈子、私が聞こうか?」

 

「いや、私にやらせてくれ。これは私がやらなければならない。」

 

「そうかい。なら任せるよ。」

 

「あぁ・・・。」

 

諏訪子、迷惑をかけて本当にすまない。信頼していないという訳ではないんだ。ただなんとなく私がやらなければならないような気がするだけなんだ・・・。

 

 

 

 

◇◇◇◇◇◇◇

 

 

 

 

自室に戻った早苗は鼻歌を歌いながら入学式の準備をしていた。

 

「これで忘れ物はないはず。これでいつでも行けますね!あ、着替えるのを忘れてました。」

 

大事な事を忘れていて少し気恥ずかしくなった早苗は素早くパジャマから制服に着替えた。

 

「これなんだか胸の辺りが少しキツイですね。そんなことよりあのお二方にこの姿を早く見せましょう!」

 

そう意気込んだ早苗は、鞄をもって自室を出て早足で居間に向かった。

 

「神奈子様!諏訪子様!どうですか?この制服姿!」

 

そう言って早苗は2人の目の前で綺麗に一回転した。早苗の可愛い制服姿を見た2人は早苗に感想を述べた。

 

「あぁ、とっても可愛いよ。抱きしめたいくらいだ。」

 

「とっても似合ってるよ!抱きしめたいくらいだ!」

 

「おい、諏訪子。今私の言葉をパクったな?」

 

「ん〜何のことかな〜?」

 

「いいや、パクっただろう!」

 

あはは、お二方は今日もとても元気ですね。2人とも抱きしめたいくらいです。

 

「ん、早苗。今何かいったか?」

 

神奈子様の直感怖い・・・。

 

「い、いえ?何も言ってませんよ?それよりそろそろ時間なので行ってきますね!」

 

「もうそんな時間なのか。・・・早苗。」

 

「何ですか?」

 

神奈子と諏訪子は溢れんばかりの笑顔でこう言った。

 

「「いってらっしゃい。」」

 

こう言われたのならば返す言葉はひとつ。早苗も溢れんばかりの笑顔でこう返した。

 

「はい!行ってきます!!」

 




少し飽きてきたので過去編というものを作ってみました。少し短いですがあと何回か続く予定です。あと、そのうち1話を改訂します。色々と書き足そうと思います。
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