最高の相棒   作:シロップシロップ

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読んでくれると嬉しいです!

それでは、どうぞ~


誰にも言えない秘密

私は自分の寮の部屋の前に来ていた。

 

ここが私の部屋か。う、何か緊張するなー。

私は慎重にカードキーを刺して扉を開けた。

 

ガチャッ

 

「お邪魔しま~す」

 

お~!すごい!!

 

意外と部屋広いな~。

嬉しい、自分だけの部屋だ~。

 

やった~。

 

って、はしゃぐ前に…

 

え~と、買った本とか日用品とか部屋にしまわないとね~。

そう思いながら、私は買ったものを部屋に閉まっていった。

 

っと、よし。こんなもんかな。そろそろ翔の部屋に行かないと。

 

翔まってるかな~

 

なんて呑気に思いながら、翔に連絡へ入れて部屋を出ていこうとすると…

 

急に胸が焼けそうにキリキリと痛くなった。

 

「…ッ!?」

 

(…ぅえ、いっ…たい…ッ)

 

脳が焼けるようにしたくなり、次第にその痛みが身体中に広まっていく。

 

バタッ!

 

私は思わず床に倒れ込んだ。

 

(い゛…ぅ、はぁ、ッ……おち、ついて…ッお願い…ッ…ぃ…ッ…なん、で、よりによって、いま…なの…ッ?)

 

針を刺すような痛みが全身に襲いかかってきて、吐き気や息苦しさが増していった。汗も大量にかき、痛みに耐えきれなくて自然と目から涙がツーと垂れていく。

 

 

(ぅ、え、き…もち…わるい…)

 

ふ…ぅ、は、やく…くすり…くすり…を、のま、ないと…ッ

 

私は身体中痛い中、頑張って鞄に手を伸ばしくすりを探していった。

 

ガバッ、ガサガサガサガサ

 

(ど…こ…?ッ…はやく…ッ)

 

ガサガサガサガサ

 

(あ、あった…)

 

ジャリジャリジャリ

 

ゴクッ!

 

(う…ぇ)

 

ゴクッ!ゴクッ!ゴクッ!

 

(ぅあ…は…ぁ)

 

水がそばにないから唾液で頑張って飲んだ。

 

すると、なにかの音声が突然脳に流れる。

 

『いいかい?〇〇。これはーーーーーで~~~~なんだ。』

 

 

 

 

 

 

『これは〇〇にしか出来ないの。お願いしてもいい?』

 

 

 

 

 

 

 

 

『!?やったぞ、成功だ!』

 

はぁはぁはぁ、え、?

 

な、んで?ぱ、ぱ?ま、ま、?

 

どうして?助けてよ…ッ…

 

 

 

わたしは…わたし、は……

 

 

 

バッ!

 

(ッ……はぁ、っ、はぁ…っ…)

 

ぅ、痛み…収まったみたい…だね。よかった…。

 

だけど…はぁ、嫌なこと思い出しちゃったな…。

 

早く翔の所に行かないと…その前に、汗かいたからお風呂入ろう。

 

 

◎◎◎

 

 

ん~、さっぱりした~。お風呂ふわふわして気持ちよかったな~。まだちょっとさっきの感覚が残ってるけど…それは仕方ないよね。って、あ、時間やばい!

 

そろそろ行かないと。翔怒ってるかなぁ…。

うう、まぁ……でも、さっきのこと翔に気づかれないようにしないと。色々こっちにも事情があるからなぁ…。

 

洗面所にある鏡を覗き込む。そこに写っている自分は、まだ顔色が優れてない。

 

…これだったら気づかれちゃうな~。翔結構敏感だし。

 

私は無理やりぐいっと口角を上げ、鏡の前で笑顔を作った。

 

うん、さっきよりはましになったかな。ちょっと不細工だけど。まぁそれは仕方ないか。

…じゃあ行くか。ちょっと憂鬱だけど。

 

「行ってきまーす」

 

ガチャン

 

私は、気持ちを隠して、いつも通りに笑顔を作って、ドアをしめて翔の部屋に向かった。

 

◎◎◎

 

えーと、確か翔の部屋は…ここだよね。

私は紙に書かれている部屋に立ち止まり、インターホンを押した。

 

ピンポーン

 

私は来るかな~と思いながらひとりでぼんやりとしていた。

 

それにしても…。

 

前から思ってたけどこのピンポンって音、愛着がわくなぁ…。綺麗な音だし、響きが良いし…。ピンポンピンポンいっててなんかこのインターホンかわいい…。

 

…なんて、ね。はぁ、…私ちょっと気が動転してるのかな…?無意識に癒しを求めてたりする?いま私、自分の癒しがこのインターホンになってない?…ううっ、それはダメだよ…。私の癒しはひよりちゃんなんだから!

 

今日いっぱいお話しして癒してもらったばっかなのに…。うう…。

 

…で、でも…もう1回、押してみちゃだめかな…?

べ、べつに私は翔が来ないからもう1回押そうとしてるだけだし…っ、いい、よね?

 

私は恐る恐るインターホンに指をかけたその時。

 

ガチャン

 

「よぉ~、待ってたぜ。って、なにやってるんだ?」

 

「…ッ、う、ううん。何でもないよ~。お邪魔させてもらうね」

 

ガチャッ

 

あっぶない…うう、翔が来てた…。恥ずかしい…。いや、ここは翔の部屋だから当たり前だけど…!って、別になにも恥ずかしくないじゃん!私はただインターホンを押そうとしただけもん。

うん、別に恥ずかしい事はしてないよね。大丈夫大丈夫。

 

「随分と遅かったな」

 

うー、やっぱりそこ聞くかぁ…。

 

「あ、ごめん!汗かいちゃったからお風呂入ってたの!」

 

まぁ、一応嘘じゃないし…。大丈夫だよね…?翔には申し訳ないけど…。

 

「そうかよ。…まぁ、いいか」

 

「うんうん。そーだよー?女の子には女の子の事情があるんだから!」

 

「ふん。まぁいい。その辺どっか…ベットにでもいいから座ってろ」

 

「は~い」

 

ばれてない…みたいだね…。よかった。

 

そう思いながら私はベットの端にちょこんと座った。

 

おお~、このベット、ふかふかしてる…。ふかふかのふわふわだ…。自分の部屋のベッド、どんな感じか確認してないんだよね。

…ふっふっふっ、これは帰ったらベッドに直行だな。

ふわふわと戯れたい…。

 

「そんなにこのベッドが気に入ったか?」

 

急に声がしたと思って驚いたら、翔がマグカップを2つ持ってきた。

 

びっくりしたぁ…。なんだ翔か…このふわふわなベッドがしゃべったのかと思った…。

 

まぁ、そんなファンタジーの世界じゃないんだしあるわけないか。…でももしあったら名前つけたかったな。

 

「う…別に良いじゃん!このベッド、ふわふわしてるんだもん…」

 

「ほらよ」

 

「えっ!?」

 

翔がマグカップを渡してきて、そこにはココアが入っていた。

 

「いいの?ありがとー!!」

 

嬉しい…翔が入れてくれたココア好きなんだよね~。暖まるから…って、このマグカップ、いつも使ってたやつじゃない?

 

「このマグカップ、持ってきてたんだね」

 

「ああ。いいだろ?お前これ気に入ってたしな」

 

「うん。ありがと~。えへへ、お揃いだね~」

 

そう言いながら私は一口ココアを飲んだ。

 

美味しい…!心が暖まるな~。

 

翔の入れるココアはなぜかいつもとても美味しく感じるんだよね。もしかして翔ココアを美味しく入れられる天才?

 

そう思いながら私はココアをもう一口飲んだ。

 

「それで?今日はどうしたの?」

 

まぁ大体予想はつくけど…。

 

「お前も気づいてるだろ?」

 

うぇ…。

 

「…Sシステムのこと?」

 

すると、翔は口角を上げた。

 

「あぁ、そうだ。お前はどう考えてる?言ってみろよ」

 

え、えー、言ってみろって…随分と翔は私のこと買ってくれてるなぁ…。買い被りすぎじゃない?

 

まぁ…この学校のことはひよりちゃんと一緒に居た時に大体理解できたと思うけど…。

 

合ってるかわかんないしな…それにこれは言うべきなのかな?

言ったら翔、絶対何かやらかすし…いや、でも今後のクラスの為になるなら言った方がいいのかな…?

 

どうすればいいんだろ…。

 

うむむと私が考えてた時

 

翔がふと何かを出した。

 

その何かとは…私の大好きなパフェだった。

 

「これをあげるから教え」「教えます!!」

 

「そうか。じゃあほらよ」

 

そう言って翔は私にパフェをくれた。

 

パフェ…美味しそう…!いえい。やったー!嬉しい…。しかも私が好きな苺パフェ…!!翔…こんなものを隠していたとは…流石翔…っ。

 

「それじゃあ、教えて貰おうか?」

 

あ、忘れてた。

 

…まぁいっか!パフェ貰えたし!何とかなるでしょきっと!

 

「はぁ、わかったけど、今から話すことは全部私の憶測だからね?」

 

当たってるかわからないしね~。

 

「あぁ、わかってるぜ。聞かせてみろよ。お前の考えを」

 

翔はすっと、目を細くした。

 

「はぁ、えっとね~まず、毎月貰えるポイントが10万ポイントでは無い。そこは翔もわかってるよね?」

 

「あぁ。坂上がそう自分で言ってやがったからな。どうせ、なんかの基準でポイントが減っていく算段なんだろうよ」

 

うん。そしてここまではひよりちゃんに話したこと。

 

「そうそう。それで、そのポイントが減っていく基準になるのは…恐らく生活態度とか授業態度かな」

 

「あぁ。大量の防犯カメラと、坂上が『この学校は実力で生徒を測る』って言ってたからな」

 

流石だね~翔。

 

「ん。で、問題なのは個人で減点していくのかクラス全体で減点していくかのどっちかなんだけど…。たぶんクラス全体でだと思うんだよね。

 

理由は幾つかあるけど…個人だと差が激しくなるし、それに今日コンビニに行ったときにね、無料の商品があったんだ。欠陥品とかじゃなくてちゃんとしてるやつが。

だからたぶん、振り込まれるポイントが少なくなってポイントが足りなくなっちゃった時の為の救済措置だと思うんだよね。

 

流石に個人でならこんなことしなくても大丈夫だと思うし…わざわざそれをしてるってことは沢山の人数がそうなっている可能性が高い。だからかな」

 

「まぁそう考えた方が自然だな」

 

「うん。でね、後、この学校のクラスってさ、朝にも言ったけど、1組2組とかじゃなくてA、B、C、Dのアルファベットでしょ?」

 

「そうだったな」

 

「まぁ、クラスがアルファベットになってる事に意味はあるかわからないけど…もしそのアルファベットに何か意味があるなら1番上がAクラスで1番下がDクラスになることになる。問題はどうしてそんな風になっているのか。それがヒントになるのは坂上先生が言っていた『この学校は実力で生徒を測る』っていう言葉。」

 

「クククッ、なるほどなぁ?」

 

「ん。もしかしたらクラス分けも生徒の実力に応じて配属されてるかもしれない…かな」

 

「ほぉ」

 

「んで、後は、坂上先生に説明した時にも質問したけど私達がこれから行う中間・期末テストで赤点を取ると退学になる危険があるかな」

 

「ああ。お前確かそう言ってたよな。んで?そう考えた理由は?」

 

「あ~、それはただ単純に?この学校って噂で厳しい学校だって聞いたことがあったからと、生徒を実力で測るならこういうこともありえるのかな~って思って聞いてみたんだよ。…先生の反応的にそうっぽい事が判明したけど」

 

すると翔は顎に手を当てながらなにやら考え始める。

 

「で、補足で言うとポイントは先生の言うことが正しければ、何でも買えるんじゃないかな。物じゃないものとか。たとえば…テストの点数とか、何かの権利とか。そう言うのも買える可能性もあるから、ポイントはあんまり使わない方がいいと思うよ」

 

「クククッ、面白くなってきたじゃねぇか。つまり、今は授業態度を改めて授業をしっかり聞いた方がいいってことだな」

 

うーん、なんか、ものすっごく嫌な予感しかしないんだけどな…。

 

「お願いだから、クラスを暴力で支配するみたいなことはしないでよ?」

 

中学校の時みたいにしないでね?

 

あれ、本当に大変だったんだから!

 

「どうだろうなぁ?」

 

ねぇ、ほんとにやめてよ…?翔は私を殺す気なのかな?

 

「でも、今言ったことは全部憶測だし、もしそれが当たってたとしても、どうしてそんなことをするか目的がいまいちわからないから鵜呑みにしないほうがいいよ?」

 

「あぁ。ちゃんとその辺は1から調べるつもりだ」

 

うんうん。それがいいと思う。

 

「それで…今言ったことクラスの皆に話すの?」

 

話したらポイントはあまり減らなくてすむと思うけど…。

 

「それはまだしねぇ。どんなやつが使えてどんなやつが使えねぇのか見たいしな」

 

「こら、人をモノ扱いしちゃだめだよ」

 

「別に良いじゃねぇか。それぐらい。」

 

「良くないよ、まったく…」

 

人はモノじゃないんだけどなぁ…。

 

むぅ。

 

「なぁ、優美。ちょっと確認したいことがあるんだが」

 

「ん?なに?」

 

「たぶんお前の言ってることは当たってやがると思うぜ。だから言わせてもらう。…お前は、今回は俺の味方か?」

 

少し空気が重くなる中、私はわざと明るい声で言う。

 

「どーだろーねー?」

 

なるほどねぇ…。これが今回私をわざわざ呼んだ理由かぁ…。ちょっとおかしいと思ってたんだよね~。翔なら私にわざわざ聞かなくても私と同じ考えにたどり着くはずなのに。わざわざ今日呼んで直接聞く必要ないと思うし。

それに私、今日用事あるって言ったのに、終わったらこいって言ったんだよ?私、どれくらいに終わるとか言ってなかったもん。

用事あるなら明日でも良かったはずだし、だいたい今日は初日だよ?いろいろ部屋を片付けたり、学校の中見たり、色々大変な時期だと思うんだよね。

 

それに、今日にしても会うのが遅くなることは知ってたはずなんだから電話とかでもよかったはずだし。

わざわざ直接、初日に聞きたいことって言えば、私の敵か味方か確認するのも頷ける。

 

私は、真剣な顔をして私の瞳を覗き込む翔にニコリと笑った。

 

「安心してよ~翔。私は、今はまだ翔達の味方だよ?」

 

「…そうかよ。」

 

「うん。それにしても、翔がこんな質問するなんて珍しいね~。何時もはそう言うこと言わずに私に問答無用で頼んでくるじゃん?あ、ちょっとは成長してくれた?」

 

「うるせぇ…俺はただ、今聞かないとお前が逃げていきそうだったから聞いただけだ」

 

「えぇ?私は逃げないよ~、そう簡単には。それは翔が1番良く知ってるんじゃない?」

 

「ふん。そうだったな。…じゃあ聞き方を変えよう。お前は、俺をどう思ってる?」

 

!?

 

ええ~、それは…翔自身の人間性として?それとも……

 

(…まぁ、どんな意味であろうと、私の今の答えは決まってる)

 

ごめんね、翔。私は、今はまだ君のその質問に答えたくはない。

 

「…内緒…だよ?」

 

私は色々な気持ちを抑えながらそう言った。

 

 





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