ドラゴンクエストⅧ 呪われし姫君と混血のジェミニ 作:レイ1020
よろしくお願いします!
恐れられし王女
私は恐れられていた。・・・・・・主に一部の
『システィア・サザンビークは、竜神族と人間の間で生まれた混血児』
そう、これだ。どうにも私はれっきとした人間の血を引いてるのではなく、”竜神族”と言う人間とはあまり関係をあまり持たずこの世界とは違い異世界で暮らしている人たちの血も混ざっているらしい。叔父様であるクラビウスの話によると、どうやら兄であるエルトニオ・・・・・・つまり私のお父様が竜神族であるお母様・・・・・・ウィニアと恋に落ち、その時に生まれたのが私なのだと言う。
『義姉上は
『そうなんだ?・・・・・・あれ?
話を聞いてた時、まだ幼かった私はそのことがずっと気になっていた。産まれていたのは自分だけではなかったのかと言うことに。
『あぁ・・・・・・。システィア、お前の双子の兄と呼べる者だ。本来であれば共に暮らせるはずであったのだが、どうにも竜神族の王がそれをよく思わなかったらしく、その兄は王の力によってお主とは違う場所へと送られてしまったのだ・・・・・・』
『ふ〜ん?私、お兄ちゃんに会ってみたいけどな〜?』
『ふっ・・・・・・お主が望むのであれば、いずれは会えるであろう。今はお主は兄に会ったときに恥をかかぬよう、勉に励むが良い』
『む〜〜、叔父様はそればっかり!少しは私と遊んでよ!』
『はっはっは!うむ・・・・・・時間があればそうしよう・・・・・・』
『やったー!』
あの頃は本当に楽しかった・・・・・・っと話が逸れたね。ともかく私にはこの世界のどこかに双子の兄がいて、別の場所で暮らしてる。その時の私はいつか絶対にお兄ちゃんに会いに行こうって思ってたんだけど、その考えは甘かった。
自己紹介してなかったけど、私はシスティア・サザンビーク。サザンビーク王国の第一王女だ。サザンビーク王国は世界でも一位二位を争うほどの大国で政治でも最も発言力がある国とされていた。そんな大国の国王をしている叔父様には驚きしかないんだけど、私にはそんなこと言っていられなかった。だって・・・・・・。
『私の跡を継ぐのは・・・・・・システィアである』
こんな爆弾発言を叔父様にされちゃったからね・・・・・・。てっきり私は叔父様の子供で私の従弟にあたるチャゴスに継がせるんじゃないかって思ってたけど、私の予想は大きく外れた。だけど、その叔父様の発言に周囲にいた兵や家臣、大臣達は誰一人として反論する人はいなく、むしろそれは称賛する人までいたほどだった。・・・・・・まぁ確かにチャゴスはちょっと・・・・・・あれだけどさ?そんなわけで、後継者になった私はいろいろと忙しくなることが確定し、兄を探すどころではなくなってしまったわけだ。
結局そのまま話は進み、私は王を継承するための儀式”王家の試練”を受けることとなり、まだ齢7歳の私はその日から騎士さんから剣の稽古を、魔法師さんから魔法の稽古をさせられることとなった。
その時からだった。私が恐れ始められたのは・・・・・・。
『なんて見のこなし・・・・・・そして剣捌き・・・・・・動きに無駄が無い・・・・・・このお方は・・・・・・』
『これほどまでに大きな魔力・・・・・・私にはとても・・・・・・システィア様のお力は・・・・・・』
二人の師からは明らかに師とは思えない畏怖の視線が向けられていた。それは、警護していた数人の兵士たちや大臣達もそうだった。
『・・・・・・え?なんで?私、何か変なことした?』
この時の私は知りもしなかった。まさか私が何度も使っていた剣技が子供である私には絶対に使いこなせない【ギガスラッシュ】だったと言うことと、何発も連発して撃っていた、7歳の魔力では絶対に使えない【メラゾーマ】だったと言うことに・・・・・・。
うん、これは恐れられるよね当然。それからと言うものの、先生達は私に対してどこかソワソワしながら教えるようになり、どこか他人行儀な態度で接してきたため、幼かった私は我慢しきれずに怒ったんだ。
『なんでそんなに怖がってるの!?先生達は私の先生でしょ!?もっと前みたいに優しく教えてよ!もっといろんなこと教えてよ!』
後から思ったけど、それは言わなかった方が良かったかもしれない。・・・・・・なぜなら、その後私は”聞きたく無い言葉”を聞いてしまったから。
『殿下・・・・・・恐れながらわたくしどもにできることなど何もありませぬ・・・・・・あなたのその力は・・・・・・異常な故に・・・・・・』
『!!』
『同感です。あなた様はその年齢とは似つかわしく無いほどの実力を身に付けてしまわれた。もはや私たちが教えられる領域では無いお立場に・・・・・・』
『そんな・・・・・・』
先生達の皮肉とも取れるその発言に私は深く傷ついた。よく見てみると、二人は肩を震わせながら私のことを見据えていた。まるで・・・・・・魔物を目の前に対峙しているかのように・・・・・・。
『申し訳ございません殿下。・・・・・・わたくしどもは今日をもってあなた様の教育の任を降りさせてもらいます。あなた様であれば、必ず王家の試練を突破できるでしょう・・・・・・』
『私どもも、応援しております故・・・・・・どうか、お元気で・・・・・・』
そう言い残し、二人は去っていき、私は思った。
『私っておかしいんだね・・・・・・そりゃそうか。こんな小さな私が先生達を超えちゃったら怖がっちゃうよね・・・・・・はは』
戒めながらにポツリと一言をこぼすと、次にこぼれ落ちたのは・・・・・・一雫の涙だった・・・・・・。