ドラゴンクエストⅧ 呪われし姫君と混血のジェミニ 作:レイ1020
リーザス村へ
「な、なんじゃと!?マスター・ライラスを手にかけたのがわしらが追うドルマゲスだったじゃと!?・・・・・・あやつめ、自分の師になんと言うことを・・・・・・」
町の外に出た私たちは、待っていたトロデ王に占いのことを話した。トロデ王もまさかマスター・ライラスが死んだのがドルマゲスのせいとは思っていなかったようで、心底驚いていた。
「して、南の方角へ奴は向かったそうじゃな?こうしてはおれん!皆のもの!早く奴の後を追うぞい!」
トロデ王の号令とともに、私たちは南に向かうべく歩みを進めた。地図を駆使し、魔物を倒しながらトラペッタから南に進んでいると、何やら”見るも無残に門が破壊されていた関所”を見つけることができた。
「な、なんでがすこれは!?門が壊されているでがすよ!?」
「・・・・・・それもただ破壊されてるだけじゃない。何か・・・・・・強力な魔法で焼き壊されてるみたいな感じだな・・・・・・」
「うん。ドルマゲスの力量がうかがえるね・・・・・・」
普通の魔法であればこんな壊れ方はしない。・・・・・・むしろ壊せないのではないかな?これだけを見ても、ドルマゲスがどれだけの実力を持っているのかは誰でも明らかだった。途端に少しドルマゲスのことを怖く感じた・・・・・・。
「あやつの力は未知数じゃが・・・・・・わしらは止まってはおれん。どんな奴じゃろうと追いかけるのみじゃ!」
「・・・・・・そうですね。すみません陛下。少し弱気になってました」
「アッシらであればこんだけの奴だろうと、きっと倒せるでがすよ!頑張りやしょう!」
「ヤンガスは明るいね〜・・・・・・」
まぁ・・・・・・怖がってる私よりはマシだけどね。・・・・・・ふぅ、切り替えないと。私だけ弱気になってたって何も始まらないし、もう忘れよう。
関所を越えると、近くに村があるのが見えた。とは言っても見えるのは巨大な風車とアーチだけなんだけど・・・・・・あれ?あの村って・・・・・・。
「リーザス村?」
「ん?シシリーはあの村を知ってるの?」
「以前に一度だけ来たことがあるの。のどかな村で村の人みんな優しかったから居心地は良かったよ」
まさか南にあるのがこの村とは思わなかったけどね・・・・・・。だけど、あの村に入るとなると問題点がある。
「・・・・・・」
「む?どうかしたのかシシリーよ?」
「い、いえ・・・・・・(あの村・・・・・・もしかしたら私のこと知ってる人がいるかも知れないんだよね・・・・・・。何せ最後に来たのが二年前だし・・・・・・いくら姿を変えているとはいえ、バレないって保証はないんだよね・・・・・・)」
以前にも言った通り、リーザス村には訪れたことがあった。それもトロデーン王国のように十年単位ではなく、二年前という最近だ。その時はあまり時間がなかったこともあって、あまり滞在はしていなかったが村の特産物などをもらうための交流などはしていた。だからこそ、私の顔が割れている可能性があるんだ。でも・・・・・・
「(あの時の私とは明らかに装いも髪型も違うし、エイトとヤンガスの後ろを静かに目立たないように歩いていけば大丈夫じゃないかな?・・・・・・うん。それで行こう!)とりあえず、あの村の人たちにドルマゲスのことを知っているか聞いて見る事にしませんか?何か情報を得られるかも知れませんよ?」
「それは名案じゃな!よし!早速あの村へ向かうぞい!」
私の提案に全員が賛成し、私たちはリーザス村へと赴く事にした。だが、そこで私は思わぬ人と再会することとなるのだった。
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「いい村だね・・・・・・」
「そうでがすね〜・・・・・・」
「久しぶりに来たけど、なんも変わってないね・・・・・・」
例によってトロデ王達を外に残してきた私たちは、リーザス村の中を見てそれぞれ感嘆をしていた。
「むっ!待てっ!!お前達、何者だ!」
「へっ?」
そんな中、突然私たちに声を荒げて詰め寄ってきたのは、二人の小さな少年だった。
「いーや分かってるぞ。こんな時にこの村に来るってことはお前らも盗賊団の一味だな!」
「はっ!?い、いや・・・・・・君たち何を言って・・・・・・」
「問答無用!!マルク!こいつらサーベルト兄ちゃんの仇だ!成敗するぞ!」
「がってんポルク!」
いやいや・・・・・・成敗って。全然話についていけないんですけど?それはエイトもヤンガスも同じのようで、呆けた顔をしていた。そんな私たちを置いてけぼりにしながら二人は臨戦態勢に入っていた。
「いざ!尋常に勝・・・・・・いてっ!?」
「ふぇ〜ん!」
「何をしてんだいお前達は!?この方達はどう見ても旅のお方じゃろうが!」
そんな二人の少年を後ろから来たお婆さんのゲンコツが襲った。・・・・・・解決・・・・・・なのかな?
「お前達、ゼシカお嬢様から頼まれごとをしとったんじゃろう。全くフラフラしおってからに・・・・・・。ほれほれ!ゼシカお嬢様からお叱りを受ける前にさっさと行かんか!」
「「ふわぁ〜い・・・・・・」」
かなりきついお説教を受けた二人は泣きべそをかきながらどこかへ走っていってしまった。
「すみませんねぇ旅の方。あの子達も悪い子じゃないのだけど・・・・・・」
「気にしなくていいですよ。子供のやることですし・・・・・・」
「そうですか。ありがとうございます。最近村に不幸があったもんで・・・・・・おっと、詳しい話は村の者にでも詳しく聞くといいじゃろう。・・・・・・この村はいい村じゃ。ゆっくりされるが良い・・・・・・」
そう言い残すと、お婆さんは自分の家に戻っていった。いい村・・・・・・か。それは最もだ。・・・・・・あ、そういえばあの人は私のことは気がついてなかったみたいだね。・・・・・・やっぱりこの変装ならバレることは無いのかな?・・・・・・少し安心。
「よし。俺たちは村の人たちから話を聞こう。誰に聞くのがいいんだろ?」
「それだったらアルバート家がいいと思うよ。アルバート家はここら一帯を修める名士の一家だから、きっと何か知ってると思うよ?」
「姉貴は随分と物知りでげすね〜」
「う、うん。前来た時に村の人から聞かされてたから・・・・・・」
嘘です。本当は勉学に励んでいた頃にその一家のことを知ったからです。・・・・・・とはいえ、私の案は理に適ってると思う。ここらの地域にはアルバート家が一番詳しいはずだし、情報も何かしら持ってるはずだ。
とにかく話を聞く事にした私たちは、アルバート家の屋敷へ足を運ぶのだった・・・・・・。