ドラゴンクエストⅧ 呪われし姫君と混血のジェミニ 作:レイ1020
アルバート家の屋敷は少し高台の場所にあり、そこから村全体を見渡すことが出来るようになってるらしい。そんなアルバートの屋敷に私たちは話を聞くべく、赴いていた
「あの、俺たちここのアルバート家の人とお話がしたいんですけど・・・・・・」
エイトは中にいた一人の用心棒?的な人に声をかけていた。だが、その人はどこか浮かない顔で答えた。
「お話ですか?それは構いませんが・・・・・・今は奥様もゼシカお嬢様もあまりお加減が優れてない様子ですのでお相手できるかどうかは・・・・・・」
「それならそれでいいでがすよ。兄貴、姉貴、行ってみやしょう!」
「うん。シシリーも行こう」
「分かった」
私たちはとりあえず話を聞いてみようと、屋敷の階段を登った。一応私は二人の後に続く形でついて行ってるけど、ばれてる様子は無いし、特段問題はなさそうだ・・・・・・だが、その考えはすぐに崩壊した・・・・・・。
「あれ?何だい君たちは?」
「?あなたは?」
「よくぞ聞いてくれたね!そう!僕こそサザンビーク王国の大臣の子息にしてゼシカのフィアンセでもあるラグサット・・・・・・」
「二人とも?なんで止まって・・・・・・・・・・・・えっ?」
なぜか階段を上がった先で二人が止まっていたから、二人の間をかき分けてみたところ・・・・・・そこには今私が会っては非常にまずい人がいた・・・・・・。
「ん?・・・・・・・・・・・・っ!!?シ、シス・・・・・・んぐっ!?」
「あ、危ない・・・・・・」
その目の前の人物、ラグサットが私の姿を見た途端、一瞬疑わしそうな視線を送ってきたが、私の正体がわかった途端大きく目を見開き、盛大に二人の前で正体をバラそうとしたため私は慌ててラグサットの口を防いだ。
「姉貴?そいつと知り合いでげすか?」
「まぁ・・・・・・そんなものかな。私ちょっとこの人とお話があるから二人は奥様かゼシカさんに話を聞いてきてくれる?」
「そっか。分かった」
エイトとヤンガスは私の言うことをすんなり聞いてくれ、その場を離れて行った。二人が離れたことを確認した私は、静かに目の前のラグサットに視線を向けた。
「・・・・・・なんでこんなところにいるの?ラグサット・・・・・・」
「わ、私は婚約者であるゼシカの顔を見にきたのですよ・・・・・・。なんでも、最近ゼシカの兄であるサーベルトが盗賊に襲われて亡くなったって話を耳にしましてね?・・・・・・ですので、慰めにこようと・・・・・・。シ、システィア殿下こそ・・・・・・なぜこのような所に?陛下はなんとおっしゃられているのですか?」
「私は旅に出ているだけ。叔父様にも許可は貰っている。・・・・・・大丈夫。少ししたらサザンビークに帰るから・・・・・・」
「そ、そうですか・・・・・・ならばいいのですが・・・・・・」
いまだに私がこの場にいるのが信じられないのか、目を白黒させているラグサット。このラグサットはサザンビーク王国の大臣の子息で、大臣家の跡取りでもある。もちろん私とも交流もあり、一緒に政務などを行ったこともあった。・・・・・・まさかこんなところで会うとは思わなかったけどね・・・・・・。
「いい?ラグサット。ここで私に会ったことは誰にも話さないでね?話をややこしくしたくは無いでしょ?」
「・・・・・・分かりました。ですが、あなたの正体を知るものは他にも・・・・・・」
「その時はその時。とにかく貴方はゼシカさんのところに行きなさい。フィアンセであるならゼシカさんを元気付けて見せてよ・・・・・・」
「はっ・・・・・・」
ラグサットは私の平伏すると、その場を離れて行った。・・・・・・久しぶりな王女様モードだったけど、やっぱり疲れる・・・・・・。だからあまり私を知る人と会いたくなかったんだ・・・・・・。
「まぁ・・・・・・いいか。とりあえず、エイト達と合流しよう・・・・・・」
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「あ、いたいた。エイトと話しているのは・・・・・・アローザさんか。あの人なら何か知ってるのかな?」
ラグサットとの話もケリがついた私は、このアルバート家の当主、アローザさんと話すエイト達を見つけ出した。
「変な杖を持った道化師のような男を目撃しませんでしたか?」
「道化師・・・・・・ですか?すみませんね。存じ上げないです・・・・・・」
「ちょっとでもいいんでがす!なんかないでがすか?」
「申し訳ありません。本当に知らないのです・・・・・・力になれず・・・・・・申し訳ありません」
遠目から聞いてたけど、アローザさんの声がどこか疲弊しきっていると言うか悲しそうな声に聞こえた。確か、ラグサットの話では息子であるサーベルトさんが亡くなったんだっけ?・・・・・・それは確かにあんな調子になってもおかしくない・・・・・・。
「そうですか・・・・・・ん?あれ?シシリー!もう戻ってたんだ!もうあの人との話は終わったの?」
私がそんなことを考えている中、私に気づいたエイトがこちらに近づいてきた。
「うん。それで、そっちはどう?何か情報は得られた?」
「アローザさんに聞いてみたんだけど、何も知らないって」
「そっか〜・・・・・・しょうがないね」
アローザさんでも知らないものは知らないってことか。そうであるならばこれ以上詮索してはかえって迷惑になってしまう。そう思った私は二人に屋敷を出ようと促した。
「あら・・・・・・?貴女・・・・・・どこかで・・・・・・・・・・・・!?」
「(逃げよう!)・・・・・・」
アローザさんの私の顔を見た時の反応を見た途端、私は嫌な予感を感じ、エイトとヤンガスを置いて猛烈な勢いで屋敷の外へと出た。・・・・・・あの様子だと多分バレたよね?・・・・・・うぅ、こんなこと毎回続けてたら私の身がもたないよ・・・・・・。
アルバート家に入ってたいそう疲れ切った私は、とりあえず二人を待つことにし、適当に村の中を散歩するのだった・・・・・・。