ドラゴンクエストⅧ 呪われし姫君と混血のジェミニ 作:レイ1020
村を出る前にポルクから話を聞いたところ、どうやらゼシカさんは少し離れた港町、【ポルトリンク】に向かったらしい。どうにもそこから定期船が出ているらしく、それに乗って向こうの陸へ渡る魂胆のようだ。
私たちはとりあえずゼシカさんを追うべく、【ポルトリンク】へと歩みを進めた。ポルトリンクまでの道のりはかなり長く、魔物も多く出現して来たため、私たちの疲労は募るばかりだった。唯一良かったことといえば、近くに海があり、そこの浜辺で少しの間休憩できたということだけだ。浜辺で休むなんてことした事なかったから、王女らしからぬはしゃぎ方をしてしまったのは否めなかった・・・・・・。
そんなこんなあって、私たちは無事に【ポルトリンク】につくことが出来たのだった・・・・・・。
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「ここが港町【ポルトリンク】か・・・・・・。結構賑わっているんだね」
「定期船が出る頃だからだと思う。船に乗るっていう人はこの時間帯からぞろぞろくるって話だったみたいだし・・・・・・」
ポルトリンクは思った以上に賑わっていた。・・・・・・だけど、どうにも人々の表情が思わしくなさそうに見えた。不審に思った私は近くの人にそれとなく話を聞いてみることにしてみた。
「あの、何かあったんですか?」
「ん?あぁ・・・・・・なんでも船の進行路に”海の化け物”が出るって話でよ?・・・・・・それで定期船が出せなくなっちまってるらしいんだ。ったく、迷惑な話だ・・・・・・」
「化け物・・・・・・でがすか?」
「なるほどな・・・・・・」
どうやらそれが原因で人々は騒いでるようだった。それは確かにいい迷惑だ。この定期船はこちらの大陸から向こうの大陸へとつなげる数少ない移動手段だ。それを海の化け物という訳もわからない魔物に邪魔されては人々の苛立ちも募るというものだ。
とにかくもっと詳しく話を聞こうと、私たちは乗船場に向かうことにした。中に入ると、何やら女性と男が話し合うような声が聞こえて来た。何事だと思ってそちらに向かってみると、そこにいたのは船長と思わしき男に向かって怒鳴りつけているゼシカさんだった・・・・・・。
「もうっ!いい加減に待てないわよ!いいからさっさと船を出してちょうだい!わたしは急いでるの!」
「いや・・・・・・いくらゼシカお嬢様の命令でもそれは無理なんです・・・・・・。何せ海には凶悪な海の化け物がいるもんで・・・・・・」
「だから、そんなのわたしが退治するって言ってるでしょっ!」
「いえいえ!そんなことさせたら後からアルバート家から何言われるか分からないんで・・・・・・」
「うぅ〜〜・・・・・・話が通じない男ね・・・・・・・・・・・・ん?あっ!」
一向に話が進展しない状況にイライラを募らせているゼシカさんが私たちに気づくと、途端に表情が明るくなり、私たちのもとにやって来た。
「塔で会った人たちよね?村の中で待っててって言ったのに、どうして待ってくれなかったのよ?」
「そっちがアッシ達に気づかないで先に村を飛び出したんじゃねーっすか・・・・・・」
ヤンガスが剥れたような顔をしながら言う。正直その通りなんだよね・・・・・・。
「でも、今はいいわ。ちょっと来てもらえる?」
ゼシカさんはそれだけ言うと、再び船長の元へ戻って行った。とりあえず私たちもそれに続くことにし、船長の元に向かった。
「ねぇ?要はわたしがその化け物と戦わなければいいってことでしょ?」
「へ?ま、まぁ・・・・・・そりゃそうですが・・・・・・」
「それなら安心して?その化け物の相手はこの人たちが相手をするから。ね?それでいいでしょ?」
「ちょっ!?何勝手に・・・・・・」
ヤンガスが何か言おうとしたけど、それを私が手で制した。
「そりゃまあ・・・・・・化け物を倒してくれるんであればこちらとしても願ったり叶ったりなんで・・・・・・」
「じゃあ決まりね!貴方達もそれでいいかしら?」
「・・・・・・俺は別に構わないけど、二人はどうする?」
「私もいいけど?」
「兄貴と姉貴がやるって言うんでしたらアッシも・・・・・・」
「ありがと。わたしも早いところあのドルマゲスって奴を追いかけたかったし、貴方達に会えて良かったわ。じゃあ、早速船を出してちょうだい!」
「イエッサー!!」
話の流れ的に、私たちがその海の化け物の退治を受け持つことになったけど、その化け物がいる限り、船が動かないのであればやるしか無かった。私とて王女だ。人々が困る姿を見たくはない。
そんなこんなで・・・・・・私たちは船に乗り込み、海の化け物のもとへ向かうのだった・・・・・・。