[完結] FORMULA Renault 3.5 One year memory   作:九嶋輝

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前回はパワステのトラブルに苦しみながらも表彰台を獲得した俺達が向かったのはレッドブル・リンク。


Round5 Soul soldier

前回はパワステのトラブルに苦しみながらも何とか表彰台を獲得してランキングでも遂に2位と同点になった。そして迎えた次なる舞台はオーストリアにあるレッドブル・リンク。このコースは、F1が行われてる事もあって、割と認知度が高いサーキットでもある。そしてこのサーキットの一番の特徴は「アクセル全開率」が高い事でも有名なサーキットでもある。ここはタイヤ戦略が全てを握ってると言っても過言ではない。そして天候は全日程通して晴れ。雨ではないから心配する必要は無い。セッティングは前回同様ミディアムダウンフォースセッティングを施す事に。そしてシーズンもあと残す所4戦となり、王者獲得とルーキーオブザイヤー獲得も時間の問題になってきた。そして木曜フリー走行が始まった。俺もマシンに乗り込みコースイン。もう今日に関してはひたすら走るだけ。そして初めて走るこのコースに慣れるのみ。そしてガレージに戻りメットを脱いでまず開口一番「Gが凄い。普段より2倍以上かかってるみたい。でも楽しい。」とメディアに応じていた。そして俺もかなり良い手応えを感じていた。続く金曜フリー走行はもう決勝のセッティングで走って決勝を前提とした走行の練習をしてた。そして予選では、何とかトップとの差が各車1秒以内に収まるという超大混戦となり、俺も半歩間違えてたら、2桁グリッドになってたかもしれない。そんな荒れた予選であり、俺もステアリングのモニターで予選が終了したというサインが出た時に思わず無線で「今何位?」と聞くと監督は「10位だ!」と答えて思わず「危ねぇ!!いくら何でも心臓に悪過ぎるよ!!」と答えたりもした。そしてこの予選は、FR3.5の歴史に新たな1ページを作るのだった。それはラスト5分での出来事だった。皆コースレコード更新合戦となりもちろんその合戦に俺も加わっていた。まずはアーデンがコースレコードを樹立した数秒後に、今度はロータスがコースレコードを更新。そしてまた数秒後にAVFがコースレコードを更新。また数秒後にストラッカレーシングがコースレコードを更新とかなり白熱した争いを展開していた。その争いもラスト1分で思わぬ方向に。今度は俺の番となり、最後のアタックをしてる最中だった。もう全コーナー最速表示のままホームストレートに帰って来てそのままコースレコード更新してポールを獲得して4ポイントをゲットした。そしてこの瞬間にランキングトップになった。そして迎えた決勝。決勝では、レース1でピットでミスってしまい2位になったけど、ちゃんと2レース共にマシンを壊さずに帰って来る事が出来たので、個人的には嬉しい限りだ。そしてポイントランキングでも少しリードしたまま第6戦を迎える。


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