―次は…ここでいいかしら…?
タコのような艤装に乗るセイレーン「オブザーバー」がつぶやいた
―決まったか、行くぞ…
それに続き、フルプレートの鎧(?)をまとった男が言う
―わー!次だ次!
うるさく急かすように動いているのは「ピュリファイアー」だ
―ほらほら、焦らないの
諭すようなオブザーバーを後に、男がすたすたと歩いていく
―はあ、行きましょうか
直後、3人は闇に消えていった
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1話 指揮官着任! file1
ある日、港翔一(みなとしょういち)中尉に辞令が下った。それは、アズールレーンのKANSEN達が住まう母港に、指揮官として務めて欲しいという内容であった。
翔一はKANSENというものをよく知らなかった。しかし、話によるとそれは兵器でありながら少女の姿をしているというではないか。母星がセイレーンの危機に瀕しているとはいえ、軍の武器としてそれはどうなのかと思いつつも、出立の準備をした。
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母港までかかる時間は意外と短かった。母港の外観は…
―結構きれいじゃないか。
兵器が集められているようなところとは思えない光景だった。リゾート地帯のようだ。
―あなたが今日からここの指揮官として従事する、港翔一中尉ですか?
―…え、ああ、そうだけど…
本当に少女がいた(少女というよりは少し大人か…?)。少し驚いて、一瞬言葉をなくしていたがすぐに気を取り直し敬礼をする。
―港翔一中尉、着任いたしました!これから、よろしくお願いします!
それから彼女も敬礼を返す
―ようこそ、中尉。私はエディンバラ級の2番艦、ベルファストと申します
ベルファストという名には聞き覚えがあった。確か先の大戦で活躍し、今ではその船体はロイヤル本土に保存されているらしい。多分KANSEN達の名には軍艦の名前が付けられているのだろう。
―また、ロイヤルメイド隊のメイド長を務めております
―メイド隊?
聞きなれない、というか初めて聞くものだったので聞き返してしまった
―はい、ロイヤルの女王、クイーンエリザベス様に仕える王室の専属メイドです
―そうなのか。
王室専属メイド。ベルファストはなかなか高い地位の人なんじゃないだろうか
―それと、今日から私はあなたの身の回りのお世話をさせていただきます
身の回りのお世話?そんなことわざわざしてくれるのか…
―でも王室のメイド長が俺の世話のために動いていても大丈夫なのか?
―はい、問題ありません
問題ないらしい。それはそうと、先ほどからこそこそと話し声が聞こえる。
―ねえねえサフォーク、今出て行っても大丈夫かな…!
―だ、だめだよケントちゃん。まだベルファストさんたち話してるんだからぁ
何やら木の裏でピンクと紫がかった髪をした2人が話しているようだ。するともう一人短い銀髪の少女が後ろから来た。
―2人とも、仕事は進んでいるんですか…?
―Oh…シェフィールド…これにはわけが…
―え、えぇっとぉ
―早く仕事に戻ってくださ
―わー!!どいてえええぇぇえ!
少しのやり取りの後、眼鏡をした長い銀髪の少女がじょうろをもって走ってきた。いや、正確にはつまずいているのか?
―…?
―What?
―ん~?
どたーんとその少女が倒れると同時に、じょうろの中の水が三人にかかる。よく見ると倒れている少女はどこかベルファストに似ていると思った。等のベルファストは少しあきれた顔をしている。
―皆さん、何をしているのですか…姉さんまで…
―ご、ごめんなさいぃ
ベルファストが姉さんと呼ぶ彼女が謝る。残りの三人は、
―はぁ…
―びしょびしょだよぉ
―ケント選手も濡れたぁ
母港にきて早々、修羅場(?)を見てしまった感じがした。何とか場の空気を換えようとして自己紹介をする。
―どうも、今日からここの指揮官になりました。港翔一です。えっと…君たちは。
―シェフィールドです。よろしくお願いします
―Hey、指揮官!カウンティ級のケントだよ!よろしくね!
―サフォークです。よろしくお願いします。指揮官さん
―あうあう…
―姉さん…
―ハッ…エディンバラ級1番艦、エディンバラです!よろしくお願いします。指揮官!
名前を聞き終えると、こちらも答える。
―ああ、よろしく
―お恥ずかしいところをお見せしてしまい申し訳ございません…
―ん、いや、気にしてないから大丈夫だ
母港でこんなことが起こるとは思っていなかった。指揮官としてここにいることを忘れてしまいそうになる。しかしそれはそれとして、ここはすごく楽しそうだと感じた。
シェフィールドが言う。
―サフォーク、ケント、エディンバラ、早くかたずけて仕事に戻りますよ
すると三人が一斉に答えた。
―はーい
四人はさっさと仕事に戻っていった。ハプニングはあったが、ここはさすがメイドというわけか。
―それでは、着任の手続きを終わらせてしまいましょう。執務室に移動しますので、私についてきてください。ご主人様。
―ああ
「ご主人様」という響きに、慣れない感じがした。
―ところで、この母港にはどれくらいのKANSENがいるんだ?
―400人ほどおりますよ
―そんなにいるのか
―ええ、もともとは半分位の人数でしたが、いろいろあってレッドアクシズの皆様がアズールレーンに戻ってくるという事で、かなりの数になりました
―そうなのか
「いろいろあって」というのは例の「オロチ計画」、だったかの事件だろうな。
―まあ、それにしてもここは楽しそうな場所なんだな
純粋に思ったことを話す。それにベルファストは微笑んだ。
―ふふ、多少のけんかのようなものはありますが、みんな仲良しですよ
―そうか、それならいい
翔一も少し笑顔になった。
――――――――――――――
執務室に着くまでいろいろな人に会った。
元気な子、静かな子、仲良しの4人、全てを憎んでそうな人、下等生物扱いしてくる人、園児服(?)を着て遊んでいる子たち、それを見てハアハアしてる奴…
変なのがいっぱいいるな。
―これで、手続きは完了です
ここに来るまでのことを思い出していると、いつの間にか着任の手続きは終わっていた。といっても、執務室の指揮官専用の椅子に座って、生体認証とやらを行うだけだったので特に何もすることはなかったのだが。
―うん、それで、これから何をすればいいんだ?
指揮官になれという辞令を受けたはいいが、仕事内容は母港の大方の管理、運営、セイレーンが来た時の対応くらいのことしか聞かされてないので正直細かいところはわからない。
―そうですね、それでは、各陣営の寮に回ってみるのはどうでしょうか
―そうだな、とりあえず、みんなにあいさつに行くのがいいか
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―ふふふ、指揮官様~。私の運命の人ですわ~
どこかで赤い影が笑っていた
にゃ!明石だにゃ!今回からこの場を借りて明石がこの作品の設定とかを語ってくにゃ!早速行くにゃ!
今日は指揮官についてにゃ。指揮官は「港 翔一(みなと しょういち)」っていうにゃ。階級は中尉だにゃ。出身は重桜で、年は21歳にゃ。
今日はこんなもんで終わりにゃ!次も読んでにゃ!
細かい設定、設定画はここ(ピクシブ)にゃ
感想もよかったらよろしくにゃ
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