FGO/VRMMORPG カルデアの中の小人達   作:食卓の英雄

7 / 8
よくよく考えればゲームにする必要が……いやいや!ゲームだからメタいことできるんだから!
今回ゲーム感無いけど。
まあ…SAOもこんな感じだしね。うん。
主人公はいないと言ったな?アレは嘘だ


骸骨、狂骨、髑髏面

「えいやっ」

 

 可愛らしい声で振るわれた武骨なハルバードは居並ぶスケルトン共を纏めて打ち砕き、粉塵へと化す。

 

「なんだろこれ?」

 

 スケルトンが消滅した場所に何本もの赤い骨を見つける。他の骨は消えたのに……。そう思い眺めていると声がかかる。

 

「リズさーん、そろそろ行きますよー!」

「あ、はーい!」

 

 リク、セラに加え、おぎゅーやりんりんとも合流したグループは物語の鍵となりそうな藤丸を探し、燃える冬木を歩いていた。

 

「うへぇー…良くできますねリズちゃん。私こういうお化けみたいなの苦手で…ホラー系無理なんですよね」

 

 苦笑いと共に零したのはりんりん。彼女は支援系を多く獲得している為前線には出ないが、自分と同じ女性プレイヤー。さらには年下の娘がここまでリアルな骸骨を殴るとは思わなかったのだ。

 

「私、ホラーバンバンやる系の女子なので。ぶい」

「僕はホラーとかよりもその武器を使うってのに驚きだな。魔術とかもリアルで凄いのに」

「殴った方が単純で早いから。あと大きな武器はロマン…!」

 

 キャラは無機質な目なのに話す内容がアレな為、感情があっさり読まれてしまう。

 そこへ空気だったセラは問いかけた人物、おぎゅーへと問いを返す。

 

「おぎゅーさんこそ、初日はあんなに怖がっていたのにここは大丈夫何ですね」

「え、うん。殴って倒せるからね」

 

 おぎゅーは、あくまで幽霊やらが怖いのであって、ホラーが苦手な訳ではないのだ。幽霊も普通に倒せると分かれば怖くはないらしい。

 

「ところで何人くらいこっちに来たんだっけ?」

 

 リクが素朴な疑問を放つ。そもそもの全体数が分からなければ合流しても探し回るなんてハメになってしまう。

 

「あ、クエストの部分をタッチすれば全体のプレイヤー数は分かりますよ。今は…5/54ですって。結構な数来てますよ。やっぱり最初だからですかね?」

 

 そう話している内に、大きな橋が見えてくる。そこに一人白髪の女性が寝転がっており、それに向かってスケルトンが歩みを進めている。

 

 件の彼女は起きる気配は無く、このままでは寝ている所をフルボッコにされてしまうだろう。別ゲーでも寝落ちしてリスキルを散々されてしまったおぎゅーは真っ先に向かい、途中で拾った木刀で殴りかかった。

 

「寝ている所をリスキルするなんて、ゆ゛る゛さ゛ん゛!!」

「遅い遅い!この程度の強さで勝てるか!ふんっ!おりゃっ!痛っ!あっ、あっ、やっぱムリ!助けて!」

 

 途中までは良かったが、所詮低レベルの魔術型ステータス。数で押されてあっという間に劣勢に陥り、助けを求めるのは中々に情けなかった。

 

 駆けつけたリクとリズは群がるスケルトンを引き剥がし態勢を整える。

 

「何やってんですかおぎゅーさん。あなたは後衛でデバフかけるって言ってたじゃないですか」

 

 暴走した事を咎められ、てへへと頬を掻くおぎゅー。ちなみにこれが許されるのはキリシュタリアか美少女位である。つまりギルティ。

 

「これで最後だ!」

「どっせーい!」

 

 丁度、スケルトンも片付いたみたいだ。

 

「おーい、起きてくださーい。危ないですよー」

 

 倒れている人物に呼びかけると、うめき声をあげ目を覚ます。

 

「う、うーん……ここは?燃えている…街?………どういうことかしら。あなた達、何故いるのかは分かりませんが、説明を要求します」

 

 それはよく見知った顔だ。けれどプレイヤーでは無い。彼女こそ、人理保証機関フィニス・カルデアが現所長。オルガマリー・アニムスフィアその人である。

 

 こうして、彼らのグループに新たな人物が加わったのである。

 

◇◆◇◆◇◆◇

 

「待った待った待った待った待ったぁっ!!」

「足速い!いや速っ!恐っ!」

「だあーっ!こっち来んな!巻き込まれるだろ!」

 

・逃げろー!                 

・うわ恐っ                   

・何アレ速っ!

・速く逃げてー!

・こんなんホラーやん

・なんか瘴気みたいなの出てるけど

・強くね!?

 

 

 今、俺とカレーライスとくろがねもち君は燃える街を全力疾走しています。何故かって?コメント欄でも騒いでいる様に、突然現れた髑髏面の黒い人に襲われているからです。

 

「っやべ!」

「チッ…防イダカ……」

 

・カレーさんナイスゥ!

・よくあんなの防げたな…

・今の投げナイフ?

・セーーフ!

 飛びかかる人影を燃える車輪(ルーの光輪)で咄嗟に打払う。しかし精々が短剣を弾く程度で、肝心の人影にはヒラリと躱された。

 

「クク…サーヴァントナラザル身デ良ク耐エル」

 

 人影は嗤いながら着いてくる。このような攻防がこの30秒余りの時間で数度交わされていた。

 

「サーヴァント?ってもしかしてお前サーヴァントか!?」

「ク、ククク…気ヅイテイナカッタノカ……如何ニモ、アサシン丿サーヴァントデアル。今ハ影ニ堕チタ身ナレド貴様等如キコレデ十分ヨ!」

 

 逃げ回るうちに、遮蔽物の無い広い公園へと来ていた。

 歩みを止めると、アサシンは正面に降り立つ。

 

「諦メタカ…マアイイダロウ。手間ガ省ケタ」

「カレーさん、くろがねもち君。もうここで戦おう。ここなら遮蔽物も無いし、アサシン得意の素早さや身軽さはあんまり活かせない筈だ。俺とカレーさんがスキを作るから、その隙にソレをお見舞いしてくれ」

「分かりました」

 

 律儀にも待っていたのか、それとも何をしようと無駄だと思ったのか、アサシンは攻撃することなくコチラの行動を待っていた。

 

「……作戦会議トヤラハ終ワッタカ。…デハ死ネェイ!」

 

 風の様な速度で向かってくるアサシンは捉えどころがなく、まるで実体の無い煙という概念が襲いかかる様な気にもなる。

 その凶刃が喉元に届く瞬間、一手目は完了した。

 

「礼装設置『アトゴウラ』!」

「ムッ!」

 

 あと少しというところで、アサシンは浮かび上がった陣を警戒し、大きく退いた。

 アサシンはその陣に注目し、少し黙ると突如として笑い出す。

 

「ク、ク、ククククッ…!ナンダソノ陣ハ…?ナンノ効果モナイデハナイカ。失敗カ、魔術師ドモ。……シカシ、マダ隠シ種デ反撃サレテモ困ル…。ジワジワト嬲リ殺シテクレヨウ!シャァッ!」

 

 魔術を警戒し、遠距離から短剣を投げ攻めるアサシン。全て月霊髄液で防げる程度の威力しか無いが、狙いが分散しているためこれを続けていればいつかはフォロー出来なくなるだろう。

 

「クク…強固ナ守リデアルナラバ、周リカラ仕留メレバイイダケノ事」

 

 向きを変え、速度を変え、短剣は彼ら三人を包囲する。水銀は自動防御があるが、残りの二人はそうはいかい。傷も増え、あと数発も受けたら満足に逃げることも出来なくなるだろう。

 

 その様子に仕留めきれると確信したアサシンは足を止める。そこへすかさず車輪を投擲するが、全力の叩きつけにより破壊されてしまう。

 

「フ…武器モ失ッタカ。何、大人シクシテイレバ苦シマセハセン」

 

 カレーライスの武器は壊れ、残っているのは月霊髄液とただの鉄パイプのみ。

 

(勝ッタ…!)

 

 シャドウアサシン、真名を呪腕のハサン。彼は一言でいうと侮っていたのである。これが本来の彼であればここまで耐えた事を評価し、確実に仕留める為に堅実に攻めるだろう。あるいは、宝具でカタをつけたかも知れない。

 

 しかしその身は影に侵され判断力、ステータス共に低下していた。

 

「『分散式(distribui)/(/)收敛(convergence)/(/)凝结(coagulare)/(/)(decipula)』!!」

 

「ナ――――」

 

 飛びかかるアサシンに、今まで防壁としていた分を総動員して纏わりつかせ、固める。

 両腕を体と融合する形で固定され、攻撃の出来なくなったアサシンは急な重量の増加も加わり、墜落する姿はさながら翼をもがれた鳥の様。

 

「ニィィィィイイ!?」

「今!」

「『ルーンストーン』『赤の黒鍵』」

 

 そう呟くと、くろがねもちの手には文字の刻まれた石と十字架の様な柄の剣が三本現れる。

 

「『アンサズ』・『カノ』・『ソウェル』・『エワズ』・『ダガズ』」

 

――ここで一つ。黒鍵とは、聖堂教会における代行者の武装の一つである投擲剣の事だ。霊的な存在との戦闘を前提としている為、物理的な剣としての性能は低い。

 カルデアで概念礼装として抽出される黒鍵はいくつかに別れているが、赤の黒鍵に収められているものは「鉄甲作用」。本来は担い手の技術ではあるが、コレを使用する時のみ、一時的にだがその技術を模倣する事が可能となる。

 

 効果は単純、着弾時の衝撃を何十倍にも増幅し、物理的な威力の底上げである。

 

 下級霊程度なら容易に屠れる武装。しかし、サーヴァント相手では倒し切ることは出来まい。いかに弱体化したアサシンとはいえ、英霊である。この程度で倒せるはずもない。

 

 映像から、ダ・ヴィンチから、それは分かりきっていた。故に―――霊核を狙う。放たれた三発の黒鍵は髑髏の面を割り砕き額に突き刺さる。

 

「ウグオォォォォオ!」

 

 浅い。黒鍵は頭蓋骨を砕くことは出来なかった。そこでルーンの出番だ。先のルーンは全て炎に関するルーン。

 

 重ね掛けされ、強度を増した炎弾は傷口へ激突し、黒鍵を押し込み顔を焼く。

 

パキリ

 

 骨が砕ける音がした。

 けれどまだ生きている。英霊とは、時に潔く終わりを迎え、時に執念深く世に残り続けるのである。

 

「ラストォッ!」

 

 最後に、僅かだが神性を持った車輪が勢いよく投擲され、さらに後押しする。

 

「――ア、アァ……!」

 

 アサシンはとうとう斃れ付し、エーテルで構成された体は空気中に霧散した。




もっとゲーム要素を出していきたいです。
ガチで命かけてるみたいになっちゃった。
なんか真面目だけど気楽だったりするゲームの小説ってありますかね?

英霊召喚って、どうよ?

  • ストーリーに登場してからじゃないと…
  • ストーリーに登場しなくても召喚していい
  • 好きにして
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