FGO/VRMMORPG カルデアの中の小人達   作:食卓の英雄

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遅くなった。ごめんなさい。


燃え盛る街。宝具開放!

・うおぉぉぉ!

・やりやがった!

・サーヴァントって滅茶苦茶強いんだろ?大金星だ!   

・すげぇ!

・水銀で包んで固めるって…自由度高ぇー!

「消えた…。確かサーヴァントってのは死ぬと体が魔力に還るって設定で…」

「いや、霊体化ってのも似たような感じで見えなくなるって言うし…」

 

 アサシンの体が消え、パチパチと燃える音だけが耳に届く。

 

実績解除

プレイヤーのみでシャドウサーヴァントを倒せ(1/1)

 

 テロンッと軽快な音を現れたそれは安堵を齎した。それと同時に、プレゼントボックスに聖晶石×10個とスキルが送られていた。

 

『シャドウサーヴァント特攻 D∶プレイヤーのみで初めてシャドウサーヴァントを倒した報酬』

 

 聞けば、二人にもスキルが送られているという。ならばこれはあのアサシンを倒した報酬に違いないだろう。

 

「てことは…マジでやったのか!」

「うわー、すげー!しかも初めてですって初めて!これは来ちゃったんじゃないんすか!?」

「イェーイ!初討伐者ー」

 

 とまあ、このように散々イキり倒した後は合流目指して、この街の中心と決めた。

 

「あ、聖晶石落ちてる(マイペース)」

「『冬木の記憶 2』…なんすか、これ?(困惑)」

「虚栄の塵…新素材か!帰ったら早速色々試してみねば…(wkwk)」

「―――戦いの気配と親父の神性を感じで来てみれば……中々良いモンが見れたじゃねぇか」

「「!?」」

 

 突如現れる第三者の声。当然直ぐに警戒態勢をとり振り返る。その時にはカレーライスがソイツの頭上にルーの光輪を振りかざしていて―

 

「オルゥラァッ!」

「ちょ!?待て待て待てっ!俺は敵じゃねえ!味方だ、味方!」

 

 慌てた様子でそれを受け止めるのは青いローブの男。杖も持っており如何にも魔術師といった風貌だ。

 

「カレーさん、ちょいストップ」

 

 押し込もうとしていた手を止め、こちら側に立つ。

 

「おう、悪かったな。ま、敵だと思われてもしょうがねえ事してた自覚はあるが…。まあいい」

 

 やれやれと肩を竦めると、フードを外す。青い頭髪にギラリと光る赤い双眸。金属の類はつけていないがそれでも抜き身の刀の様な鋭さを見せている。

 

「自己紹介が遅れたな。オレはキャスターのサーヴァント。故あってさっきのアイツらと敵対していてな、敵の敵は味方って訳じゃねえが、お前さん達に同行したい。何、キャスターとはいえ一端の戦力にはなるぜ」

 

 

◇◆◇◆◇◆◇

 

「あれ、減ってる」

 

 最初に気づいたのは、所長の話が難しく(当人比)、他が聞いているため大丈夫だと思いポイントを振り分けていたリズだった。

 

「ちょっと!そこの貴女、聞いているの!?戦闘は終わったのだし、行くわよ!」

 

 あの後、デミサーヴァントと化したマシュや藤丸姉弟と合流したリク達は小休憩を終えた時。

 

「でも、数が減ってるよ」

 

 所長に注意されて尚も主張するリズに、おぎゅーが気になり、声をあげる。

 

「あっ!ホントだ大分減ってる!リク!セラさんにりんりんも!メニュー見てメニュー!」

 

「えーと、おぎゅーさん。何が減ってるんですか?」

「…SAN値的な?」

 

 声をあげ慌てるおぎゅーに、姉弟は尋ねる。

 

「あ、藤丸君。……俺達と一緒に来ていた筈の人達がいたろ…?ほら、管制室の。その人数が減ってるんだよ」

「え…かなり減ってますよね。確か最初は54とかでしたよね?」

「ああ、うん。そうだった気がするけど…今は俺達含めてたったの9人…」

 

 あまりにも少なくなってしまった事に驚きの声をあげる両人。

 

「54人が9人…。それってかなりマズくない?」

「リクさん達はあの骸骨くらいならラクラクに倒せてましたよね。いくらはぐれていたとしてもそんなに大勢……」

「うーん、だからなんだよねぇ。なんでこんなに早く…」

 

 この会話を聞いていた所長も、異常事態には思わず言葉を零す。

 

「何ですって…?戦闘機能を持ち合わせたホムンクルス達がほぼ壊滅状態……?私の知る限りだとそこの化け物程度には負けないとは思うのだけど……」

 

 何かがある。みなが確信し、それがより一層の警戒に繋がった。だからこそ、突然の奇襲に反応する事が出来た。

 

「!姉ちゃん!!」

 

 立香の声に、立夏の側にいたリズが反応する。

 硬質な音を響かせて弾かれたそれは、弧を描く様にして放たれた場所へと戻っていく。

 

「………」

 

 そこに佇むのは黒い靄に覆われた女性の姿。しかし、その手には今弾かれた鎖付きの鉄杭が握られており、攻撃をしたのはこいつだと一目で分かる。

 

『すまない!もう見えていると思うが敵性反応だ!しかもこれは――』

「な――まさか、あれって!?」

『そいつはサーヴァントだ!戦おうとするんじゃない!いくらマシュがデミサーヴァントだからといって、まだ本物には敵わない!早く逃げるんだ!』

 

 ドクターと所長の切迫した声が届く。同時、立香の手に鎖が絡みつく。

 

「うおぉぉぉぉぉっ!?」

「そんな!先輩!?」

「立香!?」

 

 ものすごい力により、ヨーヨーの様にサーヴァントに向かう立香。

 

「ちょ!?」

「コレデ、十人目」

 

 引き寄せられた立香を、反対の手に持った鉄杭が勢いそのままに貫く―――

 

「チッ」

 

――事は無く、女のサーヴァントは立香を放り投げ後退する。

 

「て、あぁぁぁ落ちるぅぅっっ!」

「先輩!」

 

 高所から落下する立香を助けたのは頼れる後輩、マシュ。サーヴァントとなった身ではこの程度お茶の子さいさいだ。

 

「ナイスリズ!」

「リズちゃんよくやった!」

 

 敵サーヴァントが後退したワケ。それは立香の顔を貫く寸前、リズが敵の腕を目掛けてハルバードを投げ放ったからだ。外傷こそ与えられなかったものの、立香を救うことは出来た。

 

「ありがとうございますリズさん!すみません、本来は盾のサーヴァントである私が守るべき事でした…!」

「ん、大丈夫。でも避けられちゃった」

 

「何でこんな所にサーヴァントが……。まさか、この特異点には他にもサーヴァントが存在している?それならホムンクルス達の脱落にも納得がいく…!」

 

 サーヴァントは、ゆらりと幽鬼の様に姿勢を傾け、突貫する。

 マシュは大盾を持ち

 

「マシュ、戦闘準備!」

「はい、マシュ・キリエライト。戦闘を開始します!」

 

――――…

 

「くっ…!攻めきれません!先輩!」

「ああもう当たんない!」

「これが耐魔力……。魔術では牽制にもなりませんか…!」

「デバフかかってるはずなんだけどなあ…」

 

 戦闘開始からはや5分、未だに戦闘は続いていた。

 マシュはシールダー故に攻撃手段に乏しく、経験も浅い為身軽に飛び回るライダーに対しては防戦一方。プレイヤー達も奮戦するが、近接主体では押し負け、魔術は耐魔力に無効化される。

 反面、ライダーも盾の英雄の防御を貫くことが出来ないでいる。隙が生まれてもそれをカバーするようにホムンクルスが仕掛けてくる。だからといってホムンクルスに注力するとサーヴァントに討ち取られる。

 いわば千日手の様なものだ。一応、サーヴァントとしての力を扱い切れていないマシュとホムンクルス(プレイヤー)ならば持久戦に持ち込めば勝てる。しかし悲しいかな、冷静に見えるライダーも黒化の影響は受けておりそのような考え等思いつきもしない。

 

「どうすりゃ勝ちなのこれ!?とても倒せそうにないんだけど!?」

 

 おぎゅーはとても疲弊した様子で戦況を眺める。実際、唯一通じる呪術を無駄にしない為に集中していたのだ。それもこんな状況では仕方あるまい。

 

「援軍とか来てくれー!そろそろ魔力尽きそうなんだけどー!」

 

 必死の思いを乗せて叫んだ。既にたかがゲームとは思っていない。というかリアルだったり状況だったりでそう思えない。

 

 その時、ジャリ、と地を踏む音がする。その音は立香の背後から鳴り、気づいた時にはもう遅く……

 

「ム、ソノ首落トシタト思ッタガ……」

 

 僧兵の様な男が言う。ランサーが狙ったのは一番近い藤丸立香。不意打ちで首を狙ったが、リズに押し出された事により九死に一生を得る。しかし無傷でとはいかなかった。

 

「リズさん!?」

「ありゃ」

 

 呑気な声のリズは肩口から先のない右腕を見る。遅れて、ランサーの前に右腕が落ちる。

 

「新しいサーヴァント!?」

「味方……じゃないねうん」

 

 新たに現れたランサーに混乱する一同。ライダーだけでも手一杯なのにここにもう一騎加わるとなれば、負けは必然。

 

「そんな!ロマニは何をしていたの!?」

『どういう事だ…?こちらも目視には成功しているが、レーダーの反応は無い!…まさか、一部機器がまだ完全に修復出来ていないのか!?ならさっきのライダーの感知が遅れたのにも納得がいく!』

「何よそれ!そんなのじゃこれから信用できないじゃない!?」

「所長!今は集中を!」

「ああもう!こんな時にレフがいれば……!」

 

 所長は頭を抱えており、使い物にならない。しかし立花とマシュもライダーに釘付けにされ救援に回れない。

 挟み撃ちの形になり、味方には更にプレッシャーがかかる。

 

「一体だけでもこれなのに、二体同時だなんて…!っマスター!」

 

 立夏を狙われ、防ぐマシュ。しかしライダー何の痛痒もないようで肩で息をするマシュとは正反対に軽やかに着地する。

 

「……コレデ、終ワリニシマショウ」

「?何を…」

 

 ライダーは立ち止まったかと思うと、自らの首を突き刺す。吹き出した血は魔法陣を描き、ライダーの手には手綱が握られる。

 

『マズいぞ、宝具の真名開放!絶対に避けるんだ!』

「ドクター…!それは、くっ…無理です!離脱出来ません!」

「マシュ!」

「マスター!」

 

「『騎英の手綱(ペルレフォーン)』!!!!」

 

 飛び出したのは幻想の天馬。蛇の女怪メドゥーサの血から生まれた生物。あろうことかライダーはそれに跨り飛翔する。十分な加速をつけた天馬は時速500kmという恐るべき速度で突撃する。

 

「あ――」

 

 死んだ―――。そう、思った。

 

「マシュ!」

「ます…たー」

「頑張れ!」

「――あ、ああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっっ!」

 

 決意を込め、盾を構える。――護る。ただそれだけのことを考えた。自然と力が湧いてくる。これは使いこなせた訳ではない。けれど、今は気にせずあらん限りの雄叫びを――

 

「『疑似■開/■■の■(■ード■■メ■■■)』!!!」

 

――一瞬だけ、何者にも侵されない城を見た気がする。そのまやかしは一瞬で消え去り、守護の壁と天馬の衝突。されど揺るがず。白亜の壁は押される様子などなく、攻めている筈の天馬は心なしか顔を苦痛に歪める。

 

「あああああああああぁぁぁぁぁぁぁっっっ!!!!」

 

「何―――ッッ!」

 

 天馬は堕ち、魔力へと還る。ライダーは信じられないとばかりに目を見開き動きを止める。

 

「マシュ、今だ!」

「やああっ!」

 

 ズドン。

 

 鈍い音が響きライダーの体の軸を捉える。

 まるでボールの様に吹き飛ばされたライダーは数度跳ねると、体は空気に溶けていった。

 

「目標沈黙…。やりました、マスター!所長!」

「やった!マシュすごーい!今の壁何?宝具ってやつ!?いやぁー、これは凄い後輩を持っちゃったなー!」

「わっ、マ、マスター…」

 

 立夏は手を取り、ブンブンと子供の様に振るう。マシュはその勢いに困惑するが、嫌な気持ちはない。

 しかしまだ敵は残っている。

 

「ちょっとマシュ!今すぐランサーの方へ向かいなさい!今はなんとか逃げれているけど時間の問題よ!」

「あっ…す、すみません!今向かいます」

 

 一方ホムンクルス達。立香を庇い腕を失ったリズをカバーするため、リクが殿をサポートありきで行い何とか均衡を保っていた。

 

 そして、ライダーの真名開放が破られた時、ランサーは勝負を決めにかかった。今までは封印していたもう一方の薙刀を背中から取り出し叩きつけるように振るう。

 なんとか躱したが、この威力は掠っても致命傷になる。態勢を崩した所に確りと振りかぶり――異音が聞こえる。それは真横から何かを削るような音。そして声が届いた。

 

「『壊れた幻想の光双輪(パンジャンドラム)』!!」

 

 この瞬間、ランサーとセラを除く全員が吹き出した。

 

 燃え盛る二つの並んだ車輪は、ランサーの目前まで迫った所で、バックステップで回避される。そして本来ランサーのいた地点へ辿り着くと――勢い良く方向転換してランサーへ激突した。

 

「ハ?」

 

 大 爆 発 !

 

「うはははははは!」

「ぷ、パンジャン……パンジャンドラムてw…それは反則w…!」

「あーはっは、ふふふふふ。ひぃー!死、死ぬぅ…!笑い殺される…!」

 

 確かにこれは不意をついた一撃。けれどもランサーは健在。今のでは深手にはならないだろう。

 

「ヌウ…小癪ナ…!」

「――おいおい、確かに壊れた幻想を教えたのは俺だが…いくらなんでも本人の前でやるかね」

 

 ランサーはその声に驚き視線をあげる。そこには既に見覚えのある魔術師の姿――

 

「――貴様…!キャスター!」

「おうよ。早速だが決めさせて貰うぜ!―――倒壊するは『灼き尽くす炎の檻(ウィッカー・マン)』! オラ、善悪問わず土に還りな―――!」

 

 現れた木々の巨人は炎を纏った体でランサーの体を覆い尽くし、強力な熱を放つ。

 巨人が消えた後には、影一つ残っておらず、ランサーは消滅。

 

 こうして、冬木に蔓延る黒化サーヴァントの数は半分にまで数を減らしたのだった。




うわぁぁぁぁぁぁ!批評募集中ー!
出来れば色々感想とかくれー!(感想乞食)

あ、ちなみにぐだ男くんも吹いてたよ。

英霊召喚って、どうよ?

  • ストーリーに登場してからじゃないと…
  • ストーリーに登場しなくても召喚していい
  • 好きにして
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