「皆さんおはようございます。火野 総悟です。さぁ、今日もよろしくお願いいたします。メールを見てみましょう。『いつも楽しく拝見させて』」
「ま、待ってください!」
どこぞの朝の報道番組でやっていた料理コーナーをパロる総悟に五月がストップを掛ける。
「んだよ、五月。折角良いところだったのに。何をそんな困惑してるん?」
「家庭教師の約束の2時間前に材料を持って突然やって来て、料理番組みたいな事をされては誰でも困惑します!」
「おいおい、約束を覚えてないのか?前にカレー作るって約束しただろ?それを今日果たそうと思ってな」
「……………ああ、そう言えばそうでしたね。林間学校で色々とありすぎてすっかり忘れてました」
五月も漸く思い出した模様。まぁ、あの3日間は色々と濃い出来事があったから忘れるのも無理はないだろう。
「確か………私が食べたこともないようなカレーを作るでしたね?」
「そゆことだ。俺の頭の中には全36巻、計315話の知識が詰め込まれている。その中には勿論カレーに関するものもな」
「よく分からないですが、とにかく凄そうなのは分かります…………!それで、どのようなものを作るのですか?」
「『香りの誘爆』の異名で知られる『カレーリゾットオムライス』だ」
「『香りの誘爆』…………!今から完成が楽しみです!私も自分で作れるようになるために見ておきます!」
「さぁ、早速作って行きましょう」
と言うわけで…………今日作りたくなる簡単レシピ(たぶん)を紹介!HINO'Sキッチン!
「えー、材料としては4人分でこんな感じ。後でメモはあげるわ」
①米(1カップ)、玉ねぎ(1/2個)、牛挽肉(150g)、カレー粉(大さじ1と1/2)、マンゴーチャツネ(大さじ1)、バター(大さじ2)、すりおろしニンニク(小さじ2)、ピザ用チーズ(50g)、塩・胡椒・パセリ(適宜)
② 顆粒コンソメ(大さじ1)、湯(1L)
③《卵液》 卵(8個)、牛乳・生クリーム(大さじ2)、バター(大さじ4)、塩・胡椒(適宜)
④《ソース》 オイスターソース・酒(大さじ2)、醤油(大さじ1)、砂糖(小さじ1)
「火野君、このマンゴーチャツネとは……?」
「そもそもチャツネってのは、南アジア・西アジアを中心に使われているソース、またはペースト状の調味料の事だ。色んな種類があるんだが、今回はマンゴーverだ。このマンゴーチャツネがスパイス同士の持ち味を結び付け、一段と深いコクを与えてくれるんだよねー」
「な、なるほど…………!」
五月が感心したところで、調理開始である。
「先ず玉ねぎをみじん切りにし、鍋にバターを熱したらニンニクとみじん切りにした玉ねぎを入れる。玉ねぎが透き通るまで炒めたら、 牛挽肉・カレー粉を入れて香りが出るまでさらに炒める」
「んん~!既に美味しそうです~!食べても良いですか?」
「いや、気が早いっての………」
総悟が呆れてる最中も調理は進む。
「さっき色々と炒めた鍋に米を加えて炒め、マンゴーチャツネ・混ぜ合わせた②をひたひたに加える。沸騰したら弱火にし、沸騰している状態を保ちながら、水分が足りなくなれば残りの②を入れ、弱火で15分煮る…………お、帰ってきたな」
ここで、買い物に出掛けていた五月を除く4人が帰宅してきた。
「ただいまー………あ、何かいい匂いがするねー」
「この匂いはカレーかしら。五月が作……………って!?」
「あ、ソウゴだ」
「おお!火野さんがカレーを作っています!」
産まれた順に各々異なる反応を見せる。
「ちょっとあんた!何勝手に私達の家のキッチンを使ってるのよ!」
「総悟君はユー達の先生だから使ってOK。QED.証明完了」
「どんな理屈よ!?」
「二乃、今から火野君を追い出すような真似はしないで下さいね。そんな事をされては私が何をしでかすか分かりませんから!!」
「え………ええ…………」
五月からとんでもない圧力を加えられ、頷く他に二乃には選択肢がなかった。そして15分が経過。
「15分煮たらピザ用チーズを入れて混ぜ合わせ、塩・胡椒で味を調える。次にボウルに卵をときほぐし、牛乳・生クリーム・塩・胡椒を加えて混ぜあわせて卵液を作る」
ここまでくれば完成は目前。クライマックスである。
「フライパンにバター大さじ1を熱し、卵液の1/4を流し入れて、箸を使って 素早くかき混ぜる。先程味を調えた鍋の中身を1/4のせ、奥側を箸で端から折り返しまして。 フライパンを手前に返し皿にとり、形を整える作業を4回繰り返す。皿に移した後、フライパンにソースの材料を入れて、沸騰したら火を止めて完成したソースを掛け、パセリを添えれば─────」
5人の前にオムライスの皿が出された。
「おあがりよ!ゆきひら謹製『カレーリゾットオムライス』!熱いんで気ぃつけなっ」
「…………ていうか、ゆきひらって誰よ?」
「この料理のレシピを作ったとんでもねー高校生。んなことより、熱いうちにさっさと食うぞー」
スプーンや水をさっさと用意し、6人は食卓につく。
「「「「「「いただきます」」」」」」
各々がスプーンでオムレツに切れ込みを入れた瞬間、中に閉じ込められていたカレーリゾットの香りが解き放たれる。
「凄いです!嗅いだこともない、何てまろやかな香りなんでしょう!」
「…………ま、まぁ悪くないんじゃないかしら?べ、別にこれくらい私でも作れるけどね!」
「二乃、素直に認めれば良いのに」
「おー、お米が凄くツヤツヤ輝いてる!こんなに輝きを放ってるお米をお姉さんは見たことないなー」
「自然とにやけちゃいます~!」
五つ子からは好評である。そして口に運ぶと───────味の怒涛の打撃が彼女らを襲った。
「美味しい!こんな美味しいカレーリゾットは初めてだよ!」
「ソウゴ、凄い……!」
「私の語彙力では凄く美味しいとだけしか言えません!」
一花、三玖、四葉が一言ずつ感想を述べてく中、五月はと言うと───────
「とっても美味しいです!鶏ガラと牛すじの濃厚な出し汁にバターで炒めた牛ひき肉や玉ねぎのうま味がライスにも乗って、リゾットのとろみがしっかりと焼かれた卵と渾然一体でスプーンを動かす手が止まりません!」
───────3人と比べるとかなり長めの感想であった。しかも中々食レポがお上手。
「…………おい、二乃。将来、五月はグルメレポーターになった方が良いんじゃねぇのか?食レポの才能を垣間見た気がするんだが」
「……あながち否定できないわね………」
と言う訳で五月の将来の選択肢が増えたのであった。
食後
「いやー、大好評で何よりなことでしたよ」
片付けを終えた総悟はつまようじを口に加えながら満足そうに呟く。
「ほんとに美味しかったです…………けど、あの美味しさを上杉さんが味わえないと思うと、とても残念です」
「案ずるな、四葉。代わりの品を既に用意済みだ」
そう言うと総悟は取り出したタッパーからとんでもない異臭がするものを箸でつまむ。
「『炙りゲソのピーナッツバター和え』‥………これを上杉の退院記念にあげようかと思うんだが………四葉、味見してみるか?」
「‥‥‥…い、いえ!お腹一杯ですので遠慮しておきます!」
何故かイカの足で特殊なプレイ(意味深)をされる幻覚を見た気がした四葉は即座に拒否。他の四人も幻覚を見たのか首を横に振るのだった。
と、言う訳で上杉は退院直後にとんでもないゲテモノ料理を味わう羽目になるのだがそれは別の話────。
end
おまけ
上杉「このゲソピー、意外と美味いな」
五つ子「「「「「え」」」」」
総悟「(貧乏舌………なんて恐ろしい………)」
五月回と言うより、食戟のソーマパロ回って言うのが正しいのだろうか…………?いや、五月回で良いんだよ!!(強引)
自分が食戟のソーマを知ったのは『衛宮さんちの今日のごはん』みたいなほのぼの料理系アニメないかなー、ってdアニメストア探したら見つけたって感じです。見てみたらまさかのエロくて面白かったですね。アニメも全部見ちゃいましたわ。見てない方は機会があれば見てみて下さい!
本日も読んでいただき、サンキューです。
次もぜってぇ見てくれよな!