三玖を愛する転生者の話   作:音速のノッブ

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そういやこの2人の話をしとかなきゃ、今後の布石的な感じで。1日で書きました。


竹林さんと真田君

それは全国模試の結果が帰って来て間もない頃。

 

「ゼハハハハハハハハッ!!(黒〇げ)俺が全国1位!俺が頂点!!ナンバーワン!!Foo!気持ちぃー!↑」

 

全国1位の模試の結果の紙を見ながら歩いている総悟は調子に乗っていた。ついでにうるせぇ。まぁ、全国1位なんて取ったら浮かれるのも無理はないだろう。作者だって浮かれる。こいつは浮かれすぎだが。

 

そして、その曲がり角に対称に気分が沈みまくってる人物が1人。

 

「ほらほら、真田君元気だして。2位でも凄いじゃん」

 

「はぁ……………でも、ずっと1位だったのに…………………勉強だけが取り柄なのに(ブツブツ)」

 

一目で重症なのが分かる高校生とその高校生を励ます女子高生。両者ともに心が浮かれてたり沈みすぎてたせいだろう。

 

ゴチン!

 

「おぎゃあ!」

 

「いっ!?」

 

2人は激突。真田と総悟は尻もちをつく。その拍子で両者が持っていた紙が空中に舞い上がって、そのまま入れかわってそれぞれ落ちる。

 

「あ、すみません!ついつい良い事がありすぎて注意力に欠けていて、お怪我は?………………あれ、この紙この前の模試の……………」

 

「す、すみません僕の方こそ…………あれ、これ僕のじゃない…………?」

 

2人は見た。同じ模試の2位の結果通知と1位の結果通知を。

 

「2位……………って事は」

 

「1位……………という事は」

 

2人はそれぞれ顔を合わせる。かたや自分より順位が1つ上の存在。かたや順位が1つ下の存在。何か気まずい雰囲気が流れる。総悟は『とりま何か言お』と決意。

 

「えっと…………えっと…………………これってもしかして、俺たち/私たち、入れ替わってるー!?(君〇名は)」

 

「「………………」」

 

滑った。この世界に君〇名はないし、新〇誠も存在しない。故に滑るのは必然。総悟は無性に死にたくなった。そんな彼は近くに川を見つけた。

 

「アムロ、死にまーす!(全速ダッシュ)」

 

「ちょっ、ストップストップ!(全速ダッシュ)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

10分後

 

「いやぁ、つい暴走してしまいましたわ。すまんな、お2人とも」

 

「もー、ビックリしましたよ。急に川に飛び込もうとするんですから」

 

「…………………」

 

あの後、何とか総悟の川への入水自殺を竹林が止めた後、昼飯もまだ食べていなかったので3人でサ〇ゼに来ていた。

 

「あ、自己紹介がまだでしたね。私は竹林です。彼は私の幼馴染の真田君。高校3年生です」

 

「……………どうも」

 

「(暗すぎィ!)あー、俺は火野って言います。同じく高3。にしても、世界は狭いっすねー」

 

「そうですね、まさか全国1位と2位が同じ県にいるなんて。真田君もそう思うでしょ」

 

「………まぁ、うん。そうだね…………………」

 

「暗すぎィ!」

 

遂に耐えられず総悟はそう叫んでしまう。

 

「同じ学年だからタメ口で言うけど、暗すぎんじゃ!気持ちは分かるけどYo!」

 

「だって、勉強だけは誰にも負けない自信があったから………………火野さんは今まではどれくらいの順位だったんですか?」

 

「んにゃぴ……………まぁ、全国300位前後ですかねぇ」

 

「え、じゃあ凄い躍進じゃないですか!ほら、真田君。折角だからコツとか聞いたら?」

 

「んー、コツって言ってもなぁ……………今回だけっすよ、こんな取れたのは」

 

総悟は事情を話す。自分が2人体制で家庭教師をしていて、とある人物に生徒を重荷だと言われた事。そして、その人物を叩きのめす為に全国1位を取る宣言をして有言実行した事を。

 

「なるほど。つまり、可愛い生徒さんの為に頑張ったと」

 

「まぁ、そう言う事。たぶん次の模試では1位は無理かねー。別に俺は上杉みたいに勉強星人じゃないし」

 

「「………上杉?」」

 

総悟が出した『上杉』と言うワードに真田と竹林は反応する。

 

「火野さん、もしかして上杉って人のフルネームって上杉風太郎ですか?」

 

「そうだよ(肯定)あれ、お2人共あいつと知り合いなん?」

 

「僕と竹林さんと同じ小学校に通ってたから、彼…………久しぶりに聞いたな、その名前」

 

「わー、何か懐かしいなぁ……………もしかしなくても火野さんと同じ学校ですよね?」

 

「そうだよ(2度目)つーか、家庭教師も俺と上杉で教えてるし」

 

ここで頼んでおいた飲み物が届いたので一旦水分補給。

 

「Foo!冷えすぎィ!……………そうだ、上杉って小学校時代ってどんな感じだったん?どうも昔の事は全然話さないから、ここでちょっと弱みでも握っておくチャンスかと(ゲス顔)」

 

「わー、めっちゃゲス顔……………まぁ、別に弱み握れるようなのは無いけど話すのは良いですよ」

 

そうして総悟は上杉の昔話を竹林と真田から聞いた。曰く、上杉は昔はかなり馬鹿でやんちゃだった。が、それが変わったのは修学旅行から後だった。勉強を竹林から教えてもらうようになったらしい。

 

「ふーん……………あいつ、そんなにやんちゃだったんか。2人とも苦労しただろうなぁ」

 

「修学旅行中に持ってきた学習プリントをばら撒かれた事もあったな……………」

 

「はえー、すっごいクソがk…………………いや待て。今なんて?学習プリント?修学旅行中に?持ってきたん?」

 

「え、そうだけど?」

 

「何を四天王!?」

 

思わず総悟が珍しくツッコミを入れる。なんて珍しい。明日は台風が4つくらい同時に来るだろう。

 

「いや…………………修学旅行中に勉強するとか嘘やろ」

 

「いやまぁ、勉強の方が楽しいし…………」

 

「やばー。今まで上杉が勉強星人かと思ってたけど、お前がナンバーワンやん」

 

「あ、ありがとう(照)」

 

「褒めてないんですけど(困惑)…………竹林さん?あなたの幼馴染勉強に頭やられてますけど?医者紹介した方がええんとちゃいますか?」

 

「あはは…………(まぁ、確かに修学旅行中に勉強する人なんて普通はいないよね…………)」

 

真面目そうな奴かと思ったらかなりヤベー奴だな、と総悟は内心呟く。まぁ、お前もどっちかと言うとヤベー奴なのだが。

 

「そう言えば、火野さん。今の風太郎はどんな人になってるんですか?」

 

「前は竹林先生の教えのお陰で奴は勉強しか頭にない奴だったな。食事中も100点のテストを復習するレベルの」

 

「へー、あの風太郎がねぇ……………」

 

「けど、家庭教師をして5人の生徒に出会ってから奴は変わったぜ。勉強しか頭になくて、俺以外に人付き合いに興味の薄かったあいつが、今じゃ必要とされる人になった。そして、家庭教師の仕事を自分にしかできないと自負してるって言うか、誇りにしてんじゃないすかね」

 

「!」

 

「そう考えると、運命の出会いって奴なんだろうな」

 

竹林は昔の風太郎の言葉を思い出していた。『自分は無意味で必要ない、何もない空っぽな人間だ。1つでも誇れる何かが欲しい』と言っていた事を。そんな彼は今や誰かに必要とされる人間になり、誇れるものを持っている。

 

「……………そっか」

 

その事実が竹林にとってはとても嬉しかった。

 

「火野さん、ありがとうございます。彼の友達でいてくれて。風太郎の先生として感謝してます」

 

「別に俺は大したことはしてねーよ。奴を変えたのはカテキョの生徒の『五つ子』だ。感謝ならあいつらにしてくれ」

 

「!…………五つ子?」

 

竹林は思わずそう訊き返す。そして、蘇るのは小学校の修学旅行。あの時出会ったのは四つ子だったが。

 

「俺らが教えているのは五つ子なんだよねー。一卵性だからクリソツよ」

 

「…………。火野さん」

 

「んあ?」

 

「風太郎とその五つ子さんって今どこの高校に通ってるんですか?どこかで機会があれば会ってみたいなと思って」

 

そう問われて総悟は少し考える素振りを見せると、何かを思い出したかのように『あっ(閃き)』と声をあげる。

 

「うちの高校って日の出祭りって言う文化祭があるんすよねー」

 

「あー、それ知ってます!てことは、高校はあそこかぁ………」

 

「10月にやるんで、一般人も来れるからそん時に来るとかどうすかぁ?(提案)」

 

「そうですね、夏は私達も受験勉強で忙しいですし……………じゃあ、その時にでもお邪魔させてもらおうかな。真田君も来る?」

 

「いや、僕は良いかな。人込みは苦手だし」

 

総悟は『どうせ勉強したいだけなんじゃねぇの(辛辣)』と思ったが、心の内に留めて置く事にした。

 

「あ、もうこんな時間。そろそろ帰らないと」

 

「お、ほんまやん。ヤバいヤバい」

 

「あ、そうだ。連絡先の交換だけ良いですか?」

 

「あぁ、いいっすよ(快諾)」

 

と、言う訳で総悟は竹林と(一応)真田と連絡先をゲットだぜ!した。

 

「ふー、さて帰りますか……………あっ、そうだ(唐突)。2人って付き合ってんの?」

 

「「え」」

 

唐突に中々デリカシーのなさが伺える質問に2人は顔を真っ赤にする。流石は総悟、俺達に出来ない事を平然とやってのける。そこに痺れる、憧れるゥ!

 

「そ、それは……まぁ……」

 

「……………は、はい//」

 

真田と竹林2人で肯定した。

 

「やっぱそうだと思ったわ。いやね、俺も好きな子がいるんよ。今度修学旅行中に告白しようかと考えてるんすけど、何かいいアドバイスくれる…………くれない?(懇願)」

 

「え、えーっと…………………あ、そうだ!真田君から告白してきたし、答えてあげなよ!」

 

「えっ、僕!?」

 

竹林から振られた真田は狼狽えるが、総悟からの熱い視線を受けてたじたじになりながらも答える。

 

「そ、その……………安直だけど、その人に対して自分に感じてる想いを全部伝えれば良いんじゃないかな…………ぼ、僕もそうしたし………」

 

「ふむ、余すことなく全て伝えるべきだと…………………ヨシ!俺もそうしよっ!明日から練習しよ!」

 

ちなみに、この練習は途中で言う事を決めたら飽きて、3日も続かず終わる。

 

「いやぁ、上杉のお話が聞けて良かったわ。ありがとね、竹林さんに勉強星人。あ、ごめん間違えた真田君」

 

「勉強星人…………へへ(嬉)」

 

総悟はツッコむことをやめた。

 

「じゃ、竹林さんも何か文化祭関連で何か疑問点があったら連絡してくれ」

 

「はい、分かりました」

 

「じゃ、またなー」

 

そう言って去ろうとする総悟。その背中に向けて真田は口を開く。

 

「火野さん」

 

「…………?」

 

「次は僕が勝ちます。だから、また勝負しましょう」

 

「…………………。はー、勉強は好きじゃないってのに………………宣戦布告されたからには逃げるのは性に合わん。だから、次も俺が叩き潰してやるよ。やれるもんならやってみな」

 

「!…………はい!」

 

そして総悟は手をヒラヒラ振って今度こそ去って行った。

 

「珍しいね、真田君があんなこと言うなんて」

 

「ま、まぁ負けっぱなしのままなのは嫌だし…………………そ、それに………………彼氏として少しはかっこいいとこ見せたいから…………」

 

「//」

 

竹林は赤面した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「(何が次も俺が叩き潰してやるよ、や!何をカッコつけとん俺!?あんなこと言ったからにはもう勉強せにゃあかんやん!あー、もうまたやる事増えて忙しくなるやん!!)」

 

総悟が内心頭を抱えていたのは誰も知らない。学生なんだから遊んでねぇで勉強しろ、こっちもリアルが忙しいんだからお前も少しは忙しさに苦しめ(by作者)

 

to be continued……………




何か真田が面白キャラになってしまったが、個人的にはしっくり来る。原作でも情報量が少ないからワイがキャラ付けしたけどまぁ、ええやろ。つーか、皆存在自体覚えてた?

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