三玖を愛する転生者の話   作:音速のノッブ

114 / 126
そう言えば、私が休んでる間にジョジョ6部のアニメが終わったんだよなぁ……………………なんて思いながら書いた本話です。どうぞ。


#5 第1位の奇妙な能力

「………ふむ」

 

「な、何ですか?」

 

「今日更新されたジャンプをまだ見てなかったなー、って」

 

「(やんびゃー!この状況下でこの人は何を呑気な事を言っとるん!?)」

 

自由過ぎる第1位の発言にカノンも心の中でツッコむ。

 

「……………ところで、どうやって生き延びたんですか?映像を見る限りでは確実に当たったように見えたんですけど………………………?」

 

「それに関しては俺も聞かせてもらいたいな」

 

声のした方を2人が向くと、そこには『普通のパンチ』によるダイナミック退出から帰ってきた第2位の姿があった。

 

「あれは予兆や音もなく光以上の速さで光線が照射される兵器だ。それをどうやって避けやがった?それに、どうやってここに来た?この空間は俺達以外しか知らない座標に位置しているんだが?」

 

「さぁね。ただ、居場所を突き止めるのは容易かったよ。だって、ご丁寧に位置情報を発信してくれていたからね」

 

第1位はカノンに肌身離さず身に付けるように言っておいたブレスレットをチラリと見ながら言う。

 

「(なるほど、俺達が秘書官を狙う事を想定していた訳か……………………だが、『天の矛』はどう避けた?他の数字持ちに襲撃させた時の映像を見る限り、こいつの固有能力は恐らく武器を何もない空間から射出する能力だ。ならば、勘だとでも言うのか?)……………………まぁ良い。どうやって『天の矛』の攻撃を避けたのかは知らないが、『天の矛』が健在であるならば、こちらの優位性は変わらない」

 

「へぇ」

 

「教えてやろう。この天の矛の最大出力で照射すれば惑星は簡単に吹き飛ばせる。そして今、天の矛は神界を標的に定めている。…………………そこの秘書官でも、この意味が分かるだろう?」

 

「まさか…………………………神界人全員を人質に!?」

 

目的の為ならば自身の生まれ故郷の同類達を滅ぼすことに躊躇がない。悪魔のような男である。

 

「だが、俺は寛大だからな。貴様らが大人しく死んでくれれば、発射は中止しよう。だが、抵抗すると言うならば神界は一瞬で滅びる。さぁ、どうする?まぁ、お前ら2人の命で大勢の命が助かるんだ………………………どれが最善の選択かは分か」

 

「違うな。間違っているぞ、第2位」

 

第2位の言葉を遮り、某シスコン(ルルーシュ)風にそう否定する第1位。そのままニヤリと笑いながら続ける。

 

「君はもう1つの選択肢を忘れているようだ。それは、『神界は滅ぼさせずにお前らを倒す』だ。…………………こうなる事は既に予測済みだ。今からそれを証明してみせよう。…………点火」

 

そう呟くと第1位は親指で人差し指の第一関節を押す。そして、異変はすぐに起こった。

 

「だ、第2位様っ!」

 

慌てた様子で一人の数字持ちが駆け込んでくる。その数字持ちは第2位が天の矛の制御を任せていた者だった。

 

「て、天の矛が突然爆発し…………………………跡形もなく消滅しました!」

 

「なっ!?」

 

流石に第2位も驚きを隠せなかった。他の数字持ち達も動揺している。

 

「へっ!きたねぇ花火だ(ベジータ)…………………実際に見てないから知らんけど」

 

「ちょっ、急展開過ぎてついていけないんですけど…………何がどうなってるんだかさっぱり………」

 

カノンも混乱している模様。まぁ、急展開と言えば急展開なので分からなくもないが。

 

「貴様ァ、何をした!?」

 

「そう大声で叫ぶなよ、№2君。なぁに、簡単な話さ。ここに来る前に『天の矛』とやらを爆弾に変えて点火しただけさ。………………こいつ(・・・)がな」

 

第1位の背後から禍々しいオーラを纏った、猫耳と髑髏を組み合わせたような頭部と、レザー状の手袋にブーツ、そして髑髏のベルトが特徴的な人型の何かが現れた。

 

「え、何……このキモいムキムキ猫は…………?」

 

「キモくないよ、カッコいい。………………『キラークイーン』。触れたものを爆弾に変えたりする能力を持つスタンド。本来ならスタンド使いではない君らには見えないんだけど、特別に見えるようにしてあげてるのさ」

 

ジョジョ立ちを披露するキラークイーン。かっこいい。

 

「まー、そんな感じで『天の矛』も消え去ったし…………君らは今まで自分たちに都合の良い書き換えた世界(・・・・・・・)で好き勝手してきた。だが、それもここまでだ」

 

「…………………………ッ!?」

 

第1位の言葉に数字持ちらの間に明らかに動揺する反応を取る者がカノンにも見えた。

 

「ちょ、書き換えた世界ってどういう事ですか!?」

 

「簡単な事さ。彼等が神界人の記憶や認識(・・・・・)を自分たちの好きなように書き換えたって話」

 

「……………………え?」

 

唐突に出てきた話にカノンは間の抜けた声をあげてしまう。そんなカノンに対して第1位は説明を続ける。

 

「切っ掛けは君のおじいさんの日記を読みに行った時の事さ────────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

==========================

 

「…………………………うん、マジで何も無かったわ」

 

日記を読み終えた第1位はそう呟く。何か隠されたメッセージでもあるのではないかと考えていたが、本当に何もなかった。

 

「……………………にしても、この地下倉庫汚すぎでしょ。埃まみれでかなり長い間掃除してないって一瞬で分かるわ」

 

カノンは地下倉庫をここ最近は使用してないので、埃が溜まるのも必然と言えるだろう。

 

「折角だし、掃除しましょうかねー」

 

そう呟くと一瞬だけ第1位の姿がブレたかと思えば、地下倉庫は整理整頓されて新品同然となっていた。マッハを超えるスピードで、僅か2秒で掃除を終わらせたのだ。

 

「ま、こんなもんか。さて、用は済んだしさっさと……………………空気の流れを感じるな」

 

帰ろうとしたタイミングで第1位が空気の流れがある事に気づく。先程は散らかっていたりで気づかなかったが、綺麗にすることで気づくことができたのだ。

 

「この倉庫には隠し部屋的な何かあると言う事か。隠し部屋は…………………………ここか」

 

壁の一部を押すと奥に引っ込み、隠し通路が出現する。

 

「ビンゴ」

 

そう呟くと、第1位は隠し通路に足を進める。薄暗い通路を歩く事僅か1分。目の前に大量の本が埋め尽くす、巨大な書庫が出現するのだった。

 

「すっご。こんな大量の書物が……………………これは、昔使われてた教科書か。神界の歴史とか載ってるのか。へー」

 

傍にあった本をぺらぺらと流し読みする第1位。だが、視界の端に人間と言うワードを見つけると、そのページをじっくりと眺める。

 

「………………『人間は考える事で新たな技術や物を生み出し、現在進行形で文明を発展させている種族である。頭を使って考えることができる点では我々との数少ない共通点であり、生み出してきた技術や物には惹かれるものもあり、尊敬に値する種族の1つである』……………………何だこれ。以前読んだ現在使われている教科書とは真逆な事が書かれている。カノンは昔から人間が見下されるのが常識ですって言ってたな。なら、こんな記述の教科書が存在していた事自体が妙だな…………………………」

 

『人間は見下されて当たり前』。それが少し前まで神界で昔からの常識だった。だが、昔使われていた教科書にはそれとは真逆の事が書かれている。この矛盾はどう言う事なのか。

 

「…………………色々と調べてみるとするか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「────────それから何だかんだで色々と調べたり考えたりして、結論として出したのがさっき言った通り、彼等が神聖術で神界人の記憶や認識を自分たちの好きなように書き換えたって事」

 

「いや、最後らへん説明めっちゃ適当にしましたね!?」

 

「何か説明するのだるいし疲れたんで。とりま出した結論が分かれば良いだろう?」

 

まったく、自由過ぎる神である。

 

「書き換え以前に存在していた書物などは秘密裏に全て処分し、書き換えた事を他の神界人に勘づかれないようにしたのだろう。だが、爪が甘かったな。彼女の祖父が残していた書物の存在に今日に至るまで気付けなかった事が、お前達の悪行を暴く事に繋がるとはな。死してなお、お前達は彼女の祖父に一杯食わされたわけだ」

 

「おじいちゃん……………………けど、第1位様。記憶や認識を書き換える術は確かに存在していますし、あの彼らは人間を嫌っているから動機は十分にあります…………………………けど、彼らがその術を行使したと言う証拠がないです」

 

「──────そ、その通り!確かに我々は人間を嫌っている。動機も手段も確かに存在している。だがしかし、お前の話はあくまで推測でしかない!俺たちがやったと言う証拠がなければ、ただの想像の域でしかない!」

 

カノンの言葉に便乗するかのように数字持ちの1人が叫ぶが、当の第1位は特に表情を変えずに平然としている。

 

「証拠はあるよ。彼らが犯人ならば、目の前にいる彼ら自身(・・・・)が証拠になるのさ」

 

「???」

 

第1位の言葉にカノンはクエスチョンマークが何個も浮かぶ。すると、第1位の背後から顔に奇妙な紋様の浮かんだ帽子とスーツ姿の小柄な少年の姿をした何かが現れる。

 

「こいつはスタンド『天国への扉(ヘブンズ・ドアー)』。スタンド攻撃を仕掛けた対象を情報の象徴である『本』に変え、『本』の各ページには対象の嘘偽りのない『人生の体験』────────記憶や経験を読むことができ、嘘偽りのない情報を手に入れられる。この情報を隠すことはどんな神聖術を使おうが不可能だ。つまり、彼らが記憶や認識を書き換えた犯人なら、『本』を読めばその犯行を示す記述があると言う事だ。それ以外の悪行の数々もついでに、ね」

 

チート過ぎる能力の登場に、数字持ちの何人かの顔はどんどん青ざめて行く。この反応の時点で既に自白しているようなものになるのだが。

 

「じゃあ、第1位様の前ではどんな隠し事も嘘もつけないって事ですか?プライバシーもクソもないと?」

 

「女の子がクソとか言うんじゃないよ……………けど、その通りだ。まぁ、流石に人のプライバシーに土足で入り込む真似はしたくないから今回のような用途でしか使うつもりはないが。…………………さて、それじゃあ君達にご協力願おうか。別に君達が犯人じゃないなら、断る理由もな」

 

「……………………いいや。その必要はないぞ」

 

第2位が第1位の言葉を遮る。何か吹っ切れたように、やれやれと言いたげな表情を浮かべる。

 

「古い書物などは全て回収し処分した筈だったが…………………………素直に認めよう、お前の祖父に一杯食わされたな」

 

「や、やっぱりあなた達が…………………」

 

「その通り!お前の祖父を含め、俺たちの理想の世界を作り上げるのに邪魔な数字持ちを全員始末した後、俺たちは記憶や認識を思うがままに書き換える大規模な神聖術を行使した。そして記憶や認識の書き換えがバレないように術を行使する以前に存在していた書物などは全て回収し処分した筈だったが…………………………死んだ後も、俺たちの邪魔をするとはなつくづく厄介な野郎だ……………さて。俺たちの計画を暴かれたりするイレギュラーな事はあったが────────」

 

第2位が指を鳴らすと、一瞬で第1位とカノンは包囲される。

 

「────────お前らを始末すれば何も問題ない。あいつが持っていた書物も全て処分し、再びあの神聖術を行使すれば全てはお前が第1位になる前の状態にリセット出来る。だろ?」

 

「そうだね。それが出来れば、ね」

 

「言っておくが、これまでのお前への襲撃はデータ収集とお前の固有能力を暴くことがが目的だった。だから、手加減するように命じておいた。だが、今回は容赦はしない。お前の固有能力が結局何なのかは不明だが、強力な固有能力を持つ99人の数字持ち相手ではこちらが圧倒的に優位。何の問題もない」

 

「ふっ、そう言ってる時点で君らは負け確だね。だって僕、最強だもん(五条悟)」

 

良い声で煽って行くスタイル。第1位に対する殺意がどんどん膨れ上がって行く。

 

「ちょっと、これ以上無駄に挑発しないでください!殺意がどんどん膨れ上がってますけど!?」

 

「問題ないね。いい方法があるからね」

 

「え、そうなんですか?一体、どんな方法ですか?」

 

「それはね、こうするんだよ」

 

第1位は指をパチンと鳴らした次の瞬間である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…………………………え?」

 

カノンは見知らぬ森にいた。

 

to be continued……………




皆はジョジョだと何部が好きですかね?私は4部が1番好き。

アカン、来週で水星の魔女が終わってしまう(唐突)

マジでどうなるんだろう……………………はよ日曜になれ。

カノンは神界の中ではかなりイレギュラーな存在。他の神界人が常識を疑わない中、常識の正しさを疑い、どんなにいじめられても考えを変えずに人間を見下さなかった。本人は自分の事を雑魚だの卑下してたけど、ある意味強者。

さて、それにしてもわれらが第1位の固有能力は一体何なのか?

少し前の話では某金ぴかのごとく武器を飛ばしていましたが、今回はスタンド能力をちらつかせていました。果たして彼の固有能力は何なのか?そこらへんの答え合わせもお楽しみに。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。