……………………見に来てもらっておいて言うのもあれですが、もっと夜中の1時何で早めに寝た方がええで。なお、作者は投稿直後は寝ている予定。
星奈は言わば、人間と神界人の境界線に立つ存在。神界人として見ても、人間としても半端者の存在。
故に、マインドキラーは大した脅威にはならないと想定していた。
彼の手口は策を巡らせて、精神的に攻撃して標的を自死に追い込むものだ。この手口を取る理由は、彼が神界人の中では戦闘能力が低い方だからだ。故に、戦闘せずに勝つ方法を模索した結果、今の手口を確立させて殺し屋としての名声を手に入れた。
だが、今回の相手は半端者の女。故に、彼女相手ならば自分でも勝てる──────。
──────そう考えていた時期が彼にもあった。
「ハアッ!!」
「おぐふっ!?」
星奈の拳がマインドキラーの腹にめり込み、多くの木を破壊しながら後ろに吹き飛び、地面に這いつくばる。
「ウガァ…………くそっ、たかがパンチだぞ……………早く治れ……………!」
治癒の神聖術を掛けるが、どういう訳か治りが遅い。それに苛立ちを感じていると、星奈の追撃の攻撃が襲い掛かる。何とかスレスレで避けると、今度は神聖術の攻撃を仕掛ける。
「死ねぇ!!」
氷や炎属性の攻撃が星奈を襲うが、その攻撃は星奈が身に纏う神聖力に触れた瞬間、一瞬で無効化されて粒子となって消え去った。
「んなっ!?ど、どういう事だ!?」
『どうして君の治癒が遅れて、君の神聖術が通用しないのか……………不思議だよねぇ?』
「第1位!?」
脳内に直接、第1位が話しかける。人を煽るような楽し気な様子で。
『ちょーっと考えれば分かる事なのにね。分からないようだから、心優しい僕が教えてあげるよ』
「黙れ!!」
『彼女は対神兵器をコンセプトに研究がされていたんだ。つまり、彼女は神界人との戦闘において強さを最大限発揮する。彼女が行使する神聖力は2つ特徴がある。1つめは、自分の身体に触れる全ての神聖力及び神聖術による攻撃を無効化する。2つめは、彼女の攻撃は神界人に対してはとてつもない威力を発揮する。君の治癒が遅れるのはそう言う事だ』
「何だ、それ………………俺との相性は最悪って事じゃねぇか……………………」
『そうだね、君にとって戦う相手としては最悪の相性だね。逆に彼女にとっては、最高に相性が良いけど』
星奈の拳がマインドキラーに迫る。反射的にシールドを張るが、そのシールドも意味を為さず無効化される。ギリギリで避けると、マインドキラーは距離を取る。
「(どうする?どうする?どうする?どうする?どうする?どうする?どうする?どうする?どうする? 空から攻撃をするか?いや、空には第1位がいる。自ら奴に隙だらけの背中を見せる事になる…………!そもそも、神聖術による攻撃は効かない。なら、それ以外のナイフとかで……………………!)」
マインドキラーが駆け出すのを星奈も追い掛ける。マインドキラーは先ほどまで星奈が使おうとしていたナイフを手に拾うと、星奈に襲い掛かる。星奈も創真によって上から降ってきたナイフを手に取ると、マインドキラーとナイフによる鍔迫り合いを繰り広げる。
「心からじわじわと殺していく快感を味わえていたのに、めんどくさ事にしてくれたなぁ!!あの時、死んでいれば良かったものを!!どうせ第1位に俺は勝てない、なら俺の楽しみを奪ばった罪をお前の死で償え!!」
「………かわいそうな人。そんな事でしか、楽しみを味わえないなんて。ほんとうにかわいそうな人」
「半端者ごときが俺を憐れむな!!お前なんぞに憐れまれるほど、俺は落ちぶれていない!!」
「………うんん、今から落ちぶれるよ。だって」
星奈はマインドキラーのナイフを蹴りで空へと上げた。
「あなたは、ここで私に負けるから!!」
「舐めるなァ!!」
マインドキラーは神聖力を纏わない手で殴りかかるが、クロスカウンターで逆に頬に星奈の拳の攻撃がクリーンヒットで命中。怯んだ隙に、星奈はマインドキラーの胸元を掴むとそのまま上空に放り投げ、自身もジャンプする。マインドキラーを追い越して樹海の木の高さを超えると、星奈の視界には三日月と星空が広がっていた。
「(……………………楓。私、今この世界がとても居心地が良いんだ。神聖力を完全に制御出来るようになったのもあるけど、自分の生き方を私自身がしっかりと決めれたのが1番の要因かも知れない……………………あなたにもらったこの命が果てるまで、私は生き続ける事をこの星空に誓う……………………だから、見ててね)」
心の中でそう誓うと、星奈は足に神聖力を集中させる。そして、遅れて上がってきたマインドキラーに目掛けてキックを放つ。
「これで、終わり!」
「ガァァァァァァァァァァァァァァァ!?」
星奈の蹴りが腹部に命中し、マインドキラーは彼女ごと急降下。樹木を何本折ってもその威力は止まる事無く、結局少し離れたところにあった崖に叩きつけられるまで止まらなかった。星奈はマインドキラーを叩きつけた後、そのまま弧を描くような軌跡を描きながら1回転して着地する。
「素晴らしい、流石は僕の娘だ。やはり、彼では相手にはならなかったか」
服に着いた戦闘マシンの残骸を払いながら創真が近づいてくる。どうやらケリがついたようだ。
「怪我はない?」
「うん、私は全然大丈夫。……この人全然動かないけど、大丈夫なの?」
「気絶してるだけだから大丈夫。そして、今度は自爆も許さない。リリィ」
いつからいたのか、現れたリリィがマインドキラーを作り出した青い結晶体の中に閉じ込める。
「あらゆる神聖術の干渉・作動を防ぐ結晶体に閉じ込めました。これで自決は不可能です」
「ナイスだ、リリィ」
「…………いえ、それほどでも。では、彼を連行します」
そう言うとリリィは消え去るのだった。
「今の人は……………?」
「序列第2位のリリィさ。君の事もちょこちょこ相談してた。僕の秘書官と別のベクトルで頼りがいある数字持ちさ。……………にしても」
創真は星奈の全身を改めて見ながらそう呟く。
「先ほどまでは小学生レベルだったのに、今となっては大学生レベルだね。急成長しすぎじゃない?」
「確かに……………この格好だともう電車の運賃とかもこども料金じゃなくて大人料金で払わないと」
「(真っ先に気にするのそこ?)」
もっと他に気にする事があるのではないかと思いつつも、創真はある提案をする。
「星奈ちゃん、僕に提案がある」
「提案?」
「いろんな世界を見て回る旅をするってのはどう?」
「旅………………?」
「この世にはいろんな世界があって、いろんな人や景色、文化がある。君の世界を広げる為にも、精神的な成長をする為にも色んなものを見て回るべきだと思ってね。その経験は今後の君の人生を豊かにしてくれると思うんだが、どうかな?」
「…………………うん、凄く良いと思う。私も、私が知らない事を沢山知ってみたい」
「決まりだね。準備が出来次第行くか。僕もリモートで仕事する用意しとかなくちゃね。……………………あぁ、それと。君は気付いているかな?」
「?」
分かってなさそうな雰囲気の星奈に、創真は上を指す。星奈が空を見上げると、そこには満点の星空が輝いていた。
「すごい……………!」
「ここは楓さんが君み見せた星空の写真が取られた場所さ。この場所で、星の下で君は大きく変わった。これも縁かな」
創真はスマホでパシャッと写真を撮る。撮った写真には星空に笑顔で目を輝かせる星奈が映っていた。
「何とも良い笑顔をするようになったじゃないか。良かった良かった」
そう言って創真は優しい笑みを浮かべるのだった。
言語設定… オート…
ID入力を確認。
認証システム… 作動…
認証中…… 認証中……
認証完了。機密任務に関する情報をアンロック。
《機密任務に関する報告》
今回のマインドキラーによる対神兵器の始末は失敗に終わった。さらに、マインドキラーが作り出した状況を第1位に利用され、対象の覚醒を促してしまう結果となった。今回の一件をもとに議論した結果、対神兵器の始末は暫く見送る運びとなった。奴を始末するには大きな戦力を動員する必要が見受けられるが、大きな戦力を動かせばすぐさま第1位に探知され、大きな損害を負ってしまう可能性があるからだ。幸い、対神兵器を詳細に調べても我々の元へは辿り着く事はなかった事と、第1位は対神兵器を普通の人間として生活させるつもりである事が潜入者からの情報で発覚している。これ以上、こちらから不用意に手出しをする必要もない。以降、対神兵器に手出しを出すことは厳禁とする。破った者は処罰の対象となるので注意されたし。
《追記》
捕らえられたマインドキラーは潜入者が隙を見て始末予定
──────5年後。
星奈は創真と共にマンションの屋上から夜の街を見下ろしていた。
「それで、旅はどうだった?」
「……………多くの喜びも、悲しみも、怒りも、いろんな景色を見ました。それら全てが糧となって今の成長した私がいます。だから、とても有意義な旅でした」
「そっか」
5年の間、創真と星奈は共に文字通り色んな世界を渡り歩いて旅してきた。そこで多くの景色を見て、人や文化と触れ合う事で星奈は大きく成長した。年齢的には彼女は子供なのだが、その精神はもはや大人のものと大差はなくなった。
「…………………本当に行ってしまうんですね」
「あぁ。僕にもやるべき事があるからね。……………別に今生の別れじゃないんだから、そんなに悲しそうにするな。ちょくちょく会いに行くからさ」
それに、と創真は続ける。
「君は1人じゃない。遠く離れていても、愛する人はずっと見守っている──────僕の好きなとあるアニメの名言さ」
「…………………そうですね、その通りだと思います」
星奈は首に掛けているネックレスに触れながらそう頷くのだった。
「星奈ちゃんは今後はどうしたいかは決めた?一応高卒認定試験は受かっているから大学や専門学校に行くのもありだし、いきなり働き出すのも全然良いし」
「………実はまだ決めかねていて。もう少し考えてから決めたいと思います」
「そっか。まぁ、時間はたくさんある。大いに悩むと良いさ。………………じゃ、僕はそろそろ行くよ」
創真は立ち上がって背伸びすると、星奈の方を向く。
「…………そうだ。創真さんにこれだけは伝えておかないと」
「ん?」
「……………私はこれまで多くの人の命を奪ってきました。だから、これからはこの力で私の手が届く範囲で多くの人を助ける。それが、私に出来る償い……………………『自分のした事と向き合う』という事だと思うから」
「……………………」
それが旅で成長した星奈が出した結論だった。その答えを聞いた創真は静かに笑う。そのまま彼女の頭を優しく撫でる。
「!」
「…………本当に成長したね」
それ以上の言葉は2人にはもう不要だった。創真は白い光に包まれると、その場から消え去るのだった。
「…………また会いましょう、お父さん」
星奈は暫くの間空を見上げて創真を見送る。そんな彼女の姿を星が静かに見守っているのだった──────。
「…………お父さん、ね。人間だった時以来に久しぶりに呼ばれたものだ」
「え?何か言いましたか?」
「いや、何でもないよカノン」
旅の写真を眺めていた創真はタブレットをデスクの上に置くと、椅子に深く腰掛ける。
「さぁ、カノン。仕事だ仕事。仕事が僕たちを待っているよ」
「うぅ……………『秘書官カノンの憂鬱』って名前で小説でも出しましょうかね………………」
「君、最近ハルヒ見た?」
「アニメ版のエンドレスエイトは生き地獄でした。新手の拷問じゃないですか、アレ」
流石はエンドレスエイト、神界人も生き地獄と言わせる特級呪物である
そして、数年後
「ど゛う゛し゛て゛な゛ん゛だ゛よ゛お゛お゛ぉ゛お゛!゛!゛!゛(藤〇竜也)」
「(え、えぇ………?)」
──────星奈はとあるヤベー奴男と出会うのだが、その出会いはいずれ幕間の物語にて。
to be continued…………
お久しぶり、藤〇竜也。
実は星奈さんが総悟よりも果てしなく年下だったと言うね。姉ではなく実は妹ポジ。とはいえ、肝心の総悟が振舞からしてあまり年上に見えないと言う悲しい事実。なので、実際は総悟も本編で言っていた通り姉ポジ。それでええんか総悟
修学旅行編が終わったら幕間の物語で星奈さんと総悟の出会いを描きます。
こっからは愚痴まじりの感想的な。
漸く番外編が終了。何か色々と勉強になった期間でした。番外編を投稿してて分かったのが、読者の皆様のニーズって『番外編とかええから本編見たいんじゃ!』何ですよね。現にお気に入り登録者が10人近く減ってもた。オワタ。
どうせ見限るなら本編見て見限ってほしかったような……………………まぁ、しゃーない。
ただ、ここまで減ったのは初めてなんでね。少しは凹むんだわ…………あー、もう何だかなぁ………………………………ナゲットマン!!(唐突な叫び)
まぁ、私はお気に入り登録者とか評価とかポジティブ系の感想がモチベの源泉なんでね(承認欲求モンスター)。もはや後藤ひとり。
とりまこの小説では番外編はもう書かないかなー。つーか、書くのも特にないし。強いて言うなら村正ちゃん(皆覚えてる?)の過去編とかだけど……………………まぁ、書くなら1話完結で済ませるか、本編中のどっかで軽く語るとかにします。これでまた長ったらしく書いてお気に入り登録者や評価が減ったらマジで書く気が失せて活動休止しかねん!完結はさせたいんや、だからモチベは保ちたい!
と、言う訳で書いたらすっきりしたんでここら辺で。では、次は約1年ぶりの本編で。
……………………ちょい待て、1年も本編進んでなかった事に今マジでビビった。皆すまねぇ。こっからは寄り道なしで行くから、応援よろしくお願いしますばい!