三玖を愛する転生者の話   作:音速のノッブ

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神様「おっす、おらGOD。作者がこの林間学校編でオリジナルのシリアス要素入るとか言ってただろ?そのシリアス要素を没にする事になったみてぇでよ。理由としては何か『興が乗らん!』って中〇悠一がcvの生き恥をさらした男の台詞を丸パクリして言ってたぞ。要はつまんなかった訳だ。これを投稿すれば評価も駄々下がり、お気に入り登録者が離れてくのを懸念して没にする判断になったらしいぞ」

総悟「ちなみに、どんな話だったん?」

神様「五月と何かピンチになる話だったらしい」

総悟「ふーん。なら、没で正解だな。そんな話をしてる暇があったら三玖との幕間の話でもしろって話だ。あ、つー訳で今日のお話どうぞー」




結びの伝説 Day2 その3

「ふー‥‥……悪かったな。動揺のあまり暴走しちまった」

 

「もー、暴走しずぎだよ。小〇賢章って人と私が結婚してるとか訳の分からない事とか言い出すし」

 

正確には中の人同士、でしたね。いやぁ、あのお2人が結婚したって報告を聞いたときは『エンダ─────!』って叫びましたよ。

 

「マジですまん。俺のせいでこんな事になっちまって。今度タピオカでも奢りますわ」

 

「お、言ったね?絶対忘れないでよ?……さてと。どうしよっか?」

 

「この丸太で突き穿つ死翔の槍(ゲイ・ボルク)して脱出、そしてハピエンとしよう」

 

一花にとっては意味が分からないワードが一部出てきたが、取り敢えず扉を壊そうとしているのは何となく分かった。

 

「待って!あれ、ドアを壊したら警備員が飛んでくる系の防犯センサーじゃない?」

 

「………あー、そうみたいね。でもまぁ、逆に見つけてもらえるしラッキーってことでいきまーす」

 

「そ、そんなことすると林間学校が台無しになっちゃうよ!壊すのは最終手段にしておこ?(…それに、三玖に知られたら…)」

 

「‥‥まぁ、一理あるな。じゃ、突き穿つ死翔の槍(ゲイ・ボルク)は最終手段ってことで」

 

取り敢えず丸太の投擲を止めてくれたので一花はホッとする。

 

「そ、そうだ!ダメもとで解除出来るかセンサーを見てみない?」

 

「んー………まぁ、良いけど。しかし、随分と高い位置にあるな。脚立とかないもんかね?」

 

2人はあたりを見回してみるが、残念ながら脚立は見当たらない。

 

「しゃーない。ここは肩車と行くか」

 

「(っ‥‥!)」

 

一花の脳裏に三玖がよぎるが、これは確認に必要な行為でやましいことは何もないと言い聞かせる。

 

「おーい、早く乗れい」

 

「………お、重いとか言わないでよー?(平常心…平常心………)」

 

心の中で言い聞かせながら肩に乗り、乗ったのを確認すると総悟は立ち上がる。一花がセンサーをチェックしていると、突然総悟が『ムフフッ』と笑う。

 

「ど、どうしたの?」

 

「あ、いや何でもないです」

 

慌てたように言う総悟。その怪しい態度を見て女の勘が働いた。

 

「あ、もしや太ももを堪能してるね!?」

 

「し、してませんけど?『ギュム』って全然堪能なんてしてませんけど?」

 

「してるじゃん!コラ、堪能禁止!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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調べた結果、解除には鍵が必要なことが分かった。だが、それは即ち誰かを待つと言う選択肢しか穏便に済ますには無い事も同時に示していた。あーあ、こう言う時に限ってスマホを両者とも部屋に置いてきてしまうとは…………。

 

「なー、マジで突き穿つ死翔の槍(ゲイ・ボルク)しない?人が来るまでに寒さで参っちゃうんじゃね?」

 

「男の子なのに弱気だなぁ。女の私ですらこれくらいの寒さなんてへっ……………ちゃ…………クショッ!………やっぱ無理かも」

 

前言撤回早すぎィ!全然へっちゃらじゃないやん!

 

「……………しゃーないなー」

 

俺は羽織っていた上着を一花姉さんに掛けてあげる。

 

「そ、ソウゴ君…?」

 

「まー、俺はレディファーストの紳士ですから。遠慮無く使いたまえ」

 

「あ、ありがとう………ふぅ、あったかい」

 

一花姉さんの顔が綻んでて何よりで……………………うう。カッコつけ半分、善意半分で貸したのは良いが、やっぱ寒い。暖炉もないし………ここにあるのは木だけだし……………いや、待てよ。木か………………俺は倉庫にあった材料で道具を作って木を摩擦し始める。

 

「…………あのー、ソウゴ君?何をしてるの?」

 

「火をおこそうと思ってな。ま、昔の人も出来たんだから俺にも出来るだろ、多分。スクリンプラーも見たところ無さそうだから問題ないだろうし、さっさと付けましょうねー」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

5分後

 

「おい、全然付かねぇぞ!どうなってんだ!ふざけんな!(憤怒)」

 

「いや、私に言われても…………」

 

そりゃそうなんだけどね……………昔の人は凄いなぁ。

 

「じゃあ、作業用BGM的な感じでお姉さんが楽しい話をしてあげようか?」

 

「そりゃあ良いね。是非とも頼む」

 

「そうだね…………じゃあ、あのお話にしようかな。私達が小学生の頃の話なんだけどね────」

 

と言う訳で一花姉さんの楽しいお話を聞きながら作業続行。一花姉さんは姉妹との思い出のエピソードを色々と話してくれた。姉妹の面白エピソード、皆で遊んだりしたこと、皆で旅行に行ったこと等々……………どれも楽しそうなお話ばかりだった。他にも一花姉さんの主に仕事での愚痴や苦労話なども聞いたりした。

 

「……………やっぱ駆け出しでも女優って大変なんだな」

 

「ほんと、大変だよー。でも、その分やり甲斐もあるけどね………………あ、ごめんね?すっかり私の愚痴話に付き合って貰っちゃって」

 

「そんな事は気にすんなっての。俺は一花姉さんの先生でもあるからな。愚痴とか相談を聞いて生徒の悩みを解決するのも先生の役割だろ」

 

「…………………………」

 

……………あれ?急に黙り込んでどうしたんだろ?何かいけないことを言ってしまったのだろうか………?

 

「あ、あのう…………何か不味いことを言っちゃったなら謝るけど…………」

 

「あ、いやいや!全然そんなことないよ!ただ、相談に乗って貰おうかどうか迷ってただけだから」

 

「何かお悩み事があるなら、YOU、言っちゃいなよ!俺で良ければ力になるZOY?」

 

「………………じゃあ、相談しちゃおうかな」

 

良いぜ、ドンとカモン!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「私、学校辞めるかも」

 

「なーんだ、そんなこ………………へ?」

 

ソウゴ君は思わず2度見してきた。それ程に衝撃的だったし、予想外だったのかな。にしても、彼のこんな驚いてる表情は初めて見たかも。

 

「今までも何度か学校を休んで仕事に行ってて。私と同じ年齢の子らも留年覚悟で休んだり、芸能活動に肯定的な学校に転校したりしてるの」

 

「………………………」

 

「私は知っての通り馬鹿だし…………高校に未練はないかなーって、思ったり…………思わなかったりして(それに、私がいなくなれば三玖も…………)」

 

何となくそう濁しながらチラッと彼を見ると、いつになく険しい表情を浮かべていた。これは……………ちょっと旗色が悪いかな…………?

 

「ごめん、やっぱり忘れ」

 

「良いんじゃないの、別に」

 

「………………え?」

 

軽いノリで言っているようにも聞こえる口調で、それでも真剣味のある口調で彼はサラッと言ってのけた。

 

「女優活動が本当にやりたいこと、好きなことなら学校を退学したりして専念する価値はあると俺は思うけどね」

 

「ソウゴ君…………」

 

「でもまぁ、君のいる界隈ってのは声優界みたいに成功出来るのは一握りの世界だからね、多分。現実的な事を言って悪いが、正直失敗する可能性も高い。だが、たとえ失敗しても得られた経験や努力する過程で得られたものはきっと人生の糧になるだろうね。まぁ要するにだ…………何事もチャレンジ精神がインポータント、ってね!…………ついたぁ!」

 

彼が先程まで摩擦していた木から煙が出始めた。

 

「ちょっと息を吹いてて!小さい板を取ってくる!」

 

「う、うん!フーッ、フーッ…………!」

 

──────そして数分後には、私達は焚き火で温まっていた。ソウゴ君も随分と幸せそうな表情をしている。

 

「……………ソウゴ君」

 

「お?」

 

「ありがとね、相談に乗ってくれて。もう少し考えてから最終的な結論は出すよ」

 

「………‥…そっか。まぁ、俺の長い人生経験からのアドバイスが役に立ったなら、ちょっと嬉しいかな。ま、仮に失敗して無職になるような事態になっても安心しろ。俺の親のコネを使って声優業につかせてやるわ。芸名は花〇香菜で4649」

 

「アハハ!じゃあ、その時はよろしくね」

 

本気なのか、おふざけののか分からない口調で言うから私も思わず笑ってしまう。……………やっぱり、彼と『友達(・・)』になれて良かったな。色々と話せたし。

 

「しかし、これでいよいよやることがなくなったなー……………あっ、そうだ(唐突)」

 

「どうかしたの?」

 

「踊らね?」

 

「え?」

 

「さっき『練習しとく?』とか言ってたじゃん。暇だしやらね?」

 

「……………うん、やろっか。今夜は2人だけのキャンプファイヤーだよ」

 

───────センサーに異常無し。彼とは『友達』の関係。これ位は大丈

 

「そーいや、一花姉さんはこのキャンプファイヤーの伝説って知ってるか?」

 

────ドクッ。

 

「………伝説、って………?」

 

「四葉が言ってたけど、要はキャンプファイヤーで一緒に踊ったペアは結ばれるらしいぜ」

 

「!…………それ、三玖も知ってるの?」

 

「ああ。その場で聞いてたな。まぁ、本人はあまり気にしてなかったみたいだけど。俺も最初はマジかー、なんて思ってたけど、よくよく考えたら100%じゃないし………………一花姉さん?」

 

「(…………違う、三玖の様子を見る限り気にしてなくなんかない………そ、そんなつもりじゃ…………三玖にとってキャンプファイヤーは………それなのに私は……………!)」

 

「?………………って、一花後ろ!」

 

彼が初めて『姉さん』付けしないで叫んだ時にはもう遅かった。足を丸太にぶつけてしまい、丸太が私の方へ倒れてくる。ぶつかる────と、思った矢先にソウゴ君の手が私の腕を掴んで引き寄せてくれて、そのまま彼の胸に収まってしまった。

 

「あ、危なかったぁ……………一花姉さんって案外ドジって言うか抜けてるところあるなぁ、全くー」

 

───────ビー!ビー!ビー!

 

心のセンサーのブザーが鳴り響いて止まらない。だ、だって!至近距離に彼の顔があって、しかも抱き寄せられたら平常心なんて保てる訳がないに決まってるでしょ!

 

「………………って、すんませんでしたァ!!」

 

彼も自分の行為に恥じらいを感じたのか、後ろにジャンプすると同時に別のブザーが鳴り響く。

 

『衝撃を感知しました。30秒以内にアンロックしてください。解除されない場合直ちに警備員が駆けつけます』

 

「ファッ!?まずいですよ!逃げないと!」

 

「う、うん!………って、冷たっ!」

 

突然、上から冷たい水が降ってきた。

 

「あ、マジ!?スクリンプラー見落としてた!?」

 

「火を消さないと!あと、センサーも何とかしよう!」

 

「その為の鍵がないんですけども!ええい、こうなったら突き穿つ死翔の槍(ゲイ・ボルク)しかねぇ!!」

 

その時だった。スクリンプラーもブザーも止まったのは。

 

「鍵ならここにありますよ」

 

「「!!」」

 

「一花。2人して、こんなところで何をしていたんですか」

 

扉が開いて、そこにあったのは2人の影。

 

「い、五月ちゃん……それに………!」

 

「…………み、三玖………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

───────後に、ソウゴ君はこの時の心情を私にこう語っていた。『あ、これ死んだな(色んな意味で)』と……………。

 

to be continue……




上杉「出番カット組同士で仲良くしようぜ、五月」

五月「私は今回カットされた代わりに幕間の物語の出番を頂いたのでチャラです。あなたと同じにしないで下さい」

上杉「」

えー…………シリアスを楽しみにしてた方は申し訳ないです。シリアスタグが本編で使われるのはまだ先の話ですが、幕間の物語でもしかしたら使われるかもしれません……………もしかしたらね。

ちなみに、五月の幕間の話はガチです。林間学校が終了した後の話を投稿する予定です。

本日もこんな駄文を読んでいただきありがとうございました。

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