三玖を愛する転生者の話   作:音速のノッブ

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お待たせしやしたー。シン・エヴァ、公開日決まりましたね。夏だと予想してたんで外れて嬉しいですわ。



第5巻
そうだ、お見舞い行こう


林間学校も終わり、授業のあるいつもの日常に戻った。上杉は入院する事になってしまったので、その間は俺1人で5人の面倒を見ていた。

 

「いやー、1人減っただけでここまで大変になるとは……………上杉、早く戻って来てくれー」

 

上杉がいなくても授業の質が落ちないようにする為に結構頑張ってるので、俺はお疲れなのだ。

 

「星奈さんに手伝って貰うとかは出来なかったの?」

 

「それがですねー、三玖。星奈さんは今、有給で旅行に行ってて不在なんだよねー……………二乃、今ホッとしただろ?」

 

「………べ、別に何とも思ってないわよ」

 

うん、ホッとしたな(確信)

 

「……………そーいや、明日は俺がいつも買ってる漫画雑誌の発売日か。上杉が入院してる病院の中にコンビニがあったし、そこで買うついでにちょっと顔を見せてくるか」

 

「…………あ、私達も明日フータロー君の入院してる病院に予防接種を打ちに行くから、そのついでに私達もお見舞いに行こうかな」

 

「よ、予防接種!?」

 

「明日なんですか!?」

 

予防接種と聞いて二乃と五月が動揺する。

 

「何だ、2人とも高校生にもなって注射がそんなに怖いんか?痛みは一瞬だろ。今時は小学生でも『注射?なにそれ、おいしいの?』的な感じで怖がらない奴もいるってのに」

 

「だとしても、痛いのは嫌なのよ!」

 

「うぅ…………どうにかして回避する方法はないのでしょうか…………」

 

「(回避する方法なんて)ないです」

 

ちなみに俺は予防接種を受けると、逆に風邪とかインフルに掛かりやすくなる法則があるので打たない男である。この2人と違って断じて別に注射が嫌いとかではない。一緒にすんじゃねぇぞ(辛辣)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日の放課後

 

5人と一緒に病院に来た俺は中にあるコンビニで漫画雑誌を買った後、上杉の部屋に早速お邪魔に行くかー、と考えていたら三玖がやって来た。

 

「ソウゴ、二乃と五月を見てない?」

 

「見てないけど…………一緒にいたんじゃないのか?」

 

「…………逃げられた。不覚」

 

「えぇ…………(困惑)」

 

注射が嫌すぎて逃げ出す奴なんて始めて聞いたぜ。2人はほんとに高校2年生なんですかねぇ………?

 

「私は一花と四葉と一緒に探してるから、見つけたら教えてね」

 

「オッケー」

 

見つけ次第、容赦なく通報してやんよー………と、無慈悲に考えていたが、上杉の部屋に着くまでの道程で探してみたが何処にもいなかった。

 

「案外こいつの部屋にいたりしてな………失礼すっぞ、上杉ー」

 

「ん?何だ火野か。見舞いに来てくれ………いや、その雑誌を買いに来たついでか」

 

背中に隠したが時既に遅しだったかぁ。

 

「あっ、そうだ。忘れない内にお前が休んでいる最中の学校のプリントを渡しとくわ。お前と唯一の友達なんだろって事で預けられたからよ」

 

「サンキュ」

 

にしても、学校のティーチャーはよく知ってんな………教師の情報網、恐るべし。

 

「で、調子はどうよ?」

 

「もう少し入院が必要らしい」

 

「そうかー……………あ、そういや1つ聞きたいんだが、ここに「上杉さん!ここに二乃と五月が来ませんでしたか?」……四葉ェ………」

 

四葉に台詞を奪われました。何か屈辱ぅ。その後ろには一花姉さんと三玖もいた。

 

「やっほー。久しぶりだね」

 

「意外と元気そうだね」

 

「一花に三玖も…………ったく、誰が来いって言ったんだっての………」

 

と、言いつつ何処か嬉しそうに見えるのは気のせいですかねー。

 

「む!この部屋から二乃の臭いがします!くんくん………」

 

「あいつ、そんなに体臭キツいのか。かわいそうに」

 

………………おびきだしてみるか。

 

「お前は完全に包囲されているー。大人しく出てきなさーい。いつまでゴリラみたいなおっさんの体臭をこの部屋に撒き散らすつもりだー」

 

「誰がゴリラみたいなおっさんの体臭よ!香水の臭いだっての………あ」

 

自分の失態に気付いた時にはもう時既に遅し。バカめ、スルーすれば良かったものを思わずツッコミを入れに出てきて自爆するとは草が生えるぜッ!

 

「二乃、発見ー!」

 

「し、しまった………!」

 

「ツッコミキャラだからね、反応しちゃうのもしょうがないね」

 

「ツッコミキャラじゃないわよ!」

 

「じゃあ、二乃が見つかったところで私達も行くね」

 

「フータロー、早く元気になると良いね」

 

二乃を連行しながら 、一花姉さん、三玖、四葉は部屋から出ていった。滞在時間は2分。早えーな、おい。

 

「…………ったく、嵐のように来て嵐のように去っていきやがった…………ん?」

 

「どったの?」

 

「いや、何か……………熱がいつの間にか下がったような…………」

 

「俺らがお見舞いに来てくれた嬉しさの余り治ったんじゃね(適当)」

 

「…………さーな。もしくは、今来たお前らに風邪を移したから治っただけだったりしてな」

 

「ハッハッハ!もしそうだったら、ぶっとばすぞ?」

 

「笑いながら物騒な事を言うのはやめろ!入院期間をさらに延長させる気か!…………ちょっと、診て貰いに行ってくるわ。明日で退院出来たりしたら良いんだが」

 

そう言うと上杉は診察室の方へと向かって行った。暇だし診察結果を聞いてから帰るかー、と決めて漫画を読んでいると10分後に何故か看護師に押されて上杉が帰ってきた。

 

「ほら、安静にしておく!そうしないとまた悪化して明日に退院出来なくなるぞ!」

 

「あ、はい…………裏切り者ってどう言うことだ………?」

 

ちょっとそれについてはよく分からんが、まぁ良いや。

 

「それよりも、明日退院だって?」

 

「ああ。これで漸く学校に行ける。…………にしても、まさか予防接種のついでだったとは、あいつら………」

 

「ははは。ま、何はともあれ良かったな」

 

その後、考え事でもしてるのか暫く上杉はベットで目を瞑っていた。明日退院するのが分かったし帰ろっかなー、なんて思ったが漫画があと少しで全部読み終わりそうなので、読み終えてから帰ることに決めた。ラスト1個の漫画を読もうとした時、上杉が口を開いた。

 

「…………にしても、どこかで見覚えがあるんだよな、あの人………」

 

「あの人?」

 

「俺を診てくれた先生の事だ」

 

「へーそーなんだー」

 

「全然興味なさげだな………」

 

「前に俺がアニメの話をした時、お前もこんな感じの対応だったぞ」

 

まぁ、人間ってのは興味ない事に対してはそんなもんだろ。……………よし、読み終わったし帰ろ………って!

 

「……………おい、上杉。左見ろ」

 

「へ?……………あっ!」

 

そこにいたのは五月────別にさほど驚くことではなのだが、何故か上杉は驚いていた。まるで、唐突に初恋の人(・・・・)とか恩師に再会したような反応をしていたように感じたが───────

 

「……………なんだ、五月か。驚かすなよ」

 

「そ、それはこっちの台詞です!そもそも、お2人は何故私に気付かないんですか!」

 

──────気のせいか。

 

「俺は漫画を読んでいたから1ミリも気付かなかったわー。てか、四葉達が捜してたが?」

 

「な、何の事でしょうか…………」

 

おい、しらばっくれんじゃねぇ。

 

「そ、それよりも!今日は上杉君に尋ねたいことがあって来ました」

 

あ、話題を強制的にすり替えやがった。

 

「教えて下さい──────あなたが勉強をする理由を」

 

「勉強は学生の性分だから。終わり」

 

嘘つけ、絶対他に理由があるゾ。それだけの理由だけで、異常に思えるほどあんな熱心に勉強に取り組むとは思えないゾ。

 

「ジーッ─────」

 

五月は上杉をジーッと見つめている。これは─────

 

「あれか?話してくれるまで見つめます作戦的な?」

 

「ええ、その通りです!」

 

「なら、俺はお前が諦めるまで見つめるとしよう!」

 

上杉も対抗してか五月を真っ正面から見つめ合う。はたから見れば仲良しカップルに見えなくもない。と、そこへ看護婦2人が通り掛かる。

 

「熱いね~」

 

「恋人同士なのかな~?」

 

「そうだよ(肯定)」

 

「やっぱり!」

 

「お幸せに~!」

 

「いや、違いますから!」

 

「火野君!」

 

めんご めんご。そして観念したのか、上杉はついに語り始めた。

 

「…………はぁ…………あれは5年前の京都での事だ…………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

上杉の話を原文のまま話すとこうだ。

 

小学校の修学旅行の自由行動の時、色々とあって独りになって黄昏てたら盗撮犯と間違えられてたところ、色々とあってカメラを渡すのを躊躇してたら知らない女の子が無実を証言してくれた直後、将棋星人が攻めてきて地球は爆発したとかしなかったとか。

 

「……………こうして、俺の修学旅行は終わった」

 

「なんですかそれ!」

 

「所々誤魔化しすぎだろ!色々とあってを2回も使って面白そうな場面を省いてんじゃねーか!」

 

「は、話すと長くなるから省いて良いんだよ(言えねぇ………初恋の同級生を盗撮してたとか絶対に言えねぇ………)」

 

「地球はどうなったんですか!?将棋星人は!?と言うか、その先を知りたいのに!」

 

「いや、何で五月は将棋星人を信じてんだよ…………」

 

ガチで将棋星人が攻めて来てたとしたら、ワンチャンお前らはここにいないぞ。

 

「話すとは一言も言ってねー。つーか、話したくない」

 

「と言いつつ、全部が嘘には聞こえなかったが?」

 

「……………代車のお礼だ」

 

…………なるほどな。

 

「とにかく、今のあなたと昔のあなたが大きく違うことは分かりました。その子との出会いがあなたを変えたんですね」

 

「さぞロマンチックな出会いがあったんですな」

 

「そんなもんじゃねーよ」

 

「……………私も、あなたみたいに変われるでしょうか………もし出来るなら、変わる手助けをして欲しいです」

 

そして、五月は俺の事も見据えながら言った。

 

「あなた達は、私達に必要です」

 

五月からはっきり俺達が必要と言ってくれるとは。最初の頃は絶対に言わなかっただろうに。そう言う意味では、五月はもう変わったな。

 

「…………俺達に教わってどうにかなるのか?平均29.6点」

 

「うっ……………どうにかします!見てください、昔持っていたお守りを引っ張り出してきました!」

 

「まさかの神頼み…………」

 

…………おーい、神様。頼まれてんぞー。何とかしてやればー。

 

『You〇ube見るのに忙しいから自分で何とかしてー』

 

動画見たいから却下らしい。断る理由がしょうもない……………。

 

内心呆れていると、上杉が体を起こして五月の持つお守りを指差す。

 

「…………それって何処で買ったんだ?」

 

「これですか?買ったのか貰ったのかは記憶が曖昧ですが……………京都で5年前に」

 

京都で5年前──────上杉がその子と出会ったのも京都で5年前──────あれ?これって偶然?もしかして?

 

「まさか……実は出会「あ、五月!ここにいたんだー!」……また四葉ェ………」

 

今度は台詞を遮られましたよ…………。ついでに、五月の逃〇中もゲームオーバーのようだ。

 

「五月!どうせ打たれるなら、あんたも道連れにしてやるわ!」

 

「い、嫌ですぅぅぅぅぅぅぅ!」

 

五月、道連れ狙いのハ〇ター(二乃)によって確保。連行されて行った。捕まったので賞金は0円だ(元からないけど)

 

「……5年前…………京都…………偶然だよな………?」

 

「…………さーね」

 

恐らく上杉が5人の誰かと会っていたのは確定だろう。幾多の漫画やラノベ、アニメを見てきた俺の第六感がそう告げている!これは原作でも謎解き要素だったのだろう。

 

「(けど、今までの5人の対応を見る限り京都で出会った子…………略して京都の子は上杉と会ったことを忘れてる…………もしくは忘れたフリをしてるのか?)」

 

忘れたフリをしてるなら、何故そんな事をしてんのって疑問は残るが──────まぁ、いずれ全てが分かる時が来るのだろう。漫画とかで言うなら伏線回収ってやつだ。

 

「……………よし、俺は帰るわ。ああ、それと。もし俺に風邪をうつしてたらぶっ〇す」

 

「さっきよりも過激になってるじゃねぇか!」

 

to be continue………




おまけ

お見舞い4日前

五月「教えて下さい。あなたが勉強する理由を」

総悟「うーん………まぁ、アニメとか漫画ばっかり見てても飽きるから、気分転換にかなー」

五月「……………どうしてでしょうね。不思議とそんな理由な気がしてました……………」

総悟「テヘッ♪」

本日も読んでいただきありがとう!
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