反応薄いけど、これでもかなり驚いてるんです。
以上、どうでもいい前書きでした。
翌日
「…………………」
昨日ぐっすり寝た後、夕方に三玖に連絡してみたのだが喧嘩は一花の仲裁の甲斐もあって収まったらしい。昨日はあんな事があったからか何もする気が起きず、さっさとやることを済ませてベットに入った。夕方まで散々寝てたのだが、案外すんなりと寝れた。
「……大丈夫かねぇ……………」
不安を紛らわすかのようにスマホをいじっていると、三玖からの着信が来た。
「………………まさか」
無性に嫌な予感がした。その予感が外れる事を願って電話に出る。
「………もしもし?」
『もしもし、ソウゴ?朝から電話を掛けてごめん。実は二乃と五月が─────』
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急いでマンションに駆けつけると、ちょうど上杉も同タイミングで到着した。
「2人ともごめん。日曜日なのに呼び出して」
「気にすんな、暇だったからよ…………それよりも」
「2人揃って家出って本当か!?」
「お、落ち着いてフータロー。全部話すから」
「…………わ、悪い。それで、何でそんなことになった?」
「えっとね………」
三玖の話によると、昨日俺に連絡したとおり喧嘩は一度収まったのだが再び夜に再勃発。何故か2人とも出ていく事になったらしい。
「一花と四葉が説得したんだけど、お互いに意地を張って先に帰ったら負けみたいになってて…………」
「えぇ……(困惑)」
個人的にはそんな家出までする事じゃないと思うんだけどね、しかも2人揃って。
「……………それで、その2人は?」
「外せない用事があるって。一花は仕事だと思うけど」
──────ん?まさか四葉は…………?
電話を掛けてみるが応答なし……………これ絶対部活やろ!!あのリボン、事情聴取決定や!!
「こんな時に…………試験勉強はどうするんだよ…………」
「ほんとそれな。あーあ…………昨日までは5人一緒だったのになぁ…………」
「…………こんなに部屋が広く感じたのは久しぶり」
ほんと三玖の言う通り────こんなに広かったんだな、ここは。
「………だが、こんなところでボーッとしててもしょうがない。上杉、三玖。二乃と五月を探すぞ」
「……ああ、そうだな」
「うん」
2時間後
「つ、疲れた……………」
「はぁ…………はぁ………」
三玖も体力切れのようで、上杉と共にお疲れ。俺?勿論まだまだ余裕。
「しっかし、全然2人とも見つからないなー」
公園とかデパートとかその他諸々、いそうな場所に行ってみたのだが見つからなかった。二乃の友達には三玖が電話して聞いてみたのだが、手掛かりはなし。五月の方は同じクラスなのに上杉が五月の友達が誰なのか知らないので詰んだ。同じクラスじゃない俺はしょうがないとしても、何で同じクラスの上杉も知らないんですかねぇ……………(呆れ)
「となると…………後はホテルぐらいか。」
「………確かに………二乃が野宿とか考えられない………」
いるとしたらどこのホテルかなー、とスマホで調べていると通り掛かったおばちゃんが三玖の顔を見て、『あら』と声をあげる。
「さっき似たような子をホテルで見たねぇ。もしかして姉妹かい?」
「間違いねぇ、そいつが二乃だ!」
おばはん、マジでナイス!
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3人は二乃の泊っているホテル前に到着。
「はえ~、すっごいおおきい(迫真)」
「まさに金持ちが泊まるような高級ホテル「な、なんであんた達がここにいるのよ!?」……え?」
後ろを振り向いていたのはまさかの二乃。どうやら手に持っているタピオカを買いに外に出ていたようだ。
「三玖と似た子を見掛けたっておばはんの情報提供があってな。あー、それでですね」
「…………二乃。昨日の事は」
「帰って!私たちはもう無関係の他人なの!」
「待て待て待て待て!」
ホテルに入る前に慌てて上杉が二乃の手を掴む。
「二乃、どうしたんだ……お前は誰よりあいつらが好きだったはずだ。なのにどうして…………」
「……だから、知ったような口きかないでって言ったでしょ!こうなったのは全部あんたらのせいよ!」
二乃はさらに決定的な言葉を畳み掛ける。
「あんたらなんか来なければ良かったのに!!」
「「……………」」
二乃の口から放たれた決定的な拒絶の言葉─────2人はそれに対して何も返さなかった。
「…………返しなさい!このミサンガは私のよ!」
「あ」
上杉が身に着けていたミサンガを二乃は奪い返す。このミサンガはらいはが作ってくれた物をキンタロー(上杉)が二乃にお守りとしてあげて、その後熱で倒れた上杉に二乃が貸していた代物で──────要は元を辿れば風太郎のものなのだが、二乃はそれを知るよしもない。
「あんたじゃなくてキンタロー君が家庭教師だったらよかったのに…………彼はどこなの?会わせてよ」
「それは………出来ない」
「……………あっそ。じゃあ、もう用はないわ」
「ま、待ってくれ!他に出来ることなら何でもする!」
ホテルに入って行った二乃を風太郎が追うが──────
「お客様以外の立ち入りはご遠慮願います」
ホテルマンに止められる。当然の流れだ。
「二乃!お前、試験」
「………フータロー。今日はもう諦めよ?」
「三玖……………けど」
「今は何を言っても聞かないだろうしそれに、どうせ学校でまた会うんだから説得する機会は幾らでもある。今日は居場所が分かっただけ良しにしよ?」
「………そう、だな」
風太郎は背を向けてホテルから去ろうとする─────が、勢いよく二乃の方を振り向く。丁度二乃はエレベーターに乗っていた。
「二乃!俺は諦めねぇからな!」
「…………………………」
扉が閉まる直前になっても二乃からの返事は当然なく、彼等を隔てる─────拒絶するように扉は閉じた。
「二乃は見つかったが、五月の方は手掛かりなしか…………まぁ、あいつもホテルに泊まってるだろ」
「それが……………あの子、財布を忘れてるみたいで…………」
「……………マジか」
風太郎の脳裏にダンボールを布団にして公園のベンチで寝ている姿が思い浮かぶ。
「…………いや、流石に誰か友達の家に行ってるよな。火野もそう思うだろ?」
「……………………」
「……おい、火野?」
「え?…………ああ、うん。そうだね。流石に友達の家に泊まってるだろうから大丈夫だろ」
「………どうかしたの、ソウゴ?……………もしかして二乃に言われたことを気にしてる?」
「ん?別に落ち込んだりなんかしてないぞ。こう見えてもメンタルは強いからな(30年近く生きてりゃメンタルも強くなるもんだからな。ま、前世の頃から既に強かった自覚はあるけど)」
内心そう呟いた後、総悟は2人に語り始める。
「ちょいと考え事をしててよ。二乃って俺らの事を本当に嫌ってんのかなー、って」
「いや、どう見ても嫌ってるだろ。さっきのホテルでも」
「だったらさー……………何で中間テストの時、嘘をついてまで俺らを庇ったのかな、って」
「「!」」
─────そう。本当に2人の事が嫌いならそのまま突き放せば良かったわけで。にも関わらず、二乃は2人に助け舟を出した。それは何故なのか──────。
「……………まぁ、何でも良いや。俺が考えたところで答えは当人しか知らないんだし。ぶっちゃけ考察するのは漫画やラノベ、アニメの謎だけで充分だし。そもそも、俺らがめっちゃ頑張って作ったプリントを破りやがった二乃の真意を何で考察せにゃあかんのだ」
考えるのが面倒くさくなったのか、総悟は考察放棄。ついでに昨日の件をかなり根に持っている模様。そして、時間的に今日はこれで解散と言うことになった。
一方その頃
「(……まさか財布を忘れてきてしまうとは…………)」
家出少女その2こと五月は公園のベンチでため息をついていた。家出をしてから1時間後に財布を部屋に忘れてきた事に気がついたのだが、意地からか家に帰らず公園のベンチで寝て過ごした。起床してからも特にやることなく、暇潰しに辺りをぶらついていたのだが─────
「(うぅ………お腹がすきましたぁ…………)」
───────エネルギー切れである。
「(はぁ……もう家に帰りま…………い、いえ!今回は二乃が先に折れるまで帰らないと決めているんですから!皆にもそう言っている以上、帰るわけには……………ですが、お腹がすいて力が…………)」
どこぞのアン〇ンマンみたいな台詞をかます五月。と、そこへ。
「…………五月さん?何をしているんですか?」
「……せ、星奈さん!?」
そこに現れたのはたい焼きを手に持つ星奈だった。たい焼きを見て五月の腹が鳴ったのはもはや言うまでもない。
「モグモグ……………たい焼きってこんなに美味しかったんですね!ありがとうございます、星奈さん!」
星奈にたい焼きを半分分けて貰った五月は3分も掛からず完食。
「それにしても、まさか本当に家出をしたとは……………しかも財布を忘れると言う致命的なミスをして………はぁ……」
五月から事情を聞いた星奈はやれやれと言いたげにため息をつく。
「い、言っておきますがたい焼きをくれたとは言え、星奈さんに帰れと言われても絶対に帰りません!二乃が折れるまでは絶対に!」
「それ、めっちゃハードじゃん」
「わぁ!?」
後ろからの声に五月がびっくりしてベンチから飛び退く。後ろにいたのは呆れ顔の総悟だった。
「私がメッセージを送って呼びました」
「たまたま近くにいたから来た。……………マジで野宿してたとは…………けど、今夜は昨日よりもかなり寒いらしいけどどーすんの?流石に耐えられんと思うぞ?」
「……………あ、そうです!上杉君の家に」
「ただでさえ家計が厳しいのに、五月まで居候したらさらに負担が増えるぞ(………特に食費)」
「た、確かに…………」
「私は1人暮しですので、色々と用意がないのでちょっと……………(取り敢えず食料が足りないのは断言出来ますね………)」
2人に心の中で遠回しに食いすぎと言われているのだが五月本人は知る由もない。
「……………し、仕方ありません。そこら辺に落ちているダンボールなどで寒さを何とか耐え抜くとします…………」
再び野宿を決意する五月。それを見かねた
「………………しょうがねぇなぁあああ!五月は俺の家に来い!」
「え?」
「泊まるところないようだから泊めてあげようと言う総悟君のお心遣いなんですー!来んのか来ないのか、どっち!?」
「………すみません、暫くお世話になります!」
と言う訳で、五月の火野家への滞在が決定した。
to be continue…………
《悲報》火野家、五月の食費で破産決定ww
五月「そんなに食べませんっ!!」
今日も読んでいただきありがとうございました。