三玖を愛する転生者の話   作:音速のノッブ

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今日はちょっと短めです。SAOの映画の特報見たけど、五月のcvの水瀬いのりさんがご出演されるそうで。

……………………行くしかない(使命感)




7つのさよなら その3

星奈さんと別れ、俺は五月と共に歩いて自宅に到着した。

 

「ここが火野君の家…………大きいですね………………」

 

「まーね。入って、どうぞ」

 

「お、お邪魔します……」

 

「十 悔い改めて 十(ボソッ)」

 

「え?何か言いましたか?」

 

「ん?言ってないけど」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「えー、実は」

 

「まさか、彼女が出来たの!?」

 

「貴様、うちの息子を誑かしやがったな!!」

 

「違う、そうじゃない」

 

取り敢えず五月の事を親に話しておこうと思ったら、第一声がこれだよ。人の話を聞けとはまさにこの事。この後、一旦宥めて事情を全部説明した。

 

「なーんだ、お前の生徒さんか。彼女かと思ってびっくりしたぜ。にしても、家出とは思いきったな。しかも昨日は野宿とは中々やるじゃねえか!気に入った!」

 

「幾らでも滞在してもらって良いわよ。自分の家だと思ってくつろいでいってね」

 

許可はあっさり出た。夕飯が出来るまではまだ時間があるとの事なので、俺の自室にご案内した。

 

「良いお父さんとお母さんですね」

 

「まーな」

 

「それにしても、綺麗に整頓されていますね」

 

当然です、潔癖症のプロですから。

 

「一花の部屋とは大違いですね…………」

 

「よくあんなお部屋で生活できるよな。ゴキブリが湧きそう」

 

「……………年に数回は一花の部屋から出現して大騒ぎになります」

 

やっぱねー。いや、逆に数回で済んでるのは凄いな。しかし、大騒ぎになってる光景は見てる分には面白そうだから見てみたい気もするな(ゲス顔)

 

「ちなみに、五月はゴキブリは絶滅した方が良いと思うか?」

 

「それはまぁ…………見るだけで鳥肌が立ちますし」

 

「まぁがゴキブリ大好き人間以外は、そう思うだろうな。だが、ゴキブリが絶滅すると生態系が崩れたりして温暖化や砂漠化が進行する可能性がある。五月は理科が得意だから何となく分かるだろ?」

 

「確かに…………何となく分かります」

 

「さらにゴキブリは医学や科学の発展にも寄与している。生命力が高いから実験に使われる事もあるし、何と奴らは体内で抗体成分をを作る事が出来る。その成分やメカニズムを利用して病気に対抗する研究が進められている。だから、意外とゴキブリって重要な役割を果たしてたりするんだよね」

 

「そうなんですね…………でも、やっぱり家には出てきて欲しくないです………………」

 

それは完全同意。

 

「思い出の中で…………あ、違うわ。森の中でじっとしててくれって感じだよな」

 

え?ファイ〇ルファンタジーのシリーズの中でどれが一番好きかって?……………………興味ないね(クラ〇ド風)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

PM9:30

 

夕食の後(五月がおかわりしまくってたのは言うまでもない)、ぐだぐだしていると五月が学校の制服等々を家に忘れていた事が発覚。まぁ丁度あの家に、もっと言うと四葉に用事があったので俺が取りに行くと言うことでレッツラゴー。インターホンに出た一花姉さんに事情を話して上がらせてもらった。さて、四葉の部屋に突撃──────しようと思ったのだが。

 

「え、四葉もう寝てんの?」

 

「うん。爆睡してるよ」

 

マジかー……………俺からしたらまだ9時半なのにもう寝てるのって感じだけど。部活で疲れたのかね。

 

「起こした方が良い感じかな?」

 

「あー…………………いや、そこまでしなくて良いや」

 

流石に叩き起こしてまで事情聴取したいとは思わん。明日にすっかなー。

 

「ソウゴ、これ。五月の荷物」

 

「あ、サンキュー三玖」

 

「……………ごめんね、ソウゴ。ソウゴの家族にも迷惑を掛けて」

 

「三玖が謝る事じゃないだろ。それに五月を家に招き入れたのは俺だから良いんだよ。流石にあのまま野宿させるのは俺の良心が黙ってないからね、しょうがないね」

 

「…………ドSなソウゴ君にも良心があったんだね」

 

「は?(憤怒)」

 

「じ、冗談だよ~、あははー」

 

まぁ、冗談だってのは知ってたけど。つーか、一花姉さんもからかい好きのドSじゃね?まぁ良いや。

 

「じゃ、俺は帰るわ」

 

「ソウゴ君、五月ちゃんをよろしくね」

 

「はいよー」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ほい、荷物」

 

「何から何まですみません………それと、お先にあがりました。私の家のと同じ……いえ、それ以上に大きかったですね」

 

だろー?にしても、お風呂から出た直後の五月は何か新鮮だな。何か……………うん、何て言って良いのか分からんけど、何か良い。三玖のお風呂上がりも見てみたいなー(直球)

 

「で、今は誰かお風呂に入ってる?」

 

「火野君のお母さんが入ってますよ」

 

マイマザーは意外と長風呂だから、30分位は出ないな。その間何すっかなー。今日はアニメとかないし…………。

 

「五月ー、暇だし何か面白い話をしてくれねーか?林間学校初日の旅館でしてあげたんだから、そのお返しに」

 

「あれは面白い話じゃなくて怖い話ですっ!……………今日は月が綺麗に見えますね。暇なのでしたら、少し近くを歩きませんか?」

 

と、言いう訳で、池のある公園にやって来た。上着は着てきたが、それでも少し寒いな。まぁ12月だからね、しょうがないね。

 

「………………あ、月が雲で見えなくなってしまいました」

 

「ありゃ。ま、その内見えるようになるだろ(たぶん)……………にしても、今日めっちゃご飯おかわりしてたな。うちの親も驚いてたぞ」

 

「し、仕方ないでしょう、ご飯を食べるのは1日ぶりだったのですから………」

 

「いや、ほんと上杉の家に行かさないで正解だったわ。食費がとんでもない事になるし、つーかリッチな生活してたお嬢様に上杉家での生活は流石に耐えられんやろ」

 

「…………わ、私達はお嬢様ではありません」

 

へ?

 

「実は………数年前まで私達も上杉君の家と同じような生活をしていたんです」

 

「あ、そうなの………?」

 

それは初耳。てっきり産まれたときから金持ち生活なのかと思ってたわ。

 

「今の父と再婚するまでの私たちは極貧生活を送っていました。私達5人を女手1つで同時に育てていたのですから、当然です。けれど、私達の世話と仕事での疲労が重なってか母は体調を崩して入院してしまい……………」

 

「………………」

 

「だから私はお母さんの代わりになると決めたんです……………けど、中々うまく行かない現状で…………」

 

なるほどね……………あのビンタも母を真似てか。にしても、五つ子にそんな過去があったとは。ほんと彼女らのお母さんは凄いな。女手1つでよく5人を育てたもんだ。さぞ立派なお母さんだったのだろう。

 

「母親代わりねぇ……………なら俺は父親の代わりになろうかな、なーんて……………おい、何で露骨に嫌そうな顔をしてんだ」

 

「………火野君が父親だと、皆が影響されてドSになってしまう気がするのでちょっと………………」

 

た、確かにドSな三玖とか見たくねぇ!…………………いや、でもどうなんだろう。ドS女王様みたいな三玖……………………案外悪くないのか?これはじっくり考える必要がありますね。姉妹喧嘩の解決や期末テストよりよっぽど重要案件だな(おい)

 

「あ、見てください!雲が晴れて月が見えてきました。本当に今日は月が綺麗ですね」

 

「……………………。それ、告白の際に用いられたりする言葉なの知ってた?」

 

「……………………え?」

 

「有名な夏目漱石の話でI love youを『月が綺麗ですね』って訳した逸話があってだな。だから、相手への告白の際に用いる言葉として有名なんだが知ってたか?」

 

五月の顔がお風呂上りみたいに真っ赤に染まっていく。もっと紅くなれば美味しいりんごになるぜ(意味不明)

 

「……………………五月はもっと勉強した方が良いな、うん」

 

「そ、そうですね……………………そ、それと…………さっきの言葉はこ、告白とかじゃなくて、その………………こ、言葉通り純粋に月が綺麗と言う意味ですので……………」

 

「はいはい、分かってるよ。……………そろそろ帰るか」

 

この後、家に帰るまで何か少し気まずかった。

 

to be continue………




……………………えー。皆さんお気づきでしょうか。四葉ですよ、四葉。流れが原作とは違います。気づいた方は鋭い……………………ってことにしてやんよ(上から目線)

この小説の四葉は原作のとは少し違うよん……………多分。

あ、四葉の幕間の物語はつい最近思いついたので執筆開始すんよー。笑いはほぼ無しのシリアス寄りの予定。お楽しみに。

今日もこんな駄文を読んでくれてありがとうございましたっ!


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