三玖を愛する転生者の話   作:音速のノッブ

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シンエヴァ、久しぶりに見ても面白かった。皆も見に行こうぜ!(勧誘)そしたら100億行く………………行かない?

今年の春アニメも終盤ですが、個人的に1番面白かったのは『スライム倒して300年』でしょうか。作画良いし、OPとEDも良いし、みんな可愛いし、ほのぼのと優しい世界だし、伏線とか皆無だから脳みそを一ミリも使わずに見れるし(ココ重要)、最高やな!自分はdアニメストアに入ってるんですけど、お気に入り登録者が春アニメの中で恐らく1番多いのでけっこう見てる人とか多いんですかね、たぶん。

皆さんは今期の春アニメはいかがでしたかね?何が良かったですか?よければ感想と一緒に教えてくれると嬉しいです。ちなみに、アニメに関してだけの感想はルールでダメなのでご注意を。

前書きが長くなりました。それでは、本編をどうぞ。


最後の試験 case四葉

『もう─────足を引っ張るだけの私じゃないんですか?』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……………と、言う訳で、前から言ってる事の繰り返しにはなるが、現代文は自分の主張や心情を文章に移入しないで客観的に………………って、聞いてるのかお前ら?」

 

「「「「「……………………」」」」」

 

ダメみたいですね。上杉の問いかけにどよ~んとした雰囲気の5人は無言で返す。

 

「うーん………………これは集中力が限界突破しちゃった感じかな」

 

連日勉強漬けだし、無理もないな。

 

「どうする、火野?このままじゃ勉強にならないぞ」

 

「んー………………よし、明日はオフにしてガス抜きするか」

 

俺は手札(財布)より『遊園地の招待券』を10枚召還ッ!この招待券の効果により、1日だけ全てのアトラクションが無料で乗れるようになるッ!

 

「今朝、うちの父親から貰ってな。『知り合いの社長から貰ったから、暇な時にでも皆で行って来いよ』ってな。お前の妹ちゃんや星奈さんも誘って行く…………………行かない?」

 

「まぁ、決して暇ってわけではないが……………………このまま勉強するのもな。良いガス抜きにはなるだろうし………よし、お前ら明日は………………って、もう聞こえてるか」

 

おやおや、先ほどまでの暗い雰囲気は何処へやら。5人ともわくわくしてるって一目で分かんだね。

 

「遊園地なんて久方ぶりなので楽しみです!」

 

「ママに連れて行って貰った以来かしら」

 

「ソウゴ君は遊園地とか行ったりするの?」

 

「長期休み期間に星奈さんと親と一緒に行ったりするかなー。ほら、山梨にある富士〇ハイランドって知ってるか?」

 

「あー、あそこね。たまにCMとかで見るわね」

 

いやはや、この世界にもあると知ったときは結構驚きましたわー。意外と前世に存在したのと同じやつとかあったりするんだよね。例を挙げるとA〇azonとか。

 

「いつか皆で行きたいねー。1日疲れ果てるまで遊んだ後、リゾートホテルでうまいディナーを食べて、そして温泉とか岩盤浴で体を癒す………………これって最高ですねぇ(確信)」

 

「絶対楽しい」

 

うんうん、三玖もそう言うならもう間違いないね。これはもう世界の理だよ(大袈裟)

 

「よーし、取り敢えず明日は休み!思う存分羽を伸ばしたら、明後日から富〇急ハイランドの為に勉強頑張るぞー!」

 

「「「「「おー!」」」」」

 

「いや、赤点回避の為に勉強を頑張れよ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日、五つ子と総悟と星奈、そして上杉兄妹の9人は遊園地へ来ていた。

 

「わー、凄く大きい遊園地!総悟さん、招待券をありがとう!」

 

「私も誘っていただきありがとうございます」

 

「いえいえ。まぁお礼なら俺にと言うよりも招待券をくれたうちの父親に、ね。とにかく今日は死ぬほど遊ぶぞー!Foo!↑」

 

「朝からよくそんなハイテンションでいられるわね…………まぁ、分からないでもないけど」

 

二乃のツッコミ&珍しいフォローが決まった後、9人は入場した。

 

では、ここからはダイジェストで彼等が遊園地で楽しむ様子をお届けしよう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ジェットコースター

 

総悟「あー、落ちる落ちる……………ンアッー!!

 

上杉「めっちゃうるせぇ…………」

 

三玖「(ソウゴ、楽しそう………)」

 

 

 

 

 

 

お化け屋敷

 

ゾンビ「ウガァー!!」

 

総悟&三玖&星奈「「「………」」」

 

ゾンビ「(えぇ………この人等全然驚いてねぇよ………(困惑))」

 

三玖「(林間学校で耐性がついたのかな……?)」

 

総悟「(富士〇ハイランドの絶〇迷宮が恐すぎて逆に驚けないなー)」

 

星奈「(なんかメイクがありきたりなんですよねー………)」

 

総悟「あっ、そうだ(唐突)この辺にぃ、うまいランチの店があるらしいですよ。行きませんか?行きましょうよ」

 

星奈「そう言えば昨日調べたらオムレツが美味しいと口コミに載ってましたね」

 

三玖「じゃあ、後で行こう」

 

総悟「じゃけん、後で行きましょうね~」

 

ゾンビ「(お化け屋敷でする会話じゃねぇだろ!)」

 

 

 

 

 

 

売店

 

総悟「フアッ!?」

 

一花「!?………ど、どうしたのソウゴ君?もしかして財布を落としたとかの緊急事」

 

総悟「俺の好きなアニメとのコラボグッズが売ってやがるッ!マジか、知らなかったー!これは買うしかない!(使命感)」

 

一花「あはは…………これは緊急じゃなくて通常運転だね……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「次はあれに乗りましょう!」

 

「い、五月ちゃん少し待ってぇ……」

 

はしゃいでる五月に振り回される一花。中々にレアな光景である。そんな光景が繰り広げられている一方、二乃があることに気が付く。

 

「あれ、四葉は?」

 

「そういやいないな」

 

「どーせまたトイレだろ(適当)………………ん?

 

「四葉ならお腹が痛いからトイレだって」

 

「何故直接言わない……………」

 

呆れる上杉。そんな彼の肩を総悟が叩く。

 

「ん?何だ火野」

 

「………………」

 

総悟が無言で指をさした方を向くと、上杉は一瞬で察した表情になる。

 

「………すまん、ワイらもトイレ行ってくる」

 

「あっそ。先行ってるわよ」

 

「ああ、すぐ追い付く」

 

と、言う訳で2人は便所に駆け込み解放(意味深)───────はせず、やって来たのは少し離れた観覧車。

 

「え、もう一周ですか?他にお客さんもいないからいいですけど、一体何周するんですか………」

 

「……すいません、俺等も乗りまーす。相乗り良いっすかー?」

 

「!………ど、どうぞ」

 

四葉が乗っていたゴンドラに総悟と上杉の2人も乗り込み、再び上昇していく。

 

「それにしても………………お2人とも、よくここが分かりましたね」

 

「リボンがバッチし見えてるからな。詰めが甘いのー」

 

「ああっ!まさに頭隠してリボン隠さずですね!」

 

微妙に上手い事を言う四葉。そんな彼女の傍らにはテキストやノートが広げられており、彼等の目にも答え等が書き込まれているのが目に見えた。

 

「ここで勉強してたって訳か。ノート、見ても良いか?」

 

「勿論です!」

 

許可を貰った総悟は四葉のノートを手に持って無言で眺め始める。

 

「にしても、勉強の事は忘れて羽を伸ばせって昨日言っただろ?」

 

「私は皆よりも体力があるのでまだやれると思ったんです。…………それに、私は姉妹で一番おバカなのでもっと勉強しないといけませんから」

 

「それは否定はしないが……………今日くらいは休め。せっかく火野の招待券で遊園地に来てんだ」

 

「……………いいえ。上杉さんは(・・・・・)知りません。私がどれだけおバカなのか」

 

「……………………」

 

今まで聞いたこともない四葉の暗い声に上杉も黙り込んでしまう。ノートに目を落としていた総悟も視線を上げて四葉の方を見る。そして四葉は改めて語りだす。

 

「私たちが前にいた高校はいわゆる名門高校で、試験に落ちれば落第なんて珍しい話ではありませんでした…………………ただ、救済措置として追試のチャンスが与えられ、それに受かれば落第は回避出来るのですが………………」

 

「……………………」

 

四葉を見つめる上杉。少しの間の後に、上杉の聡明な頭は正解(言葉の続き)を導き出した。

 

「……………お前だけ落ちたのか?」

 

「……………さすが上杉さんです。なんでも正解しちゃいますね」

 

陰りのある笑顔を浮かべながら四葉は続ける。

 

「本来なら私だけ今の高校に転校する筈だったんですが、皆は私についてきてくれたんです……………………」

 

「…………………前に三玖が言ってたな。『大切なのはどこにいるかじゃなく、5人でいること』ってお母さんが言ってたって。四葉について行ったのはその教えか」

 

その教えは二つの側面を持っている。1つは『救済』。そしてもう1つは大きな『枷』……………………もっと残酷な言い方をすれば『呪い』のようなものとも言えなくもないだろう。

 

「この前も陸上部との一件で皆や上杉さん達に迷惑を掛けました……………勉強でもそれ以外でも、もうこれ以上皆の足を引っ張りたくないんです……………………だから今は勉強させてください。お願いします」

 

「……………………もう残り半周か。それまで手持ち無沙汰だな。いい機会だし、授業するか」

 

「!………………は、はい!」

 

「ふっふっ、昨日理解できなかった国語の現代文をここで「あ、それはもう大丈夫です」……………え?」

 

「この観覧車で勉強している間に完全に理解しました!」

 

「え………あ…………そうなのか…………?」

 

「そうだよ(割り込み)」

 

四葉の代わりに唐突に割り込んで便乗してきた総悟からそのまま四葉のノートを渡され、上杉もじっと見る。まぐれ等ではなく根拠を以てちゃんと解けていた。

 

「(ここ最近の授業やノートを見て改めて実感したが、四葉の実力がついてきたな。全体的に上がりつつはあるが、特に国語はそれが顕著に表れている………………各々実力が良い感じについてきたし、これはそろそろあの作戦を実行するかなー)なぁ、この総悟君がいいアイデ」

 

「四葉!光明が見えてきたぞ!国語はお前も教えるんだ!」

 

「………………………………」

 

去年の病院での四葉に続いて、今度は上杉にも遮られる始末。三玖に醜態を晒しやすい呪い(?)と似たようなものにでもかかっているのだろうか………………。

 

「わ…………私が国語を………………………………無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理!」

 

「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄!(D○O様)」

 

「うるせぇ!火野は急にどうした!」

 

「四葉が無理無理ラッシュをするもんですから、こっちは無駄無駄ラッシュで対抗してみようと思っただけですぅー」

 

「何で拗ねてんだよ……………四葉。お前は姉妹の中でも国語が得意なんだ。何も特別な事はしなくて良い。感じたまま言えば伝わる。何故な」

 

「何故なら五つ子なんだからな。四葉に出来る事は皆出来る。1人が出来ることは全員出来る───── 一花も、二乃も、三玖も、五月も…………そして勿論四葉も!」

 

?『遮られたら遮り返す………倍返しだ!』

 

「もう─────足を引っ張るだけの私じゃないんですか?」

 

「ああ」

 

上杉は間髪入れずに肯定する。

 

「………………こんな私でも……………出来ますか?皆に勉強を教える事が…………」

 

「四葉なら出来る。お前も皆を引っ張っていくんだ」

 

「頑張れ頑張れできるできる絶対できる頑張れもっとやれるって!やれる気持ちの問題だ頑張れ頑張れそこだ!そこで諦めるな絶対に頑張れ積極的にポジティブに頑張る頑張る!(松〇修造)」

 

上杉の肯定と総悟のくっそ熱い応援を受けた四葉───────微笑を浮かべて宣言する。

 

「…………はい!任せてください!私が皆を合格に導きます!」

 

「いや、第一は自分が最優先だから。そこんとこは忘れないで(冷静)」

 

「熱くなったり冷静になったり、忙しい奴だなお前…………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『~♪』

 

放課後、テスト結果を聞く前にトイレに行こうとしている総悟の携帯に着信。相手は四葉である。

 

「もしもしー?」

 

『火野さん…………ありがとうございました…………私、初めて報われた気がします………』

 

その声は震えていた。電話の向こうで頭を下げている姿が脳裏に容易に浮かんだ。

 

中野四葉 合計184点

 

「てことは、合格したんだな!やったじゃーん!よし、今日は上杉のバイト先で祝賀会やるから急いで来いよー!返事ィ!」

 

『は、はい!分かりました!火野さん、本当にありがとうございました!』

 

「おう、どいたまー……………………ふぅ。さて、あとは3人。まっ、大丈夫しょ。 ヘーキヘーキ」

 

果たして、残りの3人の点数はどうだったのか……………?

 

to be continue……………




一花 240点
二乃 ???点
三玖 ???点
四葉 184点
五月 ???点

本日も読んでいただきありがとうございました。この次もサービス、サービスぅ!……………………シンエヴァ、暇だったらまた今度行こうかなー。

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