うらみちお兄さんのアニメを見たら五月の幕間の物語2を思いつきました。三玖、一花、二乃の順に終わったら投稿しよ。ちなみに二乃の幕間の物語の内容は決めていて、一花姉さんはまだ未定。女優関連のにしたいと思ってるんだけどね。
『他の姉妹にも負けない……………………あの日、そう決めたんだ』
1月某日
「はい、ソウゴ。今日も持って来た」
「サンキュー」
「全部食べたら感想教えてね」
「ああ、いいっすよ(快諾)」
三玖と総悟の一連のやりとりを聞いていたその他の面子達。代表して上杉が呆れ顔で呟く。
「お前、最近ずっと三玖にチョコを無理やり食わされてるが………………大丈夫か?よく鼻血とか出ないな」
「鍛えてますから(HBK)……………それと、無理やりとかじゃないんで(強調)。そこんとこ頼むよ~」
ここ最近、総悟は三玖から大量の市販のチョコを貰っては食べるのが習慣になっている。三玖がチョコを差し出す理由としては総悟のチョコの好みの系統を知る為である。以前、星奈に色々と教わっていた時にこんな会話があった。
『ソウゴのチョコの好みを探る?』
『ええ。チョコと言っても苦味重視とか甘味重視とか色んなタイプのがありますからね』
『確かにソウゴの好みは知っておいて損はないけど、どうやって………………あ、そうだ。市販のチョコを沢山あげて感想を聞いていけば好みが知れるかも』
『それで良いと思いますよ』
『………………でも、それだとソウゴが嫌がったりし』
『しないですよ。むしろ、『おやつ代が浮いて課金に金を使える!やったやった~!』みたいに喜びますよ』
そして星奈の予想は見事大的中。嫌がる事もなく大量のチョコをモキュモキュ食べ、一つ一つにレビュー(平均350字)をしてくれくれた。
「まぁ、お前が良いなら別に良いが……………………じゃあ授業を始めるか」
2月某日
バレンタインまであと少し。ソウゴから貰ったレビューを元に色々とやっているのだが、中々上手くいかない。星奈さんから必要な技術は全て教わったのだが…………………。
「(料理をするのは嫌いじゃないしむしろ好きな方なんだけど、肝心の腕に問題アリ……………まぁ、でも今日は一花の知り合いの料理上手な人が教えに来てくれるから良かった。色々と教わろう)」
そしてやって来たのは───────
「あれ?1人で何してんのよ」
「に、二乃?……………もしかして一花が言ってた人って…………」
確かに二乃は料理上手だけ『ドンッ!!』!?……………え、何今の音?
「び、びっくりした……………って、なにこれ?」
「…………私が作ったチョコ」
「美味しくなさそうだし、めちゃくちゃじゃない。こんなのあげて誰が喜ぶのよ」
うっ…………………。
「あんたは味音痴と不器用のダブルパンチなんだから、おとなしく市販のチョコを買ってればいいのよ。その方が相手の人も喜ぶわよ」
「……うるさい……………」
「!?(え、ちょ………『う・る・さ・い』みたいに言うと思ってたのに!?)…………ま、まぁ料理は真心っていうし手作りに意味があるのよね!私だって失敗することあるし、これなんて虫っぽくて可愛いわよ!」
…………虫っぽくて可愛いとかフォローになってない………………。
「…………………あー、ごめん。普通に言い過ぎたわ。食べてもないのに美味しくなさそうとか普通に失礼だし……………ヴッ」
チョコを口に入れた二乃が聞いたこともないような声をあげた………………味の方もダメみたい。よくよく見たらドクロマークが薄っすらと浮かんでるし。
───────だからこそ。このままじゃ終われない。
「……………私が不器用なのも知ってる。だけど、作りたい。思わず食べたくなるようなチョコを……!」
「………………」
「…………だから、作り方教えてください。お願いします」
「…………。言っておくけど、やるからには中途半端なのは許さないわよ。覚悟しなさい」
「!………うん!二乃、ありがとう」
そんな会話から数日後────遂にやって来た2月14日バレンタインデー。朝まで作ってたのでとても眠い。けれども、満足のいくチョコは何とか作れた。
「ふあぁぁ…………眠い…………」
「あ、おはようございます、三玖」
「遅せーぞ。何時まで寝てんだ」
「……………………」
あ、フータローにソウゴ。来てたんだ…………うん?何かソウゴが暗いような…………?
「…………ああ爆死 ガチャ引いたら もう爆死…………どうせ俺は運に見放されたブツブツ………」
「……………何かゲームで欲しいキャラが手に入らなかったらしい」
「さっきまではこたつの中でふて寝してました…………」
「な、なるほど…………」
よっぽど欲しかったのか、ショックのあまり特に捻りのない俳句を読んでるし……………………チョコをあげれば少しは元気になってくれるかなと考え、台所に置いていたチョコを部屋の端で体育座りしたいるソウゴに持って来る。
「えっと…………ソウゴ。はい、これ。バレンタインのチョコ」
「……………………」
「……………………」
「………………俺にチョコ?」
「うん」
「……………………」
ソウゴは無言で私の顔とチョコを何度も交互に見ていた。私もどう反応すれば良いのか分からないので取り敢えず黙っていると、きっかり1分後───────
「……………………ファッ!?」
驚いた声をあげながらソウゴは突然飛び上がる。それだけに留まらず────────
ドゴッ!!
「ンアッー!!」
「ソウゴ!?」
「火野君!?」
「火野!?」
そのままソウゴは天井に頭を盛大にぶつけた……………………。
5分後
「アァァァァァァァァァ……………このアパート、天井低すぎる……………低すぎない…………?」
「いや、お前のジャンプ力がヤバいだけだ」
フータローの指摘には私も同意。
「だ、大丈夫ですか火野君?すごい音でしたけど…………」
「大丈夫大丈夫。……………そういや今日はバレンタインデーでしたな。ちゃんと1年前からカレンダーに〇をつけてたのに朝のガチャショックの余り忘れてたぜ」
1年前から〇をつけてる辺り、結構楽しみだったみたい……………で良いんだよね?
「いやはや、三玖からチョコを貰えるとは。嬉しさの余り飛び上がっちまったよ」
!…………………まだ食べて貰ってないけど、そう言ってくれるのは嬉しい。
「これ………今食べてくれる……………?」
「勿論よ。いただきまーす」
小さめなので一口でソウゴは平らげた。
「モキュモキュ……………………」
「えっと………………どうだった?」
「どうだったか、だって?」
…………………………………………。
「美味しいに決まってるよなぁ?」
!……………やった!喜んで貰えた!!
「これ、手作り?」
「うん。私、頑張ったんだ」
「そっか………………ありがとね、三玖。これは俺もホワイトデーに本気を出さねば(使命感)お返しは期待しててくれよな~。頼むよ~」
「うん、分かった」
本当に良かった、喜んで貰えて…………後で二乃と星奈さんにお礼を言っておこう。
「あっ、そうだ(唐突)三玖に伝えておかねばならんことがあってな…………………やっぱり三玖が1番ってはっきり分かんだね」
!?
「い、1番って…………それはどう言う」
「先日行った模擬試験の結果よ!三玖が1番だった!やったネ!」
「………………あ、うん」
「Foo!↑三玖が天下一ィ!」
勉強の方の話だった……………………てっきり『1番良い女!』とか言われるのかと思ってしまったが…………流石に思い上がり過ぎた。
「……………私頑張るから。見ててね、ソウゴ……………………………………………あ、それとフータローも」
「…………長い間があったが、俺の事を一瞬でも忘れてなかったか?」
ソウゴみたいに言うとこうだろうか?『君のように勘の鋭い男は嫌いだよ』、と。
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その日の夕方。
「お仕事お疲れ様、一花」
一花が視線を上げると三玖がアパートの階段の前にいた。
「三玖?こんな寒いのに外でなにしてるの?っていうか今日はチョコを渡せた?」
「うん、渡せた。………………一花は渡さないの?」
「!……………………ど、どうしたの急に……………?」
予想外の質問に一花は困惑。上手く回らない頭でしどろもどろに何とか言葉を絞り出す。
「ま、まぁ…………………誰もあげなかったらかわいそうだからお姉さんが買ってあげようと思ったけど……………………三玖があげるなら安心かなと思ってさ、うん」
「安心って何が?」
「…………………」
グイっと詰め寄った三玖に言葉を失う一花。何も言わない一花。三玖は視線を外すと夕焼けの空を見上げながら己の決意を語る。
「私、この期末試験で赤点回避する。その上でこれまでの試験と同じく5人の中で1番の成績を取って自分に自信を持てるようになったら……………今度こそ好きって伝える」
テスト当日
1時間目は数学のテスト。これまでのテストの時とは比べ物にならない緊張を抱えつつ、私は自分の机で最後の確認をしていた。
「この問題は………………えっと…………………………………どうやるんだっけ……………………?」
…………ヤバい。ど忘れした……………緊張のせいだろうか……………。
「(あと4分後には着席してないといけない……………………急いでソウゴの所に行って来よう)」
教室を飛び出してソウゴのクラスへと向かおうと廊下に出ると。
「………あ、いた」
「ん?あ、三玖じゃん」
ラッキーな事に私のクラスの教室の前で遭遇した。手にお茶が握られてるから自販機で買って来た帰りみたい。
「ソウゴ、この問題の解き方を教えて」
「どれどれ……………あー、これか。てか、あと4…………3分後には座ってないといけないのか。よし、巻きでいくからな、巻きで」
「分かった」
いつもよりも速いペースでソウゴは解説するのをこれまでにない程集中して聞く。そして時間ギリギリで解説は終了。私も何とか思い出してしっかり理解した。
「これで大丈夫。ありがとう、ソウゴ」
「どういたしま『キーンコーンカーンコーン♪』って、予鈴のチャイム鳴ったぁ!!それじゃ、頑張ってな!」
私が返事をする暇もなくソウゴは急いで教室に戻る。無論、私も急いで自分の席に座る。
「(他の姉妹にも負けない……………………あの日、そう決めたんだ。やれる事は全部やった……………………後は自分を信じてやるだけ……………!)」
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「二乃はいないかー…………」
トイレからの帰り道、丁度二乃のクラスの教室を通りかかったので覗いてみたがすでにもぬけの殻であった。
「んー、これはあれか?姉妹の誰かから打ち上げの事を聞いてもう店に行った的な感じですかね?もしかしたら三玖も」
「私は後ろにいるよ」
その声を聞いた総悟は何故か2回転して後ろを振り向く。そこにいたのは三玖であるのは言うまでもない。
「お、噂をすれば三玖じゃん。テストはどうだった?」
「私は「あ、ちょっと待って。心の準備が…………」あ、うん」
総悟はスーハー、スーハーと深呼吸する。やはり自分の好きな人の点数を聞く故に緊張しているのだろうか。
「よし……………………いいぞ、カモン!」
「うん。ちゃ「ちょっと待って、やっぱもう1回深呼吸するわ」……………う、うん(そんなに緊張するもの……………?)」
再度深呼吸する総悟。結果を言うのは一舜で終わるにも関わらず、もう既に1分経過している。
「……………………ふぅ。覚悟は良いか?オレは出来てる……………………よし、テストはどうだった?」
「ちゃんと合格したよ。赤点回避出来た(やっと言えた………)」
「Foo‼↑やったー!おめでとう!やっぱ三玖は出来ると信じてたよ!」
「ありがとう、ソウゴ。赤点回避出来るようになったのはソウゴのお陰」
「いやいや、これは三玖の実力だよ。誰が教えようが結局の所は自分次第だからね」
謙遜の姿勢を見せるソウゴにそんな事はないと三玖は首を振る。
「覚えてる?半年前の事を」
「半年前……………………公園で言った事?もしくは俺が三玖に屋上で恥をさらした事?…………アレについてはマジで記憶から消し去りてぇ………………」
「前者の方。……………あの時、ソウゴが私にも出来るって言ってくれた。そう言ってくれたから、今の私がある。だから、ソウゴのお陰。本当にありがとう」
「……………三玖の感謝の言葉に涙が…………で、出ますよ(感動)」
割とマジで涙を流しそうになっているソウゴだが男の意地で何とか涙は堪えた。
「それにしても、これで二乃以外は全員合格が判明したかー」
「皆合格してたの?」
「二乃以外は合格を確認済み。ちなみに三玖、二乃を見掛けてたりは…………………?」
「してない」
「そっかー。やっぱもう行ってるのかな、うん」
「行ってるって、どこに?」
総悟はかくかくしかじか、と祝賀パーティーの事を話す。
「勿論三玖も参加だよね?」
「うん、勿論」
「よし、じゃあお店に行こっか」
こうして2人揃ってお店に行くのだった───────
「あっ、そうだ(唐突)」
──────その前に。総悟は聞き忘れていた事を訊ねる。
「三玖って
テストの合計は何点だったん?」
ここが───────
「私の点数は────────」
──────────
to be continue…………
一花 240点
二乃 ???点
三玖 2??点
四葉 184点
五月 224点
うらみちお兄さんはdアニメストアで見たんですけど、面白くて鼻から勢いよく鼻息でました(意味不明)
今日も読んでいただきありがとうございました。面白かったら高評価とお気に入り登録お願いします(Youtuber)
舞台挨拶全国中継ですか、シンエヴァ、……………………これは100億行ったな(確信)