三玖を愛する転生者の話   作:音速のノッブ

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1ヶ月近く投稿できなかった主な理由

①12月中はマジで忙しかった
②話が思い付くのに時間が掛かってやる気ダウン。
③正月ボケ




第9巻
ようこそ3年1組へ(五つ子のいる教室へ)


「皆にお知らせでーす。これからはお家賃を五人で五等分します。そして、払えなかった人は前のマンションに強制退去になりまーす」

 

「「「「!?」」」」

 

「皆んなで一緒にいられるように頑張ろ!と、言うことでよろしくねー(これまでは確実な仕事しかしてこなかったけど………………これからは自分のやりたいことにも挑戦していこう)」

 

こうして3年生の進級を期に、姉妹揃って公平な立場に立って新たなスタートを切ることになった。戦わn…………働かなければ生き残れない

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「と、言う訳で私は清掃員のバイトを始めたんです!」

 

「そうか」

 

3年初日、四葉は偶然会った上杉に先日の事と自身のバイト合格を報告していた。

 

「道理で俺のバイト先に二乃が面接に来た訳か」

 

「あ、そうだったんですか!それで二乃は採用されたんですか?」

 

「あぁ」

 

「そうでしたか!二乃は料理が得意ですからピッタリですね!」

 

「まぁ、俺としては勉強に支障が出なければ何でも構わないが。来年は受験だからな。お前も気合入れていくぞ」

 

「了解です!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方の総悟。

 

「ふぅー………………良い朝だぜ…………………」

 

彼にとっては2度目の高校生活の集大成。その始まりの朝を総悟は静かに過ごしていた────────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「やべー!!遅刻だ遅刻ゥ!!」

 

────────と、思いきや。新学期初っ端から寝坊する始末である。気が引き締まっていると言っていたが、あれは嘘だ(コ〇ンドー) 気が引き締まっている人間が新学期から遅刻するだろうか、いやしない。誰か起こしてやれば良いのにと思うかもしれないが、今日は星奈は休暇で、親も出張で家にいなかったので寝坊しても起こしてくれる人は誰もいなかったのである。

 

食パンを口に咥えながら走る女子高生を再現する暇もなく、急いで総悟は家を飛び出す。

 

「あかん、このままじゃ新学期から遅刻するゥ!今まで休みと遅刻なしの皆勤賞だってのに!皆勤賞は絶対に譲らない。絶対に、絶対に……………………『絶対』は、ボクだ―――!!!(トウ〇イテイオー)……………やべー、2期最終回を思い出したら何か泣きそうになってきたよ、ヤバいヤバい。俺はいつになったら泣けずに見れるんだろうなー」

 

朝から泣きそうになっている総悟氏。遅刻しそうな状況でもウ〇娘を思い出して泣きそうになっている辺り、ほんとにこいつは馬鹿と言うかブレないと言うか能天気な奴である(呆れ気味)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「(ありえねぇ……………………何で同じクラスにあいつら全員(五つ子)いるんだよ!しかも火野も同じクラスだし!)」

 

そして、先に学校に来ていた上杉は同じクラスにいる5人を見て心の中で呟く。まぁ、確率的にはとんでもない数字なので当然と言えば当然である。一方の五つ子達はと言うと。

 

「まさか全員同じクラスになるんなんてね~(しかもソウゴ君とは2年に続いて3年も同じクラス……………………やった)」

 

「全くよ。よりによってあのドSも一緒だし…………(まぁ、でもフー君と同じクラスになれたのはラッキーね)」

 

「(やった……………!ソウゴと一緒のクラスだ………………ふふっ)」

 

「皆一緒だと何か安心するね!」

 

「えぇ、そうですね」

 

こんな感じで盛り上がっていると、チャイムが鳴って教室に先生が入って来た。五つ子達も含めて皆は席に着く。

 

「よーし、ホームルームをはじめ「あっぶねあっぶねー!」…………………おいおい、新学期早々から遅刻かよ、火野」

 

「いやいやいや、定時定時!定時定時定時!ほら、まだチャイムも鳴り終わってないですし、ね?ここは同じ漫画やアニメ好きのよしみで大目に見てくださいよ~。オナシャス!」

 

「ったく、しょうがねぇなー。じゃ、改めてホームルームをはじめるぞー」

 

「(ふー危なかっ……………………ファッ!?よくよく見たら上杉とか三玖達もいるじゃん!急いでたからクラス発表の紙をよく見てなかったが。高校生活最後の1年を三玖と同じクラスで過ごせるとか…………………………………や っ た ぜ)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ホームルーム終了後、五つ子達は皆に囲まれていた。

 

「わぁ、中野さんが五つ子ってのは知ってたけど」

 

「実際揃ってる所を見ると凄ぇな~」

 

「ほんとにそっくりだね~」

 

まぁ、一卵性でそっくりな五つ子なんて珍しいに決まっているのだからこうなるのも当然と言えば当然である。

 

「苗字だと分かりづらいから名前で呼んでもいい?」

 

「うん、その方が私達もありがたいかもー」

 

「あれやってよ!同じカード当てるやつ」

 

「ごめんねー、テレパシーとか無いから」

 

「三玖ちゃんも似てるんでしょ。もっとよく顔見せてよ」

 

「………」

 

「わわっ」

 

「皆さん落ち着いて!」

 

とは言え、少々盛り上がり過ぎである。そんな状況を見かねたのか

 

「退いてくれ」

 

「上杉君!」

 

「た、助けてくださ〜い」

 

「何?上杉君も中野さん達のこと、気になるの?」

 

「トイレだ。邪魔だからど」

 

「上杉ィ!」

 

そんな上杉にいつの間にか後ろにいた総悟が声を掛ける。

 

「何だ、火野?」

 

「『何だ、火野?』じゃないわ!お前はもうちょっと愛想よく、社交的にせんかァ!ぶすっとな!」

 

「いたたたたたたたたたたっ!?」

 

上杉は総悟に手のツボを押さえられて痛みに悶える。

 

「な、何しやがる!?」

 

「何しやがるとは酷いなぁ。ここは目の疲れがとれるツボでね。日々勉強に頑張る上杉君に対して心優しい総悟君が善意(半分嘘)でツボを押してあげてるのさ」

 

「善意とか絶対嘘いたたたたたたたたたたっ!?」

 

「何か言ったかな~?(威圧)」

 

「言ってない言ってない!もう大丈夫だから押すな!いや、押さないで下さい頼みますから!」

 

懇願されて『しょうがねぇなぁ(悟〇)』と呟いて総悟は手を離すと、『確かに目がスッキリしたような…………』と呟きながら上杉は本来の目的だったトイレに向かって行った。

 

「まったく、あの勉強星人ェ………………」

 

「上杉君は2年の頃からあんな感じなんです。あまり人と関わらないと言いますか………………」

 

「ふーん。根は悪い奴じゃないのに損してんなー」

 

総悟がそう呟いている間に、再び五つ子達に対しての質問攻めが再開される。

 

「ねぇ中野さんあれやった事あるでしょ。幽体離脱ってやつ」

 

「あとシンクロしたりとかさー」

 

「あ、そういやどこ住んでるの?」

 

「………いい加減に………」

 

遂に二乃はキレそうになったのを察した総悟が『あっ、おい待てぃ(江戸っ子)』と割って入るよりも前に間に入った男が1人。

 

「皆やめよう。そんなに一気に捲し立てたら中野さん達も困っちゃうよ。ね?」

 

「武田君!」

 

「………………確かに武田の言う通りだな。はしゃぎ過ぎちゃって、ごめんな」

 

武田が出した助け舟によってはしゃいでいた生徒もクールダウンしたようだった。

 

「だけど気持ちは分かるよ。五つ子だなんて珍しいからね。皆んな君達のことがもっと知りたいんだよ。ね?」

 

「は……ははは……………………」

 

「(流石はcv.斉〇壮馬…………………………………胡散臭いけどいい声してんねぇ……………)」

 

どこか胡散臭さを感じ取って苦笑いで返す二乃。そして胡散臭いけどカッコいい声に感心する総悟であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、1時間目はオリエンテーションである。

 

「よし。そんじゃ係とか決めるぞ。先ずは学級委員長から決めるか。まぁ、自らやりたい奴なんていな「先生!ワイが学級委員長やりたいです!」……………それマ?」

 

手をビシッと挙げて立候補したのは総悟だった。

 

「まぁ他にやりたい奴がいないなら、俺としては男子は火野で良いぞ。何か面白そうだし」

 

『理由ェ………』と、大勢の内心でツッコミが行われているのは本人は知る由もない。結局立候補する人はおらず、男子の学級委員長は総悟に決定となった。

 

「じゃ、女子の方も決めていくか。やりたい奴はいるか?」

 

「いないなら、上杉と二乃をサハラ砂漠に埋めちゃうぞ☆」

 

「「何でそうなる(のよ!?)」」

 

意味不明な言動に対して新学期早々から二乃と上杉の安定のツッコミが炸裂。今日も平和である。

 

「ふぅむ、誰も挙がらんか…………………これは仕方がない。先生、上杉を女装させて女子の学級委員長をやらせましょう!」

 

「いや、しないからな!?」

 

「流石にそれはちょっとな…………………………まぁ、誰もいなかったら最後の手段としてそうするか」

 

「先生!最後の手段として保留しないで下さい!」

 

そんな下らないコント的な事を繰り広げていると、『あ、あのっ』と声を上げて立ち上がる者が1人。

 

「そ、そのっ……………私、ソウゴとやります。学級委員長……………!」

 

その人物は三玖だった。これには一花達もビックリである。まぁ、三玖は学級委員長をやるようなタイプではないように思われていたので当然かもしれないが。

 

「(マジか!まさかの三玖と学級委員長をやれるなんて……………………………や っ た ぜ(本日二度目))」

 

「(言うの緊張したぁ…………………でも、これでソウゴともっと一緒にいれる機会が増える………………!)」

 

「(これで女装を免れた……………三玖、マジでサンキュー………………)」

 

こうして、ハジケリストと歴女ペアの学級委員長が誕生した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁ……………………朝から疲れたぜ………………」

 

トイレでため息をつく上杉。朝からソウゴにツボを押されるわ、二乃と共にツッコミをやらされたりで上杉のHPは大きく減少している。そんな彼のもとに現れるのは胡散臭い武田である。

 

「上杉君。前々から思っていたけど、君は随分と火野君や彼女達と仲が良い。随分信頼されてるみたいだ。ね?」

 

「……急になんだよ」

 

「同じクラスになれたんだし、折角だから僕のライバルに挨拶をしておこうと思ってね。これから1年よろしく頼むよ」

 

「…………何だったんだ?」

 

先に去って行った武田の背中を見つめながらそう呟く上杉。取り敢えずトイレを出ると、近くで待ち構えていた三玖が駆け寄る。

 

「フータロー、ちょっといい?質問ある」

 

「質問?勉強のか?」

 

「違う、そうじゃなくて……………………ここに魔法のランプがあります」

 

「ないが」

 

「あります。………五つ願いを叶えてくれるとしたら、フータローは何をお願いする?」

 

「何かの心理テストなのか?………俺なら、お金持ちになる、とかか?」

 

「お金……………………残り4つは?」 

 

「んー…………………………………体力が上がったらとか考えたことはあるが…………あと、最近は疲れが溜まる一方だから、疲労回復とかもアリだな。あと、最近寝つきも悪いしな。そうだ、運気も上げてもらいたいな。お正月のおみくじも大凶だったし」

 

「ふむふむ…………………分かった」

 

「分かったって、何が分かったんだ?」

 

「……………………………」

 

「え、なんで答えてくれないんだ?」

 

と、そこへ総悟がやって来る。

 

「三玖ー、ちょっと良い?先生がワイ達呼んでたよん」

 

「うん、分かった」

 

「………あぁ、そうだ上杉。色々よろしくね~☆」

 

「?」

 

意味深な言葉を残して2人は立ち去る。どういう意味なのか考えていると、そこへ同じクラスの女子生徒がやって来る。

 

「あ、いたいた!上杉君、探したよー」

 

「………………探したって、どういうことだ?」

 

「火野君に中野さん達の事を教えて欲しいって言ったら、『そう言うのは上杉の方が向いてるよ。あいつは学級委員長の器はあるから、5人の事をちゃんと見てるからねー。頼めば普通に教えてくれるだろ』って言ってたんだ」

 

「………………は!?(色々よろしくって言ってたのはそう言う事か!!火野の奴、俺に丸投げしやがって……………………!)」

 

「ほら、ついて来て!」

 

「5人の事もっと教えて!」

 

「ちょ、待っ………………」

 

上杉は背中を押されて行き、この後五つ子達の見分け方等々を皆に教える事になり、数日後には五つ子達の窓口として何だかんだでクラスに溶け込めたのは言うまでもない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お金持ちになりたい、、体力向上、疲労回復、運気アップ、ね……………………面白いこと考えるね、上杉は」

 

「ソウゴはフータローの誕生日に何かあげてた?」

 

「んー……………高1・高2共にアイケアグッズをあげて好評だったな。『これで目の疲れも取れて永久的に勉強できるぜ!』とか」

 

「…………………フータローって、勉強に対する熱がほんと凄いよね」

 

「この気持ち………まさしく愛だ!(グ〇ハム)って感じなんだろうね」

 

to be continued…………




新キャラ紹介です。と言うか、原作に出てた先生に名前とか設定を足したようなもんです。

神谷先生

・総悟らの担任。漫画大好きで、微妙にハジケリストかもしれない。総悟とは1年の頃から馬が合う。仲良くなった切っ掛けは、コンビニ売っていた最後の1冊の漫画を買おうとして総悟とジャンケンによる争奪戦になり(勝者は総悟)、この後2人で仲良く読んだことが切っ掛け。


ということで総悟と三玖が学級委員長になりました。そして、これからは総悟ボケの二乃と上杉ツッコミの漫才が1年間も見れるぞ。良かったね!(白目)

ちなみに、武田君と総悟は2年は同じクラスでした。そもそも教室内での描写はそこまで無かったから彼の出番もありませんでしたが。つーか、そんな寄り道してたら終わらないんでカットは当然ですね(無慈悲)

ちなみに、上杉へのプレゼント企画は総悟も知っていますが、内緒にするように言われてます。なお、今年もアイケアグッズをあげる模様。喜ぶんだなぁ、これが!(ゾル○ン)

まぁ、そんなこんなで読んで下さりありがとうございました。次は早めに投稿します(たぶん)

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