柱最強の桜‥愛する者の大切な者のために   作:みっきーやんかーい

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壱の型

ある年の4月‥ごくごく普通の夫婦のもとに男の子が生をうけた。

両親は名を『飛鳥』と名付けた。

鳥の如く広き世界のもとで自由に羽ばたいて欲しいとの願いで付けられた。

 

翌年の4月‥医者夫婦の間に可愛らしい女の子が生まれた。

夫婦念願の子は、蝶のように可愛らしく愛おしく名を『カナエ』と名付けた。

 

さらに翌年の2月の終わり‥2歳になった年に飛鳥に妹ができた。

両親は名を『朔夜』と名付けた。

雪解けの明るいはずの日の光に月が多い夜の如く暗く染めた神秘の一刻‥そんな日に付けられた。

 

カナエが生まれて3年‥妹が出来た。

名を『しのぶ』と名付け、母はしのぶの面倒‥父は仕事。

満ちていた何かに隙間が出来たような‥足りないものを埋めようとして母と妹の近くに行けば母に『まっててね』と優しく頭を撫でられる。

 

カナエには、分からない。足元の花びらを辿って、この気持ちが何なのか考えてみても分からない。

足りない何かを埋めるため、花をかすかにくすぐる何かを追って、知らないポカポカする何かに歩を進めていった。

 

 

家の近くに咲く大きな幹から枝分かれして飾り付けられた桃色の花。母が『桜』言っていた。目をつまり胸を大きく前後させると頬が緩んでゆく。

ワクワクしてきたら足りないものが少しだけ減った気がする。

でも、物足りない‥目を開けて上を見上げる。桃色の綺麗な花、その花の中に父と母‥そして妹以外の初めて見る誰かと見つめあっていた。

 

2人の間に桃色の花弁が流れ吹く‥甘い香りにの中で黄色い目、その間にしなやかな方の良い鼻、木の幹と同じ色の髪‥彼との出会いがカナエの名もなき隙間を埋めた瞬間であった。

 

 

「君の名前は?」

 

 

声をかけられた。周りをキョロキョロと見渡してもカナエ以外の人はいない。もう1度桜の上の彼を見てみるとクスクスと笑いを堪えて『君のこと』と言われてしまった。

気がついたら桜に背を向け走り出していた。なぜかは分からないが、頬が熱を帯びているのは感じられた。それが一体何なのか‥カナエには分からなかったが、空に舞う桃色の花びらから、この気持ちに「綺麗な桃色」と名をつけることにした。

 

「お母様に聞いてみよ♬」

 

桜のもとに向かった時とは違い軽やかな足取りで、母と妹のまつカナエの居場所へと、この気持ちを伝えに戻っていった。

 

 

 

 

今作では、カナエ・しのぶの生存ルートで話を進めていきます。

 

今後出てくる呼吸になる技は、原作通りの型として扱っていくつもりです。

 

自分は、『鬼滅の刃』に詳しくないので、至らぬ点が多々あると思いますがご了承をお願いします。

 

 

 

 

 

 

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