戦姫予測シンフォギア 〜未来へのREAL×EYEZ〜 作:絆蛙
えー・・・っと、500人突破致しました!ありがとうございます!まだ一期ですけど、ゆっくりとやって行きます。
では、本編どうぞ!
何処か戦士のような装備を身につけた響は、前方に居るノイズ目掛けて構えていた。素人らしい構え方だが、彼女の後ろには守るべきモノがいる。だからこそ、彼女は自身の恐怖でさえも押し殺して見据えていた。
そしてノイズが動く。紐状型に変形させたノイズが、響に向かって一斉に飛びかかった。
「うわぁ!? み、未来! その子お願い!」
それを見ながら、響は明らかに戦闘慣れをしてない動きで回避しつつも未来と女の子に向かってしまうノイズだけ拳を突き出して炭化させた。
「っ・・・! 分かった・・・!」
状況が状況だからか、すぐに判断した未来が女の子をしっかりと抱えていた。
「この場合なら・・・きっと、広い場所に出るはず!」
未来の行動に安心した響は何かを考え、思いついたかのように言葉に出したあと、すぐ未来に近づいた。
「舌噛まないようにしてて!」
「へっ!? わっ!?」
「わぁああああ!?」
響は一言だけ言うと、女の子を抱えている未来を抱え、屋上から軽くジャンプした---つもりだった。
「えっ・・・? えぇぇえええぇぇえええ!?」
驚いたような叫び声を出しながら、かなりの高さから落下する。慌てて空中で体勢を立て直した響は地面に足を付くが、土埃が舞った。
「あっ・・・響! 上!」
目を閉じてた未来が開けると、上から落ちてきているノイズに反応して響に教える。すると響も上を見て、即座に横へ飛んだ。そのタイミングでノイズが落下し、響は未来たちを降ろして再び構える。
「私が私じゃないみたいだ・・・それに、なんで歌が浮かぶのだろう・・・?」
そう、彼女は『無意識』に歌を歌いながら、ずっと行動してきている。理由も何も分かってないが、歌っていたのだ。
「響、大丈夫・・・?」
「まだへいきだよ!」
後ろから未来の心配する声が聞こえた響は、彼女にそう返答する。しかし、状況は芳しくないことではあるだろう。戦い方も知らない女子高生と、人を害することしかしないノイズ。守るべきモノがある方がハンデを背負ってるように見えなくもない。
「おねえちゃん、すごい・・・!」
だが、人とは守るべきモノがあるからこそ、強くなれる。
現に、女の子はキラキラとした瞳で響を見ており、響はそんな女の子に微笑んだ。
「任せて、お姉ちゃんが必ずお母さんの元に帰すからッ!」
勇気を貰ったのか、今度は響自らがノイズに向かって走る。その間に未来は周囲を見渡し、女の子と響から離れすぎない距離までは離れた。
「解放全開ッ!!」
響が歌を歌いながら、大振りな拳をノイズにぶつける。それだけで炭化するが、相手は複数体。一体を炭化させた響にノイズが向かっていく。
それをなんとかしゃがんで、前回りで回避した響は、起き上がりともに横蹴りを放ってノイズをまとめて炭化させた。
「進むこと以外、答えなんて---うわっ!?」
だが、結局は素人の戦闘。隙のあった響に巨人型のノイズが鋏型の手で攻撃した。その攻撃を無意識にガードした響だったが、未来たちの近くまで吹き飛ばされてしまう。
「響!?」
「い、痛い・・・けど、そこまで痛くない・・・!」
未来が響に近寄ろうとするが、響は首を横に振って自ら立ち上がり、未来たちの目の前に立って構える。
「でも、このままじゃ---」
そう言おうとした時だった。ナニカが聞こえる。ソレはエンジン。エンジン音が聞こえ、響の目の前にいるノイズの群れを吹き飛ばしていた。そして爆発が起こり---
「---
「---
透き通るような、それでいて心に染み渡る綺麗な歌声が辺りに響いた---
◆◆
よく分からないことだらけだった。ただ分かることはノイズを倒せたこと、未来や女の子を守れるってこと。胸の内に浮かんだ歌を歌いながら、必死に戦い、このままではやられる---そう思った時、二人の女性が私の目の前に降り立った。一人は刀を携えた青髪の女性、もう一人は撃槍を構えた赤髪の女性。
私にはそんな二人に見覚えがあった。見間違えるはずがない。なぜならその二人は---
「ツヴァイウィングのお二人がどうして・・・?」
今や知らない人など居ない程の知名度を誇る人気ボーカルユニット『ツヴァイウィング』の二人だったからだ。ノイズによって戦場と化したこの場に降り立った二人は自分と酷似している鎧を身に纏っている。
「・・・貴女には聞きたいことが山ほどある。でも、今はそこで二人を守ってなさい。貴女に出来ることはそれだけよ」
そう青髪の女性の『風鳴翼』さんに冷たく言い放たれ、萎縮してしまう。確かに、私が戦いにいっても正直あの量を倒せそうにない。むしろ足を引っ張ってしまうだろう。
だから何も言い返せずに、はい、とだけ答えるのが精一杯だった。
その後すぐに赤髪の女性の『天羽奏』さんに翼さんが脇腹を小突かれて変な声が一瞬だけ聞こえたけれど、気のせいということにしておいた。
そして結局、二人が撃ち漏らしたりでもしたらノイズが来るかと身を構えていたけれど、そんなことはなくお二人のお陰でノイズはすぐに全て全滅させられた。
◆◆
自衛隊と特異災害対策機動部二課と呼ばれる二課の職員達による事後処理が行われている中、響と未来は再開した女の子と母親の姿を見て、安心したように息を吐き、笑顔で手を振った。
「ねぇ、響。さっきのって・・・」
「ごめん・・・私にも分からない。諦められないって思ったら急にあんなことになって・・・」
「そっか・・・でも、響のお陰だね」
「えっ?」
「あの女の子と私。今も居るのは響が居てくれたからだよ」
「っ・・・うん。あっ!?」
未来の言葉に嬉しそうに返事をした響は翼と奏の姿を見て、即座に走る。
「あ、響!? もうっ・・・」
突然何も言わずに走り出した響の姿に不満そうに声を漏らしながら、未来もついて行く。
「・・・あの、危ない所を助けていただき、ありがとうございました! これで二回目なんです。お二人に助けられたの」
「・・・二回目?」
「・・・やっぱりか」
翼が首を傾げると、奏は何処か納得したように頷いていた。
「響?」
そんな空気の中に未来が来ると、翼と奏に頭を下げながら響を呼ぶ。
「あ、私はここで---」
「待ちなさい」
「は、はい・・・?」
それに気づいた響は未来と離れようとするが、翼に引き止められて止まる。
その間に奏はどこからとも無く手錠を取り出し、響に近寄っていった。
「あ、あの奏さん。それは・・・?」
「あたしも不本意なんだけどさ、しなくちゃダメなんだ。ごめんだけど我慢してくれ」
そう言いながら、手錠を片手にジリジリと近寄る奏。響は手錠と奏を交互に見ながら後退りしていたが、少しして奏に捕まり、両手に手錠を付けられる。
その事に驚きを隠せず、パニックに陥る響が視線を未来に移すと、未来までも手錠に掛けられていて困惑した様子を見せていた。
そして互いに顔を見合わせても状況を理解することは敵わず、車に乗せられていった---
◆◆◆
車に二人の少女が乗せられて連れて行かれるところを、ある二人が見ていた。
「---これも予測通り?」
「ああ。予測通りの結果だ。もしもの時は
一人は白髪の髪をしている高校生くらいの男の子だった。その少年の腰には黒いベルトのようなものが巻かれており、ベルトは何処か不気味さを感じさせる。
そしてもう一人はそんな白髪の髪をしている少年と同年代らしき女の子であり、赤いメッシュがある綺麗な長髪をしていた。間違いなく、少女の容姿は街中ですれ違った人が見れば、百人中千人が振り返るほどの美貌を持っている。
その少女は少年に腕を絡めており、嬉しそうにしている。
「じゃあ、報告しに行くの?」
「そうだな・・・近々行くか」
「私はアークさまに任せるわ。私の
「
「本当にね・・・でも、可愛いとは思うかな」
「・・・それ、本人の前で言ったら怒るぞ。まあ、帰るか」
「うんっ」
そんな二人は突如としてその場から姿を消す----
◆◆
リディアン音楽院。音楽の授業に力を入れており、そこに通う学生は女性のみという、言うまでもなく女子校である。
時刻は夜、先のノイズ襲撃から少し経った頃だった。二つ目のガングニールの反応源であり、実質三人目の装者となる少女『立花響』と彼女の幼馴染であることから知ってしまったために連れてこられた『小日向未来』はエレベーターに乗せられていた。
皆を乗せたエレベーターは、少しするとすぐに止まり、長い通路を歩いた先にある扉の前に立ち止まる。
緒川という男性が先導して扉を開け、響と未来が恐る恐る中に踏み入ると---
クラッカーの破裂音と歓迎の声が響き渡り、『愛想は無用』と事前に言われていた二人は、ただただ困惑するしかなかった。
なにより、天井からは『熱烈歓迎! 立花響様☆小日向未来様☆』と『ようこそ二課へ!』と書かれた垂れ幕と横断幕に何故か不思議と視線が行ってしまう『必勝!』と書かれている赤いダルマがあるのだから、困惑する方が当然といえよう。
そんな二人の後ろには翼は頭が痛いとでも言うかのようにため息と共にこめかみを抑え、緒川は苦笑いを、奏はため息を付いて呆れていた。
そうこうしている内に、歓迎会が開かれ、赤いカッターシャツに筋骨隆々の大柄の男性---風鳴弦十郎と、白衣を着ている女性である『櫻井了子』をメインとして自己紹介をした。
ちなみにだが、『二課の前身は大戦時に設立された特務機関で、調査などお手のもの』と言ったのにも関わらず、二人の名前を知っていたのは純粋に鞄を調べたからであった。その時に、手錠も外されている。
さらに二人は了子によってメディカルチェックとして連れて行かれていた。未来は付き添いと、怪我がないか調べるためである。
そして---
◆◆
「翼・・・」
「あっ、奏・・・」
あたしは何処か暗い表情をしている翼に近寄る。翼はその手を固く握りしめていて、今にも涙を流しそうでもあった。
気持ちは分かるんだけどな・・・あたしだって、暗い表情をしているはずだ。それでも、その『罪』は翼が背負うようなものじゃない。結局はあたしが原因だってことには変わりないのだから。---まあ、不機嫌ってのもあるかもだけど。あたしと同じガングニールを纏っていたのが許せないって感じかな?
とにかくだからこそ、言わなきゃ行けない。翼は真面目だから考える時間は必要だ。
「翼が気に病むことじゃないんだ。アレは、響が纏っていたガングニールは、あたしの背負うべき罪なんだからさ」
「でも・・・ッ!」
翼がその先に何を言うのか分かったあたしは、人差し指を翼の口に添えて遮る。突然そんな事をされた翼は固まってしまったが、そんなのはお構い無しだ。何年もコンビを組んでたら、今の翼の次のセリフくらいは分かる。
そのままあたしは翼に喋らさずに言葉を紡いだ。
「翼が言いたい事は分かってるよ。あの時あたしが救った命が目の前に居て、しかもあたし達と同じ力を得てしまった。それに加え、響の行動力は目を見張るけど、裏を返せば身を滅ぼしかねない危険なもの。だからといって響を止める事は無理だろ? だったら、あたし達がするべき事は一つなんじゃないか?」
「・・・立花を、護るってこと?」
「そう。シンフォギアを纏って戦いに身を投じている先駆者として、装者として。なによりも響の先輩としてさ。折角できた後輩なんだしな」
あたしがそう言うと、翼は何処か悩むかのように無言となっていた。
その姿を見て、やっぱり時間が必要だな・・・と思っていると、メディカルチェックを終えたらしい響と未来が出てきて響はあたしらを見つけた瞬間には駆け寄ってきた。
何処か妹が居ればこんな感じなのかもしれない、そう思った。
「あの・・・私、戦いますッ! まだまだ翼さんや奏さんには敵いませんし素人ですが、精一杯頑張ります! だから、その・・・よろしくお願いします!」
そう言い、あたし達に手を差し出しながら頭を下げる響。あたしはすぐに手を取ったが、翼は悩んだ挙句そっぽを向いてしまった。
どうやら、まだ無理らしい。
その後、了子さんによる聖遺物の講座が開かれたが、やはりというべきか疲弊している様子の響の姿を言えば、メディカルチェックの結果と共に後日話す事となった。
それに、未来も何処か表情が納得してないようにも見えるし、幼馴染らしいから心配なのだろう。まだ全然関わってないあたしが言っても意味ないだろうから何も言えないけど・・・その辺はもう、本人同士で解決して貰うしか方法がない。整理する時間も、必要のはずだ。
「響くん。未来くん。少しいいだろうか?」
「あ、はい。なんでしょうか?」
「はい・・・私も構いません」
翼と共に二課から寮へと戻ろうとしていた響と未来に弦十郎のダンナは声をかけて引き止める。二人は弦十郎のダンナに向き直っていた。
「このことは他言無用でお願い出来るだろうか? シンフォギアの存在はあまりにも大きすぎる・・・。知ってしまった人達を危険に晒す可能性が非常に高いんだ。つまり、親しい人や身内が人質にされる可能性が高まるんだ。俺たちが守りたいのは機密じゃない。人の命なんだ・・・強制はしないが、よく考えて欲しい」
「ッ・・・分かりました」
「私も・・・まだ、響のこととかよく分かってませんが、その辺は・・・分かりました」
そんな二人の姿に申し訳なさそうに弦十郎のダンナは頷き、二人が翼と一緒に出ていく姿が見える。
「あっ」
そこであたしは思い出した。いや、むしろ何故今まで忘れてたのかさえ分からないくらい。多分、ゼロワンや黒いやつのせいだが。
でも、そうじゃないか。響は二年前、あそこに居た・・・けど、
・・・まあ、今度でいいか。あの二人も今は混乱してそうだしな。
◆◆
ある所に、一人の少女が居た。その少女は橙色がかかった茶髪の髪をしており、エプロンを付けながら料理をしていた。
その時に聞こえる鼻声は、とても綺麗で彼女自身の優しさでも現すかのような、透き通ってるかのような、妖精の歌のようにでさえ聞こえる。
「ふんふんふーん♪」
楽しそうに歌いながら、料理する少女の姿は見る人にとっては癒されるだろう。
そんな少女は料理を終えると、火を消した。そのタイミングでインターホンの音がなり、手を洗った少女は慌てて出る。
「はい? あっ、少し待ってくださいね!」
知り合いなのか声を聞いた瞬間には、とても嬉しそうな声音で返事をし、その少女はエプロンを脱いで畳む。エプロンを綺麗に置くと、即座に走って玄関に向かい、鍵を開けた。
そして---
「おっと、あぶないぞ」
「おかえりなさい! シンさん、愛乃姉さん・・・!」
一人の男の子に、抱きつきながら咲いた花のような満面の笑顔で出迎える。
「あ、
「・・・アズ。心配しなくとも、予測済みだ」
橙色がかかった茶髪の少女---セレナと呼ばれた少女を白髪の髪の少年、
そんな姿を見ながらも、愛乃姉さんと呼ばれた綺麗な長髪の黒髪をした少女、
「えへへ・・・ごめんなさい」
「ううん、アークさまじゃなかったら危ないから注意しただけよ」
それを気にせず、いたずらっ子のように可愛らしく謝るセレナに、アズは子供をあやすかのように優しく言っていた。さらにセレナの髪の毛をそっと撫で、撫でられたセレナは気持ちよさそうに目を細める。
が、すぐに玄関だということに気づいてか離れた。
「さて、じゃあ話は後にするか」
「はい!」
「はーい」
それを見たシンが言葉を紡ぐと、家に入って鍵を閉め、家でも相変わらず離れないアズの姿にシンが苦笑いしながら軽く撫でる。
それにきょとんとするアズだったが、理由に気づいたようで渋々離れた。
「あ、料理はちょうど出来ました! それに、何か私に出来ることがあるのなら、なんでも---」
「あぁ、ありがとうな。でも、そっちはアズにしてやってくれ。俺は気にしないが、異性の前で着替えるのは一般的に、な」
「あっ!? す、すみません・・・! で、でも私は---」
「私はアークさまなら別に幾らでも見ちゃうし、見られてもいいのだけどね?」
着替えだと言われたセレナは自身の行動に顔を赤め、何かを言おうとすると、アズが先に言っていた。
「・・・発言を間違えたな。俺が勘弁して欲しい」
「あぅ・・・」
「何故今ので顔を赤める・・・?」
さっきの言葉を訂正したシンが、顔を真っ赤にしたセレナに困惑する。
「ふふ・・・じゃあ、アークさまを揶揄うのはやめて行きましょうか」
「え、えぇ!? 今の本気じゃなかったんですか!?」
「当たり前でしょ? 流石に私にも羞恥心というのはあるんだもの。アークさま以外の男には一切興味無いしどうでもいいけど」
さらっと一般人が聞いたら突き刺さるようなことを言ったが、それを気に止めるものは居らず、セレナとアズは部屋に向かっていった。
「・・・ま、これもありかもな。---こんな
二人の姿を見たシンは、感慨深く呟き、自身の部屋に向かう。
理由としては、学生服から部屋着に着替えるために---
〇偽名:
本名:アーク(?)
本編で語ることはないので言いますが、偽名はアルトくんの初期案であり、どちらにするか迷った結果の没案。
※↓は名前解説です。
『威』→威圧の『威』→カタカタに変換→『イ』漢字変換→『意』→『悪』と『意』→『悪意』→『
この意味を知ったアズ曰く、『私好みの名前で気に入ったから好き』らしい。
ちなみに、他にも『シン』を英語から日本語に直すと・・・?
〇偽名:
本名:アズ
新しく発見されたお姉ちゃん属性(?)。アーク様をからかってるけど、セレナが一番被害を受けてる(ほぼセレナの自滅)。
アーク様のことは好きすぎて他の男に一切興味を示さないほど。むしろ、この世界にいらないとさえ思ってそう。
〇セレナ・カデンツァヴナ・イヴ
橙色がかかった茶髪の少女。誰にでも穏やかで礼儀正しい態度で接する。どうやらアズのことを愛乃姉さん、シンのことをシンさんと呼んでるらしいが、果たして関係性は・・・?
どうやら二人に懐いてる様子(?)
セレナァァアアアアアァアァ!!(大人セレナだとアルトくんの歳上になっちゃうので少女版)生存させるか
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生存させろ
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(しなくて)いいです
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アークの意志のままに・・・
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アークワンはよ
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(いっそヒロインにしても)ええんやで