戦姫予測シンフォギア 〜未来へのREAL×EYEZ〜   作:絆蛙

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セイバー完結ですねぇ。といってもこれが投稿される9時間後ですが・・・。
うーん、はっきり言わせて貰います。無理です、これリバイス放送前に終わんねぇ! ま、まぁ?12月までには一章完結するし・・・まだ一期ってマジ? 少なくとも4月までには二期終わらせたいところ。ゆっくり頑張っていきますよ。
では、どうぞ。今回は短い(5000字)です。




第十七話 陽だまりを救う影

 

---時は、一年前に遡る。

フィーネに連れられている一人の男がいた。

その男性は迅であり、クリスと向かい合っていた。

 

『新しいお仲間よ。クリス、仲良くしなさい』

 

『別にアタシ一人で十分だろ!? アタシ一人では不満だってのか!?』

 

『計画をより成功させるためよ。どうやらイレギュラーが紛れ込んでるようだから』

 

『えっと・・・歓迎はされてないみたいだけど僕は迅。よろしくね』

 

『・・・雪音クリスだ』

 

『そっか、じゃあクリスだね』

 

『いきなり馴れ馴れしいっ!』

 

突然フィーネが連れてきた男。

クリスは不機嫌そうに返すが、当の本人はニコニコとした笑顔で話しかけてくる。

まるで純粋な子供のようで、何処か子供でもない。

態度が悪いけど、何処か脆そうで優しそうな少女。それが二人が抱いた印象であった。

 

最初は、不仲だった。

否、一方的にクリスが閉ざしていた。毎日毎日、飽きもせずに迅は話しかける。それをクリスが拒否し、次の日も次の日も話しかける。

迅はクリスが怪我をしたり、疲労で倒れそうになった時は何もしないフィーネに文句を言いながら手当たりしたり看病したりし---自身になんのメリットもないのに、拒絶されているのに毎日そのようなことを繰り返していた。

 

そして、クリスは聞いた。

 

『なんでお前は、アタシばっかり構うんだ』

 

数ヶ月経っても、構い続ける迅に少しずつ心を許していた自覚があったクリスは、熱で倒れている自分を看病する迅に対して本音をぶつけていた。

熱があった影響で素直になれたのか、どう思われているのか怖かったのか---どんな思いで聞いたのかは、クリス本人にしか分からない。

そして迅は答える。

 

『クリスは放っておいたら壊れそうだからね。お友達にもなりたいし、雷や滅なら、きっと放っておかないよ』

 

返ってきた言葉は、クリスをただ純粋に心配する言葉。

 

『余計なお節介だ・・・』

 

『だとしたら、勝手にやらせて貰ってもいいよね?』

 

『・・・ちっ。勝手にしろ』

 

例え拒絶しようが、何を言おうが離れようとしない迅に諦めがついたのかクリスは体を横にして背中を向ける。

 

『分かった。クリス、もしも何かあったら僕を頼ってくれ。・・・ノイズは倒せないけど、他だったらなんでもするから』

 

『・・・ふん』

 

『それじゃ、おやすみ。しっかりと体を休めて』

 

背中を向けたままのクリスを見て、今日はダメだなと苦笑いした迅は毛布をしっかりと掛け直して出ていこうとした。

 

『・・・こんなアタシのために、いつもありがとうな』

 

ぼそり、と小さな声で呟かれた言葉。

驚くように迅が振り向くが、クリスは顔を向けない。

しかしそれだけでも満足だったのか笑顔を浮かべて、小さな声で『うん』と頷いた。

その日から、クリスと迅は共に行動する日が増え、気がつけばクリスは迅を信頼するようになって、互いに過去を話するほどの仲となった---

 

 

 

 

 

 

 

 

---川辺にてノイズの殲滅を終えたクリスと迅、亡は向かい合っていた。

 

「なるほど、迅。貴方にはまだ『フィーネ』という人に話さないと行けないことがあるのですね」

 

「あぁ。だから、ごめん。まだ行けないんだ」

 

「いえ、貴方は貴方の使命を。その少女のために今まで行動していた---とも知れば安心出来ました。後の始末は此方でしておきますので、先に行ってください」

 

迅は今までのことを全て亡に話した。

フィーネに拾われたこと。クリスと最初は話せなかったけど何度も話すうちに仲良くなれたこと。クリスの戦争を無くすという目的に同調し、一緒に頑張ってきたがフィーネに捨てられたこと。

ある程度は伏せたが、自身の行動理由を話した迅に亡は安心したように頷いた。

 

「ありがとう。行くよ、クリス」

 

「・・・いいのか? お前が探してた奴だろ」

 

「僕がクリスを置いて自分だけ居場所を求めると思う? 仮に行くとしても、クリスと一緒だよ。クリスが行かないなら僕も行かないし着いて行く」

 

「迅・・・そうかよ」

 

照れたように顔を逸らしたクリスは、亡に一度視線を送るが、亡も引き止めようとはしない。

それを見たクリスは先に跳んで離れていくが、表情には嬉しさを我慢するような笑みを浮かべていた。

 

「良いお友達・・・パートナーに出会えたようですね」

 

「そうだね。クリスは最高のパートナーだよ。だから僕が守らなくちゃ。それと亡、きっと僕らはキミのところでお世話になると思う。でも僕はフィーネにクリスと会わせてくれたこと、拾ってくれた恩もある・・・僕は僕が出来ることを最大限やることにしたんだ」

 

「何か出来ることがあれば、手伝います。少なくとも二課の方々には敵ではないことだけ言っておくので」

 

「うん。ってクリス! 待って!」

 

名残り惜しそうに少しチラッと見るが、先々行くクリスに迅は慌てて翼を広げて追った。

それを見送った亡は、自身の仕事を全うすることにする。

まずは司令に説明と、一課などに連絡して炭の片付け---

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◆◆

 

クリスと迅という人が人混みから離れて何処かに行ったけれど、私にできることがないから『ふらわー』の店主---おばちゃんと避難しようとした。

しかしタコのようなノイズに追われた時に逃げ込んだ廃ビルがノイズによる攻撃で崩れ、私は無事だったけどおばちゃんが目覚めない。

すぐに隠れたのもあってか、ノイズは私たちの場所には気づいてないけれど、身動きが取れなかった。

 

そして少しすると建設途中だったのか、廃れてしまったのか分からないけれど、石柱が少し剥がれて地面に落ちた。

その瞬間、上のビルを陣取っているタコのようなノイズが反応して石を砕くのが見える。

 

今のは・・・音に反応した? つまり、音を出さなければノイズにはまだ見つからないことになる。

それだけ分かったとしても何も出来ないけど、多少の余裕が生まれたからかこんな時にも関わらず、私はクリスたちを心配していた。昨日はシアちゃんの行方が分からなくなって無事かどうか心配なのに、クリスたちまで・・・。

ううん、今はこの場を切り抜けないと。

どうすればいい? 音を出さずに逃げることは? ---不可能。私が今動いてしまうと、おばちゃんが危険になる。

どうしたら・・・どうしたらいいの? 響に連絡・・・は無理だよね。話せないし、下手をすると携帯の着信音でバレちゃう。

今は切ってるから音は鳴らないけど、電話やメールは無理だった。

 

私は無意識に手に持つ鞄に音を出さずに触れた。

鞄越しに硬い()()()()()()()を触る。アルくんの家にあった、唯一の形見。

私のお守りみたいなものだけど、これがあるとアルくんが傍に居て力を貸してくれる錯覚に陥る。

いつも落ち着かせてくれるし、いつも彼のことを思い出せる。

でもやはり、彼がここに居たらこういう状況をあっさりと打破して見せるのだろう・・・そんな姿も思い浮かぶ。

本当に、どうしたらいいのだろう。

 

「アルくん・・・」

 

小声で思わず呼んでしまって慌てて口を塞ぐが、ノイズは反応しない。

もしかして小さすぎる音には反応しない・・・? これ以上試す気にはなれないけど、バレなかったことにほっと息を吐く。

本当に、私は何も出来ないんだ。響は戦う力を手に入れた。

私には何もないから、待つことしか出来ない。でも、それは昔と変わらなかった。待つことしかしなかった私はアルくんを失ってしまって、後悔した。

ずっとずっと、思っていた。響が戦う力を手に入れて、また待つだけの立場になったことに無力感と悶々とした感情。

 

「誰か! 誰かいま---ッ!?」

 

その時、声が聞こえて凄まじい破壊音と共に誰かが落ちてきた。

聞き慣れた声に、何度も見た事のある姿。幼馴染の響だった。

響はノイズに気づいたのか、声を出そうとしていた。

私はゆっくりと音を立てずに近づいてたため、今すぐにも声を出してしまいそうな響の口を手で抑える。

響は此方に視線を向けてきた為、シーっと指でジェスチャーする。

そしてスマホを取り出して、文字を打った。

 

『静かに あれは大きな音に反応するみたい』

 

響が一通り目を通せるまで待つと、再び携帯を打ち直した。

 

『あれに追いかけられて ふらわーのおばちゃんとここに逃げ込んだの』

 

出来る限り短くして状況を説明すると、響は考えるように目を俯かせていた。

きっとノイズを倒すために必要なシンフォギアを纏えないことだ。シンフォギアを纏うためには、聖詠と呼ばれる歌を歌う必要があると、この前聞いたことがある。

なら、私に出来ることは・・・! 

 

『響聞いて わたしが囮になってノイズの気をひくから そのあいだにおばちゃんを助けて』

 

私はお守りを大切にポケットに入れると打った内容を見せる。

響も急ぎで携帯を取り出したかと思うと、打った文字を見せてくる。

 

『ダメだよ そんなこと未来にはさせられない』

 

『元陸上部の逃げ足だから何とかなる』

 

『なんともならない!』

 

『じゃあ なんとかして』

 

こんな風に会話をしていても、ノイズは待ってくれない。

私は携帯を閉じると、響の耳元に顔を近づけて耳打ちする。

 

「私、ずっと思ってたの。響はノイズと戦う力を手に入れたのに、私はまた待つだけの立場になってることに。アルくんの時、私は何も出来なかった。響よりも気づける余裕があったはずなのに、気づけなかったんだ。だから今度は響一人に背負わせない。私も一緒に背負う」

 

「未来・・・」

 

覚悟を決めるようにポケットに入れたお守りに触れる。

立ち上がって一度深呼吸し、自身の呼吸とこれから行うことによる緊張を和らげる。

---その程度で収まるはずがないのに、不思議と落ち着いた。

 

「私も一緒に戦いたい! 私はもう---間違えたくないからッ!」

 

私の声に反応するように、ゆっくりと動いていたノイズが機敏となる。

放ってくる攻撃を必死に見ながら避けていき、私はビルを出ていった。

大丈夫、これで響がシンフォギアを纏える。私にはノイズを倒せないけど、これくらいなら力になれる・・・!

 

 

 

 

 

 

 

◆◆◆

 

Balwisyall Nescell gungnir tron(喪失までのカウントダウン)---』

 

シンフォギアを纏った響はおばちゃんを抱え、跳躍するとタイミング良く緒川が運転する車が現れた。

 

「響さん!」

 

「緒川さん! おばちゃんをお願いします!」

 

緒川の声に反応すると、響は即座に着地して車から出てきた緒川におばちゃんを預けて再び跳躍。

地上から見て行くと、時間が間違いなく足らない。ならば、空中から見ればいいという考えだろう。

響は次々と屋上や電灯などを伝っていくと、悲鳴が聞こえた。

それが大切な友人の声だと理解した響は空中に大きく躍り出て、ブースターで着地し、再び跳躍する。

そして脚部からジャッキが展開される。地面とは逆方向に伸びるパワージャッキが蹴り出すと同時に縮んだバネの反動で一気に元に戻るほどの勢いで戻る。

地面とぶつかるようになったジャッキは跳躍の手助けとなり、響はまるで弾丸の如く空へと飛び出す---

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(もう走れない・・・)

 

未来の頭の中には、諦めにも近い考えが浮かび上がっていた。

どれだけ走ろうが、ノイズには体力という概念がない。何処までも追いかけてくる。

体力が着き、前のめりに倒れた未来に獲物を仕留めんとばかりに迫ってくるノイズ。

ペース配分を考えずに全力で逃げてきたのが影響しているのだろう。足が休息を求めるように動かず、立ち上がることすら億劫になる。

 

(よく頑張った。おばちゃんを助けることも出来たし、時期に響が到着してノイズを倒すはず。二次災害は起きないし人気のない河川敷近くまでノイズを引きつけることが出来た)

 

もう諦めてもいいんじゃないか、と未来がそんな思考に至った時、ふと手がポケットに触れた。

鞄を持ってこれないからと、財布も含めて自身が一番無くしたくないお守りを入れたポケット。未来にとって、これだけは何があっても無くす訳には行かなかった。

そのお守りは、彼女の()()()()の物だ。

それに気づいた時、未来はお守りを握り締め、ハッと顔を上げた。

顔を上げると先程まで追いかけてきたノイズが跳んだのが見える。

陽を遮り、覆い隠すように翳を作る。そのまま、何もしなければ未来は踏み潰させるようにプレスされて死ぬだろう。

しかし彼女の表情は打って変わって、生きるという確かな意思を宿していた。

 

「約束を果たすためにも、彼にまた()()()()()ためにも---死ねないッ!」

 

足が悲鳴を上げる。

走り続けた代償として足に痛みが走るが、未来は痛みに堪えるように唇を噛み、地面に手を付きながらも立ち上がる。

ノイズが落下してくる。距離からして、下手をすれば当たってしまうかもしれない速度。

それでも未来は前へと出て---ほんの一瞬だけ、ほんの一瞬の刹那にも満たない一瞬。ノイズの動きが空中で()()した。

そしてノイズが地上へ落下する。未来が前へと出たのが功を成したのか、ノイズは未来本人ではなく未来の背後にある影を踏み潰し、アスファルトが砕けた。

当然、近くにいる未来は巻き込まれることになって、戻る手段がない未来は地上へと戻ることは出来ずに落下を---

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「え?」

 

()()()()()()

いや、正確には落ちたはず。落ちたはずなのに、いつの間にか坂の上へと座り込んでいた。まるでワープでもしたかのように。

助かった安堵ではなく、分からない現象に困惑する未来の視線の先にはシンフォギアを纏った幼馴染がノイズに対して右手のガジェットを引き、その拳がノイズを穿った。

貫いたノイズは一気に炭化し、響が拳をもう一度空気に撃つことで未来の近くに着地する。

 

「未来-----ッ!!」

 

響は即座にギアを解除し、無事なのを認識した瞬間には未来に抱きついていた。

一体何が起こったのか理解してなかった未来だったが、幼馴染と再び出会えたことに生きているという実感を感じたのかホッと息を吐き、泣きついてくる響の頭を撫でた---

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんな二人の姿を両目がある内、一つの()()()()()()()()()()()が捉えていたが、()()は興味が失せたように身を翻すと何かを叩きつけた。

その瞬間、()()()()()()()()()はその場から姿を消した。

---地面に発生していた、()()()()()()と共に。

 

 

 

 

 

 





〇小日向 未来
何気に一番精神的に参ってるのは彼女かもしれませんね・・・。居なくなった彼氏(ではない)お守り(落し物)を肌身離さず持つとかマジ? 重すぎるだろ・・・。

〇雪音クリス
想定してたのより簡易になりましたが、だいたい迅とはあんな感じで仲良くなったよーってことです。

〇迅
子供版?と復活後の性格が合わさってるのもあって純粋な子供じゃない子供なんです。これも滅パパの教育のお陰かもしれない・・・。

〇赤い瞳を輝かせたナニカ
イッタイダレナンダー

セレナァァアアアアアァアァ!!(大人セレナだとアルトくんの歳上になっちゃうので少女版)生存させるか

  • 生存させろ
  • (しなくて)いいです
  • アークの意志のままに・・・
  • アークワンはよ
  • (いっそヒロインにしても)ええんやで
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