戦姫予測シンフォギア 〜未来へのREAL×EYEZ〜 作:絆蛙
七日目です。後日談みたいなもので、本編で出来なかった話を入れていきますよー。
『しない』はだいたい前日談、後日談、本編でできなかった話、日常系統になります。
今回だけは一応ちょっと例外で・・・まぁ原作前の総集編みたいな感じですかね。
あとこれを機に原作前読み返すのが面倒な人や読むより本編いきたいって人のために、このままだと早速ネタバレがあるので、そこのみだけ切り取って重要なシーンを纏めつつ特別編枠に置いておきますね。
戦姫絶唱しないシンフォギア
---フィーネの存在
「と、言う訳で改めての紹介だ。雪音クリスくんと迅くんだ。第二聖遺物のイチイバルの装者と仮面ライダーにして、心強い仲間だッ!」
「ど、どうも。よろしく・・・」
「よろしく。クリスと仲良くしてあげてね」
「誰目線で言ってるんだよ!」
早速クリスの突っ込みが炸裂していたが、弦十郎がごほんと注意を引くために空咳をすると、再び声を挙げる。
「さらに本日をもって装者四人と仮面ライダー三人の行動制限も解除となる」
「師匠、それってつまりッ!」
「そうだ。君たちの日常に帰れるのだッ!」
「やったーッ! これで皆とも会えるーッ!」
「ようやく営業に戻れるか・・・まったく、最近は誰も飲んでくれなくなったからな」
装者たちが喜ぶ中、一般職員たちが何よりも喜んでいた。
行動制限が掛かっていたのは二週間。その間に彼らは一週間、石動惣一が淹れる
一応、二課は技術面か実力面、どちらか二つが優秀な選ばれた者達が集まっているのだが、そんな彼らでも惣一のコーヒーには勝てなかった。
しかも、不味いくせに眠気はエナジー系統や薬、普通のコーヒーよりも消えるという・・・どんなものよりも効果覿面といった無駄な高性能なのが悔しいが腹立たしい。
徹夜するには味は保証できないが、もってこいだった。
「まぁまぁ、中々独特でいいと思うわよぉ?」
「俺は自分なりにコーヒーを淹れてるだけなんだがなァ・・・。そうだ、景気づけに淹れようか」
その言葉を聞いた瞬間、二課の職員たちが一斉に動いた。
ある者は自ら淹れにいき、ある者は缶コーヒーを取り出す。ある者は別の飲み物を。
これぞ精練された動き。彼らの判断は、凄まじく強化されたのだ。
ようやく休めるというのに、惣一のコーヒーを飲んでオールしたくないのだろう。
「あれはマトモに人間が飲めるものじゃない・・・」
「あはは・・・」
普段は冷静で感情の乏しい亡ですら顔を真っ青にして言うのだが、響からすると好んで飲む人を一人だけ知っているため、乾いた笑い声を挙げるしかなかった。
「さて、オレたちはまだやることはあるが、装者と仮面ライダーたちは自由にしてくれ」
「あっ、響ちゃんと奏ちゃんだけは定期的にメディカルチェックを受けにきなさい。私ほど不安定という訳ではないけど、何かがあってからだと遅いもの。大丈夫だとは思うけど、奏ちゃんに至っては突然正規な装者となったのだしね」
「はい!」
「分かったよ」
弦十郎の言葉で解散となるが、響と奏だけは了子に呼び止められ、了承の返事を返す。
ここで一つ、気になっていることがあるだろう。
何故櫻井了子、フィーネが二課に居るかについて。
簡単に説明すると、櫻井了子の中のフィーネは激戦の後、デュランダルの一撃にて魂ごと何処かに消えたと言う設定にして、今は櫻井了子として生きているのだ。クリスや迅はフィーネに攫われ利用された被害者として扱うことで、表向きには三人を守ったことになる。
もちろん、櫻井了子とは言っても本当の中身はフィーネなので内実的にはあまり変化は無いのだが、彼女は既に過去に囚われる亡霊なんかではなく、前へと進んでいた。
だからこそ、もうあのようなことはしないだろう。
それに事件をフィーネのせいだけになっているのは、責任を取りたいという了子の言葉に弦十郎が折れたからだ。
本来は誰も悪くないようにしようと思考していたのだが、それはやはり難しかったからだろう。
どちらにせよ、彼女たちは戻る。いつもの日常へと---。
---響と未来の幼馴染---
「なぁ、響。あたしずっと気になってたんだが・・・ちょっといいか?」
「はい。いいですよ」
この場には今、装者たちが全員居る。もちろん仮面ライダーの面々も居るのだが、忙しいのに引っ張り出された亡は疲れるような息を吐いていた。
理由としては、改めて事件を思い返そうみたいな感じである。未来の姿があるのは、まぁ民間協力者扱いされているし深く関わっているので問題はないだろう。
「アルトって、今何してる?」
「・・・えっ」
「・・・ッ!」
奏がその名を出した瞬間、笑顔だった響の表情が突如として固まった。
さらに未来は辛そうな暗い顔をし、惣一は警告するの忘れてた、みたいにあちゃーと額に手をやっていた。
事情を知る一名はともかく、奏の言葉に固まった響と暗い顔をした未来の姿には奏本人も含めて困惑するしかない。
同時に、居心地が悪くなる。
なぜなら---異常に空気が重い。今までの響を知るものからすると、余計にそう感じるだろう。
「わ、悪い! 聞いちゃマズイことだったか・・・?」
「・・・間違いないかも」
そんな空気を壊すように奏が謝るが、翼は肯定するしか出来なかった。ちなみに、一応翼は話したことはないが名前と姿だけは知っている。
アルトと響を病院まで連れて行ったのは、彼女たちなのだから。
「・・・アタシには誰だが分からないんだけど」
「僕にも分からないから心配しないでいいよ」
「私も知りませんね」
そしてここに着いてこられない者が三人居た。
実は亡は正体はともかく、変身した後の存在なら映像として見て知っているのだが、彼女はそれを知らない。
そもそも、その存在の正体は響や未来ですら知らず、知るものは惣一以外に居ないから仕方がないのだが。
「・・・そうですよね。奏さんと翼さんはあの場に居ましたから、知ってても不思議じゃありませんよね」
そんな時、固まっていた響から声が発せられる。
表情はいつもの笑顔ではなく、暗い表情となっている。さらに声も覇気が感じられないが、響は未来に視線を向けた。
「うん・・・一応、話しておいた方がいいかも。クリスと迅さんにはちょっと話したことがありますけど、聞いて貰えますか?」
その視線を理解したのか、未来は頷いてこの場の全員に語りかけた。
さっきと打って変わって重たいシリアスな空気しかないが、未来の問いかけに断れるものは居なかった。
「未来が私の幼馴染ってことは、みんな知ってますよね」
「あぁ」
「当然。今は雪音ですら知っている」
「まぁな・・・」
響の言葉に装者が返しつつ、惣一と未来以外が頷いた。
そんな彼女らを見渡して、覚悟を決めたように響が語り始めた。
「でも、本当は未来だけじゃないです。私と未来にはもう一人、とても大切な幼馴染が居ました---」
ある所に、感情を持たぬ一人の少年が居た。
いつも独りで、孤独で、周りから怖がられていて、虐められて、それでも無感情で瞳に何も映すことなく感情を理解することすら出来ないまま生きていた一人の少年が、確かに居た。
その彼の名は、『アルト』。それが本当の名なのか知るものはいないし、苗字を知るものすらいない。
高校生一年生である響と未来たちから計算すると、六年前だろう。計算的には、小学四年生の頃だ。
その時にアルトが響と未来が通う小学校に転校してきて、三人は出会った。
出会いは突然で、最初は響が猫を助けようと木登りした時。落ちた猫を抱えて大怪我をすると思われた響を庇うように、アルトが下敷きになった。
それによって怪我をしたアルトは病院送りとなったのだが、それが最初の出会い。
二度目の出会いは、小学校。
同じ年齢で同じ学校ともなれば、クラスが違えど出会う可能性はある。
その時は同じ学校と知らなかった響と未来だったが、再会したのは響が廊下でぶつかった時だ。
他の生徒とは違って、子供らしさの欠片もない妙に大人びたアルトだったが、昔から変わらない能面だった。
とにかくも、アルトと再会した響と未来は
三人は家が近いこともあって、一緒に遊んだり出かけたり、惣一のカフェでご飯を食べたり飲み物を飲んだりしていた。
そんな日がいつまでも続くと思われた時---事件が起きた。
その事件こそが、世間を動かし、一時的に話題で持ち切りとなっていた二年前のライブ。誰の記憶にも残る、忌々しい記憶。多くのものに傷を残した、とてつもない事件。
生存者たちからすると、トラウマでもある日---すなわち、ツヴァイウィングの公演日だった。
簡単に述べると、未来は用事で行くことが出来なかったが、アルトと響は二年前のライブに客として来ていた。
一曲目である『逆光のフリューゲル』が終わり、次の曲へと移行しようとした時に突如爆発とともにノイズが発生。
それはネフシュタンの起動実験だったのだが、当然まだ二課に関わっていない響たちはそれを知らない。
突然の爆発に呆然としていた響はアルトに引っ張られる形で逃げたが、アルトは響だけを人混みに入れることで逃がそうとした。
響はアルトが何をしていたかまでは分からなかったが、響が人混みから抜けて向かった時には頭から血を流し、響の手を引っ張って再び逃げようとしていたところ。
しかしノイズが通り過ぎた時に破壊された会場の建築材料が、破壊された時の衝撃で凄まじい速度でアルトを傷つける。
響はアルトが投げ飛ばしたことで傷つくはなかったが、その時には既にアルトはかなりの出血をしていた。
なによりも、右足と左肩には柵が突き刺さっていたのだから。
そしてそれだけではない。響の足元が崩れるとボロボロなのにも関わらずアルトは助けようとし、彼の足場まで崩れた際には自ら下になって響を庇った。
それから二人に迫ったノイズを奏が倒し、大型ノイズの動きを止めている間に逃げようとした響の胸に奏が持つガングニールの破片が突き刺さる。
そこからの話は惣一以外知らないが、アルトは響を抱えて外に出ようとし、絶唱を歌おうとしていた奏を止めるためにボロボロな肉体に鞭を打って、『仮面ライダーゼロワン』に変身して翼と一緒にノイズを倒した訳である。
そして普通なら死んでいても不思議ではなかったはずだが、アルトは生存し、響も目を覚ました。
その後にちょっとしたすれ違いが三人の中で起こっていたが、仲直りして終わり---という訳には行かなかった。
ライブ会場に居合わせた10万人のうち、死者・行方不明が『10201』人にのぼる大惨事。
問題はそこではなく、その後に起きた事件---
響は精神面的に追い詰められ、アルトは肉体共々、追い詰められていた。
当のアルト本人は慣れているお陰か虐めに関しては全く気にしていなかったが、響にとってはそうではない。
何度も追い詰められ、その度にアルトが響を助けた。
未来が助ける時もあったが、誰よりも近くで響を守っていたのはアルトだったのである。
悪意によるバッシングは激しく、学校では生徒と教師ですら。家では知らない人達までも響たちの家族にバッシングを向けていた。
そして一番の事件は、後に起きた---。
響の家族が失踪したあと。
既に肉体面で限界を迎えそうになっていたアルトが姿を消したのだ。
こればかりは響たちや惣一ですら知らないが、その理由は響や生存者たちを守るために己を
響たちがアルトが消えたことに知ったのは、前日が大雨だった次の日。
いつもは響の家に集まるマスコミが一切居らず、その時は響は気にしていなかった。
響が気づいたのは、母親からの言葉。アルトという名前が出た時には外に出て、未来と合流。
事情が分からないまま、心配が先走ってアルトの家に向かうと、そこに待っていたのは燃え盛るアルトの家。
その時は突撃しようとした響を未来が何とか止めたが、冷静になってから真っ黒に全焼したアルトの家に入ると、残っていたのは何も無い空間。
そう、アルトの存在は---何処にもなかった。死体すら見つからず、捜索が打ち切られて現在も行方不明---。
「未来が陽だまりなら、彼は・・・アルトくんは私たちにとって
「響を
話が終わると、その場の空気はどんよりとした重苦しい雰囲気だった。
誰も言葉を発することは出来ず、せいぜい普通なのが缶コーヒーを飲んでいる惣一くらいだろう。
「で、でも大丈夫です! まだ死んだと決まった訳じゃありませんし、きっと今でも生きてると思うんです! それならどうして私たちに会いに来ないのか分かりませんけど・・・アルトくんはすぐに無理をしますから」
そんな空気を、見栄を貼るように笑顔を貼り付けた響が打ち消そうと明るい声を挙げるが、逆に重たくなる。
「ええと・・・」
「本当に大丈夫です。アルくんは・・・確かに無理をする響以上に無理をするのでアレですけど、信じてますから。会いに来ないなら、私たちから行こうって決めてるんです」
「ほらほら、二人がそう言ってんだからお前らがそんな暗い顔をなさんなって。この二人がそう決めてるんだから、お前たちは応援でもしてやればいい」
話を聞いていた惣一が缶コーヒーを飲むのをやめると、パンっ! と手を叩いて空気を変えるように言う。
すると、その通りとも思ったのか僅かに空気が戻った。
「ごめんよ、響。
「あぁ・・・私たちに出来ることがあれば小日向も何でも言ってくれ。罪滅ぼしになるか分からないが・・・やってみせる」
奏が響を抱きしめ、髪を撫で回す。
そんな奏はともかく、翼が申し訳なそうな表情で未来に言っていた。
「奏さん!? 本当に大丈夫ですから! また髪がっ!?」
「あはは・・・翼さん。大丈夫ですよ」
一人大変なことになりかけているが、未来は苦笑いしながら返答する。
「以前に言っていたアタシと似てるって、そういう事か・・・。アタシより立派だしかっこいいじゃねぇか」
「ちょっと会ってみたいな」
「そのようなことがあったとは・・・」
知らなかった三人がそれぞれ聞いていた感想を述べる。
先程まで重苦しかった空気は、何処かに飛散していたが、髪を整えた響は奏に向き合って、何処か重たい空気を纏っていた。
「ところで奏さん。一つ聞いていいですか?」
「ん? どうした?」
話を変えるように名前を呼ぶ響。
そんな響に、奏はどういったことを聞かれるのか皆目見当が付かずに、首を傾げる。
そして---
「アルトくんとはどんな関係ですか?」
「・・・へ?」
想像の斜め上を、響は行って見せた。
思わず、ぽかんと呆気に取られる奏。周囲も想像していたような質問ではなかったため、惣一を除いて困惑していた。
しかし、思い返して欲しい。奏はなんと言った?
---
当然、それを聞いた時には、彼女は内心で反応していたのであった。
そして彼女が反応したということは、もう一人---
「どんな関係ですか?」
「それは私も気になります。奏さん、どうなんですか?」
先程とは打って変わり、まるで別物だが、心の底から恐怖を感じさせるような雰囲気と笑顔を浮かべた響と未来に、たじたじになって自然と後退る奏。
「どんな関係ですか?」
「奏さん、早く教えてください」
機械のように同じようなことを聞く響と、早く話すように圧を感じさせながら催促してくる未来が、より恐怖を加速させる。
しかも二人とも笑顔で、徐々に語気が強くなっているのだから尚更だ。
「べ、別に大した関係じゃないから! あたしが相談に乗って貰ってちょっと話しただけだから!」
奏は慌てて大声を挙げ---響と未来に一から百まで思い出せるアルトと交わした会話を、全て吐かされた。
無事に終わると、戦闘する時やライブの時よりも疲弊した奏は思った。
---この二人に、アルトの話は禁句だと。
その様子を見ていた惣一を除く他の面々ですら、顔を引き攣らせながら同じ思考に至ったレベルである。
しかも憎いことに、惣一が面白いと言うように爆笑していたのだから尚更だろう。
根掘り葉掘り喋らされた時に、敵わないと分かっていても、マスターを今すぐにでも殴りたいと思ったとは奏談だ。
〇ひびみく
※これでまだ未覚醒です。
〇天羽奏
マスターを殴っていいよ。
でも本編で言わなくて良かったね・・・ひと段落着いてたから良かったものの。
〇マスター
やっべ、面白ぇみたいな感じじゃね?
コーヒー飲んでくれなくなって内心悲しんでたと思う。
〇二課の職員
被害者。
でもその激マズコーヒーを好んで飲める存在ってビルド世界にすら居なかったのに、この世界に一人居るんですよね。
〇フィーネ
櫻井了子として生きているが、自身の罪は一番自分が分かっているので罪滅ぼしをするつもりで頑張っている。
最初にクリスや迅を庇うために、フィーネの名を使って罪を背負った。
もう月の破壊を目論んでない。
実際シンフォギア世界で彼女を失うのは物凄く痛手なのよね・・・。
しかし、このせいでウェル博士・・・いる? 一応、いるか・・・。
番外編(時系列にあったキャロルやオートスコアラー、他のキャラと主人公の日常)
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いる
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いらない
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二期行こう
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アークワンはよ
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うるせぇ、尊くさせろ。暗殺するぞ
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もっとイチャつけ
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息抜きは大事だからね仕方がないね
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で、IF編まだ?