戦姫予測シンフォギア 〜未来へのREAL×EYEZ〜 作:絆蛙
とりあえずは去年書いて止まっていたストックを完成させました。詳しくはあとがきで書きます。
……てかこの小説エボルト居たんだったな。
カ・ディンギル跡地からそう離れていない荒野。
この場所は数ヶ月前のルナアタックによって生命の芽生えぬ土地になった場所だが、そのような場所に完全聖遺物を杖代わりによろよろと彷徨う男が一人。
当然ながら、アークに吹っ飛ばされたウェル博士だった。
彼はつい数ヶ月前までは野心に燃えていたというのに、今や焦燥した姿だった。
それでも彼は、何かを探すようにソロモンの杖を先行させて地面につくことで支えにしながら歩く。
「ヘェッ・・・へエッ・・・なッ、ぬォわァァァ!?」
しかし不運が起きたのか、何故か杖代わりにしていたソロモンの杖は空振り、そのままウェルの体は空中で投げ飛ばされた。
他の化け物連中ならともかく、所詮は頭が良いだけの人間であるウェルは空中に投げ出された体を戻すことも出来ず、転がるように落ちていく。
体中が痛むが、無事で済んだウェルはなんとか立ち上がると、ソロモンの杖を回収して顔を上げて前方を見た。
そこに、斜面の奥には洞穴が空いており、風化しかかっているのかパラパラと小さな土塊が降ってくる。
好奇心か、それとも何も考えていないのか、ウェルは何をするでもなくただ諦めずに足を前へ、前へ動かしていた。
そんな彼の苦労が報われたのか、悪運が強いというべきか
「あ、あれはッ!?」
ここまで来た疲労も、今までの疲労が二の次レベルになるくらいに疲れが吹き飛び、さっきまでの速度が嘘のように俊敏な動きで飛びかかったウェルは大切そうに抱え込む。
それは赤く鼓動する人の頭部ほどの大きさをもっていた。
まるで自分のだというように強く抱きしめたウェルは立ち上がり、心なしか焦燥して老けていたのに今は20歳くらいの若返ったようにも思えるほどに調子を取り戻していた。
「ウヒ、ウヒヒッヒヒヒヒ・・・こんなところにあったのかぁ〜!」
洞穴から這い出て、
そう、それはネフィリムの心臓。
あのとき、アークワンに瞬殺されてしまったネフィリムだが、運が良いことにアークワンの一撃は心臓を避け、体だけが木っ端微塵に吹っ飛んだ。
脅威にもならないネフィリムについてはアークワンが見逃した---という解釈も出来るが、どちらにせよ心臓さえあればネフィリムは無事だ。
むしろ必殺技でもないのに拳一発でネフィリムを消し飛ばしたアークワンの強さがどれだけ異常---アークゼロの比ではないのかが伺い知れる。
「き、きひひ・・・これさえあれば、
酷く濁った瞳から爛々とした輝きを取り戻し、生命力に満ち溢れたかのようにウェルは小躍りしていた。
英雄の誕生を、自分が手伝えることに対して。
もはや今のウェルは前までのウェルではなく、自ら英雄へと至りたいと思っていなかった。
悪のカリスマとして君臨したアークゼロの信者のひとり、と言える。
だが違うところかあるとすれば、アークゼロに
ただ滅びを望むのではなく、ウェルはアークゼロの英雄としての姿を見たいのだ。
その後に滅ぼそうとも人類を導こうとも、ウェルはどうでもいい。
ただ自分の理想像と一致した英雄を自分の手で手伝いたいのだ。
---それが、カレが最も嫌うことであることに気づかないまま。
---りんごは うかんだ お空に……
無機質な天井が目に映り、ナスターシャは意識を取り戻した。
自身を苛む病によって意識を失ったが、日に日に酷くなっていることを自覚していた。
それでも自分が何をしていたのかを思い出すと、ふと視線を横に移した。
そこには目を閉じて背中を壁に預けながらも、歌を口ずさむマリアの姿があって、看病してくれていたのだろう。
---りんごは 落っこちた ちべたに……
それはマリアたちの故郷に伝わっていたらしい歌で、セレナが生きていた頃もF.I.S.施設で一緒に歌っていたのをナスターシャは何度も聞いたことがあった。
懐かしい記憶を思い返し、同時にナスターシャは思ってしまう。
(優しい子・・・。マリアだけじゃない。私は優しい子たちに十字架を背負わせようとしている・・・滅や雷の善意ですら、利用して)
---星が生まれて歌が生まれて ルルアメルは笑った 常しえと……
マリアの歌からは優しさと思いやりが満ちている。
ナスターシャが目覚めたことに気づかないまま歌を口ずさむマリアの声を、ナスターシャは目を閉じて聞く。
---星がキスして 歌が眠って
(私が間違えているのかもしれない)
上体を起こし、あれだけ覚悟を決めていたというのに後悔が芽生えるナスターシャだった。
もっと別の手段があるのでは、と。
しかしそんな時、壁面に取り付けられたモニターが音を出し始めた。
フィーネだということを押し付ける形になったのもあって、色んな負担をさせてしまっているマリアを今は休ませてあげたい気持ちがあるナスターシャは代わりに出ることにした。
「私です」
『っとと、もしかして、もしかしたらマムデスか!?』
ナスターシャが出ると、通信越しから切歌の戸惑った声が聞こえてくる。
『具合はもういいの?』
「マリアの処置で急場は凌げました」
『そうか。
それだったら本来なら待機を命じられてる俺たちだが、二人。悪く言わないでやってくれ。
滅がそっちで待機してるのもあって俺たちはドクターを探している』
「分かっています。私の容態を見れるのはドクターウェルのみ・・・そういう事でしょう?」
雷の言葉から探している理由を察せられたナスターシャは本当に優しい子たちだと思いながらも、怒ったりするようなことはなかった。
『ああ、話が早くて助かるぜ』
『デスが、連絡が取れなくて・・・』
「三人ともありがとう・・・では、ドクターと合流次第、連絡を。
『了解デス!』
どこか無理を感じさせるような声音でそう答える切歌だが、対面していない彼女たちには分からず、通信が切れる。
それと同時に、扉が開く音が響いた。
「・・・起きていたのか」
やってきたのは、バンダナを巻いている一人の男性---滅だった。
彼はナスターシャの姿を見て、少し驚いたように眉が上がっていた。
「滅? どこにいってたの?」
「警戒態勢と訓練をしていた。それよりもナスターシャ、体は平気なのか?」
「今は安定しています。私よりも
誰を指すのか、それはこの場の誰もが理解出来ていた。
ウェル・・・なんかではなく、今まで物資の提供やメンテナンスをしてくれていた協力者だ。
「マム。カレはあのとき・・・」
「いやあの戦場には血痕の跡が残っていた。偶然か、それともアークの一撃をネフィリムが受けた時に吹き飛ばされたのか。
どちらにせよ、生き残っていると見ていいだろう」
そう、実はあの場で誰もカレがアークワンへと変身したところは見ていない。
あくまで突然ネフィリムが破裂したように見えただけ。
それに普段のあの少年の影響か、不思議と誰もが
まるで、思考が、印象が操作されているかのように。
「そうですか・・・捜索も視野に入れておきましょう」
「ああ、それがいい。
あまり離れることはしないが、この周辺なら俺が探ろう。よく分からないやつだが、やつが居なければベルトの修理や戦闘にも支障が出る」
「頼みました」
あまり時間を取れないが、今みたいな空き時間くらいならば捜索の時間へ割り当てることができる。
しかし護衛も兼ねて待機しているのもあって、滅はこの周辺しか探せないのだが---まぁカレはもうここにはいないのだから、ある意味時間を割けないのはいいことなのかもしれない。
「滅、でも貴方もまだアークに受けた傷が・・・」
「心配するな。直撃を受けた訳では無い。
お前こそ休んでいろ、マリア。お前は作戦の要だ」
「・・・分かったわ」
平気だというように小さく口角を上げて言う滅に、これ以上は野暮だと思ったのかマリアはただ納得したような言葉だけを述べる。
ただ、納得してなければ心配といった表情が隠せてなかったのだが。
どこか心ここに心在らず、といった様子で響は学友たちと歩いていた。
思い出されるのは前日の夜。
暴走した自分。そして一人の少年の姿。
立花響が立花響である限り追い求め続ける人物。
二年。もう二年も経っている。
ある日を境に消え、全ての繋がりを断ち、生死すら分からない幼馴染のこと。
いつだってどんな時だって、忘れることは無かった。
けど、考えないようにしていた。
考えれば考えるほど、何かに締め付けられているように胸が苦しくなる。
(会いたい・・・)
考えてしまえば、封じた想いが溢れ、今も尚思ってしまってる。
立花響という少女は、元々は一人の少年に依存してしまった。
不安なとき辛いとき。何があったって傍に居てくれた少年は既に居ない。
それでも、思い出してしまった。
一度思い出し、溢れてしまった気持ちは抑えることなど容易ではない。
一言でもいい。一目でもいい。ただ無事なのかどうか、それだけでも知りたいと。
(アルトくん・・・アルトくん・・・)
それでも現実は思い通りに行くことなどない。
もし今、傍に居てくれたなら。ずっと居てくれたなら。響はこうも胸を痛めることも苦しくなることもなかっただろう。
きっと、照らしてくれたはずなのだから。
「しっかしまあうら若きJKが粉モノ食べすぎじゃないですかね〜・・・ねえってば」
「え・・・あ、ああ〜そ、そうだね・・・」
「・・・響?」
いつもならば違った返しをするはずだが、肯定するような言葉に未来だけではなく板場や安藤、寺島も違和感を感じたらしい。
顔を見合せていた。
「な、なんでもないよっ!いやぁ〜相変わらずおばちゃんのお好み焼きは美味しかったね!」
慌てて取り繕おうとする響だが、流石にバレバレだったのだろう。
未来を除く三人は苦笑していた。
「立花さんが何を考えてるかは分かりませんけど・・・」
「あんまり無理はしたらダメだよ、ビッキー」
「え、っと・・・ごめん・・・」
あまりにも分かりやすいのもあるだろうが、言葉に詰まる響は皆が心配そうな表情を浮かべていることに気づき、ただ謝罪の言葉を述べることしか出来なかった。
「ねえ響・・・」
「な、なに?」
「もしかして---」
唯一事情の知る未来が、僅かに悩むように躊躇しながら彼女にとっての
『ッ!?』
ふと目の前を通り過ぎた三台の黒い車に目を奪われる。
その車の中には見覚えのある、黒スーツの男達が乗っていた。
それがどこか只事では無いことを知らせるように凄まじい速度で過ぎ去っていき、角を曲がって見えなくなったところで突如爆発音が鳴り響いた。
「今のって・・・」
「くっ!」
響が走り出し、それに未来たちが続く。
距離はそれほど離れておらず、少女たちの速度でもすぐにたどり着く。
そしてその先で見た光景は、悲惨だった。
先ほどまで新車のようだった黒い車の装甲はひしゃげ、へこみ、その周囲には元は人間のものであっただろう黒い炭素の山。
そしてその周囲にはノイズと---ウェルがいた。
「ウェヒヒ・・・誰が来ようと、これだけは絶対に渡さない・・・」
片手にソロモンの杖、そしてもう一方の片手には、何か布に包まれたもの。
「ウェル・・・博士・・・!」
その人物が誰かを、すぐに理解した響がウェルを睨みつけるとウェルも響の存在に気づいたのだろう。
怯えと驚愕を顕にする。
「な、何故お前がここに・・・!?」
「ここで何を・・・!?」
「お、お前には関係ない!邪魔をするなぁぁぁ!」
風貌も含めてあまりにも情けないが、明らかに怯えている彼は半狂乱になってノイズを差し向ける。
「あ・・・・!?」
「未来たちは下がってて!」
響がその手に持っていた荷物を投げ捨て、そのノイズに向かう。
真正面から走り、間違いなくノイズと当たるだろう。
『---
それでも響は走るのをやめず、聖詠を唄い
本来なら、それは死に直結してしまう行為。
「響ッ!?」
「人の身で・・・ノイズに触れた・・・!?」
それは、本来ならありえない事。まさかの行動をした響にこの場の誰もが呆気に取られる。
普通ならばその行為は自殺行為であり、その身が炭化する。
しかし炭化することがなかった。
有り得ないはず。だが現実で起きており、次の瞬間、その身を対ノイズ戦の戦闘装束へと変える。
そしてそのまま正中を捉えた拳を押し込み、ノイズを一気に消し飛ばす。
「おぉぉぉおお---ッ!!」
吹き荒れる衝撃。
あまりにも強風が直線状を駆け抜ける。
その最中で、響は拳を握りしめて叫ぶ。
「この拳も、命も---シンフォギアだ!」
その身が今自らの戦う力に蝕まれている事を、彼女はまだ知らない。
だけど護るために。
人助けのために、彼女は手を伸ばし続ける。
何があったって必ず、何年かけようとも探し出すと決めた少年に、誇れるように。
はい、ここでお知らせします。
失踪します!!とは宣言しません。
まず言い訳させてください。
投稿できなかった理由として作者の心が単純に折れてました。てか当時はセイバー神!ゼロワンゴミ!とかでセイバー信者とゼロワンアンチにメンタル殺されたしリバイスに先にやりたいことやられたので絶望してましたし。
まぁそもそも日に日に評価も得られなくなったし赤バーから落ちた上に低評価押されるし…と書く意味があまり感じられなかったんですよね。結局一番は評価なんですが、それでも感想くれた方のために頑張ってました。
でもやっぱ心折れてゆゆゆネクサス書いてましたし。それに今はアウトサイダーズでアーク出たしさぁ。滅出てるしさぁ。ゼインなんか出たしさあ。何やっても素人小説は霞む。
でもさ……やっぱ好きなんだよシンフォギアと仮面ライダー。ギーツを見て書きたい欲が回復してました。俺ツイ書いてたけど。
まぁ改めて見直したらやっぱ文章ゴミだな!!と思いましたけどねっ!
ということで、あまりにも小説を複数書いてるのでこれからも遅れると思いますけど、どうするかは残ってる方が居たらその方たちに任せようかなと思います。
ですのでお願いします。またアンケートを取らせてください。正直ヤンデレ要素もアズ以外消えてるしなこれ…それは近くにいないアルトくんのせいだけど()
もしあれなら小説ごと消します。
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