戦姫予測シンフォギア 〜未来へのREAL×EYEZ〜   作:絆蛙

8 / 59

サブタイトルとりあえずカタカナ一つでもあればゼロワンのサブタイトルだろ、とかいう雑な解釈

意地でも書きたくねえ!って思ってたら切りが良かったのでまだ行きません。良かったね、俺!でも短いです。
しかし文字数ってどれくらいがいいんですかね、基本的には4000〜6000だけど7000くらいの方がいいのかな?
あ、50人お気に入り登録ありがとうございました。見てくれるって嬉しいよね



第六話 ライブの前準備

 

 

 

海に行った日から数ヶ月が経ち、彼らは既に二年生だった。あれからも何度も映画やら買い物に付き合わされたり色々なところにアルトは連れて行かれていた。

ちなみに最初の頃は断ろうとしていたのだが、何かと理由を付けてくるために途中から諦めて素直に連れて行かれていたのである。

その時、親や頼み事などを使うのは狡いと、アルトは思ったらしい。

彼はなんだかんだお人好しなのである。

 

「アルトくん、おはよー!」

 

「アルくん、おはよう」

 

「・・・ああ。おはよう」

 

学校に向かってアルトが歩いてると、響と未来が追いついて挨拶をする。

それを彼はいつも通りに挨拶した。他人からすれば彼の返事は冷たいかもしれない。

だが、既に何年も一緒に過ごしている二人にとっては些細なことで、相変わらずの幼馴染の姿に精々微笑むだけだった。

そして、響と未来がアルトを挟むように隣に来ると、通学路での取り留めのない話に加わる。いつもと変わらない、見慣れた日常の風景である。

 

「そうだ、響。これ」

 

そんな中、未来が思い出したかのようにCDを響に差し出していた。

 

「ありがとう、未来」

 

「それは」

 

「うん、ツヴァイウィングっていうアイドルグループの曲だよ」

 

響がCDを受け取り、アルトが聞くと未来は丁寧に教える。どうやらアルトが知らなかったことは予想内だったらしく、すぐに返ってきた。

一応言わせてもらうと、『ツヴァイウィング』というアイドルグループはかなりの人気で、有名だ。

むしろ今では知らない人でも名前ぐらいなら知ってるんじゃないかと思われているレベルで。

当然、未来はファンで二人に勧めてたわけなのだが---

 

「そうか」

 

流石は感情がないと言われてるだけあって、アルトは興味を持つことはなかった。

 

「アルくんも試しに聴いてみたら?かっこいい曲だし」

 

「・・・分かった」

 

それでも、未来に言われた彼は素直に頷いた。

完全に興味はないが、聴くだけ聞こうみたいな感じである。

 

そして、時間があまりないことに気づいた三人は、僅かに通学路を急ぐ---。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

何事もなく家に帰ったアルトは、未来たちを見送った。

その手には、渡されたCDがある。

それを興味なさそうに見つめるが、聴くための準備を始める。

まず、CDレコーダーを引っ張ってきて、そこに渡されたCDを入れる。ヘッドホンを装着すれば、後は再生を押すだけだったので、アルトはポチッと押した。

その瞬間には、イントロが聴こえ始める。

それは軌道、軌道拍子。

曲はどちらかといえば明るい系でなく、暗い系でもない。どれかと言えばクール系の曲と言えるだろう。

それを、アルトはただただ無言で聴いていた---

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・」

 

曲を終えると、アルトはヘッドホンを外してCDディスクを元のケースに入れ、返すために安全な場所へと置いてCDレコーダーを閉まった。

そして---寝た。

 

「・・・分からない」

 

寝る前に、それだけをこぼして。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「アルくん、どうだった?」

 

次の日、アルトはCDを未来に返していた。

 

「よく、分からない」

 

「そうなんだ・・・」

 

未来は少し、残念そうな表情で肩を落とす。

もしかしたら、何も興味を持たないアルトでもツヴァイウィングの曲を聴けば興味を持つのかもしれないとでも思っていたのかもしれない。

 

「わ、私は良かったって思うよ!」

 

そこで、フォローするかのように響がそう言っていた。

 

「あはは・・・それは良かった。アルくんも興味待つと思ったんだけどな」

 

「・・・悪い」

 

「ううん。アルくんは悪くないよ。それに、興味持たなかったとしてもアルくんはアルくん。それに変わりはないもん」

 

「・・・そうか」

 

それだけ言い、彼は未来の手料理お弁当を静かに食べる。

さらっと女子の手料理弁当を食べてるのに突っ込む人材は、ここにはいない。

既に慣れきった光景なために誰も気にしないし、そもそも最初から気にしてる人は居なかったのだから当然だろう。

 

「あぁ、そういえば---」

 

鞄を自分の膝に置いたアルトは、鞄のファスナーを開けて雑誌を取り出していた。

取り出したものは音楽雑誌だ。その表紙はツヴァイウィングの2人組、特集記事が組まれており、かなりの紙面が使われているあたりその人気が伺い知れる。

 

「あれ、ツヴァイウィングの雑誌? 買ったんだ?」

 

「ああ、やる。俺に必要はない」

 

思わず響がそう言ったためにアルトは頷き、そのまま未来に差し出していた。

 

「ありがとう。これまだ買ってなかったんだよね」

 

「そうか」

 

それだけだったのか、それ以降は鞄を傍に置いてご飯を食べる。

別に彼が音楽雑誌を買ったのは興味があるわけでもなく、欲しかった訳でもない。ただ単に売ってたから買ってみた、それだけの理由だった。

 

「あ、そうだ。響、アルくん」

 

「どうしたの?」

 

「・・・?」

 

何かを思い出したかのように、雑誌を傍に置いた未来が鞄を探った。

響とアルトはそれに首を傾げる。

 

「これ、一緒に行かない?」

 

そう言って差し出してきたのは、今週末くらいに行われるツヴァイウィングのライブチケットを三枚。つまり、一緒に行かないかと誘っているのだろう。

未来が三枚手に入れた経緯は知らないが---

 

「構わない」

 

アルトとしては別に断る理由は一切ないし---どうせ連れて行かれると諦めてるのか、あっさりと頷いた。

 

「私も大丈夫! ライブって初めてだから楽しみかも」

 

「じゃあ、渡しとくね」

 

「うん! ありがとう!」

 

「ああ」

 

未来に渡されたアルトは鞄の中に入れる。

そして、ご飯を食べるのを再開したのだった。

 

「時間には遅れちゃダメだよ?」

 

「はーい」

 

「分かってる」

 

そう返事をしながら、いつも通りの会話に戻って響と未来が笑ってる様子を、アルトは無表情ながら見つめていた。

 

「・・・・・・」

 

「アルくん?」

 

「いや、なんでもない」

 

それにきょとんと首を傾げた未来が聞くと、即座に反応した。

実際に何も無かったのか、昼休みの間は彼が口を開くことはなくなった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

場所は変わって喫茶店。

いつもの場所へ来たアルトは一人店に入る。

響と未来には一応言っているため、特に問題はないだろうとの判断だ。

 

「いらっしゃい。ってアルトくん?」

 

「マスター、いつもの」

 

「はいよ。今日は響ちゃんと未来ちゃんは?」

 

「・・・部活と多分家。今日は一人」

 

「そうか・・・いつもは一緒なのに珍しいな」

 

カウンターの席へ座ってるからか、アルトにマスターと呼ばれてる男が話しかけながらコーヒーを作っていた。

 

「・・・そうか?」

 

「そうだよ。はいコーヒーひとつ」

 

「ああ。悪い」

 

敬語を使うことも、会話的にも、何処か親しげな二人の様子。

どうやらマスターもアルトの態度は知ってるのか、彼の冷たい態度に何とも思わずにコーヒーを出していた。

 

「・・・」

 

そして受け取ったアルトはコーヒーを飲む。

 

「しかしアルトくんももう中学二年生なんだっけ?」

 

「・・・・・・」

 

コーヒーを飲みながらも、マスターの言葉にアルトが頷いた。

 

「早いねぇ・・・まずっ!」

 

そして何故かマスターは自分で淹れたコーヒーをマズいというのだった。

何故自分でマズいと思ってるのにコーヒーをメニューに入れてるのだろうか、とふと浮かんだアルトの考えは間違いじゃないはずである。

 

「別に。何も、変わらない」

 

「俺はアルトくんはもっと青春するべきだと思うよ。ほら、例えば響ちゃんと未来ちゃん。どっちが好きとかあったり?」

 

「・・・好きってなんだ?」

 

「そこからかぁ〜・・・というか本当にまずっ! 誰だよ作ったの!」

 

きょとんと首を傾げたアルトにマスターは肩を落としてまたコーヒーを我慢して飲んでいた。

意地でも捨てないのは店をやってるものとしてのプライドだろうか?そんなことを思いながらたわいのない話をしばらくし、アルトはコーヒーを飲み終える。

 

「マスター、金は置いとく。また来る」

 

未だに我慢して飲んでいるマスターを見つめながら、アルトはお金を置いて店の出口へ向かった。

 

「いつでも待ってるからな」

 

「ああ」

 

何処か受け入れてるかのようなその言葉に、アルトはちらっと見つつも返事をした---

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

何時に集合だったりする話のためもあってアルトの家でご飯を食べた未来と響を見送ったアルトは、家の奥にある金属製の扉を見つめる。

それは、意識が浮上した時から記憶の中にあった扉。最初は何も無かったのだが、アルトは隠す場所として使っていた。

覚えているパスワードを入力し、金属製の扉のロックが解除されたら中に入る。

中は広いというわけではなく、人一人が生活出来るか出来ないかの狭さである。

その中も、特別何かあるってわけでもない。あるのは三つの物体と五つのそれに使うアイテムらしきもの。

 

「・・・分からない」

 

未だになんなのか分からない()()を手にして、アルトはしばらく見つめるが、結局は一つの物体と一つのアイテムらしきものはポケットに入れた。

毎回一つは持って行っているらしい。

 

「・・・相変わらず、何故入るんだ?」

 

と、入れた本人も首を傾げるが、入るならいいと気にせずに詰め込んでおいて、アルトは明日の準備を全て済ませておいた。

忘れ物がないかも確認しつつ、目覚ましをかけるように設定したアルトは寝る体勢に入る。

 

「・・・・・・」

 

寝る前に、彼の脳内には響と未来の姿が浮かび上がった。今日見た、昼休みで笑い合う二人の姿。

そんな二人を思い出した彼は---

 

「太陽と陽だまり・・・か」

 

何処か懐かしむような雰囲気で、その言葉を最後に、彼の意識が途切れるのだった---

 

 

 

 

 

 

 

 

 

---彼は知らない。この先、どんな未来が待ってるのかを。

否、それは誰も知らないのだろう。

 

少なくとも、言えることがあるならば一つ、()()()()()

運命の分岐点は刻一刻と彼に迫る。それは、歴史が変わるほどにとてつもなく大きな分岐点。彼の運命を大きく変える日々の始まり。

彼はどんな選択をし、どんな行動を成すのか。少なくともそれは、本人にしか分からないであろう---

 

 

 

 

 

 





○アルト
百合の間に挟まるやつ。
最近はもうどうせ連れて行かれると悟ったせいで諦めてる。でも律儀に行く。多分今回断っても響に連れて行かれてた。
百合の間に挟まりやがって爆発しろ
アイテムがポケッツに入るのはご愛嬌。仮面ライダーに突っ込んでは行けない。

○立花響
今回あんま出番なかった。ごめんね。
次回からキミにとっても地獄だから安心して♡(鬼畜)

○小日向未来
アルトにツヴァイウイングの曲勧めたけど興味持たれずに失敗した。
さらっと毎回弁当作って渡してる。ヒロインかよ

○マスター
自分でも飲めないクソマズ珈琲を生産するやべーやつ。
アルトは飲んでくれるので嬉しいけど上手く出来たと思って自分も飲んだら不味い。
たまにえぐいほど苦い。でも飯は美味しい。
趣味でコーヒー(喫茶)店やってる。
パスタが苦手でタコは嫌い。ウォシュレットも怖い。
容姿は石動惣一。
こんなイケてる悪者がいるわけねえと思う

挿入歌『ORBITAL BEAT』
アニメ本編ではきりしらが二期で歌ってたやつ。意味は知らない。ふつーに単語で訳したら軌道拍子(叩きつける)になるな、と思ったのでそう表現した。作者はこっちより逆光のフリューゲルの方が好き

アズ

  • 出そう!
  • 出さないでええやろ
  • アーク様最高
  • 滅亡迅雷netに接続・・・
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。