縁壱「ここは一体どこだろうか……。先ほどまで見開けた場所にいたというのに、全く見覚えが無い場へ移動させられた。あの鬼は即座に仕留めたものの、これは厄介な血鬼術だ…」ガサガサ
ガキィン!ガキィン!ガァンッ!
縁壱「遥か遠方から激しい剣劇の音が聞こえる。それもこの気配から察するに、相当な手練れ同士によるもの。だが、もう今の俺は………いや、それでも使命は変わらない。そのために生きる他無いのだから」スッ……
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
脱線した無限列車の付近にて。
アカザ「俺は悲しいよ杏寿郎。どんな素晴らしい斬撃を浴びせようと、鬼の俺には致命傷となり得ない。それに比べて人間であるお前はどうだ。たとえ直撃を免れても僅かな掠りで負傷し、見るに堪えない有り様だ」
煉獄「………炎の呼吸・一の型」ダッ!
アカザ「それが限界なんだよ。欠陥だらけの肉体では鬼に勝てない。生に限度がある人間では武を極めきれない」
煉獄「不知火!」キィン!
アカザ「お前の死力尽くす姿は好ましくある。まさしく武人に相応しい」ガァン!
煉獄「気炎万象!盛炎のうねり!」キィン!ガッ、ブゥン!
アカザ「ただ俺の理想、俺が目指している武の極地には程遠い。まして、その程度ではとてもな。…破壊殺・乱式」ブォォオォ…!!
炭治郎「!?煉獄さ……!」
スパァン!!!
縁壱「どの鬼もそうだったが、お前は特に喋る鬼だ」
アカザ「なっ、俺の両腕が……!?」ブシャアアア……!
煉獄「む、何者だ……!?」ザッ
炭治郎「えっ!?いきなり何だ!?いや本当に誰なんだ!?それにこの臭い、誰とも比べられないほど透き通っていて、煉獄さんとは違う熱さが……」
縁壱「…その明るい髪色、炎柱の縁者か。下がるといい。あの時に施された恩を今こそ返そう」
煉獄「恩?一体何のことを言っている?それより今の太刀筋は…」
アカザ「はっ、なぜだ!?なぜ傷が治らない!俺は鬼だぞ!鬼の中でも優れた存在である上弦の鬼!なのに!なぜっ、腕が元に戻らない!!?」
縁壱「本当によく喋る鬼だ」
アカザ「ぐぅううぅうぅう!!こんなバカな事があるものか!破壊殺・脚式 流閃群光!」ブワァ!
縁壱「…の呼吸」スッ
ズシャ!
アカザ「な、に……?」
煉獄「……あの一瞬で首を切った…?やはり、この者は俺ですら見えない太刀筋を…」
アカザ「そ、そんな、こんな事が……!ありえないぃ…!あぁ……体が…、俺の……雪……うあぁああ………」ボロボロボロ……スゥウゥ……
炭治郎「す、凄い。あの煉獄さんでも苦戦した上弦の鬼を、あんなあっさりと…。そもそも一体どこからやって来たんだ…?たまたま通りかかったにしても…………うん?あの耳飾り…?」
縁壱「………さて、深手を負っているところ申し訳無いが、一つ尋ねたい。ここは一体どこなんだろうか。見た事が無い黒鉄は散らばり、その隊服も……私の知る物と違うように見受けられる」
鬼舞辻無惨「なんだ…今、あの時と同じ寒気が走ったぞ?…しかし、まさか柱一人程度に上弦の鬼がやられるとはな。私の想像以上に期待外れということか」
※無惨はアカザが炎柱と戦闘したという雑な定期連絡しか受けてません。
ですので、縁壱の存在を知るわけもありません。