機動戦士ガンダム00 Black swan 作:SOLUNA
果たして、その内容とは・・・?
では、どうぞ!!
タクラマカン砂漠での戦闘を終えた後、ヴァンはドクターJからの新たな指令を待っていた。その中で、ヴァンはパソコンを開いてニュースを見ていたのだが、その表情は非常に険しい顔つきだった。
(どれもニュースはソレスタルビーイングのトリニティチームの基地破壊の情報ばかりか・・・。やはり、トリニティたちは些か度が過ぎている・・・。このままではソレスタルビーイングの存在意義が非常に危うくなるな・・・。)
そんなことを思っていると、パソコンに通信が入った。
「おう、ヴァン。」
「ドクターJ。新しい指令ですか?」
「ウム。新しい指令は今回はメッセージで送った。すぐに見てくれ。」
そう言うと、ドクターJはメッセージを送ってきた。そこに書いてあった内容を見たヴァンは
「・・・ドクターJ。これは・・・。」
「ヴァン。今回の任務は必ず成功させてくれ。頼むぞ。」
そう言うと、ドクターJは通信を切った。パソコンをたたむと、ヴァンは
「ドクターJも親友だけはどうしても失いたくないって訳か。」
そう言って、ユニオンに向かうため身支度を始めたのだった。
一方、此方はユニオンのとある住宅街にある一軒家の一室。そこには一人の老人がパソコンと熱心に向き合っていた。彼の名はレイフ・エイフマン。彼は世界的に有名なユニオンの技術者で、現在73歳。機械工学や材料工学といったあらゆる工業分野に精通しており、その見識の深さを見込まれて、ソレスタルビーイングの武力介入後、対ガンダム調査隊に技術主任として招聘された。その腕前は確かなもので、ユニオンのエースパイロットのグラハム・エーカーの依頼を受けてフラッグの強化改修を行い、わずか一週間でカスタムフラッグを完成させていることからそれが証明されている。なお現在ユニオン軍のMSWADの技術顧問であるビリー・カタギリとソレスタルビーイングの戦術予報士であるスメラギ・李・ノリエガことリーサ・クジョウの大学時代の恩師でもある。そして、麻薬を紛争の原因として心底嫌っており、タリビアにガンダムが現れた際には、目的が麻薬畑を焼き払う事と見抜き、出撃しようとするグラハムを引き止めていることもあった。
そんな彼は現在独自に太陽炉の研究を行っていた。イオリア・シュヘンベルグの経歴などから太陽炉の理論やガンダムについての情報を一つ一つ細かに調べ上げていた。
(私の仮説が正しければ、ガンダムのコーン状のエネルギー発生機関がトポロジカル・ディフェクトを利用して機能しているというのなら、事の全ての辻褄が合う。活動しているガンダムの機体数が少ない訳も、製造に100年・・・いやそれ以上もの時間を必要としたからで間違いないだろう・・・・。)
(・・・・・だが、あの『ブラック・スワン』は一体は何者なんだ?あのガンダムはこれまで登場してきたガンダム達とは明らかに異なる。これまでのガンダムのコーン状のエネルギー発生機関を用いず、それらの機体とは常軌を逸した機動性と攻撃性能・・・。そして、あの三大国家軍を消滅させた強力なエネルギー砲・・・。あのコーン状のエネルギー発生機関を使わずに、あれだけのエネルギーを生み出せるのは、おそらく核融合炉のエネルギーしか・・・。)
(・・・ん?まてよ・・、核融合・・・?)
エイフマン教授は考え、ある一つの結論に辿り着いた。
(・・・ま、まさか?!あの『ブラック・スワン』は・・・・ジェイソン・ヌルが協力していたのでは?!)
(奴の友人だった私は聞いたことがある。奴は私とカレッジの同級生で、学生時代には核融合炉関係の特許を幾つも取得していた。その上、大出力のジェネレータやエンジン等の技術も得意だった男だ。不可能なことではない。今考えただけでも驚きだが、まさか奴が『ブラック・スワン』にかかわっていたとは・・・。)
その結論に驚いていたエイフマン教授に、パソコンでメールが入った。確認すると「ワーカー・コルシカ」という人間からだった。
(私に水素エンジンについてお聞きしたいか・・・。何?カタギリ君の紹介だと?まあ、少しの時間なら・・・。)
そう考えたエイフマン教授はパソコンで返信を送った。
「こんにちは。ワーカー・コルシカといいます。本日は有難うございます。」
「いやいや。こちらこそ。わざわざ此方まで来てくれるとは熱心なんだな。」
「ワーカー・コルシカ」と名乗りエイフマン教授の元にやってきたヴァンは、依頼内容を思い出していた。
「レイフ・エイフマン教授との接触及び救出?」
「そうじゃ。彼は私の無二の親友なんじゃ。彼と接触し話を付けて救出してほしい。」
「もし教授が話に応じなかったら?」
「何。だったら最後の手を使うまでだ。」
その最後の手を聞いたときの回想を思い浮かべながら、ヴァンはエイフマン教授と水素エンジンに関して様々な意見を交換し話が弾んだ。そして、水素エンジンの話を終えたところで、ヴァンが話を切り出した。
「教授。実は自分もう一つ考え込んでいることがありまして。」
「何かね?」
「ソレスタルビーイングの事ですよ。自分はソレスタルビーイングの目的は紛争根絶じゃないと思うんですよ、何かもっと別の意味があるみたいな・・・。教授はどう思われますか?」
「ほう。君は鋭いな。私も実はイオリア・シュヘンベルグとソレスタルビーイングの本当の目的は違うのではないかと考えているのだ。それが何かは分からないがな。」
そうエイフマン教授は応えた。ヴァンはその思考の高さと鋭さを感じて、教授がソレスタルビーイングの上層部に狙われるわけだと思った。
そしてヴァンはある賭けに出た。
「あのガンダムという機体は一体どうやって製造されたのでしょうか?あれを地球圏で開発するのは明らかに無理ですよ。」
「確かにガンダムのコーン状のエネルギー発生機関がトポロジカル・ディフェクトを利用して機能していると考えている。活動しているガンダムの機体数が少ない訳も、製造に100年・・・いやそれ以上もの時間を必要としたからと私は考えている。」
「な、なるほど。」
「だが・・・。」
「だが?」
「あの『ブラック・スワン』は一体は何者なんだ?あのガンダムはこれまで登場してきたガンダム達とは明らかに異なる。これまでのガンダムのコーン状のエネルギー発生機関を用いず、それらの機体とは常軌を逸した機動性と攻撃性能・・・。そして、あの三大国家軍を消滅させた強力なエネルギー砲・・・。あのコーン状のエネルギー発生機関を使わずに、あれだけのエネルギーを生み出せるのは、おそらく核融合炉のエネルギーしかないと考えた。あの『ブラック・スワン』は・・・・恐らくジェイソン・ヌルが協力していたのではないかと考えたのだ。」
「ジェイソン・ヌルって、核融合炉の権威と言われたマッドサイエンティストの?」
「奴の友人だった私は聞いたことがある。奴は私とカレッジの同級生で、学生時代には核融合炉関係の特許を幾つも取得していた。その上、大出力のジェネレータやエンジン等の技術も得意だった男だ。不可能なことではない。今考えただけでも驚きだが、まさか奴が『ブラック・スワン』にかかわっていたとは思わなかった。」
「ピンポン、ピンポーン!大正解じゃ!」
「「!?」」
ヴァンはドクターJが突然聞こえたため、通信端末を開きオープンチャンネルを開くと4代目ドクターJことジェイソン・ヌルの顔が現れた。
「ジェイソン・ヌル!?どうやって・・・?」
「おう、久しぶりだな。エイフマン。元気そうで何よりだ。」
「久しぶりだな。まさか、こんな状況で再会とは。・・・それで何の用なんだ。」
「実は今回な、ソレスタルビーイングの内部の人間にお前の存在を消そうとしている輩がいるようなんじゃ。」
「何じゃと?!」
「それで今回ヴァンをお前の方に向かわせた。お前の目の前にいる青年こそヴァン。ヴァン・シュヘンベルグという人物じゃ。」
「ヴァン・シュヘンベルグだと?ま、まさか・・・。」
エイフマン教授は驚いてヴァンを見ると、ヴァンは立ち上がりエイフマン教授に向かって改めて挨拶をした。
「エイフマン教授。今回は偽名を使い訪れたことをお許しください。改めて自己紹介を。私の名前はヴァン・シュヘンベルグ。名前から分かるように、私はあのイオリア・シュヘンベルグの子孫です。そして、あの『ブラック・スワン』のパイロットです。」
「あのイオリア・シュヘンベルグの子孫?!・・・シュヘンベルグの血は絶えていなかったというのか・・・。それに君があの『ブラック・スワン』のパイロットだったとは・・・。」
エイフマン教授は目の前の事実に唯々驚くばかりだった。そして、ドクターJが話を続けた。
「エイフマン。お前は気付き始めたんじゃろう。イオリア・シュヘンベルグとソレスタルビーイングの真の目的に。お前の仮説はほとんど当たりで間違いない。
「!?・・・なるほど、やはりイオリアの真の目的は・・・・・。・・・それで、私をどうするつもりだ?」
「ワシがいうことでもないが、お前の発想力や技術はこれからの先の世代にも必要になってくるじゃろう。お前がこの世界からいなくなるのは惜しい。それと、ワシにとってお前は無二の友人だ。じゃから、お前を助けたい。ワシから頼みたい。どうか、ヴァンと一緒に私等の拠点についてきてくれんか?どうか頼む。」
「ううむ・・・(ジェイソンは嘘を言う人間ではない。奴がここまで饒舌になり、本気で頼み込むと言うことは、よほど状況が逼迫していることに違いない。確かに私もイオリアの真の目的についてさらに知りたいからな。)分かった。彼について行こう。お前が作った『ブラック・スワン』についてもいろいろ調べたいからな。」
「ありがとう、エイフマン。では、ヴァンの案内についてきてくれ。」
「分かった。」
そして、その数十分後家の後始末をつけて、エイフマン教授は車でヴァンと同乗し空港に向かっていた。
「だが、本当に驚きだ。まさか、あのイオリア・シュヘンベルグの子孫が存在していたとは・・・。」
「まあ、驚くのも無理はないでしょうね。かなり歴史から隠れて生きてきましたから。私たちの親族は。」
ヴァンはそう答えると、話を変えるため、
「エイフマン教授、あなたはこの方をご存知ですか?」
「ん?・・・こ、これは、リーサ・クジョウ君の写真ではないか。私がカレッジで教えていた生徒の一人だ。なぜ君が彼女の写真を?」
「やはり、貴方の教え子の一人でしたか。これを私が持っていると言うことは、
「・・・ま、まさか、
「はい、コードネーム〈スメラギ・李・ノリエガ〉。今貴方の生徒は、ソレスタルビーイングの戦術予報士として武力介入に参加しています。」
「彼女がソレスタルビーイングに・・・。だが、一体何故・・・?」
「エイフマン教授、
「ああ、AEU軍で、深夜二つの隊で競わせてテロの事案を解決しようとし、情報共有の不足により私のもう一人の教え子だったカティ・マネキン君が率いる味方部隊とクジョウ君の部隊と同士討ちが行われてしまい大惨事となった事件だろう。よく覚えている。あの事件でクジョウ君は恋人を失ったと言うことも聞いたが、・・・まさか、彼女はあの事件のことをまだ・・・?!」
「ええ、どうやらまだ乗り越えられてはないみたいのようで。」
「・・・・・・彼女もまた、過去に囚われ続けているということか・・・。」
エイフマン教授は目を瞑り悲しげに少しばかり俯いたのだった・・・。
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