機動戦士ガンダム00 Black swan 作:SOLUNA
さて、今回はブラック・ウィングvsスローネです。
では、どうぞ!
エイフマン教授との接触の後、ヴァンはピースブリッジにブラックウイングでエイフマン教授を護送した。
その後、ドクターJとエイフマン教授が本当の向き合っての再会を果たした。
「改めて久しぶりだな、エイフマン?」
「久しぶりだな、ジェイソン。まだ生きていたとは、悪運もさることながら、チートすぎる頭脳も健在とは、昔と変わらずだ。」
「有難う。嬉しい褒め言葉だ。」
「褒めてない!!」
会話からして、いつもと違うドクターJの砕けた雰囲気から、本当に親友なんだなとヴァンは感じた。
そして、改めて『ブラック・スワン』と向き合った。
「そして、これが『ブラック・スワン』か・・・。神秘的とも不吉とも言える漆黒の機体だな。」
「巷では『ブラック・スワン』と呼んででおるようじゃが、正式名称はブラックウイングという名前じゃ。ワシの最高傑作だ。この漆黒の翼が舞い降りワルツを踊り終えた後には何一つ残らない。地球でも
「ジェイソン。お前はコレをヴァン君に使わせてどうするつもりだ。」
「これは異な事だ。ブラックウイングは
「
「実はな・・・」
ドクターJが話を続けようとしたその時だった。格納庫の中にいた整備士から声を掛けてきた。
「ドクターJ!!オペレーターから通信が入った!トリニティ達がまた動き出したようだぜ!!」
「何?何処に向かっているか分かるか?」
「・・・ああ、分かった。どうやらオペレーターの情報によると北緯26度16分27.39秒 東経127度45分23.38秒の場所に向かっているらしい。」
この経緯を聞いて、エイフマンはこの経緯の場所に思い当たる場所がすぐさま思い浮かんだ。
「この経緯の場所は、・・・・経済特区・日本の普天間飛行場だ!!」
「普天間飛行場・・・。確か、今ではユニオンの経済特区の守備軍が展開・配備されている基地か。」
「あそこには近くに住宅街や商業施設が多く存在している。大体数千人の民間人が生活をしている。もし、戦闘になれば多大な被害が出る!」
エイフマン教授は予測できる未来を想像して、苦悶の表情を浮かべた。そんな中ヴァンは考えて、こういった。
「ドクターJ。ブラックウイングで普天間基地に向かう。準備をしてくる。」
「けど、ヴァン君。ツインバスターライフルはいくら威力を軽減できるとしても、被害はかなり出ることになるよ。」
整備士の一人がヴァンが普天間基地に出撃するのを聞いて、ツインバスターライフルを理由に止めに入った。確かにブラックウイングのツインバスターライフルを用いての戦闘を行えば、さらに被害が出ることになる。あながち間違いではない。だが、ヴァンには考えがあった。
「ドクターJ。メッサーツバークの用意はできますか?」
「なるほど。メッサーツバークをここで使うつもりか。まあ確かにメッサーツバークだったら、様々な使い分けができるからな。分かった、すぐに準備しよう。皆、準備を進めてくれ!!」
ドクターJは整備士のメンバー全員に声を掛け、ブラックウイングへメッサーツバークを装備する準備を進めた。
メッサーツバークとは、ツインバスターライフルやシールドの強化ユニットとしても機能する小型のライフルであり、通常はツバーク3基を銃身に装着した「ドライツバークバスター」として運用される。だが、単体のライフルとして機能することも可能であり、応用の幅はツインバスターライフルよりも広かった。未使用時は腰の翼に装備されるようになっている。
わずか15分後、メッサーツバークを両脇に3基装備したブラックウイングは経済特区・日本の普天間飛行場へと急行していった。
一方、地球では太平洋を経由してソレスタルビーイングのチームトリニティが経済特区・日本の普天間飛行場へと向かっていた。
「兄貴。基地へはまだなのかよ?」
「もうユニオンからこっちまで来るの結構遠いじゃない?!」
「我儘を言うな。こっちはキュリオスのように巡航形態がないからな。来るにも時間がかかる。」
二人の愚痴に対応しながら、ヨハンは機体を進めていた。
「でも兄貴!あの黒い白鳥の野郎のせいで、こっちのミッションが中止に追い込まれてんだぜ。ストレスたまる一方だ!」
「そうだよ。私達が到着する前に、全ての基地を破壊してるし。邪魔ばっかするんだもん。アイツって
「ああ。ラグナのメッセージによると、ソレスタルビーイング全員があの『ブラック・スワン』については認知していないようだ。奴の目的が分からない以上、敵性勢力と断定するしかないだろう。」
「でも、『ブラック・スワン』は『オペレーション・ローカスト』の時にソレスタルビーイングのマイスター達を助けてたよ。」
「けど、俺達の時は邪魔をしてくるんだよな。一体何なんだよ、あいつ。」
「今回も襲ってきたら、どうする?」
「その時は、ぶっ潰してやるさ。」
そんな話をしている最中に、チームトリニティは基地に到着した。ガンダムの到着に気付いてが、基地からスクランブルによって現れたユニオンフラッグとリアルドの編隊がこちらに向かってきた。
「兄貴、出てきたぜ。どうする?」
「撃墜しても構わないが、やり過ぎるなよ。」
「了解!行け、ファング!」
ミハイルはスローネツヴァイを先行させて、両腰のスカートアーマーから6基のGNファングを射出し、ユニオンフラッグの部隊にけしかけた。アインとドライもGNランチャーやGNビームライフルで次々にMSを撃退していった。
「ネーナ、ミハイル、ドッキングだ。」
「了解!」
「OK!」
ヨハンの乗るアインが先頭に、ツヴァイが2番目、ドライが3番目に並びケーブルでアインのGNランチャーに接続し粒子供給を開始した。アインのGNランチャーへの粒子供給が完了し、それを確認するとヨハンは基地姫向けて照準を合わせた。
「スローネアイン。GNハイメガランチャー、発射!」
そう言い、ヨハンがトリガーを引こうとした
その瞬間だった。
今にも粒子ビームが発射されようとしていたGNランチャーを上空から発射された別のビームが破壊したのだ。
「な、何?!」
「何だよ?」
「上空から?!」
破損した部分をパージしたアインとツヴァイ、ドライが一斉に上空を見上げた。すると、上空から黒い羽根がついた戦闘機が近づいてきていた。
「何あれ?」
「せ、戦闘機?」
「いや・・・、戦闘機ではない!」
そして、スローネ達の少し離れた空域でその戦闘機が変形した。機首部分が直角に折れて、機尾部分が伸びて足になり、機首部分だったシールドが左手に装備されると、背中の四つの翼と腰の蝙蝠のような2つの翼がそれぞれ展開され、肩の装甲が展開されて一機のMSとなった。その姿を見てスローネは言葉を口にした。
「あ、あいつ!」
「来やがったな!ブラック・スワン!!」
「なぜ、ブラック・スワンがここに?!」
ヨハンがブラック・スワンがここに来た理由を考えていると、ミハイルの乗るツヴァイがブラック・スワンに向かっていくのが見えた。
「てめえ!いつもいつも邪魔してきやがって・・・!」
「ミハイル、よせ!ブラック・スワンの強さはよく分かっているはずだ!」
ヨハンは制止するも、苛立っていたミハイルは聞く耳も持たず、GNバスターソードを手にブラック・スワンに突っ込んでいった。
「くそ!少し遅かったか。」
ヴァンはブラックウイングのネオバード形態で所々に立ち上る黒煙とMSの残骸が散らばる普天間基地の様子を見て、自分の到着が少し遅かったのをすぐさま理解した。そして、モニターのウインドウにスローネ達がドッキングをしてハイパーメガランチャーを発射しようとしているのを発見した。
「あいつら!ここでハイパーメガランチャーを打てば、民間人に被害が出かねない。何を考えている・・・!!」
そう怒気を含めて呟くと、ヴァンはネオバード形態のままでメッサーツバークの照準をハイパーメガランチャーの銃身に合わせて発射し、破壊した。そして素早くブラックウイングをネオバード形態からMS形態に変形させた。すると、此方に気付いてか、スローネツヴァイがGNバスターソードを構えて突っ込んできた。ヴァンはブラックウイングの右側の副翼の懸架アームのラック内からビームサーベルを引出し、スローネツヴァイと鍔迫り合いをした。
「ブラック・スワン!今度ばかりは逃さねえぞ!いつもいつも邪魔してきやがって・・・!」
「ふん。貴様には何一つ答える道理はない!」
そう言うと、ヴァンはペダルを踏んでスラスターを最大出力にして、その勢いでツヴァイを切り払い、吹き飛ばした。
「おわっ!!・・・・この!」
すぐさま体勢を立て直したツヴァイはファングを射出し、ブラックウイングに嗾けた。それをブラックウイングは器用に躱し、肩のマシンキャノンを広範囲にまばらに発射して、3基のファングを破壊した。そして、ファングの一基に急接近してビームサーベルで破壊し、返す刀でもう二基破壊した。
「ファングをビームサーベルで・・・!」
その光景に驚いていたミハイルに警告音が鳴り響いているのが届いた。見ると、ブラックウイングが両手にビームサーベルを持ち、構えたままミハイルに向かって急降下してきたのだ。それに気づいたミハイルはバスターソードを盾代わりにして、ビームサーベルを防いだ。しかし、ヴァンは二本のビームサーベルの間隔を徐々に狭めていき、二本のビームサーベルが交差する一点に、ビームサーベルを最大出力にして集中的に力を入れた。すると、バスターソードに徐々に切れ込みが入っていき、バスターソードを真っ二つにしたのだった。
「ま、まじかよ!」
刀身を半分に切り落とされたバスターソードを見て、ミハイルは目を見張って驚愕した。自分のお気に入りの武器を破壊された悔しさよりも、中々破壊されることはないと考えていたバスターソードを真っ二つに両断された驚きの方が勝っていた。そんなミハイルに目もくれず、ヴァンはブラックウイングでツヴァイを蹴り飛ばし、アインとドライに向かっていった。
ネーナ「こいつ!よくもミハ兄を!!」
ネーナはドライを駆ってハンドガンを連射したが、ヴァンは意にも返さずあっさりと躱し、ドライの顔に蹴りを入れて叩き落とし、そのままアインに向かっていった。
ヴァンの駆るブラックウイングは右手のビームサーベルでアインに襲い掛かり、アインも右手にビームサーベルを抜いて受け止めた。しかし、ブラックウイングのパワーにアインは徐々に押されていった。
『ブラック・スワン!なぜ貴様は我々を攻撃する?!貴様はソレスタルビーイングではないのか?』
『ヨハン・トリニティ。私がいつソレスタルビーイングだと言った覚えがある?私は自分の意志でこの世界と戦っている。貴様らの様な「戦争根絶」という大義名分のもとに無関係な人々を襲う貴様らこそ、この世界から消えるべき存在だ!!』
そう言うと、ヴァンはウイングシールドの先端の伸縮機構を使ってアインの胸部を強烈な勢いで刺突してアインの体勢を崩させた。そしてメッサーツバーク3基を組み合わせて装着し「ドライ・ツバーク」にすると、スローネ三機に向けて威力を弱めたビームを放ち、ドライのハンドガンを装着した右腕を、ツヴァイのハンドガンを装着した左腕を、アインのビームライフルを持っている右腕を間髪入れずに破壊した。
「マジかよ・・・!」
「つ、つよ・・・。」
ここまでの実力差を見せつけられ、ブラック・スワンの実力を改めて感じた二人は震え上がった。
「・・・ッ!ミハイル、ネーナ、撤退だ。これ以上此処に留まれば、ブラック・スワンに撃墜される。」
ヨハンもこれ以上の戦闘は危険だと判断し、二人は珍しく反論せずおとなしく撤退しスローネは宙域を離脱していった。
ヴァンはブラックウイングを普天間基地に降ろし、普天間基地と通信を取った。
【普天間基地にいるユニオン軍。こちらブラックウイングだ。応答願う。繰り返す。こちらブラックウイング。普天間基地、応答願う。】
【こちら普天間基地管制室。こちら普天間基地管制室です。どうぞ。】
普天間基地からの応答が帰ってきたことで、少々ヴァンは安堵すると続けて通信を取った。
【応答感謝する。普天間基地管制室。ソレスタルビーイングのスローネは私が撃退した。この基地の安全は確保されたことは私が保証しよう。基地やその他周辺の被害状況をできれば教えて頂きたい。】
ヴァンがそういうと、管制室からは安堵の声が聞こえてきた。そして、管制室からヴァンに返答が送られてきた。
【普天間基地管制室です。撃退に感謝します。被害状況は基地のMSの70%が大破、パイロットは軽傷者45名、重傷者35名です。基地周辺は襲撃による瓦礫やガラスの破片で住民への被害が少なからず出ている模様です。】
【了解した。私の役目は済んだ、これで私は失礼させてもらう。】
【待ってくれ。ブラック・スワン。私はこの普天間基地の基地司令官フューリーだ。なぜ、我々を助けた?】
【あのままスローネが基地破壊をしていたら、基地周辺にある住宅街や住民に大きな被害が出る。
【そうか。ブラック・スワン。この度は普天間基地の代表として礼を言わせていただく。我々を助けてくれたことに感謝する。】
【礼をされるようなことはしたつもりはないが、貴方方からの礼は受け取った。では失礼する。】
そう言うと、ヴァンはブラックウイングをネオバード形態にして基地から去っていった。
お気に入り頂けたら、ぜひ評価の付与とお気に入り登録と感想をよろしくお願いいたします。
小説執筆の力になります!!