勘で謎解き? 紺野探偵の勘事件簿   作:MOGIぴー

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【主な登場人物】

紺野優一(こんのゆういち)
大学3年。勘で事件を解決する。成績トップ。

氷川澪(ひかわみお)
高校2年。とある事件で紺野と出会い、助手になる。

鬼立徹(きりゅうとおる)
43歳。警視庁捜査一課の警部。


第1話 夕闇荘事件⑴

「不可思議な事件だなぁ」

 鬼立警部はそう呟いた。

「突然死体が現れるなんてなぁ」

 鬼立の目の前には男の死体が仰向けに倒れていた。

 死体の腹部には深々と刺さった包丁。刺殺だ。

「一週間前の事件みたいに探偵とか現れてくれないかな」

「呼びましたか鬼立警部」

「え」

 鬼立は背後から突然声をかけられ驚き、振り返るとそこには青年と少女が立っていた。

「おお紺野君。本当にこんなところに」

「ええ、偶然ですがね。依頼を受けてここにやって来ました」

 紺野と呼ばれた青年はそう答えた。

「私もついてきたんだよ無理言って」

 その隣の高校生くらいの少女も笑顔で言った。

「また力を貸してほしい。我ながら情けないのだが、この不可思議な事件の解決に協力してほしいんだ」

「良いですよ。それに、依頼内容とも深い関係がありそうですしね」

 

 

 

「殺されたのは吉井正雄(よしいまさお)という男だ。この別荘に毎年泊まりに来ているらしい」

 鬼立は丁寧に説明をした。

「……なるほど。先程この別荘の主人が言っていた『事件』に酷似していますね」

「主人の六車辰馬(むぐるまたつま)がそんなことを?」

「ええ。この部屋は15年前も同じ事件が起きていたらしいのです」

「15年前か……俺が警部になる前の事件だな」

「突然死体が部屋の中に現れた……。まさに同じです」

「ここの主人の娘の鳳華(ほうか)とお手伝いの石神光(いしかみひかり)が死体発見の直前にこの部屋に入って死体が無かったことを確認している。その後2人はこの隣の七村颯太(ななむらそうた)の部屋を訪れている」

「そのすぐ後にこの部屋に死体が現れたということですね。じゃあ七村と鳳華と石神は白ですか」

「いやそれがね。鳳華と石神が七村の部屋を訪れたとき、5分ほど廊下で待たされたらしいんだ」

「つまり七村にはアリバイが無いと?」

「そういうことだ。だが、一番肝心な問題がある。七村が犯人だと仮定して、どうやってこの部屋に死体を出現させたか」

「そのドアじゃないの?」

 少女は部屋の奥の右端にあるドアを指さした。

「あのドアは隣の七村の部屋と繋がっている」

「じゃあ犯人で確定じゃん」

「いや、残念だがそうじゃない。このドアは開かないんだよ」

 そう言って鬼立はそのドアに体ごと体当たりした。

「ほら、こんな感じに。原因は分からんが、おそらく錆だろう」

「……普通にこちらのドアから出入りした可能性は?」

「それも無い。鳳華と石神が廊下で待ってる時、誰も出入りしてないことを確認している」

「なるほど。一種の密室という訳ですか」

 すると紺野は何か閃いたのか鬼立に言った。

「吉井がこの部屋にいつも泊まる理由が関係してそうです」

「……どうして?」

「え? どうしてって……」

 

「勘です」

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