前回の続きになります。
それではどうぞ。
「よーし、まずはこぼれたホットミルクを拭かなきゃね! 友希那、これ使って」
「タオル……いつも持ち歩いてるの?」
「そうそう、ダンス部でよく汗かくからいつも持ってるんだよね~」
これは綺麗なヤツだから安心してと付け足しながら、友希那に新しいタオルを渡すリサ。
「…そっちはリサちゃんと友希那ちゃんに任せるとして。紗夜ちゃん、燐子ちゃん、これ使って」
「これは……スポンジ……ですか?」
「その割には形が……変わってるような……?」
紗夜と燐子にへんてこな形状をしたスポンジを渡した悠里。
「うん、機材の埃とかを掃除するのに自作した道具なんだ。とりあえず使い方を教えるよ」
「「は、はい……(う、うん……)」」
手作りの道具という事にも驚いたが、とりあえず3人で濡れてしまった機材を拭く事に。
「あこは……ほら、アタシのハンカチ使って。スカートの裾濡れちゃってるでしょ? とんとんって叩いて、水分を吸わせるんだよ」
「うん、わかった……」
「そしたらすぐ水洗いしておいで! 早く落とさないとにおいが残っちゃうから」
「リサ姉……ありがと……」
リサと悠里の指示のもと、掃除が開始されるのだった……
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「ふぅ、きれいに片付いたね!」
「…ついでに見えないところの掃除もしておいて良かった」
10分後。掃除を終えた一同。
ちなみに悠里がモップや箒も借りてきて、机の下や普段やらない場所も掃除したので、一層に綺麗になった。
「今井さんと悠里さんが来てからすぐ片付いたわ……」
「指示が……的確でした……」
「リサ姉~、ありがとー! 濡れちゃったところきれいになったよ!」
「助かったわ……」
それぞれの意見を述べる4人。
リサと悠里が来るのが遅かったら、どうなっていた事か……想像したくなかった……
「やっと落ち着いたね~。あ、そうそう、みんなにお土産あるんだー。店長から『急にシフト入ってもらったお礼に』って、お菓子いっぱい貰ったんだ~!」
そう言いながら、ビニール袋から取り出したのは、飴やポテトチップス等、大量のお菓子だった。
色々あるからみんなで分けよとリサは言った。
「あうあう。僕もみんなにお土産があるのですよ」
危ない危ない忘れるところだったのですよ、と言いながらエコバックから何かを取り出す悠里。
「…ぱんぱかぱーん♪ 名物の和菓子、穂むら饅頭……略して『ほむまん』と、僕のおすすめの『季節の3色団子セット』だよー」
「「「「「……」」」」」
家族みんなで食べてねー美味しいからと付け足しながら、5人に渡す悠里。
ちなみに受け取った5人は『いったい全部でいくらしたんだろう……?』と思った……
「リサ姉とゆうりんの顔見たら安心したよぅ……」
「わたしも、です……」
「あはは、そんな大げさな……」
「…燐子ちゃんも大げさだよ……」
あこと燐子の言葉にリサと悠里は大げさだなと言ったが……
「「……」」
「ねぇ悠里、なんだか熱い視線を感じるんだけど……」
「……奇遇だね。僕もだよ」
どこからか2人に対して熱い視線を送ってる人がいるのだ。
……悠里からしたら、ボーカルの少女とギター担当の少女からの視線がやたらと熱い。
「き、気のせいですよ。お手伝いお疲れ様です。あの、疲れていませんか? よかったら、これどうぞ」
「ありがとー。あ、花咲屋のはちみつ飴だ。すぐ売れきれちゃうやつ」
「……ん~、優しい甘さがしみるね~」
紗夜から飴を貰った悠里とリサ。
彼女から貰った飴が売ってるお店は、悠里も暇さえあれば買いに行くのだが、はちみつ飴は人気のせいか、いつも売り切れてしまうのだ……
「それは良かったです……もう1個ありますよ」
「ん? なんか紗夜が妙に優しい?」
「い、いえ……そんなことは……」
「リサちゃん、紗夜ちゃんはいつも優しいよ?」
「~~~~っ!?」
「……」
その言葉を聞いて顔が真っ赤になる紗夜。
いや、多分それ……悠里に対してだけだと思うけどなーと内心思うリサ。
「ねぇ、友希那も今日の紗夜優しいと思わない?」
「そ、そうかしら……それより、今日のアルバイトはどうだったの? 忙しかった?」
「それがね、めーっちゃくちゃ忙しかったの! ちょうど部活終わりの学生がたくさん来てたから、ジュースとかアイスが飛ぶように売れてさ~」
片っ端から補充してたんだけど、段ボールが重くて、肩もガチガチだよ~と友希那に話すリサ。
「そ、そう。じゃあ、私が肩でももみましょうか?」
本当だわ、すごく凝ってると呟きながらリサの肩をもむ友希那。
「あ、そうそう、右の肩が特に凝ってて……って、友希那がアタシの肩もむとかおかしくない!? いつもの友希那だったら絶対にやらないって!」
「べ、別におかしくはないわよ。リサが疲れてるだろうと思って……」
「いーや、変だよ。ねぇ、燐子もそう思うでしょ?」
友希那の様子がおかしいと感じたリサは、燐子に訊いてみるが……
「わ、わたしは……いつもの氷川さんと友希那さんだと……思います……」
何故か目を逸らしながら言われてしまった。
「…燐子ちゃん、燐子ちゃん、僕の目を見て言ってみよっか?」
「……っ(ゆ、ゆうりくんの顔が……ち、近い……そ、そんな目で……見られたら……)」
悠里にそう言われるが、燐子は別の意味で目を逸らしてしまった……
「燐子まで!? もう、みんなどうしちゃったのさ~」
「……まさか、何か企んでいるんじゃ……」
「「「「違う!!((違います!!))」」」」
悠里がそう言うと、4人は違うと言った。それを聞いたリサはじゃあなんなの~?と訊くが……
「それは……」
「なんというか……」
「えっと……」
「その……」
反応は4人とも、言いにくそうな感じだった。
「アタシと悠里には言えないようなことなの?」
「……じゃあ、僕もう帰ろうかなぁ」
「帰っちゃダメ!!」
「「えっ?」」
帰ろうかなとした矢先、あこに帰っちゃダメと言われたリサと悠里。
「やっぱり……やっぱり、Roseliaにはリサ姉とゆうりんがいないとダメなんだよーーー!!!」
「えっ? えっ? どうしたの……?」
「……えっ? あの……あこちゃん?」
「あこ、リサ姉とゆうりんに話したいから、今すぐファミレスに行きたいっ!! 友希那さん、いいですよねっ!」
「……いいわ。行きましょう」
何故か今からファミレスに行く流れになった……
「……なんか友希那ちゃんが即答でファミレスに行くの許可するの……珍しいね?」
「詳しくはファミレスに移動してから説明するわ」
「……何言われるのか、僕、地味に怖いんだけど……」
「アタシも……」
一体自分達2人はファミレスに着いたら、何を言われるんだろうか……?
「色々あったんですよ」
「そう……ですね……」
「……」
紗夜と燐子の様子を見て、とりあえず自分とリサが居ない間に色々あったのは、なんとなく察した悠里だった。
読んでいただきありがとうございます。
次回も頑張りますので、よろしくお願いします。
本日はありがとうございました。