俺が伝説の鬼の名を襲名して良いのだろうか?   作:佐世保の中年ライダー

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戻る日常。

 あれから間もなく、アカネタカとアサギワシが野営地のテントから斬鬼さんの着替えを持って来てくれたおかげで、何とか斬鬼さんにストリーキングをさせずに済み俺としてはほっと胸を撫で下ろす気分だ。

 銭湯や温泉でもあるまいに比較的歳の近い素っ裸のイケメン兄ちゃんと連れ立って歩くとか一体誰得でしょうかね。

 『愚腐腐腐』と仄暗い地の底から響いて来る腐海の住人の嗤う声が聴こえてきたような気がするがそれは気の所為だ、うん俺には見えないぞ赤いフレームの眼鏡を掛けたショートボブの良く見るとかなり可愛いフェイスなのに腐の属性が感じられる為にそれを台無しにしてるっぽい、何処ぞのガハマさんの友達の姿が視えたり何か絶対に無いぞ、無いったら無い。

 

 野営地へと戻りテントの中で俺が着替えを済ませている間に斬鬼さんがたちばなへの報告を行ってくれている、と言う訳で俺は落ち着いて着替えを済ます事が出来た。

 

 「……はい、そうっスね、解りましたそれじゃ此れから撤収しますんで、お疲れ様でした。」

 

 着替えを終えテントから出ると斬鬼さんもたちばなへの報告を終えるところだった、つか斬鬼さん電話口で頭下げても相手には見えてないですよ。

 何か今の斬鬼さんの挙動を見てると、鬼にならなかったら斬鬼さんってすっげえ立派な社畜になりそうだなって思えてしまうわ、それこそ数千年にひとり現れると言う伝説の社畜、超社畜人(スーパーサ○ヤ人)になれるレベル。

 あっそう言やサ○ヤ人ってフ○ーザ様にいい様に扱われて彼方此方に飛ばされてるしある種の社畜だよな、しかも報酬は戦いを楽しませてもらう事位とかだろうし出張手当てとか危険作業手当てとか出ないだろうし命の価値は安いし挙げ句にはその雇い主に一族郎党星毎殺害されてるし。

 

 「あっ、ヒビキくん着替え終わったっスね、支部への連絡は終わったっスよ警察への終了報告は香須実さんのほうから連絡を入れてくれるそうっス、だから俺ちょっと駐車場にいる現場の警察の方達に挨拶して来るっスから、ヒビキくんすいませんけど撤収作業お願いして良いっスかね?」

 

 テントから顔を出していた俺にはザンキさんからの提案を了承し俺は撤収作業を始める、途中警察の方々に挨拶を終えたザンキさんも作業に加わり然程時間も掛からずにそれらは終える。

 

 持ち込んだ荷物をザンキさんとトドロキさんが乗って来た猛士の公用車に積み込む、此れで後は俺達が撤収すればこの件はミッションコンプリートってところだ。

 あ〜、いや家に帰り着くまでが遠足だし家に到着する迄が労災の範囲内だ、その観点から見るとまだ終わってないって事でいいのか?

 

 「ヒビキくん今日は本当にありがとうこざいましたっス、ヒビキくんが来てくれなかったら俺奴に対抗出来なかったっスし、別の人が応援に駆け付けてくれたにしてもかなり時間も掛かった筈っスから………。」

 

 ザンキさんの今の言葉と表情には嘘偽りの無い俺への感謝の念が見て取れる、まぁ今日俺が此処へ来たのは本当に偶々気紛れを起こしただけの事だし、鬼として当然の事をやったまでだしそんなに感謝されるのは何てか照れ臭いものがあるんだが。

 

 「ええ、まぁ偶然そうなったって要因が大きいっすけど、取り敢えずは何とかなったっすし結果オーライって事で。」

 

 俺の返答にザンキさんの目が潤っとしている、愚腐っ……って違うだろ。

 

 「それよかザンキさんには行く所があんじゃないっすか、トドロキさんに報告かねてお見舞いに行かなきゃじゃないっすかね。

 そんで、俺も明日辺り見舞いに行きますってトドロキさんに伝えておいて下さい。」

 

 「っ、ヒビキくん……解ったっス、俺行ってきます。」

 

 綺麗な姿勢から深く頭を下げて俺に対して礼をするザンキさん、その頭を上げた時その表情は爽やかな若者のそれとなっていた。

 ザンキさんには語るべき事が沢山あるんだろうな、トドロキさんに対して今日の事やこれ迄の修行の日々の事とか。

 まぁ、其処に日菜佳さんと敏郎もいるだろうけど其処は其処だ。

 

 「あっそうだザンキさん、トドロキさんが退院したら三人で一緒にラーメン食いに行きましょう、約束っすよ。」

 

 トドロキさんの負傷によりお流れとなった男三人でのラーメン、そのイベントを何連(いずれ)果たすべくこの場で改めて約束を交わす。

 

 「あっ、ヒビキくん俺激辛が好きだから出来れば激辛が美味いラーメンか良いっス!」

 

 喜んでその提案を了承してくれたザンキさんだったが、最後に一言とんでも無い希望を述べられた。

 いや、俺って基本的に甘党だから、あんまり辛いのは得意じゃ無いからなぁ。

 全く駄目って事は無いけど、其処まで辛いのはって感じだから。

 

 「ご、ご期待に添えるかは解らないっすけどまぁ善処する所存であります?」

 

 まぁ最近の店は大抵は辛さのレベルを選べたりとか出来るだろうし、それを加味すれば店選びもそれ程苦労はしないだろうけど。

 

 「何で疑問形なんスか!?」

 

 「ほへっ?そっ、そんにゃ事はありませんじょ……。」

 

 はいかみまみたかみまみた悪うござんしたね、まあそんな感じのやり取りの後にザンキさんは車に乗り込み現場を後にした。

 

 

 

 「さて、そんじゃあ俺も帰るかなって訳にはいかないんだろうなぁ。」

 

 ザンキさんを見送り俺も早速我が家がある千葉市内へと向かおうかとは思っているのだが、そうも行くまい。

 何故ならば、俺のスマートフォンには複数のメールと電話の着信履歴が残っており、それを裁かなきゃ後でどんな事態に発展してしまうか定かでは無い。

 は〜ぁ面倒クサって斬って捨てられれば楽何だけどそうも行かんよな、あいつらだって俺の事心配してくれてる訳だし無下にも出来んよな。

 

 

 

 

 

 メールや電話をくれた、小町、由比ヶ浜、雪ノ下、一色に返事を送りいざ一路マイホームタウンへと出立したは良いのだが、俺は何故(なにゆえ)にか家では無く毎度ご贔屓にしている千葉市内某所のサイゼ○ヤに居たりする。

 イタリアンだけに……山田くん座布団取ってとか言わないでつまんないのは自覚してるから。

 時刻は午後五時を過ぎ、まだ多少の明るさはある物の夕方だ良い子はお家に帰る時間ですよと俺の周囲をガッチリ固める三人に誰か諭してあげて下さいマジお願いします。

 

 「と言う訳だから比企谷君、明日は私達も“一緒に”トドロキさんのお見舞いに行かせてもらうわね。」

 

 我が部の部長様が俺に何処か挑みかかるかの様な僅かばかり冷たさを感じる視線を向けながら宣われる、しかも一緒にの部分をものすっごい強調してだ。

 

 「そうだよヒッキー、あたし達だって前にトドロキさんに助けてもらったんだからこんな時の御見舞くらいちゃんとしなくちゃなんだからねっ、それにトドロキさんが大怪我したって聞いてあたしヒッキーも怪我とかしてないかってすっごい心配したんだからね。」

 

 注文し飲んでいたドリンクバーのドリンクをコトリとテーブルに置き由比ヶ浜が雪ノ下の宣言に追随する、まぁそれは解るよ恩を受けたら感謝の念を抱くのは人として当然だし良い事だと思うし、トドロキさんの負傷を由比ヶ浜にもメールで伝えたからそれで俺の事を心配してくれたんだから、俺もそれについて由比ヶ浜達に感謝しなきゃだが。

 

 「ですです、て言うか私のお父さんも明日トドロキさんのお見舞いに行くそうですけどね。」

 

 其処に更に乗っかる一色も幼い頃にトドロキさんと交流があったんだし、何なら親父さんである一色警部もトドロキさんの元上司ってか先輩にあたる人だからそのお見舞いに行くってのも理解出来るよ。

 だがな、だからと言って皆でまとまって行かんでも良いんじゃね?と俺は思う訳なんですけど、だってほら病院って大勢の患者さんが入院している訳だし、其処に大挙してねぇ。

 しかもこんな綺麗所と一緒とか、共に行動するであろう俺が居た堪れないです事よ。

 今だってね、独り身でご来店のお客様方(中高生らしき男性客)の視線が突き刺さってるんだからね、気のせいかもしれんが何となくその視線に物理的な痛みさえ伴いそうなくらいにな。

 

 「だったら一色は親父さんと行けば良いんじゃねえのか、それと雪ノ下と由比ヶ浜も二人で行ってそれぞれに時間をずらして、あんまり大勢だと他の患者さんに迷惑かけるかも知れないだろ、それにホラアレだ向こうで猛士関係の人に会ったらな皆には話せ無い事とかもあるかもだしここは一つ、な?」

 

 なので俺としては極無難な世間一般的な発言を持って彼女達に行動を改めて欲しいと願いその様に提案する訳だが。

 敵もさるもの引っ掻くものってのは言い過ぎだし第一彼女達は敵では無いんだが、なんとも用意周到な事で。

 

 「その辺りの事は抜かりは無いわよ比企谷君、私が先程日菜佳さんに電話で明日トドロキさんのお見舞いに伺いますと連絡して、事前に許可は得ているのだから、ふふふっ。」

 

 雪ノ下の返答にうんうんと頷く由比ヶ浜と一色のニンマリ笑顔にチョットだけカチンと来たが同時に可愛いとも思った俺を一体誰が責められようか、まぁそれも置いといて雪ノ下は俺のさやかな抵抗に対する反撃の準備は最初から整えていた様で、俺は戦場に赴く前から既に敗北を喫していたと言う訳だった。

 

 「戦わずして勝つそれが兵法の基本ってか、はぁ解ったよ降参だ。」

 

 「解かれば良いのよ比企谷君、明日は当日になってキャンセルなんて卑怯な真似、貴方ならそんな事しないと信じているわ。」

 

 雪ノ下が俺の事を信じているのかいないのか解らない圧を掛けながらの念押しを食らわせてくる。

 

 「うん、ヒッキーはそんな事する訳無いもんね。」

 

 それとは対象的に屈託の無い信頼感に溢れる由比ヶ浜の笑顔と言葉が痛い、止めてそんな目で見ないで!

 

 「ですね、家のお父さんも先輩に会いたいって言ってましたし、当然逃げたりなんてする訳無いですよねぇ!せ・ん・ぱ・い♡」

 

 パッチンとウインクがまして一色が言う、つか俺達高校生位だとあまり見知った同世代のやつの親御さんに会いたいとは思わないものだと思うんだが、特に女子の親御さんとか尚更だろってか俺はそう思うが皆はどうだ?。

 しかし相手が何かと俺の事を気に掛けてくれている一色警部となればそうも行かんだろう。

 

 「おっ、おう、一色警部にそう言ってもらえるのは素直に嬉しい気もするが、取り敢えず一色は言い方があざとい。」

 

 なまじっかにレベルの高いルックスを持つ一色だからな、あんなふうにハートマークが着いてますよ的な口調で話しかけられたりしたら勘違いする男はいくらでも居るだろう、しかしそれも俺には通用せんわ!何せ心も身体も鍛えてますから。

 

 「ぶぅ〜っ!先輩は私の扱いが粗雑(ぞんざい)過ぎると思いますぅ!もっと優しくしてくれても良いんじゃないですか、あの日私の事をお姫様抱っこしてくれた時みたいにぃ、あの時のトキメキをもう一度プリーズです先輩。」

 

 一色が其処に爆弾をぶっ込み雪ノ下と由比ヶ浜の表情が一瞬にして変わる、まるで表情を消した冷酷な仮面の様な無表情的なそれに。

 更に俺には二人が何かこう見えない刀を鞘から抜いて何時でも斬る準備は出来ていると無言で語っているかの様にも感じる(怖)

 

 「おい一色、あれは緊急事態故に致し方無く行っただけだ、決して他意は無いし疚しい気持ちも無いからねそこんところ勘違いしない様に、つか見ろよ雪ノ下と由比ヶ浜の表情をお前が要らん事言うからもうグダグダじゃねぇかよ、雪ノ下も由比ヶ浜もその顔怖いからね本当に勘弁して下さい。」

 

 そんなグダった状況に周りからヒソヒソと修羅場ってるとか痴情のもつれだとか聞こえる、ホント俺もう帰っていいですかね。

 この俺の心から潤いを奪い取られるかの様な不毛な状況はそれから暫く続いたが今日の此処でのお代を俺が持つって事で皆の刀を鞘に収めてもらった、代わりに俺の財布の中身は極端なダイエットを強いられた訳だがな、いやまぁ此処はサイゼだからそれ程の払いになってはいないけど。

 

 「それじゃあ比企谷君明日は待ち合わせに遅れないでね、まぁ小町さんも居る事だし大丈夫だとは思うけれど。」

 

 「バイバイヒッキーまた明日ね、今日はご馳走さま。」

 

 「先輩明日もよろしくです、あっそうだまたバイクで家まで乗せて行って下さいよ。」

 

 三者三様の別れの挨拶に俺も返すんだが、雪ノ下のは一見俺に対して信頼感を持っていない様な言い様にも聞こえるが実際は顔に悪戯っぽい笑みが浮かんでいるからからかっているだけだと判る。

 由比ヶ浜はまぁ普通っちゃ普通の挨拶だがちゃんとご馳走さまを言えるのは偉いと思う、此れもあの癒やし系のママ上様の教育の賜物か、まぁ料理の腕はそのアレだが。

 そして一色よ、お前はもう確信犯だよなっ!見ろ雪ノ下と由比ヶ浜の[[rb:蟀谷 > こめかみ]]がピクッてなってるだろうが。

 

 「おう雪ノ下も由比ヶ浜も気を付けてな、雪ノ下は迷子にならない様に注意しろよ、由比ヶ浜はスキが多そうな感じに見られるかもだからその辺注意な。

 そして一色、さっきも言ったがあの時は緊急事態だったから已む無く乗せただけだからな、本来制度上俺はまだ二人乗りは出来無いんだよ、っかお前その辺りの事親父さんに聞いてるよな、知った上でからかってるだろうお前。」

 

 雪ノ下と由比ヶ浜には挨拶を返し一色には苦言を呈する、それにより雪ノ下と由比ヶ浜の表情が軟化してくれたが、一色のヤツは舌をペロッと出して悪びれない顔してやがる……はぁ、ホント勘弁してくれよな。

 

 

 

 三人と別れ漸く俺は我が家への帰還が叶った、車庫内にKLXを停めて玄関を開けると小町が待っていてくれた。

 

 「お帰りお兄ちゃん、大変だったねトドロキさん大丈夫かな明日お見舞い行かなくちゃだよね。」

 

 そう言いながら俺の荷物を受け取ってくれるマイエンジェル、ああ此処は楽園かはたまた桃源郷か。

 俺の心は今この瞬間浄化され心の中のグリ○フシードから穢は消え去った、うん俺は小町さえいればあの淫獣に契約を持ちかけられて受け入れたとしても、小町がいるから常に浄化作用が働いて魔女堕ちはしなくて済むぞ。

 

 「おう、ただいま小町ってかありがとうなスマン、まぁトドロキさんなら大丈夫だろうなんたって猛士関東支部の長男坊だからな。」

 

 「うん、だよね、この際だからさトドロキさんも確り身体を休めて心身共にリフレッシュとかしてもらえば良いかもだよね。」

 

 小町は安堵感溢れる表情でそう言うと俺の荷物を持ってリビングへ向かう、疲れてるだろうから先にお風呂入りなよ、その間に夕飯の準備しとくからって声を掛けてくれながら、くぅ〜っ小町ちゃん嬉しくて泣けてくるよお兄ちゃんは。

 まぁ此処はありがたく小町のお言葉に甘えるかと思い、玄関に腰を下ろしブーツを脱いでいると扉が開く。

 

 「ただいまぁ〜帰ったぞぉっ、と八幡お前も出掛けていたのか。」

 

 帰宅の挨拶と共に家に入って来たのは本日は休日出勤だった親父だった。

 

 「お帰り親父、っか大丈夫かよ何か親父の眼が俺よりも死んでるけど。」

 

 まぁ普段から残業が多い上に今日は休日出勤だし、相当にきついんだろうな。

 毎日ご苦労さま、つかこんな両親の姿を見てるから俺って一般的な会社員とかなりたく無いって思うんだよな。

 

 「ああ、今週は流石にキツかったわ、スマンがもう風呂入って飯食ってそのまま寝るわ。」

 

 「ああ、それが良いわな、親父あんま無理すんなよな、無理が祟って病気とかしてちゃ其れこそ取り返しがつかない事になるかもしれないんだからな。」

 

 マジでな、今日のトドロキさんの負傷の件もあるし普段から社畜精神全開な家の両親だから、そりゃ心配にもなるわ。

 

 「おう、一丁前に親の心配とかする年になったんだな八幡も、まぁありがとうなお前と小町の扶養が済めば俺も母さんも多少はその辺もセーブするさ。」

 

 言いながら親父は靴を乱雑に脱ぎ捨てると、ポンと俺の頭に手を置き髪をクシャクシャとかき乱し、満足すると室内へと向かう。

 

 「親父、靴くらい揃えてから上がれよな。」

 

 片手で髪を整えながらもう片方で親父の靴を揃えながら苦言を呈する。

 親父は口ではスマンスマンなんて言っちゃいるけど、どう見ても反省している者の表情じゃ無いぞ。

 

 「たく、しゃあねぇな……つか親父のサイズって26なんだな。」

 

 俺のサイズが27だから、何時の間にか親父よりもデカくなってたんだな、身長もだけど。

 親父の靴を何となくそんな感慨に耽りながら見ていると何時しか俺は。

 

 「おやじの靴をはいてみた俺にはちょっとキツイけどなかなか渋い音を出すStepping Stepping it’s my Daddy’s Shoes」」

 

 俺が口遊む歌に親父がいつしか唱和してくる、俺は親父に目を向けるとそれを受けた親父がウインクかましてきた。

 

 「「トンガリ靴をはいたままヤツと町を歩いたら恥ずかしそうに笑いだすStepping Stepping it’s my Daddy’s Shoesそうさこれが俺の俺らのおやじの靴さ擦り切れてて傷だらけの古ボケた靴……」」

 

 俺と親父はそのまま二人玄関で歌いきってしまっていた、何かこう言うのも悪く無いなって俺はガラにも無くそんな事を思っていたりするんだが。

 

 「あぁ、なんかアレだよな親父の靴とか履いた日には水虫とか移されそうでメッチャ嫌だわ。」

 

 口から付いて出た言葉は照れ隠しの憎まれ口だった。

 

 「失礼なっ!お前な俺の水虫はブテナロックで完治済みだ!」

 

 それは親父の方も解っているみたいで返ってきたセリフがこれであった……てか完治済みってやっぱ水虫あったんじゃねえかよ。

 

 まぁこんなに感じで何か最後は締まらないが、俺の長かった土曜日は終わろうとしている。

 俺も親父の後に風呂入って飯食って、柔軟やって今日は早く寝ることにする。

 




歌詞引用 ARB ダディーズ・シューズ

アミキリ変一応終了です。
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